あれがとうとうポケットサイズに!
というわけで、ネット通販で「あの筒」だけを数本買ってみた。正式には賞状筒という名前だ。なるべく安いのを選んだら、1本165円なり。
これ。定番の筒だ。
安いだけあって、ワニ皮風のエンボス加工もなく、単なる印刷のみ。ツルツルの表面である。
そう、ワニ皮。
ワニだったのかお前。
商品検索してみて改めて気づいた。これ、ワニ皮風なんだな。なぜワニ皮風なのか、ということについてはここでは割愛するが、昔の学校ではワニ皮で証書類を巻いていたことの名残、というわけでは決してない。
さて、この筒。フタを取るとき「スポン!」としかいいようのない音がするこの筒。何かに似ていないだろうか。
そう、ごぞんじ明治のマーブルチョコ。
これも「スポン!」としかいいようのない音でオープンだ。
私にとっては遠足の良きお供であったマーブルチョコ。他にも姉妹品に「コーヒービート」というコーヒー味のチョコがあって、それも好きなんだな。
さて、このマーブルチョコの筒、卒業証書入れる筒にそっくりではないか。
それでは実際に確かめてみよう。
筒から貴重な皮を取らせていただく。たぶんマーブルチョコ3個分くらいの皮が取れる。
いきなり剥いじゃったわけだが、このワニ皮をスキャンしたり描いたりするよりこうしたほうが手っ取り早いわけで。貴重な皮、大事に使わせていただく。
こういう「マーブル皮」の柄も考えたのだが、いまいちピンと来なかった。
慎重に、職人のように貼っていく。卒業生の顔をひとりひとり思い浮かべながら。
この部分の楽しいイラストも、申し訳ないが削って消させてもらう。だが生徒たちとの思い出は消えない、いつまでも。
フタと底面のこの難しげな部分も、切込みを入れて丁寧に。丁寧に生徒たちを送り出してあげよう。
作業は前後するが、そういえばマーブルチョコって、こんなシールがオマケに入っていたな。楽しげなシールである。私が子供の頃にも、あったあった。シールのおまけってなんだか嬉しいんだよね。
これも利用しちゃおう。
そうそう、こうして袋に入ってて。筒にあらかじめ封入されてるから、くるっと丸まってたっけ。
このシールの大きさに合わせて、ラベル紙に小さい卒業証書をプリント。
どんな課程だ。
そして、まるで初めから封入されていたかのように再封入。
出来上がったのがこちら。妙なミニチュア感、不思議な気持ちになる。
両脇のウキウキパッケージに挟まれたワニ皮の静寂ぶりが際立つ。
スポン!と開ければ尊し、証書とチョコ。
ポケットの中の卒業
それでは卒業式、始め!(筆者が最後に卒業式に出たのは20年以上前なので、うろ覚えのまま進める)
出席番号23番 藤原君。前へ(繰り返すがうろ覚えである)。
卒業、おめでとう(と渡すのはいきなり筒だ)。
・・・。(スポン!)
チョコだ。
マーブルチョコだ!卒業できて良かった!
おや中にまだ何か入っているぞ。
?
これ卒業証書だ。そうだ俺卒業したんだった。チョコじゃなくてこっちがメインじゃん。
今までお世話になりました!(筒は胸ポケットに)
「というわけで俺卒業したよ!なんかチョコ入ってだけど」「よくがんばったな!」
なんだこれ。
要するに、マーブルチョコの筒があの筒に似ているからと作ってみたが、実際使うとなるとこういう顛末になるのだ。物事は難しい側面があるものですね。
藤原君にはわざわざ会社まで学ラン持ってきていただき、またそれを上下着て臨んでいただき、ありがとうございました。
まとめ
開けてみたらオマケ然とした卒業証書が入ってたら(しかも貼れる)、どんな気持ちだろう。でも持って帰るのに邪魔にならないのでいいかもしれない。
それはさておき、見慣れた筒が小さくなっただけでも興奮した。学校関係者各位、来年は貴校でもご採用くだされば幸いです。
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