石川大樹のコメント
おもしろかったです!窓を玄関にするルームメイトのアバウトさから、緊迫の現場、そして謝りに行く時のルームメイトの描写、そして後日談の「Welcome to the United States」……。一つのエピソードの中にいろんな要素が詰まった体験談でした。
僕が特に好きなのが謝りに行くシーンで、
「私に向かって片目でウィンクしたルームメイトは、借金の取り立てみたいな音量でドアをノックした。」
「ルームメイトが肩を大きくすくめる。」
「ルームメイトが窓を開けるジェスチャーをして笑っていた」
ルームメイトの動作のひとつひとつから、感情やエピソードとしてのおかしみ、たくさんの情報量を受け取って文章に盛り込んでいるのが印象的でした。他人を描写するとき、発言だけでなく動作や表情までしっかり解釈されているのがうまい文章の条件だと思うんですよね。その点、うまいなーと思いました。