三囲神社(みめぐりじんじゃ)
三囲神社の最寄駅は都営地下鉄浅草線 本所吾妻橋駅または東武鉄道伊勢崎線 とうきょうスカイツリー駅である。今回は本所吾妻橋駅から10分程度歩いた。境内からはスカイツリーも見え、スカイツリー周辺を散歩がてら参拝するのにもおすすめだ。
力強い「下乗」
鳥居の下には「下乗」の文字が。これは、「貴人・神社・仏寺に敬意を表して、馬からおりること」という意味の札である。あまり見慣れない言葉だということもあり、なんとなく気持ちが引き締まる。
神社にライオンがいる
鳥居をくぐって、目に入ってきたのが旧三越 池袋店にあったライオン像。お前~ここにいたのか!
存在感がすごい
神社にある狛犬の起源は古代ペルシアやアッシリアのライオン像が中国に伝わって獅子像となり、朝鮮を経て日本に入っていたと考えられている。
なので神社にライオンがいることはそんなに不思議なことじゃないのだ。とはいえすごい存在感だ。
なので神社にライオンがいることはそんなに不思議なことじゃないのだ。とはいえすごい存在感だ。
三囲講
三囲神社は、三囲神社の“囲”の文字には三井の“井”が入っていることから「三囲はすなわち三井に通じ、三井を守る」と考えられて「三井の守護神」として長く崇拝されている。
三越の各店の屋上には神社があるが、そこも三囲神社なのだ。そういう縁もあり、さきほどのライオン像はここにいる。
三越の各店の屋上には神社があるが、そこも三囲神社なのだ。そういう縁もあり、さきほどのライオン像はここにいる。
社殿で参拝を済ます。
神社の社殿をライオン像、狛犬に狐と様々な像が護るように立っている。そしてここ三囲神社は境内に石碑がたくさんある。というか石碑だらけだ。
なかでも注目の石碑はこれだ
たくさんの碑の中でも、「遊ふ田地(夕立)や 田を見めぐりの神ならば」の碑は、1693(元禄6)年に発生した厳しい干ばつの際、これに悩む近隣の農民にこの地に訪れた俳諧師・宝井其角が詠んだ句で、神前に奉じた翌日に雨が降ったという言い伝えが残っているんだそうな。
そして、境内にはまだまだたくさんの不思議があるからさくさく見ていくことにしよう。
そして、境内にはまだまだたくさんの不思議があるからさくさく見ていくことにしよう。
三柱鳥居(三角石鳥居)
三柱鳥居、セーブポイントのよう……
全体的に不思議な雰囲気な三囲神社の中でも特に不思議だと思ったのがこれ。柱が三本ある三柱鳥居(三角石鳥居)。ちなみに参拝の目的の一番はこれを見ることだった。
普通、鳥居って神域との境界に立って境界を示すようなものだけど、これは下にある井戸を守っているように立っている……。なんだろう、こんな表現どうかとも思うけどゲームのセーブポイントみたいだ。
普通、鳥居って神域との境界に立って境界を示すようなものだけど、これは下にある井戸を守っているように立っている……。なんだろう、こんな表現どうかとも思うけどゲームのセーブポイントみたいだ。
これは京都の木島神社(木嶋神社)にあるものを模したもので、木島神社は境内に「蚕の社」と通称される養蚕(こがい)神社があることで知られている。
三柱鳥居は、呉服屋だった三井家の繁栄を祈ったものなんですよね。そして三井家が敷地内に持っていた三柱鳥居をこの地に移設したんだそう。ロマン……。
三柱鳥居は、呉服屋だった三井家の繁栄を祈ったものなんですよね。そして三井家が敷地内に持っていた三柱鳥居をこの地に移設したんだそう。ロマン……。
一般参拝不可の特別な摂末社
「立入禁止」が物々しい雰囲気
境内には摂末社として立ち入り禁止の看板が掲げられ、柵で覆われた神社「顕名霊社」がある。
「顕名霊社」には三井11家の当主夫妻、120柱余りの霊が神として祀られており、没後100年を経た霊だけが祀られる特別な場所なんだそうだ。参拝はできないが、そこには三井の歴史とご先祖様を大事にする気持ちが感じられた。
ライオン像のほかにもここの狛犬と狐もなかなかいい顔してる
ここ三囲神社は稲荷神社なので狐もいる。このあたりの職人さんは、目じりの下がった温厚な表情を「三囲のコンコンさんみてえだ」と表現していたそう。かわいい。