ビジネスポータルZ 2018年1月20日

バナナ型の電話を作った男

バナナフォンを作ったBrian Brunsingさん
バナナフォンを作ったBrian Brunsingさん
昨年の5月、アメリカのクラウドファンディングのサイトでバナナ型の電話を見つけた。

名前はバナナフォン。Blutoothでスマホにつながる受話器である。
商品紹介の動画が面白かったので眺めていたらどんどん欲しくなって申し込んでしまった。

昨年の12月に日本に届いて遊んでいたが、開発者にコメントもらったら記事になるかなと思ってメールを送ったのだ。

すると1月に日本に来るという返事が来た。え、来ちゃうの?

ということで実際に会ってのインタビューとなった。日本初の独占インタビューである。
1971年東京生まれ。デイリーポータルZウェブマスター。主にインターネットと新宿区で活動。
編著書は「死ぬかと思った」(アスペクト)など。イカの沖漬けが世界一うまい食べものだと思ってる。

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これがバナナフォン

バナナを受話器のように持ってもしもーしと言ったことがある人は多いと思うが(ありますよね?)、その冗談を実物にしてしまったのがこのバナナフォンである。

言ってみれば、ある種人類共通の夢を叶えるデバイスだ。
Siriも使える。バナナにむかってHeySiriと言うとバナナが応答する
Siriも使える。バナナにむかってHeySiriと言うとバナナが応答する
これが支援したクラウドファンディングのページ。
クラウドファンディングではKickstarterというサイトが有名だが、Indiegogoのほうが怪しいものが多くて面白い
クラウドファンディングではKickstarterというサイトが有名だが、Indiegogoのほうが怪しいものが多くて面白い
43,560ドル(約480万円)の支援を獲得している。まじか!
商品紹介のビデオ
電話とケーキ間違えるコントから始まって、You need banana phone!と叫んで人が入って来て、3人目のMAXの手がゴリラ。シャツの柄がバナナなのもいい。
クラウドファンディングはたいてい遅れるので、期待しないでいたら予定通りに12月に届いた。

飲み会で自慢したり、ペットワークスの八谷さんも買ったのでふたりで話をしたりした。
バナナフォンで話すふたり
バナナフォンで話すふたり
インスタグラムで#bananaphoneで検索するとバナナフォンが届いてドヤ顔で使っている人と、バナナを受話器のようにして顔に当てている人たちが並ぶ。どちらも浮かれている。

バナナフォンの開発者インタビュー

1月、バナナフォンを作ったBrianがやってきた。ビデオのなかでバナナフォン!と叫んでいた男だ。
インタビュー場所はお寺!(理由はあとで)
インタビュー場所はお寺!(理由はあとで)
早速ですが、どうしてバナナフォンを作ったんですか?

Brian: 以前、VISAで働いていて、デジタルストラテジーや EC のコンサルをしていたんだけど、そこでスマホでのFacebookやインスタからのショッピングという流れができていると感じた。
この波にバナナフォンが乗っかれるんじゃないかと思った。


僕もFacebook広告からよく買い物をしているのでそのトレンドはよく分かる。
SNSからのeコマースの流れ来た→だからバナナ!というところが唐突だが、デイリーポータルZも唐突なことしかしてないのでシンパシーを感じる(変わった柄のシャツを買っちゃうところも)

Brian: バナナを電話のように使うのは昔からやっていたんだ。
忙しい時にちょっといい?と言ってミーティングしにくる同僚に対して、今忙しいからと言ってデスクの上のバナナで電話するふりをしていた。するとみんな苦笑して帰っていくから。


ライフハックだ。

Brian: 海外を歩いているとどこに行っても見える風景は一緒で、みんな下を向いてテキストメッセージを打っている。
でも、僕は直接話すことが大事だと思っていて、どうやったらそれを具現化できるかを考えているなかでこのバナナフォンが生まれたんだ。
シリアスな社会では笑いが必要だから。


とても共感できる話のなかに「だからバナナ!」という飛躍が混ざっているのが気になるが納得である。

Brian: 世の中には四角くて白と黒のデバイスばかりだけど、そうじゃないのが好きな人もいると思う

うん、それは僕だ。
「インタビュー風景」という写真
「インタビュー風景」という写真

バナナフォンで起業した

クラウドファンディングは商品が1年ぐらい平気で遅れることがあるが、バナナフォンはちゃんとしていた。期限を守ったし、毎月の中間報告メールも欠かさず来ていた。
商品コンセプトがTalk more. Smile more. Save Gorillas.とシンプルにまとまっているのもビジネスのお手本のようだ。
やっぱりVISAの経験が活きているのだろうか。

Brian: クラウドファンディングは単にお金を集めて終わりではなくて、最後まで届けてプロジェクト自体が終わるので、客さんに過程を透明にするということが大事なことだと思っている。

みなさんお気づきかもしれないが、Brianはまじめである。まじめにバナナフォンを作っているのだ。

Brian: バナナフォンを作ることを決めたのが2016年の12月、2017年の12月に支援者に届けることができた。2017年1月に会社を作ってそれから振り返ることなく集中したんだ。

VISAを辞めてバナナフォンの会社を作った。勇気が出る話である。
boketeのお題のような写真になった
boketeのお題のような写真になった

商品の反応はどうすか

バナナフォンの反応はどうですか?

Brian: 97%の人たちがよかったと言ってくれている。
何より嬉しかったのは1本だけじゃなくて、複数本買ってひとつは自分用、もうひとつをギフトとして人にあげた人がいたこと。笑いを届けるという僕らがやりたいことを支援者がやってくれたのはすごく嬉しかった。

バナナフォンを見れば3歳の子供でも80歳のおばあちゃんでも笑ってくれる。そういう単純な笑いを共有できるということが僕らのやりがいにつながっている。


このインタビューとは別にランチに行ったのだが、そこのウェイトレスもバナナフォンにやたら興味を示していた。

おすすめの使い方を教えて下さい

Brian: 公共の場で人から見えるように使って、まわりの人を笑わせること。シリアスなオフィスで使うのもクールです。

バナナフォンは機能的にはBlutoothのハンドセットだけど、このまわりの人を笑わせるというのがほかのハンドセットにはない機能だと思う。
渋谷でバナナの自動販売機を見つけて喜ぶBrian
渋谷でバナナの自動販売機を見つけて喜ぶBrian

来日の理由

Brianが日本に来たのは日本でもバナナフォンのクラウドファンディングを行うためだったのだ。きびだんごというプラットフォームである。
https://kibidango.com/625

欲しい人がたくさんいたら輸入するとのこと。(きびだんごが主催するお寺での書き初めイベントの中でのインタビューだったので場所がお寺だったのだ)

電話をバナナにできる時代

Brianは深セン(中国)でバナナフォンを製造したそうだ。クラウドファンディングで資金調達して深センで作るという現代的なモデルである。

テクノロジーが発達すると電機メーカーじゃなくても電話をバナナにできるのだ。いい未来が来た。
バナナ柄のシャツはネットで買ったとのこと
バナナ柄のシャツはネットで買ったとのこと
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