つづくハーゲンダッツ・ロマン
クリームソーダの魅力って、それぞれで食べても美味しいうえに、混ぜても美味しいところにあると思う。
それがハーゲンダッツだったら…というわかりやすいロマンのもとに書いた記事だけど、まだまだ試しがいのある組み合わせはありそうだ。
味濃いめの炭酸+果肉などのアクセントの入ったハーゲンダッツがおすすめの組み合わせだ。
ちなみに、残った食材(6種類のハーゲンダッツ)は翌日一人で美味しくいただきました。
クリームソーダのアイスをハーゲンダッツにしてみたい。
ふつう、お店のクリームソーダは業務用のラクトアイスを使うのだが、そこをハーゲンダッツに替えるのだ。
想像するだけでもう美味しい。
でも今回はそれだけじゃない。
さまざまなフレーバーのハーゲンダッツを使い、あらたな夏のクリームソーダを作りたい。
世の中のバニラアイスは3種類に分けられる。
厚生労働省が法律で定めている、ラクトアイス/アイスミルク/アイスクリームの3つだ。
これは乳固形分・乳脂肪分のパーセンテージで決まるそうだ。
どちらも美味しいけど(というか今回は美味しいものしか出てきません!)、実際に飲み比べてみるとどうか。
これぞクリームソーダだ。
メロンソーダの清涼感とバニラアイスのコクが合わさって、しあわせな味になっている。
お店のメロンソーダはかき氷シロップを使っているのでガツンと濃いが、ファンタのメロンソーダは色味通りの柔らかい味がする。
ちなみに、お店で使われているであろう業務用アイスのファミリアは無脂乳固形分8%・植物性脂肪分8%なので、スーパーカップよりもさらに軽い口当たりだ。
そのシャリシャリとした軽さがまたメロンソーダに合うのだ。
では、対極にいるハーゲンダッツはどうか。
乗せた瞬間からねっとり感が全然違う。見るからに濃厚そうだ。
ああ、やっぱりハーゲンダッツって美味しい…という感慨とともに、スーパーカップとはジャンルが違うことを実感する。
ラクトアイスのシャリシャリした氷っぽさとは打って変わって、牛乳の香りとクリーム感が強い。一気にクリームソーダが乳製品っぽくなる。
ラクトアイスがポーションミルク(コーヒーフレッシュ)の入ったアイスコーヒーなら、こっちは特濃ミルクのカフェラテだ。
濃厚さをとるか、爽やかさをとるか。どちらにも良さがある。
これは味のレベルというよりは好き好きだなと思う。
では、ここからはバニラ以外のハーゲンダッツを使って、あらたなクリームソーダを作っていきたい。
先に言うとすべて美味しかった。
美味しいものに美味しいものを乗せているんだから当たり前だ。
それぞれが美味しいのではなく、合わさって美味しくなるのか…が今回の見どころだ。
チョコレート×オレンジって定番の組み合わせだが、クリームソーダとしてはどうだろうか。
ドキドキしながらひと口目を飲んだ。
想像以上に合っている。
オランジーナのさっぱりとした口当たりはそのままに、チョコレートのコクが程よく混ざりあう。
別々に美味しい、ではなくショコラオレンジとしてしっかりと美味しくなっている。
チョコチップも良いアクセントだ。
チョコレートドリンクって濃厚さを売りにするものが多いと思うが、この爽やかさは新鮮でよい。午後の気だるい日差しの中でちびちびと飲みたい。
見た目はともかく、混ざり具合によって味変するのがクリームソーダの楽しみだなあと思う。
ハーゲンダッツの定番、グリーンティーをどうクリームソーダにするか。
ここはシンプルにサイダーに合わせてみたい。
見た目は涼しげでいい感じだ。味の方はどうだろうか。
もちろんお互いに美味しいのだが、溶けると抹茶感はやや薄まる。
そもそもグリーンティーが抹茶そのものではなく抹茶ラテなので、抹茶ラテをサイダーで割ったような感じになるのだ。
先にサイダーに抹茶の粉末を溶かすなどして、抹茶感を強めるとより美味しくなるな、と思う。
まだまだ工夫しがいのある味だった。
ハーゲンダッツの限定味って、定期的にケーキをモチーフにしたものがでてくる。それぞれ食感にひと工夫があって、アイスを超えた満足感で美味しい。
茶色部分にしっかりとタルト感があってすごい。
このタルト感がソーダの上に乗った時に吉とでるか凶とでるか。
ウィルキンソンは炭酸が強いので、良いアクセントになる気がする。
上で述べたように、美味しいものに美味しいものを乗せてるので美味しいのは間違いない。
ミントもいいアクセントになっている。
ただ、だんだんわかってきたが、クリームソーダとは乱暴にいえばアイスを水分でのばすドリンクだ。
そうならないためには、ソーダの方にもガツンと強いフレーバーが必要になる。
以前、記事にしたリポビタンDクリームソーダなんかはそこらへんが上手くいっていたのだ。
レモンスカッシュの強力な爽やかさと、チーズの良い感じのクセがお互いを引き立てあってる。
混ざるとまた濃厚で美味しい。想像していたよりずっと自然に風味がとけ合っている。
チーズ味のドリンクって難しいのかなかなか見ないが、これはひとつの正解じゃないか。
店で出したらふつうに流行ると思う。
これはやる前から間違いないだろうなと思っていた組み合わせ。桃モッツァレラとか、ああいうまったり濃厚なイメージだ。
味も見た目通り美味しかった。
桃ソーダのとろシュワさにリッチミルクのクリーム感がベストマッチ。桃の風味が感じられつつ、まったりとシュワシュワのバランスがよい。
ハーゲンダッツのストロベリー。
定番品の中では唯一果肉が入っていて豪華なやつだ。こちらはアイスの風味が強めなので、やさしい甘味のカルピスが合うんじゃないか。
同じ乳製品なので間違いない。味わいが一体化して心がやさしくなる味だ。
カルピスのさわやかな酸味とイチゴの酸味もよく合う。
想像した通りのおいしさだった。
なお、これはすべてのペットボトル飲料にいえることだが、そのままでちょうどよい濃さになっているため、クリームソーダのように氷をたくさんいれるとやや薄めに感じる。
ましてやハーゲンダッツはミルクが濃厚なので、ドリンク側の風味が負けてしまいがちだ。
カルピスの原液を使って調整すればもっとパンチのある味になりそうだ。
ああ、甘くて至福の味だ…。
カルピスのまったりした甘味がストロベリーに負けておらず、高級いちごミルクみたいな感じで美味しい。
原液を使った方が懐かしい味わいになっていて、子供の頃の夏休みが思い出される。理想化された思い出の味だ。
クリームソーダの魅力って、それぞれで食べても美味しいうえに、混ぜても美味しいところにあると思う。
それがハーゲンダッツだったら…というわかりやすいロマンのもとに書いた記事だけど、まだまだ試しがいのある組み合わせはありそうだ。
味濃いめの炭酸+果肉などのアクセントの入ったハーゲンダッツがおすすめの組み合わせだ。
ちなみに、残った食材(6種類のハーゲンダッツ)は翌日一人で美味しくいただきました。
▽デイリーポータルZトップへ | ||
▲デイリーポータルZトップへ | バックナンバーいちらんへ |