そもそも普段コロッケ作ってない
手間が省けるし油もあまり使わずヘルシーだし、だいいちスプーンをスコップのように使ってコロッケを掘るのは楽しそう。そんな感じで皆さん作っていると思うが、私もその誘惑にうかうか乗っかってしまった。しまったのはいいが、さて何を作ろうというときになって結構な期間ぐるぐると悩んでしまい、その末に出た案は「地層」。掘る、というところから出た安易な発想、とは思えど細かく層状になればそれはそれで面白い絵になるのではないだろうか、と己を鼓舞してとにかくジャガイモやカボチャなどコロッケの材料を買ってきた。
レンジで次々にふかし倒す。
マッシャーでバッタバッタとつぶしまくる。
同時にパン粉を煎っとく。
クルミを粗く砕く。なぜ。
ここへ来て、なんでこんなに迷いに迷ったんだろうと考えて思い当たったのだが、普段私、「手間が省ける!」と喜ぶほどコロッケとか作ってないわ。だから、これから起こることがいまいちよくわかってないのだった。だが続ける。
人参入りポテトやカボチャで色の層を作る。
基本的にはコロッケらしくジャガイモを使い、そこに人参を混ぜたりカレー粉混ぜたりして層を意識して重ねて行く。流し込むというよりは、金太郎飴の最初の段階みたいに平たく伸ばしたアンを押し重ねるという具合である。やりすぎると全部混ざって普通に夕飯になっちゃうかもしれないから気をつける。
煎ったパン粉をまいて油を少量かける。
トースター機能で、程よい色に仕上げる。15分くらい焼いてみた。
焼いてみたと言いつつ、草を生やすため青海苔を敷き詰めちゃう。
このためにスコップ型のスプーンを買って来た。スコップコロッケには、やはりスコップがよく似合う。
さあ、掘ってみよう。地層はどのように再現されているかしら。
わぁ、微妙だ。
これでも、最下層にクルミ敷き詰めて礫(れき)の層を意識したりしていたのだが、水分吸っちゃってなんだかシナシナになってるし、層の境目も穏やかで離乳食みたいな優しい色調だ。私が作りたかったのはこんな層じゃない。そうじゃないんだ!
ベースがほとんどジャガイモとかカボチャだからかな~。いや~どうすっかね。
仕方がないのでもう一つ試してみることにしよう。もう半分ヤケだ。明日も明後日もコロッケだ。
ブロッコリーというささやかな抵抗。
さあ、掘ってみますか。
あっ、貝だ。この辺は昔、海だったのだ!
殻付きシジミの味噌汁を飲んだ後、殻を埋めておいたのです。
そうこうしているうちに、豚(ギョニソ)が寄って来た。
豚さんの示す通りに掘り進めると・・・
あっ、トリュフ!(のつもりで入れたポルチーニ茸)
トリュフは手に入れられなかったけど、高級なポルチーニ入りのコロッケとなった。豚さん、ありがとう!
この度はどうもすみませんでした。
成功したら、「これが本当の”ごちそう”さ!」と高らかに締めたかったのですが。
今後、一層精進して参りたいと思います。
ちなみに、青海苔とコロッケの具はやはり合いますが、少々かけすぎました。
他、最下層にマグマを表現したくてトマトソース敷いたんだがこれも微妙な結果に。
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