CRってそもそもなんだ
自分がパチンコ台になる。どれだけ自分のこと好きなんだという話だが、自分がパチンコ台に。そう考えただけでもう楽しいったらない。さっそく肝心のパチンコ台を調達せねばなるまい。
本物の台を中古で買っちゃう、という手もあるが、ひとときの思いつきにしてはその後の処理に困りすぎる状態になるので(つまり後で邪魔)、オモチャの小さい台で間に合わせることにした。十分だろこれで。
最近のオモチャはすごいねえ。私が小さい頃に持ってたオモチャのパチンコ台は、こんなに光らないぞ。それにハンドルじゃなくて指で1個1個弾くやつだったぞ。
スロット部品が回転しないなど残念な不具合もありつつ、このガワを乙幡仕様にしていけばよい。考えただけで笑いが、楽しさが湧き上がってくる。正月早々、いいネタ思いついて今年は安泰だ、もうずっと寝て暮らせる。
いや、寝るその前に、さてパチンコ台とはどういったものなのか実地調査しに行ってみよう。
ふだんまったく縁のないパチンコ屋だが、今回は何と言っても自分がパチンコになるのである。どうだろうこの湧き上がる親近感。親近感は湧き上がるのだが、店内に入るのは慣れないこともあり、どうも恐る恐るという歩調だ。お、お邪魔しまー……。
……!!!!!!!!……
ものすごい騒音の中、レーン(て言うのかあれ)を5~6本見学して、頭ボーッとしたまま店の外へ。ボーッとしながらも、パンフレットは忘れない「パチンコになる人」乙幡である。店内では写真撮れなかったので、これ見て研究しよう。
よく会話で「今の彼は確変モードですねー」なんてふざけて言ったりする私だが、意味全然知らずに使っていたのです。すいませんでした。そしてよくよく調べると、CR機とは「カードリーダー機」の意であり、デザインとか遊び方の区分名ではないということも知った。何が「CR乙幡啓子」だ。
でもやっぱり「CR乙幡啓子」って言ってみたい。言ってみたいのでこのまま進めよう。パチンコやる人もやらない人も、「CR」の後に自分の名前や好きな人の名前を入れると、楽しいと思います。
愛と勇気と確変だけが友達さ
さて、家に帰ってさっそく準備だ。準備とは、まずはパチンコ台の分解だ。壊すぞー。
すみずみにまでキャラクターがあしらわれ、これ全部私の顔になるのかと思うと、してやったりという気分になるいっぽう、パチンコ屋で見た狂乱の台デザインを思うと、どこから手をつけようかと途方にも暮れるのである。完全なる自由は人を迷わせるね。
そう、デザイン。結局「派手」ということしか頭に残らなかった。そして何だか画面が奥まったところにあり、額縁(?)が最近の仮面ライダーみたいにゴテゴテしてて盛り上がってる。どう再現すりゃいいんだ。
とにかく、もう今回は自分のことだけ考えればいいのだ。全て自分の顔、自分のゆかりのもの。それを探しに、デイリーポータルZでのバックナンバーをおさらいすることにしよう。