駅のなかにあるたこ焼き屋「駅たこ」～自由ポータルZ

古賀及子のコメント

なにってもう取材先の店名が「駅たこ」という時点で最敬礼ですよね。
職人さんに書いてもらったという看板代わりのペイントもめちゃめちゃかわいくて、いい店なのがいきなり伝わりました。

からの、お店とにこやかなご主人の写真も最高で。編集部でも話題なんですが、ヤマモトさんは個人のブログできちんとアポ取りをして丁寧に話を聞いて記事を書かれてるんですよね。

今回はいつも以上にごりっとしたインタビューで読みごたえがありましたし、お店やご主人のことがつたわる記事でした。

>ガワはつまようじで叩くとポスポスと音がする

ここ、たこ焼きの良さを自分の言葉で書いているのが良かったです。なかなかたこ焼きの写真が出てこないことにちょっとやきもきする気分もありましたが、最後にまった甲斐のあるシチュエーションが出てきて納得しました。

ほんわかした雰囲気で2パックたいらげてるのもチャーミングでした。

石川大樹のコメント

一文一文読み進めるたびにこの駅たこが好きになる、ジワリといい記事ですね。
写真もインタビュー内容も、取材対象としっかり打ち解けているなという印象で、リラックスした雰囲気が記事から伝わってきました。これができるのはうらやましいです。
聞き出し方もうまくて、相手の回答に対して、「わざわざ伝えるんですね。親切ですね。」みたいな軽い一言で、さらにいい発言を引き出していたりするじゃないですか。これがなかなかできることではないな、という。

この「読んでいてどんどん好きになる」感じはすごく良いと思う反面、最初からその良さの一部でもバーンと打ち出せると記事としてさらに目を引くかなと思いました。現状「そんな厳しい目線でたこ焼きをいつも見つめているわたしだが、ついつい通ってしまう、大好きなたこ焼き屋さんがある。」という穏やかな導入からするっと入っていくので、どういう店かのイメージが定まらないまま読むことになるんですよね。「無人駅の駅内に有人たこ焼きがあるの、ちょっと珍しくないですか」みたいなちょっと目を引く要素を最初に書いておくと、ひとまず店のイメージができたうえで、話を聞いてみるとさらに良くて…という二段階の読ませ方ができる気がします。

林雄司のコメント

ヤマモトさんは取材先にアポとってインタビューをできるスキルの持ち主なので記事の安定感が別格ですね。安心して読めます。
駅たこがたこ駅になっているディテールや醤油を入れるところ、油の量などの話もしみじみ読めました。

このままでもぜんぜんOK！なんですが、あえてデイリーポータルZなのでちょっとリクエストをしてみたいと思います。

先に安定感と書きましたが、それが逆に機内誌やクレジットカード会員誌のような無難な印象を与えてしまいかねません。
どうしたらいいのか、ヤマモトさんの人柄を知らないのでどれがいいのかわからないのですが…、こんなのはいかがでしょう。
・少しだけ変な質問をする。「ソース売り場だと思う人いませんでしたか」とか、質問するときの葛藤や結局聞けなかったらそれも書いていいです
・インタビュー相手の言葉、話し言葉を語尾までそのまま書く
・余計なことを言う人を連れて行く
いい話の型に少し違和感を入れたいですね。香水に少し臭い成分入れるような感じで。