見どころ
扉を開けて玄関を抜けると、まずは廊下に入ることになる。しばらくは同じ道幅が続くが、やがて視界が広がりリビングルームにつく。左右は知人家族の部屋だが安易に入ると家庭内の治安が悪化するので注意が必要だ。リビングルームの隣にはオフトゥンがひかれた泊まれる和室と、台所がある。
台所ではオーナー夫妻の許可をもらって冷蔵庫の中のものを取り出し、自炊をすることも可能だ。
オーナー家族は親切で、町のおすすめスポットや、駅までのタクシーの相場を教えてくれる。
両親とは書かない。オーナー日本人夫妻と書くとそれっぽくなる。
馬グッズが揃う リビングルーム
室内には世界各地の馬の絵や馬の小物が置かれている。オーナー夫妻の日曜乗馬の趣味が高じたコレクションだ。
部屋の角には荘厳なテレビ台の上に、42インチものテレビが鎮座する。中央に設置されたリビングテーブルの上には、届いた郵便物が積まれているのが印象的だ。オーナー夫妻の生活習慣はその次の世代に受け継がれている。
■食べる
テーブルの上にはティーバッグのほか、ビスケットやせんべいがある。アフタヌーンティーで優雅な午後を。
食の歴史ここにあり 台所
様々な調味料がひしめき、色とりどりの皿が並ぶ様子が壮観の台所。蛇口には輪ゴムがかかっているほか、100円ショップで買ったと思われるプラスチック製の整理グッズもあり、庶民のしたたかさを見るようで面白い。
■覚えてきたい歴史
今でも使われている台所の排水溝は、その昔、小型の熱帯魚のネオンテトラを飼っていた時に、一部を流してしまった忌まわしい歴史がある。
台所に展示されているモダンなつくりの白物家電。
アフタヌーンティーにはオーナー夫妻の趣味が入っている。
居心地のよい安宿 和室
リビングの隣にある安宿。客室は清潔で広々としたオフトゥンが用意されている。スポーツジムやサウナはない。
■オーナー家族は皆知っているフィギュア置き場
和室の棚には、かつて売られていた様々なフィギュアが置かれている。お手軽な価格の完成品が多く、マイペースでじっくりと見て回ることができる。
手入れがあまりされておらず、ほこりをかぶっているので注意
日本のホラー映画をオマージュした押入れ
ここまでガイドブックっぽく書いてみたがどうだろう。
敢えて親をオーナー夫婦と表現したり、旅行者は慣れない土地なのでタクシー情報を書いたりするなど旅行ガイドっぽくしてみた。するとなんだか嫌味っぽくなってきたのは僕の性格が原因なのか、フォーマットが実家に向いてないからか。
さて続いて、旅行ガイドの最初や最後のほうにある旅行の準備編を実家風にアレンジしてみる。
とりあえずインドの写真を入れてみた。
実家の情報収集
■ファミレスや居酒屋
家庭内政治や家庭内経済に関する最新情報は、居酒屋やファミレスなどでオーナー一家と確認を
■現地で情報を得る
観光案内所はない。家に入ったら玄関で待とう。住民の誰かがやってきて、インフォーメーションを兼ねて家のことを教えてくれるだろう。
■家はどこにある
忘れた場合、観光案内所はないが、主要な街の中心駅の駅前には派出所がある。派出所の中は小さなカウンターがあり、住所を書いた紙を渡せば、交通手段や地図上での場所などの情報を効率よく集めることができるだろう。
豆情報情報収集で役立つウェブ活用術
●エゴサーチ
自分の名前や勤め先、最寄り駅などを検索することで他人の評価を聞くことができる
なんと、自分の趣向とサイズにフィットした服が用意されている!
■家への飲料の持ち込み制限について
全ての来客に対して、飲料の持ち込み制限がされている。
・アルコール缶は1人2本まで
・ただしストロングゼロは1人1本まで
・ペットボトルは冷蔵庫の空きスペースの都合上、2本まで
■実家安全情報
■リビングルーム「十分注意してください」
リビングルームではリラックスしていいが、テレビの音量やリビングテーブルでの作業には注意が必要だろう。
■親の部屋「侵入の是非を検討してください」
大人の対応をするが、内心嫌がられるし怪しまれるだろう。
■兄弟の部屋「退避を勧告いたします」
自分の世界を勝手に覗かれると困る年ごろなので、侵入の延期を勧告する。
■保険について
本棚があり、本やCDが積まれているため、地震の発生時に落ちる可能性がある。
文庫や新書が多いため怪我の危険性はない。社会保険だけで十分だろう。
現在は100Vの電圧が主流。プラグは2つ穴のものだけとなっている。
チップ
幼少期の頃はチップを渡されていたが、今はチップは廃止された。オーナー夫妻の機嫌を損ねないためにも言うことはきこう。
実家から心的距離が離れる
旅行ガイドブックをいろいろ読んだら、いろんな書き手がいるのだろうけど独特な文体があることがわかった。
普段書きなれていない文体だったけど、独特な文体を真似ることで、使われているボキャブラリーや言いまわしがわかってきた気がした。会社や駅のように、ほかの場所でも応用して書くことができるだろう。
でも、なぜか客観的に書いたことで、こんど実家に帰るときに他人行儀になりそうだ。