特集 2018年4月2日

”脅迫状を作ったあとの新聞”から脅迫状を推理して遊ぶ

犯人の手元にはこんな虫食いの新聞紙があるはず
犯人の手元にはこんな虫食いの新聞紙があるはず
脅迫状は新聞を切り抜いて作るものだ。切って貼ってのツギハギな”想像上の脅迫状の姿”が皆の共通認識として存在すると思う。

その切り抜いたあとの新聞紙から、脅迫状の中身を当てたいと思ったのだ。
埼玉生まれ、神奈川育ち、東京在住。会社員。好きなキリンはアミメキリンです。右足ばかり靴のかかとがすり減ります。(インタビュー動画)

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”脅迫状を作ったあとの新聞”から脅迫状を推理する。つまりこういうことである。
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キャスト:犯人役 井上マサキ / 探偵役 北向ハナウタ
キャスト:犯人役 井上マサキ / 探偵役 北向ハナウタ
おわかりいただけただろうか。どんな状況やねん、と思うかもしれない。おれもほんのりそう思ってしまっているが、とにかくこれをやりたいのだ。

そんなわけで今日は筆者が人生初の犯人となって脅迫状をこしらえ、探偵役として井上マサキさんとトルーさんをお招きした。
左から井上さん、トルーさん、筆者。トルーさんは力士柄のシャツを着ている(福袋で当たった)
左から井上さん、トルーさん、筆者。トルーさんは力士柄のシャツを着ている(福袋で当たった)
尚、脅迫状の枕詞とも言える「お前の子供は預かった 返してほしければ」は元から回答用紙に記入されており、この後ろの指示を当てることになる。
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返してほしければ何をすればいいのか?現金を用意?何か物を渡す?探偵の二人にはその指示を推測して実行してもらうのだ。

今日は3問の”脅迫状を作ったあとの新聞”を用意した。どちらが先に脅迫状を解読できるか、三本勝負だ!

1問目~名探偵誕生~

穴の開いたページと穴の開いていないページを混ぜ込んだ新聞を広げたら推理スタート。
いいぞ、捜査感がある
いいぞ、捜査感がある
文字を探すところまでは協力戦、文字を並び替えて指示を遂行するところからは個人戦にした。文字探しから個人戦にすると誰も喋らなくなりそうだからだ。それはつらい。

複数人で進めていくと様々な推測が飛び交う。
左上が抜かれている(ヒントとなる箇所は黒く塗りつぶした)
左上が抜かれている(ヒントとなる箇所は黒く塗りつぶした)
井上「あ、穴あいてる!これはオリーブ…まさか、ビリーブ?」
北向「ビリーブを70年間育ててきたのすごいですね」

子どもの頃おふくろがビリーブオイルを塗ってくれた、というエピソードも熱い。島で実るビリーブには限りがあるらしい。とは言えここは冷静に「オ」を選択して次へ。
逸ノ城 慌■ない
逸ノ城 慌■ない
井上「ここもあいてる、逸ノ城…慌てない?」
トルー「慌てないことがニュースになりますかね」

一度でいいから慌てない事がニュースになってみたい。

井上「普段すごい慌ててるんですかね、焦ってすごい塩を撒いちゃうとか…」
北向「よくそんな精神状態でここまで強くなりましたね」

普段の逸ノ城が気になりつつも「て」を拾って次へ進もう。

ロボアドバイザーが増やすもの

順調に文字を拾っていく中で一同は難問に差し掛かった。
順調に文字を拾っていく中で一同は難問に差し掛かった。   [013] ロボアドバイザーで■金■増やそう!
順調に文字を拾っていく中で一同は難問に差し掛かった。
井上「ロボアドバイザーで…なんだー?」
トルー「後ろの穴は”を”ですよね」
井上「年金を…?預金を…?」

だいたいの問題は前後の文脈から解けるのだけど、この問いはまずロボアドバイザーという架空の存在が難しくさせる。いったいロボアドバイザーは何を増やしてくれるんだ。
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トルー「貯金?」
井上「貯金額を教えろ、という指示だったらイヤですね」
トルー「貯金額を聞いてからいくら請求するか決める犯人」

堅実で嫌だ。難問だったが井上さんが本の背表紙にタイトルを発見しここもクリア。

井上「”お”じゃーん!」

正解は『ロボアドバイザーでお金を増やそう!』。まさかの「お金」だ。難しく考えると意外とドツボにはまる。
他には1975年のオリコンチャートからの出題や
他には1975年のオリコンチャートからの出題や
スポーツ問題(本文の「メ」を塗りつぶし忘れた)
スポーツ問題(本文の「メ」を塗りつぶし忘れた)
経済欄など
経済欄など
拾った文字を並べていく
拾った文字を並べていく
順調に文字を拾っていくも、どうしてもあと一文字が見当たらない。文章が完成しない。

そんななか井上さんがハッと閃いたように手帳を取り出し、文字を並び替えはじめた。
あと1文字を探すトルーさんと確信に変わる井上さん
あと1文字を探すトルーさんと確信に変わる井上さん
井上さんがもしかしたらこれ…と言いながら立ち上がった。

北向「解読できたんですか!?」
できたっぽい
できたっぽい
まだ文字が埋まらないままに井上探偵は会議室のドアを開け街へ飛び出した。
そして1文字とともにトルー探偵が残された
そして1文字とともにトルー探偵が残された
トルーさんが最後の一文字を見つける前にレジ袋を片手に井上さんが戻ってきた。早い!文字探しまでは協力戦だったので、回答時間に差は出ないかなぁという見立てだった。
果たして井上さんが導いた答えとは…?

北向「お前の子供は預かった 返してほしければ…」
井上「オススメのおかしを買ってこい!」
ダイジェスティブビスケットッ!!
ダイジェスティブビスケットッ!!
正解!犯人はオススメのお菓子を食べたかったのだ。甘党なのかもしれない。

井上「カタカナをまず並び替えたら「オススメ」ができたんですよ。だから何かオススメのものを持ってくるんだろうなと思って」

井上「で、並び替えていったら「オススメのおかしを■ってこい」。「買」が見つからなかったけどあとは推測で」

すごい、名推理だ。
肝心の「買」はかなり小さく下段にあった
肝心の「買」はかなり小さく下段にあった
唯一の漢字で問題を解く鍵となった「買」。新聞に意外と「買」の文字がなく、他より小さい切り抜きになったのが勝敗を分けた。
オススメのおかしを買ってこい
オススメのおかしを買ってこい
ちゃんとクイズとして成り立つかなーと悩みながら前日に新聞を切り抜いていたけど、波乱あり名推理ありでなんだかしっかりクイズクイズしていて嬉しい。
よーし、勢いそのままに二問目に突入しよう。
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2問目~アレっぽいものを探す旅~

2問目は、解読までは少し易しめだ。良かったら皆様も一緒に考えてみてほしい。
<穴の開いた箇所>
・プロカメラマンに出張■■を頼むサービスが広がっている
・「桜の季節に家族■■を撮りたい」
・製紙用パルプ横ば■
・商業施設「■■■■センタートウキョウDX&■■■■カフェ」が14日開業
・酒の飲み過ぎご用心 一緒に水■
・財務省 公文書ないが■■
・超ホンマで■か!?TV(テレビ欄)
・猫しっ■2018(テレビ欄)
オススメのおかしを食べながら進めます
オススメのおかしを食べながら進めます

キーポイントは、■■■センタートウキョウ

波紋を呼んだのがこの切り抜き。
商業施設「■■■■センタートウキョウDX&■■■■カフェ」が14日開業
商業施設「■■■■センタートウキョウDX&■■■■カフェ」が14日開業
整然と並ぶピカチュウの写真からもお分かりの通り、答えは「ポケモン」。ポケモンセンタートウキョウDX開業ですって。記事とか抜きにして普通に行きたい。

この4文字をこのまま使うのか…?犯人はどんな要求を…?探偵たちは混乱している。
めくる手つきに慣れを感じる
めくる手つきに慣れを感じる
2問目とあり文字を拾うのにも慣れてきた。上の写真のように透かしながらめくっていくと虫食いを探しやすいらしい。
井上「この犯人、株価からは問題出さないんですよ」
井上「この犯人、株価からは問題出さないんですよ」
すでに犯人の出題傾向が読まれている。

テレビ欄の『猫のしっ■2018』のみ見つけられていなかったが二人が見当をつけたのは、

井上「ポケモンっぽい写真を撮影しろ…?」
北向「その通りです」
井上・トルー「おー・・・おー?」

二人を困惑させてしまった。ごめんなさい。

トルー「逆画像大喜利みたいなことですかね」
井上「犯人愉快犯ですよね、別のゲームになってないですかこれ」

バレている、犯人は愉快犯なのかもしれない。
二人はそしてポケモン探しの旅へ
二人はそしてポケモン探しの旅へ
最初は『アメリカっぽい写真』にしようかなと思っていたのだけど、新聞で”アメリカ”の文字列を見つけられなかった。記事上の"アメリカ"はすべて”米”の一文字で表されていたからだ。

そのため先に見つけた"ポケモン"を採用。新聞の内容によって脅迫内容をフレキシブルに変えていく。新しい脅迫状の姿だ。
街にいるポケモンをスマホを用いて集める、ポケモンGO以外の唯一の遊び
街にいるポケモンをスマホを用いて集める、ポケモンGO以外の唯一の遊び
10分ほどで二人が戻ってきた。ポケモンっぽい写真が見たい犯人の要求には答えられているのか!?先行は井上トレーナー。

井上「こういう感じなんですけど…」
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北向「すごい!くさタイプのポケモンだ!」

壁の排気口と合わさって手前の草がひげのように見える。多分かなり防御力が高いけど素早さの低いポケモンだ。ダブルバトルで活躍する。
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井上「あともう一枚あって…」
北向「ゴーストタイプだ!いますねーポケモン」
井上「多分でかいクラッカーなんですけど、なんでこれが二つもあるんだって」

ポケモン詳しくない、と言っていた井上さんからポケモンっぽい写真が飛び出し犯人はひとりで興奮している。後攻はトルートレーナー。

トルー「これなんですけど」
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北向「なんか新しい!」
トルー「目が四つあるんですよ」

目が四つある!
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トルー「あとこれ」
井上「モンスターボール?」

トルーさんは他にも様々な無機物の写真を見せてくれた。
勝敗は迷ったけど、とにかくたくさん撮ってくれたトルーさんの勝ちとしました。犯人は満足です。

さぁ1勝1敗というまったくの互角の展開。たぶんここにいる全員が”勝敗などどっちでもいい”と思っていることだろうけど、運命の最終問題へ向かおう。

3問目~誤答の嵐~

二人に「最終問題にふさわしい難問」と言わしめた3問目。ダイジェストで穴の開いた箇所を振りかえってみよう。
与那国島・西崎(■りざき)
与那国島・西崎(■りざき)
日本で最も遅く夕日が見られる場所のふりがなを当てる問題。

井上「何りざき!?」
トルー「日本最西端…」
井上・トルー「「えー…?」」
井上「知識まで試されてるなー」

そう、この遊びは経済、政治、スポーツや一般教養などあらゆる知識が求められるのだ。今回はテンポよく解いてもらうことを前提に穴を開けたけど、思いっきり難問の脅迫状を作っても楽しめると思う。
価格が急落し、一瞬で数■万■失った…
価格が急落し、一瞬で数■万■失った…
井上「仮想通貨…数千万円…だと高いか?数十万だと見出しにしては弱いから…」

見出しとしてのインパクト、リアル感のあいだで推理が揺れる。
おいしく楽しいイースター■!
おいしく楽しいイースター■!
井上「なんでここがあいてるの?…イースター島じゃないでしょう?」
トルー「イースターへ、とか」
井上「おいしく楽しいイースターを?…じゃないか。行こうぜ!という誘う感じのコピーなら”イースターへ!”かなぁ」
(”へ”を選ぶも正解は”を”)
春■ら■くじ
春■ら■くじ
井上「後ろが塗りつぶされているということは繰り返しの言葉かな」
トルー「春いらいらくじ」
井上「当たらないことでおなじみ、いらいらくじ」
北向「攻めてるなぁ」
■やみのとびら
■やみのとびら
井上「闇の扉…?」
北向「いやな連載ですね」
トルー「嫌味の扉?」
北向「いやな連載ですね」
現時点の予想切り抜き文字
百 円 って と 見 の 持 へ き て な い と え
先の「イースターを!」のようにある程度予測で答えていく問題も多く、二人とも苦戦している。
そんななかトルーさんが先に「できました!」と立ち上がった。これは勝負アリか!?脅迫状の指示に従ってもらう前に、念のため先に答えを見せてもらおう。

北向「お前の子どもは預かった 返してほしければ」
トルー「百円持って都内の駅見て 屁」
百円持って都内の駅見て 屁
百円持って都内の駅見て 屁
北向「違います!」

脅迫状の指示に従ってもらう前に念のため先に答えを見せてもらってよかった、危うくトルーさんが百円持って都内の駅見て屁をするところだった。
無邪気な顔で答えても不正解です
無邪気な顔で答えても不正解です
さすがに難易度が高いので少しずつ天の声として違う文字の箇所を伝えていく。

北向「まず、”イースターへ”の箇所が違います」
トルー「屁が消えた」

他にも何箇所か修正し、「も」を新たに見つけたら…
現時点の予想切り抜き文字
百 円 って に 見 の 持 を き て な い と え も
さあこれで完全に出揃った、あとは並び替えるのみ!
手を挙げたのは井上さん。今度こそ勝負アリか!?脅迫状の指示に従ってもらう前に、念のため先に答えを見せてもらおう。

北向「お前の子どもは預かった 返してほしければ」
井上「百円を 持ってないのに 見えてきも」
百円を 持ってないのに 見えてきも
百円を 持ってないのに 見えてきも
北向「違います!」

5・7・5の標語っぽいのに全然意味をなしていない。そもそも「見えてきも」ってなんなんだ。
いい顔で答えてもダメです
いい顔で答えてもダメです
だんだん主旨がずれてきたが、ややあって本当にわかったトルーさんが答えを持って帰ってきた。さあ三度目の正直だ。
手には無印良品のノート
手には無印良品のノート
北向「お前の子どもは預かった 返してほしければ」
トルー「百円に見えないものを持ってきて!」

やったー正解!ファミマに無印良品の商品があることに気づいたトルーさんが早かった。少しして井上さんもレジャーシートを手にダイソーから戻ってきた。
100円でレジャーシートが買える時代。娘さんに買って帰るとのことです
100円でレジャーシートが買える時代。娘さんに買って帰るとのことです
協力いただいた二人とも優勝にしたいけど、今回はより100円に見えなかった井上さんの勝利とします!

トルー「北向さん、また答えできました」
北向「我々がダイソーに行ってる間に?」
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トルー「百円持って見て 家を亡きものに」
北向「違います!」

クイズを作る楽しさに目覚めた

これくらいがいいかな、どんな反応があるかな、と相手を想像しながらクイズを考え、実際に目の前でリアクションが見られるこの感じ、なんだこの楽しさは。次の問題が早く作りたい、そんな気持ちだ。
井上さんは本当にどんな写真も絵になる
井上さんは本当にどんな写真も絵になる
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