素材も爆速
新型肺炎で大変だよなあ、と思って新型肺炎にあたる中国語ワードで検索すると、「ウイルスに負けるな頑張れ」の素材画像が見つかった、というのが発見のきっかけだ。
早い、とても早い。でも売れてないようだ。。。
Photoshopファイルの拡張子のpsdで検索すると素材画像の商品がたくさん見つかる。日本で素材画像というと、コールセンター女性がインカムをつけている写真、微笑みあうカップルの写真など、無加工の写真を指す場合が多い。しかし中国ではもっとゴリゴリに加工された、ほとんどポスターみたいな画像が売られている。
「素材画像を描きました。良かったらダウンロードしてね」ではなく、何十枚も用意しているのである。しかも何店舗、何十店舗と。中国は爆速とは聞くけれど、素材屋まで爆速なんだなあ、なんて思ったのだ。
「新型肺炎に負けないぞぬり絵」も売られていた。24枚セットで3.88元。60円くらいだ。
日本人としては日本がらみのほうが面白さがわかりやすい。そこで「日本 PSD」あたりを検索ワードで入れてみると、いろいろ出てきた。
日本旅行素材
旅行会社のサイトや印刷物にちょっと変えてすぐ使えそうだ。
日本旅行の画像素材があったので試しに買ってみた。日本旅行というか、東京だ。3.68元、日本円で50円くらいで買ったら、15枚のjpgとpsdファイルが手に入った。
なんなく買えて爆速でデータは届いた。けれど、やっぱり物理で届いたほうが買った感があるんじゃないかと思ってしまった。
もはや東京ではないような気がするけど、北海道の形のほうがメリハリがあって喜ぶのかもしれない。
この出品者は25枚頑張って東京を連想する画像を用意したわけだが、ここで出てくるモノはどんなものが多いのか調べてみた。
結果は、東京タワーが9枚でトップ。着物女性と鳥居が5枚で次点となった。富士山は3枚ある。そしてなんと都庁が1枚あるのにも関わらず、東京スカイツリーはゼロだった。
東京タワーはシンボルとしてはまだまだ現役トップを生き続けているのかもしれない。
日本料理素材
続いて料理系。日本料理屋のサイトに掲載したり、メニューやポスターとして印刷したりして使うだろう画像を探してみた。
試しに買ったらすぐにダウンロードリンクが届く。
日本料理の画像集ではあるけれど、主役は寿司が圧倒的。サーモンの刺身と麺類がそのあとに続く。天ぷらやおでんもちょっとはあるけど、主役とは言い難いし、お酒や一品料理も出てこない。
考えてみれば、日本人も中華料理といえばまずはチャーハン、それに点心だろうし、そんなもんなのだ。
寿司の並べ方とか、そこにお椀を載せるとか、いろいろ斬新だ。
手作りとてもおいしいです
なんといってもこれがいいですよね。
おいしいけどおしい。それがいい。
海鮮ラーメンと桜が中国の皆様に響きそう。
いろいろ日本語がいい味だしてる。末永くお幸せに。
タオバオでの画像の買い方
ところでこれらの画像は、中国のECサイト「タオバオ」で買って、ダウンロードしている。でも慣れない人だとちょっと大変かもしれない。
購入はクレジットカードが使える。ビザカードで買えた。
そこからのダウンロードは、タオバオ用の店と客のチャットソフト「旺信」を入れていると、店側から自動的にクラウドサービス「百度網盤」のダウンロードリンクが送られる。なので、その百度網盤のアプリも入れないとダウンロードできない。
タオバオで買うと、アリペイの画面に移る。ここでクレジットカードを入力する。
百度のクラウドストレージからダウンロード。海外からのダウンロードで懐かしい遅さがある。
サービスは全部中国語で、なんとなくでも読めないとつらい。
全部中国のサービスを使うから、なかなか面倒くさい。でも中国人からするとものすごく楽なんだろうなあとも思う。
ファッション誌と変な日本語
ファッション誌のようなデザインの素材を買ってみた。一目ぼれだ。
ヮントニォ明木 VS 前田日明
ファッション誌にしてなんというプロレス!
一目惚れというのもあるし、それ以外も変な日本語がこれでもかと入っている。勢い素材画像パックを買ってみた。100円しないのだからといろいろ爆買いした。
ファッション雑誌なのに「一抹の濃い粉色おじいさ」。林家ぺーしか思い浮かばない。
消費目的のオシャンティなメディアで「に控えめな風潮」すごく斬新で、手に取りたくなりませんか
この笑顔で「Sweetなんですけ」。未来から来た女子というか、新ジャンルすぎてブルーオーシャンだ
で、最初の画像に戻る。透過して画像合成すると、何気ないいつもの景色がファッショナブルになる!と思って作り手は作っている…!!
厄介な問題が急いで、からの、かっこいい!(惚れ)
コーデの話なのですが容易にゲットの哲学は難しくて勉強をしますか?
やはり時代はおじいさ。一抹の濃い藍色がこんなに!満足度はひゃアァァァ!
変な日本語商品、なければ作る
中国製品によくある変な日本語は、中国の成長と反比例するように年々減っている。でも素材画像の世界にはいっぱいあった。クリエイターの数だけ、いやその何倍もあった。海賊版撲滅の動きの中で、どのショップも他所の画像の転売ではなく、オリジナルを出してたように思う。
中国の商品はこれまで、ちょっとB級感があった。でも最近はチャイナコスメも台頭しているように、国外の消費者から見直されている。中国の変な日本語も将来推されるときが来るかもしれない。
もしB級のままであったとしても、素材はある。日本人には作れない日本語だ。あとはそれを活用して思いのままに謎画像を作ればいい。
伝統は、絶やさない。