知らない世界、デコパージュ
「デコパージュ」という単語、ご存知だろうか。僕は全然知らなかった。
iPhoneケースや石鹸などに、柄のあるペーパーナプキンを専用の液で貼り付けてデコレーションするという方法だ。
「デコパージュ」で検索した結果。大体感じはつかめるだろうか。
無地のものに柄を付けることで、オリジナリティを出すだけでなくかわいさを出せる。
「インスタ映え」しそうな作品がたくさん生まれているのだ。
しかしここで疑問に思った。
デコパージュをすれば、どんなものでもかわいくなるのだろうか。
もしそうなら、かわいさとは無縁のものもデコパージュの力でかわいいバージョンが作れるかもしれない。
デコパージュの限界を試したい。
まずは小手調べから
最初は練習ということで、普通にやってみたい。
実はダイソーで一式揃うとのことで、購入してきた。
必要なのはデコパージュ液、デコパージュ用ペーパーナプキン。
デコパージュ用ペーパーナプキンなんてものがあるのだ。普通のペーパーナプキンと違って、柄がはっきり大きく印刷されている。
デコパージュ用のペーパーナプキンを広げてみた。キラキラ感のある柄だ。
これを貼り付けていくわけだが、デコパージュ液は2種類ある。
「オールマイティ」がベース液、「トップコート」がコーティング液だ。
まずベースとなる液を仕上げたいものの表面に塗り、ペーパーナプキンを載せる。のり付けだ。
さらにベース液を上から塗り、ペーパーナプキンに染み込ませる。
まずはオーソドックスなiPhoneケースをデコってみる。
乾いたらコーティング液を塗り完成だ。コーティング液を塗ると水や汚れに強くなるらしい。なるほど。
出来た。
確かにきれいだ。透明の無機質なiPhoneケースが輝いた。
ただ初めてだったのでうまくいかない点もあった。空気が入ったり、角がグズグズになったり。
ベース液を染み込ませたペーパーナプキンをうっかり指で触ってしまい、ビリビリになってしまうと一気に見た目がみすぼらしくなってしまうので注意が必要だ。
しかしなんとなくコツはつかんだぞ。色んなものをデコっていこう。
かわいさとは無縁なものをかわいく
同じくダイソーで地味そうなものを集めた。最初はこれだ。
ミニサイズのカラーコーンだ。
これはこれでかわいいだろう!という意見があるかもしれない。特に三土さん辺りに言われてしまいそうだ。すいません。
しかしインスタ的なかわいさとはちょっと別のベクトルだろう。
これをデコパージュで盛っていくとどうなるのか。
いきなり完成したのを載せます。
はい、どうでしょう。
あれ、なんだかちょっとかわいくなっていないか。
遠目から見るとラッピングされたみたいに見える。
ベースの黄色が激しいので、ペーパーナプキンを重ねて貼ると色ムラが出来てしまう。透けて見えるのはそれはそれでいい風合いにはなっているのだが。
それから曲面に貼ろうとすると結構難しいこともわかった。初めて挑戦してみる人は平面に貼るのが失敗がなくて良さそうだ。
そこで、次は平面のこれを試してみることにした。
男子トイレのサインです。
どうだ。これはかわいさとはほど遠いのではないか。
公民館のトイレの入り口に無機質に置いてありそうなものだ。
しかし、これにデコパージュを施すとこうなってしまった。
男子トイレのサインwithマカロンです。
かわいくなってしまった。
青い男性のサインも困惑しているだろう。公民館からケーキ屋のトイレにワープした。
しれっと部屋のインテリアとして置いてもおかしくないかもしれない。
ここまで来て、これはちょっと予想以上にかわいくしてしまうぞ、と思い始めて来た。
もっと無骨な題材がいいのではないか。これはどうか。
ホコリを防ぐマスクだ。
作業現場で使われるようなマスクを用意してみた。
塗装や工事といったインスタグラムに上がらなそうな単語が思い浮かぶアイテムだ。
これをデコってみよう。
なんだこのオシャレさは!
セレブ感!謎のセレブ感が出た!
18世紀の宮殿でホコリを避けるために貴族が使ってそうな感じになった。
ペーパーナプキンの柄がはっきりしているので貼ったときにきれいに仕上がる。
ここまでいくつか試したので貼り方もうまくなってきた。
細かいところは小さく切ってツギハギで貼った方がきれいに出来ることもわかった。
しかしさすがにマスクがオシャレになるとは思っていなかった。もっと攻めていいかもしれない。
そこで用意したのがこれだ。
般若の面です。
さすがにこれはかわいくならないのではないだろうか。夜暗いところで見たら泣くかもしれない。
しかし貼るところが少ない。曲面が多くて難しそうだ。
先人の例を調べてみたら、ペーパーナプキンの柄の部分だけを切り取って貼るという方法もあるらしい。
ということで使えそうな柄だけを切り取ってみる。
ペーパーナプキンも切り取りやすくしているものが入っていた。
般若・ザ・キュート。
ディズニーランドにいる目の下にキラキラしたのを貼っている女子高生みたいになった。
あのキラキラはなんなんだろうな…とずっと疑問に思っているが、今はそこに思いを馳せている場合ではない。
般若の面もかわいくなってしまった。おでこに「Love」なんて入ってしまっている。
デコパージュすごいぞ。本当になんでもかわいくなってしまうじゃないか。
いっそ、さらに盛ってみる
途方に暮れた。デコパージュといえどもこれは盛れないだろうと思っていたものがことごとくかわいくなってしまった。
こうなったらより盛ってみたくなった。外に飛び出し、インスタグラムで加工してみよう。
カラーコーンを植え込みの脇に置く。これをインスタグラムで加工すると…
ああ!なんだかもう元からありましたよみたいな画に!
そういうオブジェですよ、と言われてもわからなくなってしまった。
他のものでも試してみる。インスタらしくスタバでフラペチーノを買ってみた。
般若が抹茶フラペチーノを!午後のひとときになってしまった。
花と抹茶フラペチーノと防埃マスク、という意味のわからない組み合わせもアリに見えてしまう。
カラーコーンとスタバのスコーン。カラーコーンはこの中で一番おしゃれだ。
さすがはインスタグラムだ。デコパージュとの合わせ技で、完全にかわいい画像が次々と誕生した。
あらゆるものをデコパージュすることで、かわいくしていきたい。
ちなみに男子トイレのサインをインスタのフィルタで白黒にすると、男子トイレ成分が強調されてしまうので注意が必要だ。
万能選手、デコパージュ
デコパージュ、想像以上になんでもかわいくなってしまった。
本筋とは外れてしまうので省いてしまったが、ここで便利な情報を紹介したい。
デコパージュで貼る紙は薄ければいいので、ペーパーナプキンにこだわらなくてもいい。
なので、領収書のような薄い紙でもデコパージュが出来るのだ。
かわいさに興味はないがデコパージュをやってみたい方は試してみると良いかもしれない。
領収書柄のiPhoneケース、無骨なデザインで人気が出そう。