とくべつ企画「〇〇放題」 2018年6月2日

自分の探しの旅は新宿でできる

新宿は人々の優しさと厳しさで作られた街だと知りました。
新宿は人々の優しさと厳しさで作られた街だと知りました。
私は今年、30歳になるのですが将来が見えず、不安を抱えながら生きています。この年から自分探しなどと恥ずかしいことはできません。私はどうすればいいのでしょうか。自分探しの為にインドに行くべきですか?

※この記事はとくべつ企画「〇〇放題」のうちの1本です。
1988年神奈川県生まれ。普通の会社員です。運だけで何とか生きてきました。好きな言葉は「半熟卵はトッピングしますか?」です。もちろんトッピングします。

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占い放題で将来を知りたい

皆さんは占い屋に行ったことはあるのだろうか。悩んでいる人に救いの手を差し伸べてくれるとは聞いたことがあるが、テレビで芸能人が厳しく言われたりして怖い印象がある。地獄に落ちるわよと言われたら涙目になってしまうだろう。

そんな占いをやってみようではないか。調べてみると1回大体10分が多いらしい。10分では1つの運勢しか見てもらえないが、占い放題なら全部占ってもらえる。アドバイスによってはすごく幸運になってしまう。フォアグラにトリュフかけ放題の毎日が待っているかもしれない。

舞台は新宿である。占いのお店が多いので新宿にした。観光客、スーツを着た社会人、若者が歩くたびにすれ違う。この人たちはどんな悩みを抱えているのだろうか。そんなことを考えながら占いのお店へ向かう。最近自分が悩んでいることは、会社でもらった電波時計が全然、電波をキャッチしないことだ。手動で合わせた。

今回は、仕事運、恋愛運、健康運のそれぞれを3店舗別々で占ってもらう。まず仕事運だ。

35歳から運が良くなるらしい

最初の占いは手相だ。
最初の占いは手相だ。
占いのお店のほとんどが撮影禁止である。録音もNGのようだ。カメラをカバンにしまい、席に着く。目の前には丸顔でメガネをかけた優しい雰囲気の女性が座っていた。

座るなり、生年月日、名前を聞かれ、両手の手相を確認された。「あなたは優しい人ですね」、そして占い師は「優しくて、コミュニケーションが得意なのですが、人の細かい部分を気にしすぎてうまく取れないこともあるみたいですね」と続けて言った。

自分のかばんのチャックが全開だったりするのは気にならないが、他人に対して意外と気になるタイプなのだ。お酒のグラスが空いていたら「何飲まれますか?」と聞く人なんです。

そして、「30歳からの人生に迷っていますね」と今、悩んでいることを指摘してきた。そうだ、このまま社会人として安定した生活を生きていけばいいのか、副業としてやっているライターの仕事をメインでやっていた方がいいのか。もしくは、森で動物たちと暮らしていくのもありだと思う。オカリナを吹くと動物たちが集まってくる生活をメインにしてもいいなと思っています。

「人とコミュニケーションを取る仕事が合っているのと、1人で何か考えるのが好きで、夢見がちがところがあるのでそれを生かせる職業が向いていますね。」
じっとできずに落ち着きがない。旅行と食事が好きな人とも言われた。
じっとできずに落ち着きがない。旅行と食事が好きな人とも言われた。
遠回しにライターが向いていることをアドバイスしてくれているのだろうか。もう、すごくほめてくれる。言われていることに対して、何も疑問を感じなかった。やばい、占いにはまりつつあるかもしれない。
「めちゃくちゃ当たってますよ!」
「めちゃくちゃ当たってますよ!」
出てきた瞬間、新宿で一番興奮していた自信がある。ぶれている写真から興奮しているのが伝わってくるだろう。

いや、だって言ってもないのにプライベートなことを当ててくるのだ。それはもう興奮しっぱなしだった。手のひらがふっくらしている人は優しい人だと言う。太っているからふっくらしているものだと思っていたが、そうではないらしい。
そして、右手の赤枠のところを見て「親と暮らしている」と当てていた。そういう線があるそうです。
そして、右手の赤枠のところを見て「親と暮らしている」と当てていた。そういう線があるそうです。
基本的に左手が「生まれた時から持っている運」、右手が「今の自分」とのこと。

また、横の線と斜めの線が交わってるだろう。実家暮らしの人はここに線が出るらしい。「あなたは人がいると頼ってしまう傾向があるので早く家を出た方がいい」「新しい世界になって運命も強くなる」と言われたので早く高円寺に住みたい。OKストアも天下一品もあるから。

あと、気になるのは、35歳から運がどんどん良くなっていくと言われた。35歳、明日来てほしい。
あと生命線が長いので長く生きるそうです。
あと生命線が長いので長く生きるそうです。
「今、動かない仕事しているでしょ?って言われたんですよ」と伝えたら安藤さんから「それ、俺も言えるわ。体型を見て言えるよ。」と元も子もない発言があった。
「今、動かない仕事しているでしょ?って言われたんですよ」と伝えたら安藤さんから「それ、俺も言えるわ。体型を見て言えるよ。」と元も子もない発言があった。

再来年に結婚する

仕事も恋愛も充実したい。そんなキラキラしたOLみたいなことを言ってしまったが、恋愛運も気になるところである。

次のお店では恋愛運を聞いてみることにした。あたい、恥ずかしいけど聞いてみる。
ここでは、手相と守護霊との通信で占ってもらえる。
ここでは、手相と守護霊との通信で占ってもらえる。
人生で淡い恋の話を友達としたことがないかもしれない。最近、友人が「彼女と価値観が合わない」と相談されたけど、「あーどうしたものかね」と言って、解決せずにキン肉マンの話をした。

あと、原稿を書いているときに目の前で別れ話をする高校生のカップルと、性に奔放な女性に会ったことを自慢する大学生の話をマクドナルドで聞いたぐらいだ。うちの近所のマクドナルドは恋の嵐が吹き荒れている。
手相を見てもらっている。
手相を見てもらっている。
めちゃくちゃ聞いている。
めちゃくちゃ聞いている。
満足げに帰ってきた。どうなの?恋愛運はどうなの?
満足げに帰ってきた。どうなの?恋愛運はどうなの?
「はい、どうも。まずはあなたのことを占いますね。職業を教えてもらっていいですか?」

――社内でIT関連のサポートと副業でライターをやってます。

「ライターはいいみたいよ。クリエイティブな仕事があっているみたいね。でも、食べていかなければならないので、本業も大事にしないとだめね。柱になるものが必要でしょ?
あと、規則とかルールが大嫌いな人なのね」

――大っ嫌いです。くそ食らえと思ってます。

「ね。誰だって嫌だよね。拘束とか縛られるのが嫌いな人なの。情に訴えられると嫌と言えない性格みたい」
名前を書いた紙に手を当てて守護霊と交信する占いだった。正直(大丈夫かな?)と思ったが内面を当ててきたので開始5分で信じた。
名前を書いた紙に手を当てて守護霊と交信する占いだった。正直(大丈夫かな?)と思ったが内面を当ててきたので開始5分で信じた。
守護霊にいつも見られていると思うと落ち着かないが、信用できる気がする。よし、思い切って聞いてみよう。

――あの、結婚はできますか?

「結婚はできますよ。節分以降、運勢が上向きになっているみたいね。出会いのチャンスは今年ありそうですよ」

今年! まだ心の準備ができないが、出会いは突然の方がドラマティックなのでいい。漫画でも突然出会って発展していくもんな。

――出会うのに良い時期ってありますか?

「秋ぐらいがちょうどいいみたい。でも、秋になったら急に出会いがあるわけではなく、自分で努力していかないとダメよ。受け身じゃダメ。今、色々あるじゃない。ネットを使った出会いのサービスとか。合コンみたいなのやったことある?」

――いやーないですね。

「飲み会が嫌いって守護霊様も言ってるね。わーっとはしゃぐのが嫌いでしょ。」

――嫌いですね。大学生みたいにしゃぐのも嫌いですし、宴会ではしゃぐのも嫌いです。

「コミュニケーションとかまめな人なのにね。飲み会嫌いなのに寂しがり屋って言ってますね」

「飲み会嫌いの寂しがり屋」。面倒な人を表現したようなキャッチコピーがつけられた。でも、合っている。先日のゴールデンウィークにあまりにも人と会わなすぎて、ライターのmegayaさん、北向さんと急に飲みに行った。彼女に作ってほしい料理の話をして、「一緒に餃子を作りたい」という話になったのを思い出した。帰り道に(虚無ってこれだな)と思った。

また、占い師の方は結婚する時期についても教えてくれた。

「再来年も結婚にはいいみたい。2年間で見る目を養いなさい。それにあなたはとても優しい人で心を開いた人にはとても献身的です。あなた自身が持っているものなので自分の持ち味を出していった方がいいですよ」

――どういう人がいいですか?

「あなたのキャラにあった人がいいと思う。あなたの性格が好きな人がいるって言ってます。
とにかく具体的な子を教えてほしがっているが、それは自分が見つけなればならないの。なので守護霊様は教えてくれない。
とにかく黙っていないで動くことが大事。打席に立ちなさい。頑張ってよ!」
俺、再来年に結婚します!
俺、再来年に結婚します!
2店舗で占ってもらったがこれは最高のエンターテインメントだ。日常でほめられることってないだろう。それが占いでは内面からほぐしていくような、ほめれて希望が沸いてくるようなそんな体験ができる。これは健康運も占ってもらおう。何歳まで生きられるのだろうか聞こうと思います。目指せ、200歳。

健康なんて自分で気をつけろって神様が言っている

順風満帆な人生が待っている。では、不安な健康運はどうだ。今は若いので悪い部分はないが将来はどうだろうか。
路上で聞きました。
路上で聞きました。
今までおだてられていい気になっていたのかもしれない。新宿の街は調子に乗る男を許さなかった。アクセスの良い街が牙を剥いてきたのだ。

最初は軽く手相を見てもらった。ただ、声が一切聞こえない。正直な話「優しい人です」しか聞こえなかった。そして、占い師は言った「詳細は1万円です」と。

1万円。今まで1000円~2000円ぐらいだったが、急に値段が上がって「い、いちまんえんですか?」とびっくりした人のお手本みたいなリアクションをしてしまった。

いや、逆に考えよう。きっととても当たる占いなのだろう。財布から1万円を取り出す。こんなにも奥歯に力を入れながら支払った1万円は人生で初めてだった。

そして、占いが始まった。名前と生年月日、住所を求められて書く。さぁ、来い。素敵な未来よ来い!
そして、30分しっかり占ってもらった。占ってもらうというより、ありがたい話を聞いた。足がしびれるほどに。
そして、30分しっかり占ってもらった。占ってもらうというより、ありがたい話を聞いた。足がしびれるほどに。
常に感謝の気持ちを持ち、人々の手助けをすることで積まれていく「徳」。親や友人、会社の人、地球上に生きる全ての人たちに感謝することは大事なことである。我々はインターネットで誹謗や中傷などの心ない言葉を受けることがある。しかし、彼らだってこの世界の生きづらさを感じているからこそ、八つ当たりをして自分の中にある感情を発散しているのだろう。

自分の命を大事にしながら、他人を思いやることできっと人生が開かれていく。占い師も言っていた「死にそうなことが何度もあったけど、徳を積んだおかげでこれまで生きて来れた」と。

大変なことに耐えながらも人々は毎日、一生懸命生きている。それだけでいいじゃないか。健康運はわからなくて、1万円で占い師の人生を聞いて「そうなんですね」と相づちを打つ30分間だったとしても。残ったのが足のしびれで(健康運、悪い気がする)と思ったとしても。それが生きてる証なのだから。

後悔なんてしていたら人生終わっちゃうぜ、そう言い聞かせながら帰った。世界は今日も回っている。
この日、度数の強い酒を飲んで寝た。理由は聞かないでほしい。
この日、度数の強い酒を飲んで寝た。理由は聞かないでほしい。

当たるも八卦当たらぬも八卦

占いにはまる理由がわかった。心が充実してスカッとするからだ。気持ちを前向きにさせる力があると思った。今度は金運を占ってほしい。諸事情でちょっとお金を失ったので。
1万円・・・。
1万円・・・。
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