特集 2018年6月28日

朝、カレーを食べるなら大田市場がパラダイスだ

朝、好物(カレー)を食べに出かけてみたところ、大田市場がすごかったという話におまけが1つついています。
朝、好物(カレー)を食べに出かけてみたところ、大田市場がすごかったという話におまけが1つついています。
朝起きるのがとても苦手だ。毎日やっているはずなのに全然スキルアップしない。なんて高度な技術を要する行為なんだろう。毎日欠かさずにおぼえる、ふとんと離れたくない気持ちは、どうやったら制御することができるんだろう。

そこで考えたのが、自分を好物(カレー)で釣る方法だ。カレーを食べに行くために早起きしてみよう。
1981年群馬県生まれ。ライター兼イラストレーター。飲食物全般がだいたい好きだという、ざっくりとした見解で生きています。とくに好きなのはカレー。

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起きるために、朝カレーを食べる

「朝カレー」というキーワードで、イチロー選手を思い出す人も多いのではないだろうか。だが、今回の企画は特にイチロー選手を意識したものではない(すごい選手だとは思っている)。
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ちなみにイチローは、すでに朝カレーを卒業しているという話も聞く。そしてブームも、一旦ピークを迎えたのちに収束に向かっている気がする。というのも、今回朝カレーを提供しているお店をインターネットで探していたとき「201〇年○月より、朝カレーは廃止いたしました。ご了承ください」というような注意書きを何度か見たのだ。

朝カレーポイント1・かつての朝カレーたちは、存命じゃない可能性がある

某喫茶店での朝カレー目撃情報を見て、お店に駆け込んでみたところ「カレーは11時からです」と言われたりなどもした
某喫茶店での朝カレー目撃情報を見て、お店に駆け込んでみたところ「カレーは11時からです」と言われたりなどもした
朝カレーよ、がんばってほしい。わたしもがんばるから。

そんなわけで、カレーのための早起きを数日やってみることにした。その結果、まず言いたいことがある。大田市場が想像以上にカレー地帯であったことだ。

朝カレーポイント2・大田市場がカレー地帯

朝と食。2つのキーワードから、連想するのが「市場」だった。東京には、さまざまな市場がある。そしてそれらは、朝弱い都民にとって、手の届く場所にあるはずの遠い花火だ。
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「市場 カレー」と検索窓に入力してみたところ、大田市場が思い当たった。(なお築地市場にも老舗のカレー屋がある。くわしくは西村さんの記事を読んでほしい)
英語「ota. fish」が、周辺の日本語を訳しているわけではなさそうな潔さにぐっとくる
英語「ota. fish」が、周辺の日本語を訳しているわけではなさそうな潔さにぐっとくる
張り付いた魚が脱皮する前のセミのように見えた
張り付いた魚が脱皮する前のセミのように見えた
淡々としたよい表情ではないか
淡々としたよい表情ではないか
こちらの車も、なんだかよい表情に見える
こちらの車も、なんだかよい表情に見える
喋り出しそう
喋り出しそう
「水産棟前」のバス停から歩いて3分くらいで、お店が並んでいる地帯に着いた
「水産棟前」のバス停から歩いて3分くらいで、お店が並んでいる地帯に着いた
到着してみて、驚いた。カレーをメニューに置いているお店がけっこうある。市場で働いている人が頻繁に利用するので、社員食堂のように、レギュラーメニューとして備える必要があるのかもしれない。

でも、それにしたってなのだ。カレーの存在感が強い。ぼんやり歩いていても向こうから視界に突入してくるのだ。
ステーキって書いてあるし、皿の過半数ステーキに覆われているけど、カレーだ
ステーキって書いてあるし、皿の過半数ステーキに覆われているけど、カレーだ
ラーメンとカレーのセットも発見。朝だけどランチって書いてある。目だけでお腹いっぱいになる画の強さにさっそく圧倒される
ラーメンとカレーのセットも発見。朝だけどランチって書いてある。目だけでお腹いっぱいになる画の強さにさっそく圧倒される
フォントが良いかんじだ。まずはこのお店に入ってみたい
フォントが良いかんじだ。まずはこのお店に入ってみたい
「玉子カレーライス」というメニューに目が止まった
「玉子カレーライス」というメニューに目が止まった
「玉子」である。どういう状態なのか、詳細が書かれていない。固茹でか、それとも半熟だろうか。もしかして生かもしれない。それだけでわくわくできる。たまごってすごい。

しかも、である。ぜんぜん想像してなかった姿で登場した。
二つの目を持った、目玉焼きスタイル
二つの目を持った、目玉焼きスタイル
なんて朝っぽいんだ
なんて朝っぽいんだ
笑みももう、こぼれるしかない
笑みももう、こぼれるしかない
目玉焼き、さらにはハムとレタス、ポテトサラダも同居している。彼らがセットになると途端に空気が朝に占拠される。味も、旅館の朝ごはんを思い出すような「THE朝の味」がする。
嬉しいと食べ物を接写しがちです
嬉しいと食べ物を接写しがちです
まさかここで出会えるとは思っていなかったハム
まさかここで出会えるとは思っていなかったハム
正直なところ、ここまで朝の空気感を期待してなかった。食べにきたのがカレーだったからだ。好物とはいえ、茶色だし、味も朝っぽくはないだろうと、冷静に見つめている自分がいたのだ。

ちなみにカレーは、一度どこかで触れたことがある気がするような、つまり、ごくごくふつうなカレーであった。でも、それがいい。ほっとする。
目玉焼きがちょうどいい半熟具合なのってほんとずるいですよね(褒め言葉)
目玉焼きがちょうどいい半熟具合なのってほんとずるいですよね(褒め言葉)
起きてよかった。起きられてよかった。

朝と背中合わせの日々を過ごしている気になっていたが、そんなことなかったのかもしれない。朝のほうは、わたしを両手で受け止める準備をしてくれていたのかもしれない。ずうずうしくも、そう思っちゃうくらいには、心がふくれあがっている。

なお突然だが、カレーの総評をお風呂の様子で表していきたいと思う。朝風呂とカレー、ぱちっと目が覚めるかんじがちょっと似ているのだ。
ちなみにハトヤのカレーは、上記に相当するうきうき感がありました。あひるはおもちゃのやつ
ちなみにハトヤのカレーは、上記に相当するうきうき感がありました。あひるはおもちゃのやつ
あと、紅茶も朝っぽさがすごい。同行してくれていた編集部・橋田さんが頼んでいたのだが、立ち込めるにおいのすべてが、朝にあふれていた
あと、紅茶も朝っぽさがすごい。同行してくれていた編集部・橋田さんが頼んでいたのだが、立ち込めるにおいのすべてが、朝にあふれていた
気が大きくなっているところで、ここぞとばかりにもう一軒行ってみる。カレーとシチューとハヤシライスがメインのお店のよう
気が大きくなっているところで、ここぞとばかりにもう一軒行ってみる。カレーとシチューとハヤシライスがメインのお店のよう
しれっとおにぎり紛れ込んでいるのが良い
しれっとおにぎり紛れ込んでいるのが良い
干支の楊枝入れ、おばあちゃんちにあった気がする(と思う人が100人に3人くらいいるんじゃないかと思うので載せます)
干支の楊枝入れ、おばあちゃんちにあった気がする(と思う人が100人に3人くらいいるんじゃないかと思うので載せます)
頼んだのは、シチューとカレーのあいがけである。シチューと……ごはん
頼んだのは、シチューとカレーのあいがけである。シチューと……ごはん
すごい。ちゃんと境界線がくっきり
すごい。ちゃんと境界線がくっきり
思えば、シチューにはパンばかりを添える人生を過ごしてきた。もしかして、白米onシチュー、面と向かい合うのははじめてなんじゃないか。

でも、思いのほか、ああ、今、ごはんの上にシチューがかかっているのが現実なのだなぁと静かに受け止めていた。
それよりも圧倒されたのがボリューム感。2杯ぶんくらいありそう
それよりも圧倒されたのがボリューム感。2杯ぶんくらいありそう
シチューはひたすら優しかった。ゆえに食べた後にカレーを食べるとそのスパイシーさが際立つ。熱いシャワーみたいだ。ぱちっと目が覚める。
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これは良い!もっと食べたい。
……のだが、今日はもう胃のキャパシティが上限に達してしまっているので、後日あらためて別のお店に行ってみることにした。
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