ホログラムとはコレである
技術によってそこにはない物があたかも有るように見えるホログラム。私はこれになりたい!
そのためにはまず、ホログラムの特徴を押さえなければならない。
そこでいくつかの画像を確認し、導き出したのが以下三点の特徴である。
①「浮いている」
②「突飛なキャラクター」
③「独特の青白いライティング」
つまり、これらを満たせば私もホログラムに見えるはずである。
ではさっそく、ひとつひとつ詳しく見ながら検証していこう!
ホログラムの特徴その① 「浮いている」
ひとつめのホログラムの特徴は、対象の映像が往々にして、なんらかのデバイス上に浮かぶように映し出されているという点である。
だったら私も浮かねばならない。
もちろん私に浮く能力はないが、浮かんでいるように見せることはできる。
ではどうするか?
なるべく真顔でジャンプした瞬間を、切り取るように撮影すれば浮いているようにみえるかもしれない。
しかし部屋の中で飛んだり跳ねたりしていると頭をぶつけて危険である。
もっと広いところで撮影しよう。
安全なところで撮影しよう
頭をぶつける心配のない屋外に場所を移し撮影を再開する。
まあ、ジャンプして宙に浮いてる瞬間を切り取ってるんだから、浮いていることに間違いはないが、ホログラムにみえるかというと、ご覧のようにコレがまったく見えないのであった。
演出の力を借りよう
浮くだけでは意味がないことがわかったので、ある演出を用いることにした。
その演出とは、3Dメガネをした人を「見ている人役」として私の横に配置することで、目の錯覚的な効果を引き起こそうという姑息な手段である。
しかし、よく考えるとそもそもホログラムは肉眼で見るものであり、3Dメガネはまったく不要なのだが、撮影にあたっていろいろと混同し、準備段階で慌ててAmazonやメルカリで発注した結果、誤って合計14個の在庫を抱えてしまった。
まあ、ホログラムを3Dメガネでみたっていいじゃないの、ねえ、と強引に検証を進めることにする。
結果としては見てる人役を用いた演出は一定の効果があるものの、やはりホログラムには見えなかった。
ホログラムの特徴その② 「突飛なキャラクター」
二つめのホログラムの特徴は、映し出されているのがピエロだったりクラゲだったり、そこにいるはずのない突飛なものであることが多いという点である。
なので私もそれにあやかって突飛な格好をしてみることにした。
アラブの石油王の衣装で何度もジャンプをして撮影していく。
・・・と、この時は言葉を失ってしまったが、実はこのおじさんはカメラの前を駆け抜けることで、私がぜんぜんホログラムに見えないことを、言葉ではなく行動で教えてくれたのかもしれない。
教えてくれてないのかもしれない。
ホログラムの特徴その③ 「独特の青白いライティング」
3つめのホログラムの特徴は、暗い中で光に照らされたように独特の青白いライティングでボワーッとしている物が多い点である。
そこで独特のライティングを用いるため、他の灯りの影響を受けないよう、街灯の一切ない砂浜で、夜間、懐中電灯で青白い照明をつくって撮影することにした。
結果、懐中電灯では、見てる人役も同じように照らしてしまい効果的でないことがわかった。
また懐中電灯にセロファンをかぶせた分だけ光量が減り、織田無道に見せると怒鳴られながら背中をバシバシ叩かれたうえ除霊料を要求されそうな画像となってしまった。円光寺。
ホログラム側だけを照らすため、紙ふぶきマシーンを使おう!
見てる人役は照らさなくていい。照らすのはホログラム側だけでいい。
「俺だけが輝けばいい」
とABブラザーズ解散を決意したときの中山秀征のようなことを思い(知りませんが)、考えたのが以前、別の記事で使ったこのマシーンである。
自分だけを照らすようにマシーン周りにLEDテープライトを張り付け、電源コンセントのないところでも光るように、電池ボックスを取り付けた。
これをかぶって改めて砂浜での夜間撮影に挑む。
できたぞーーーーーー!!!
ついに俺はホログラムになったぞーーー!!!
人々よ、遠慮なく感動してくれーーーー!!!
撮影に協力してくれたカップル現る
成功の喜びに浸り、片づけをしていると、遠巻きに撮影をご覧になっていた20代前半と思しきカップルから「何しているんですか?」と話しかけられた。
事情を説明したところノリノリで撮影に協力してくれることになったカップルに3Dメガネをかけてもらい〝見ている人役〟として撮影したのだが、私はこれまで記事の撮影で人々から好意的に受け入れられたことがなかったため、嬉しさで浮足立ち、録画ボタンを押し忘れ二人の迫真の演技がとれていなかったのである。
あのときの協力してくれたカップルよ、ごめんね。
チャレンジを終えて
今回のチャレンジで私は誰が何と言おうと見事にホログラムになれたと自負している。ディズニーランド側から依頼があればエレクトリカルパレードに出演してもいいとさえ考えている。
また、このマシーンは、運ぶのは大変だが、とても簡単に作れるのでみなさんもぜひ作っていただき、3D映像に扮したり、暗い場所などでの誘導係として活用していただければ幸いである。
最後に、万が一、私が3D映像に見えなかった人向けに、下の画像のように、こうして私の電気クラゲ画像をコラージュしてみると、ほら、ホログラムにみたいに見えるでしょう?
って、最終的にデジタルな画像処理を使うのであれば、はじめからそれで済んだのではないか?との声も聞こえてきそうではあるが、まあそう固いこと言うなよ。