自由ポータルZ 2020年1月10日

京都の宿の中国のお好み焼き屋・イスラエルのエルビスダイナー~自由ポータルZ

こんにちは。編集部 石川です。
みなさんお正月はいかがお過ごしでしたか。僕は子供と凧揚げをしていたら公園の木に引っかかってしまいました。最初「すぐ取れるでしょ」と高をくくっていたのが、その困難さが明らかになるにつれどんどん警備員もギャラリーも増えていき、申し訳なさで生きた心地がしませんでした。
結局、最後は警備員さんがでかい脚立に乗って、高枝切りばさみで枝を少し切って外してくれました。
みなさんも凧揚げにはご注意ください…。

自由ポータルZは毎週金曜日に更新の記事投稿コーナーです。読者の方が執筆した記事をご紹介しています。

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【もう一息】エルビス・プレスリーが好きすぎるイスラエルのハンバーガー屋「Elvis American Diner」

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[投稿者]がぅちゃんさん (がぅちゃんのブログ
[コメント]「…すぎる」という表現を使うのは気が引けるのですが、本当に好きがすぎている様子だったので、そのままタイトルにしています。5ページ目で食事を始めます。(長すぎる)

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古賀及子のコメント

イスラエルからの投稿いつもありがとうございます!
毎回思うのですが、がぅちゃんさんはものすごく記事作りが丁寧なんですよね。
イスラエルの文化や情報を紹介するにあたって、ちゃんと日本住みの読者に必要な「そもそも」を教えてくれて

>ダイナー(Diner)とはアメリカによくある飲食店の形式のことで
>(イスラエルはアメリカからのキリスト教徒の観光客がとても多い)

こういうところ、書きなれていても抜けがちなんですよね。きちんと説明してくれることで(言い方がちょっと悪いですが)海外マウンティングみたいなものを感じさせないレポートにしていて上手です。

せっかくなのでお店の人に2、3でいいので店のなりたちなど聞けると企画記事らしくなったかなと思います。

 

【入選】京都の宿の中国のお好み焼き屋に泣いた

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[投稿者]平熱の朝さん (きっぷ2000円 酒300円
[コメント]京都の宿で中国のお好み焼き屋さんからちょっといい話を聞きました

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石川大樹のコメント

はーこれは。すごくいいです!
この記事、セオリー通り書くと、経緯があって、実際泊まってみるとこうでしたっていうのがあって、後半インタビューがあって、自分の話を書いておしまい、みたいな感じになると思います。で、この記事も構成としてはそのままなんですよね。オーソドックス。
でもなんかすごいのは、泊まって翌朝、朝食食べてるところからすごくなだらかに、いつの間にか気がつくとインタビューパートに突入しています。さらにその途中に、この像は実家にもあるみたいなどうでもいい余談をはさんだり、近所の定食屋の写真を入れたり、なんというか全然かっちりしてないんですよね。すごく気ままに書いてる感じがする。自分のやりたいことの話も、インタビューとカチッと切り替えないで、徐々に忍ばせてくるんですよ。しかしそんな書き方なのに、散漫で読みにくいところが一切なくて、すごく読みやすい。これは大変なことですよ…。
内容自体もすごく良くて、まず部屋にテントが張ってあるゲストハウスが面白いですし、おじさんの話をしっかり聞きだす確かな取材力も感じます。新年一発目からいいもの読んだなという感じでした…!
あと「きっぷ2000円 酒300円」っていうブログ名が良いです。最高。(前も言った)

 

【もう一息】新春イベント!東京国立博物館に「初詣」し、美術品に無病息災を祈る。

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[投稿者]山田窓さん (畳の夢
[コメント]1/2~1/26まで上野の東京国立博物館では「博物館に初もうで」というイベント・展覧会をやっていて、初詣というなら美術品に対して無病息災を祈ってみようじゃないか、と思って書いたブログです。盛りだくさんで面白い展覧会なので、オススメする気持ちも込めて書いています。

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林雄司のコメント

こんなイベントやってるんですね。ほほぅ!と思ったのはここ

「美術館では360度あからさまに見えるゆえに宗教的空間にある『見られる側』の意識がなくなり、こちらが『見る側』になれる。なんだか自分の方が立場が上な気がしてくる。よく有名人のSNSをサンドバッグにする人がいるが、あれも一方的な観客意識によるものだろう。」

「その点、弥生時代を過ぎて古墳時代に入ると急に隣人感がでてくる。本当に自分の髪の毛なのか、という疑問はおいといて、銭湯で隣同士湯船につかり『今年もお互い頑張ろうや』と話したりできそうだ。」

歴史の話を比喩で説明しているので楽しく読めました。

歴史や文化財の紹介ってその業界の言葉だけで説明すると全然面白くないんですよね。マニア同士の会話になってしまう。例えばBECKのニューアルバムの説明をBECKの過去の作品を引用して説明しているようなもので、BECKを知らない人には全く通じない。(BECKの部分はジブリやラーメンに置き換え可)。

山田窓さんは以前、万世のパコリタンで応募してもらってました。あの記事はただ食べてるだけなのに(すいません)おもしろいという不思議な作品でしたが、今回ので確実な筆力があることがわかりました。なるほど。

ただちょっと長い。総花的に全部を取り上げてしまってるんですよね。テーマが地味で読む人を選ぶだけに、この長さはとっつきにくさを感じさせてしまうかも。僕が編集者だったら以下のどっちかにしてくださいと言います。

・たくさん取り上げるけど上記のような比喩表現を多くして、文章でサービスする
・初詣にぴったりの文化財はこれだ、的にテーマをもたせて自分軸で選んで書く

地味なものを読ませるには興奮している自分を描く、興奮しがちな人を連れて行ってその人を描く、という手もあります。でもいまの静かに鑑賞している雰囲気はいいので無理して土偶ウエーイ!みたいにすることもないかな。 

 

【入選】Webメールを実写化して送信する

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[投稿者]こやしゅんさん (CRAZY STUDY
[コメント]ふだん当たり前のように使っているWebメールの素晴らしさに気付いてもらえれば幸いです。

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石川大樹のコメント

いいですね!全体的にしつこいんですよね。まず見立てが執拗というか、封筒をつくることを「メール作成」に見立てて、途中でもユーザビリティがどうのとか容量無制限とか、最後も記事終わりかなーと思ったらさらに通信速度測るとか、全体にしつこい。このしつこさが、おもしろく書いたるぞというやる気を感じて個人的には好きなところです。

いっぽうでgmailのところをクレヨンで塗ってたりと脱力ポイントもあり、これが前述のやる気とちょっと食い合わせが悪いというか、どっちつかずな印象になっている気がしました。脱力でいくなら脱力で、やる気でいくならやる気で、とどちらかに寄せたほうが良いのかも。色紙を貼るとかカラーテープを使うとかできっちり見た目もキレイにそろえておくと、前述した「しつこい」も印象が変わって「入念な作りこみ」に見えてくるかもしれません。

 

Tips:「楽しかった」「悲しかった」と書かない

記事で何かをやって、とても楽しかったとするじゃないですか。それを伝えるにはどうしたらいいでしょうか。
一番NGなのは単に「楽しかったです」と書くことで、これってなにも伝わらないんですよね。「すごく楽しかったです」と強調しても同じです。情報がなさすぎて、感情移入しようがない。

じゃあどうするかというと、やり方があって

  • 感情ではなく行動を書く。
    例)家に帰ってから写真を何度も見返してしまった
  • 感情ではなく理由を書く。
    例)普段何気なくやっていることでも、プロのアドバイスでこんなに洗練させられることが分かった

のどちらかです。これで終わりでもいいし、ここまで書いちゃったら後は「~ほど/なので、楽しかった。」と続けても大丈夫です。でもせっかくなので「胸が躍った」みたいに都度言い換えるとさらにかっこいいですね。

「楽しい」「悲しい」みたいなのはただの感情の名前なので、伝えたいときは具体的に書きましょう。

ではまた来週!

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