特集 2018年3月6日

世界最大のスタバはテーマパークだ!

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上海を訪れるのでネタはないかと在住の友人に聞いたら、「世界最大」のスタバがあるという。カフェに世界とは大層な言葉を飾りなさる。行きました。見ました。いやー、あれは正真正銘!世界最大ですわな。

来年日本にも出来るから予習しときましょ。
1984年大阪生まれ。2011~2019年までベトナムでダチョウに乗ったりドリアンを装備してました。今は沖永良部島という島にひきこもってます。(動画インタビュー

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入店前から漂う「テーマパーク」感

世界最大のスタバ…きちんといえば世界最大のスターバックス・コーヒーは、2017年の12月にオープンしたばかりの生まれたてホヤホヤの店舗。中国は3000店舗以上あり、今も15時間に1店舗ペースで展開中という、スタバ帝国。でも、世界最大というのはちょっと想像がつかない。

なら、行って見てやろうじゃないの!と上海へ。
上海、大都市だなー!
上海、大都市だなー!
ガスもすごいけどー!
ガスもすごいけどー!
街中を歩いていくと姿を現した世界最大のスタバ…
が、こちら!
が、こちら!
デカイな!まるでホテルか美術館!通信手段がなくネットにつなげられなかったのですぐに見つかるか不安だったが、このサイズなら杞憂だった。それにしてもだよ。
入口の扉が重厚すぎやしないかい?
入口の扉が重厚すぎやしないかい?
攻城砲でも持って来いや~!と言わんばかりの、扉の重厚さ。でも閉まってるんだよ、どういうこと?と、まごまごしていたら別の入口(こっちも重厚)が開放されていた。
平日なのに行列できてる。
平日なのに行列できてる。
この日は金曜日。週末といえば週末だけど、まだみんな働いている時間帯にこの行列だ。そもそも彼らは注文ではなく入店を待っている、まるでテーマパークのアトラクション待ちの状況。が、心配ご無用、待ち時間はものの1分だった(逆に待たされた理由が気になる)。
ここまではテーマパーク風だが、扉の向こうは…!?
ここまではテーマパーク風だが、扉の向こうは…!?

カフェなのに売ってるものがカフェじゃない

おっ!
おっ!
おぉ~!!
おぉ~!!
おおぉぉ~~!!
おおぉぉ~~!!
おおおぉぉぉ~~~!!!
おおおぉぉぉ~~~!!!
でかーい!ひろーい!すごーい!なにこれー!?

率直な感想は、ボキャブラリーを幼児退行させてしまう。とにかくきらびやか、そんでもって人多い。あと、カフェらしいけど、意外と立っている人が多い。巡っているのか。広すぎる、広角レンズがなかったのでそのへんは想像で補ってほしい。
天井もよく分かんねぇけど、凝ってるな。
天井もよく分かんねぇけど、凝ってるな。
広い広いと言っているが、具体的な数字でいえば店舗面積は2800平方メートル。これはなんと東京ドーム1/16倍だ。ふふふ、伝わらないだろう。すみません。日本のオフィスビルや駅ナカにあるスタバ店舗が70~90平方メートルということなので、その30~40倍ということになります。

そもそも正確にはこの店名、『STARBUCKS COFFEE』ではなく『STARBUCKS RESERVE ROASTERY』といい、「スタバの将来像を表した」というブランディング戦略の一環であり、かつ高級業態の巨大店舗。2014年にはじめてシアトルで展開され、その敷地面積のさらに倍である二号店が2017年の12月、ここ上海にオープンしたという訳です。

もちろん、ブランディングというだけあってただ広いばかりじゃない。入口付近にはおもしろいものが集う。
スタバお馴染みのサーモマグはもちろん…
スタバお馴染みのサーモマグはもちろん…
マグカップから、
マグカップから、
グラスなどの飲料容器、
グラスなどの飲料容器、
バッグ!
バッグ!
包装紙!
包装紙!
  コーヒー(麻)袋でつくったジャケット!
コーヒー(麻)袋でつくったジャケット!
トレードマークのマーメイドのポスター!
トレードマークのマーメイドのポスター!
オリジナルのワッペンが入ったダウンジャケット!
オリジナルのワッペンが入ったダウンジャケット!
…と、コーヒーだけじゃない、あらゆるメイド・バイ・スタバの製品が並べられている。ちなみに価格はバッグが6万円超え!中国人じゃなくても「アイヤー」と声が漏れるレベル。最も安いものは300円ちょいから買える包装紙か。まぁ、個人的に使い道は思いつかないけど。

ただ、ダウンジャケット(値札なし)をまじまじと見ていると「これは売り物じゃないんです」と店員さんから言われたので、売る売らないの基準はよく分からない。

世界最大のスタバを「探検」する

いろいろ書いたが、この時点ではまだ入口周辺で見られるものしか紹介しておらず、ラビリンスははじまってもいない。そこで店内を見渡す。まず目立つものが、ガラス製の柵に囲まれ奥に鎮座するミニ・焙煎工場。
この中で豆を運んだり運ばなかったりしている(それ以外の作業の意味が分からないだけです)。
この中で豆を運んだり運ばなかったりしている(それ以外の作業の意味が分からないだけです)。
ミニと書いたが、これまで焙煎工場を見たことがないのでなんとも言えない。もしかしたらビッグ・焙煎工場かもしれない。ところで、写真の上部にパイプが見えるでしょう。
これは天井に張り巡らされており、運ばれている。
これは天井に張り巡らされており、運ばれている。
運ばれているってなにがだよという話ですよね。たぶんに豆なんじゃないかと思うけど、よく分からない。ほんとごめん、今回は立ち寄っただけで話は聞けてないの。

ただ、このフロア全体から伸びるパイプがミニ焙煎工場(仮)に収束されるインダストリアルな光景は、工場夜景などが好きな人にはたまらないものかもしれない。
豆のいい香りが漂います。嘘、フロア全体にコーヒーの香りが漂っているのでこの距離じゃ全然分かりません。
豆のいい香りが漂います。嘘、フロア全体にコーヒーの香りが漂っているのでこの距離じゃ全然分かりません。
人工生命体が培養されていそうなタンクがある。
人工生命体が培養されていそうなタンクがある。
写メ写メ(古い)。
写メ写メ(古い)。
工場には中国らしく漢字で埋め尽くされた黄金色のタンク。二階への吹き抜けを突き抜けるほどの高さで、この中で豆が焙煎されているらしい。それにしてもこの外観、古代の禁術を使って人工生命体を生み出しているような雰囲気ある。完全に勝手なイメージで言ってるので、意味不明でしたら読み流してください。
さっきからすごいすごい言っている。ここまでくると手すりがゴム製というだけで、「安心安全~!」と感動する始末。私はもうスタバの術中にハマっているのだ。
さっきからすごいすごい言っている。ここまでくると手すりがゴム製というだけで、「安心安全~!」と感動する始末。私はもうスタバの術中にハマっているのだ。
これはカフェというよりテーマパークと言っていいと思う。思うじゃなくて、断言しよう。だからこそ、ここは誰かといっしょに行ってほしい。だって取材じゃなければ私は途端に孤独を感じ踵を返して帰るもの。ホテルに。

そうだ、コーヒー飲もう。

そうだ、そもそもここはカフェであったのだ。まだ飲んでないよ、コーヒーを。物販をしているあたり飲まなくても許される雰囲気すらあるが、飲むか。
二階…も、また広いなぁ。
二階…も、また広いなぁ。
SHANGHAI!
SHANGHAI!
よく見るとコーヒーの生産国ごとのステッカー。我が(?)ベトナムもこの中にある。
よく見るとコーヒーの生産国ごとのステッカー。我が(?)ベトナムもこの中にある。
店内にはカウンターが4つ、どこでも注文できます~という訳ではなく、それぞれ特徴がある。メイン、ロングバー、ペアリング、お茶、と、説明された英語をそのまま書いてみたが、真ん中ふたつはどういう意味だ? スタバの造語なのか調べても正解が出てこず。冷たいものとブレンドという気はするが、正確なところは調べてね。
コーヒーフロートを注文しました。
コーヒーフロートを注文しました。
これまで一度も登場していないので、アリバイ用に載せておきます。
これまで一度も登場していないので、アリバイ用に載せておきます。
価格は…68元!68元!!
価格は…68元!68元!!
これ、1100円以上です。ヒュ~!さっすが高級業態~!
パンやデザートも豊富にあるけど、大して価格は違わない。
パンやデザートも豊富にあるけど、大して価格は違わない。
余談だけど、上海は電子マネーの普及率がほぼ100%。移動式屋台ですらQRコードを掲げていて、それをアプリで読み込んだら客の口座から店の口座へそのまま金額が移るという簡単決済。レシートにデカデカと印刷されたQRコードがそれね。現金で払うと観光客丸出しで、気にしなければいいんだけど、やっぱり恥ずかしい。なるほど、こうしてインフラは築かれるのかと思った。
二階から工場を見下ろせる位置が人気。
二階から工場を見下ろせる位置が人気。
ここにも工場萌えを感じるぜ。
ここにも工場萌えを感じるぜ。
出る頃にはとっぷり夜に。一人で2時間もいちゃった。
出る頃にはとっぷり夜に。一人で2時間もいちゃった。

来年(2019年)は日本にも展開するそうです

スタバによるとこの「STARBUCKS RESERVE ROASTERY」は、2018年にミラノとニューヨーク、2019年には東京とシカゴに展開する予定とのこと。「将来像」と書きましたが、日本人にとってもリアルなそれってことですね。

ちなみに、イタリアは独自のカフェ文化があるためか、スタバがないんですよ。そこにあえてお金が掛かる高級業態に先陣を切らせることにスタバの覚悟が窺えます。
テーブルのガタつきを抑えるために紙ナプキンが挟まれていた。店と客どちらがやったかは分からないけど、バリバリの高級店なだけに妙に和む「家庭の知恵」感。
テーブルのガタつきを抑えるために紙ナプキンが挟まれていた。店と客どちらがやったかは分からないけど、バリバリの高級店なだけに妙に和む「家庭の知恵」感。
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