おれとミニストップ
ミニストップ。業界4位のコンビニチェーンである(上位からセブンイレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップ。その下にはデイリーヤマザキ、セイコーマートと続く)。
職場の最寄りのコンビニがミニストップだったため小腹が空くとよく通っていた。そこで見つけたのが一部店舗で店内にて作られる”手作りおにぎり”だった。これが大層おいしくて、仕事で疲れた身体をそっと癒してくれたのだ。
彼らはこんな見た目をしています
ただ間もなくしてそのミニストップは閉店。ただでさえあまり店舗も見かけない上、自宅から一番近いミニストップには手づくりおにぎりを置いていない。
もしや手づくりおにぎり、撤退気味なのではないか…!?この声が枯れるくらいに好きと言っておいた方がいいんじゃないのか!?
今日はそんなはやる気持ちを胸に、手づくりおにぎりへの想いを伝えようと思う。キーワードはふたつ、「おいしさ」と「収集欲」だ。
ミニストップとの記念写真。あとはずっとおにぎりの写真です
1. つい愛着の湧く手に入れづらさ。
いくつかある魅力の中で、味の話に入る前にまず伝えておきたいこと。それはその”手に入れづらさ”だ。
なにせ店舗が少ない。東京でいうとセブンイレブンの2,659店舗に対し、ミニストップは288店舗(2018年6月現在)。しかも手づくりおにぎりを扱う店舗はさらに限られる。事前のリサーチは必須だ。
おにぎりを取り扱っているか、公式サイトで検索することができる
「手づくりおにぎり取り扱い店」マーク
取り扱っている店には上のマークが貼られていることもある。マークが見当たらなくても売られていることもある。よくわからない。
店舗によっておにぎりの種類、数も限りがあるのも収集を難しくさせる。都内だとだいたい1店舗に5種類くらいしか置いていない。
「うわ、この店舗にはこんな味があったんだ!」という初見メニューを発見した時の胸の高まり、ご理解いただけると思う。そしてそれは売り切れている。悔しい。
世界はこれを絶望と呼ぶんだぜ
絶望売り場
渋谷で見つけたボーナスステージ
都内では上の写真ほど種類が豊富な店は少ないと思う。スーパーマリオのコイン取り放題のステージってこんなだ。
嗚呼、手づくりおにぎりを探すこのワクワク感よ。どこでも手に入るコンビニおにぎりと比べてついつい愛着が湧いてしまうのも頷けるだろう。好きだ。
2.それは、お母さんの作るおにぎりのおいしさ。
ようやく本題だが、とにもかくにも単純においしいから好きだ。
ミニストップに無事入店できたらまずは「熟成明太子」を食べてみてほしい。
あーツヤツヤ
あー、これは確かにおいしい、とわかりやすい王道メニューである。
わりとしっかり辛い明太子はコンビニおにぎり特有のパサパサ感がなくなめらか。店内で手作りしている出来立てだからこそ成せる技だ。
明太子によほどの自信があるのだろう、他にも「ツナ熟成明太」や「卵焼き熟成明太」「高菜熟成明太」とやたらバリエーションがある。響きだけでわかると思う、どれもうまい。好きだ。
「卵焼き熟成明太」は見た目が大胆
安心の「北海道焼きしゃけ」。ほぐしたしゃけと白米のバランスがすばらしい。ひとつめに食べたい
そもそもお米が美味しい、この粒感を見てくれ
しゃけもいいが「塩さば」も食べてみてほしい。
あまり他のコンビニでは見かけないネタのチョイスだと思う。
しゃけと比べて生臭さがあるのがまた良い。ちょうどいい塩気も食欲をそそる。米と鯖、これだけでいいのだ。
あまりさっきと見栄えが変わらなくてあれですが
おにぎりを食べながら何かを感じるな~、何を感じるんだろうな~、と思ったら”母性”だった。このおにぎりには母性があるのだ。
海苔のしっとり感がそうさせるのだろうか、運動会で食べるおにぎりのあのおいしさを思い出す。晴れた空、午前の部が終わってシートの上で食べるお弁当。唐揚げ、甘い卵焼き、そしてミニストップの手づくりおにぎり。
このおにぎりはお母さんだ。ミニストップはもう実家だ。
実家での一枚
3.特におかかチーズが好きだ。
ここで一番好きなメニューを紹介しよう。おかかチーズだ。そもそもおれが手づくりおにぎりに目覚めたきっかけとなった思い出深いメニューでもある。
一番すすめたいおにぎりのピントが一番あってないおれをどうか笑ってほしい
開封した途端おかかの香ばしい匂い。まばらに醤油で味付けされたご飯。そして、チーズ。
カットチーズがごろごろ
おかか、チーズ、おかか、チーズ。うまい。うますぎる。
手づくりおにぎりはとにかくメニューが多い。知らぬ間に季節商品も増えたりする。
お母さん、がんばっている。
「厚切りたけのこの土佐煮」もおすすめ
厚切りたけのこ!シャキシャキ!
たけのこの食感が嬉しい。嬉しすぎる。炊き込みご飯系が店頭に並んでいたら迷わず取ったほうがいい。
ためらった瞬間、もう既に炊き込みご飯は他の男の腕の中なのだ。
「炭火焼鶏めし」もいいぞ
コンビニ界の鶏めしで一番オトナだと思う「炭火焼鶏めし」。丁寧に上品に味付けされたご飯に炭火が香る鶏とごぼう。
もう一度言う。ためらった瞬間、もう既に炊き込みご飯は他の男の腕の中だ。
「生姜唐揚げマヨ」は罪の味
「生姜唐揚げマヨ」などがっつり系も充実している。マヨネーズはあくまで引き立て役で、生姜の効いた唐揚げがしっかり主役をはる。これひとつで唐揚げ弁当を食べた気分になる。
「プリッと海老カツ」はとにかく重い。海老カツの存在感がすごい
攻めたメニューも好きだ。おれは手作りおにぎりが好きだ。
4.でかい、重い。
記事用に3つ食べていたら気がついた。このおにぎり、重い。やたら腹にたまる。
気になって重さを量ってみたらひとつで160~180gもあった。お茶碗一杯のごはんがだいたい150gらしいので、それより重い。
そりゃあ3つも食べたらお腹いっぱいになる
他のコンビニおにぎりを量ったらだいたい120gほどだった。
育ち盛りの子どもたちにお腹いっぱい食べさせてあげたい、そんなお母さんの気持ちがここまでおにぎりを大きくさせたのだと思う。
こんなサービス精神ありすぎで大丈夫なのか。おれはミニストップが好きだ。
5.とにかく全部食べたくなる。
そして最後に神秘性である。おにぎりの記事で"神秘"という言葉を使うと思わなかったけれど、とにかくこのおにぎりはミステリアスだ。
というのも、このおにぎり、何種類あるか全くわからないのだ。
公式ウェブサイトを見ても商品一覧にないし
おにぎりのラインアップは5種類しかない、そんなわけない
探した限りではサイト上では手作りおにぎりのメニューは見当たらなかった。
全メニューを把握するためミニストップ本社に問い合わせしようかとも思った。くまなくインターネットでしらみつぶしにしようかとも思った。
でも、違うのだ。
ちょうど、おれはインターネットもまだ普及していなかった幼少期に熱中したポケモンのことを思い出した。はじめて現れたポケモンに一喜一憂し、必死に歩き回って捕まえたあの頃。
ミニストップの手づくりおにぎりもきっとそういう存在なのだ。とにかく自分の足で探しまわって食べていこう。
釜揚げしらすと野沢菜、牛すじごぼうのしぐれ煮、海老天、牛炭火焼肉、手揚げ3種野菜のかき揚げ、そして…
まだ見ぬおにぎりを探す旅。そう、これは新感覚おにぎりRPGだ。
そんなわけでミニストップの"手づくりおにぎり"を推したい
というわけでここまで手づくりおにぎりが好きな理由を綴ってきた。
あまりに自分の活動範囲で見かけないので心配していたけど、改めて公式サイトで検索したらどうやら全国に1,800店舗は取り扱いがあるようでほっと胸を撫で下ろした。良かった、手づくりおにぎりはこれからも食べられそうだ。
とは言えミニストップが存在する都府県は27しかない。住んでいる地域にミニストップがある貴方はラッキーだ。ぜひ公式サイトを片手に手づくりおにぎりを探す旅に出かけよう。
気持ちを伝えきった
手づくりおにぎりに対する想いを伝えきったので満足した。最後に独断と偏見でおにぎりのレア度の一覧を作ったのでおにぎり探しの参考にしてほしい。
探し回った結果と友人のタレコミからの情報より。まだ食べていないものもあるしきっとまだ種類がありそうだ