特集 2017年3月4日

顔ハメ写真を自動で作る

この顔ハメ写真、自動で作りました
この顔ハメ写真、自動で作りました
観光地に行くと、顔の部分を出すことが出来る顔ハメパネルが置いてある。
見かけるとついやりたくなってしまうものだ。
だが、周りの目を気にしてしまって躊躇したりはしないだろうか。

顔ハメはしたいがちょっと恥ずかしい。ああ、でもやりたい。

そんな相反する気持ちに応えたい。
自動で顔ハメ写真を作れればいいのだ。
1987年兵庫生まれ。会社員のかたわら、むだなものを作る活動をしています。難しい名字のせいで、家族が偽名で飲食店の予約をするのが悩みです。(動画インタビュー

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顔ハメ写真は勇気がいる

まずは普通に顔ハメ写真を撮ってみる。
なぜ店内にあるんだ。なぜピコ太郎なんだ。
なぜ店内にあるんだ。なぜピコ太郎なんだ。
笑顔で撮影した。
顔、ハメたなー!というこの充足感。

だが、一歩引いてみるとこうなっている。
この様子を撮られたくはない。
この様子を撮られたくはない。
なかなか厳しい環境なのではないか。
僕は記事の撮影をするときでも他人の目をすごく気にしてしまうタチなのだ。

これから顔ハメ写真を撮るときに、この光景が脳裏をよぎったら、ちょっと気後れしてしまいやしないか。

旅の恥はかき捨てとは言ったものだが、それでも恥ずかしいことはあるのだ。

周りの目がない環境で撮ることが出来れば、恥ずかしさを感じずに思う存分顔ハメが出来るはずだ。

そのためには、なんといっても顔ハメ写真の自動化である。
顔ハメっぽい写真が自動で出来れば万事解決のはずだ。
自動化ったら自動化なのである。

顔ハメオートメーションテクノロジー

まずはこんな感じでパネルに顔をハメる。
開発イベントで作ったものなので後ろに人が映っていますが、実際には部屋でやってもらえれば良いです。
開発イベントで作ったものなので後ろに人が映っていますが、実際には部屋でやってもらえれば良いです。
顔ハメ写真なので、パネルに顔をハメるのは非常に大事だ。
顔ハメ感は損なわないようにしたいという作り手の思いである。

すると自動顔ハメ写真生成システムがたちどころに画像を作ってくれるのだ。
まず写真から顔の部分を切り出して、
まず写真から顔の部分を切り出して、
あらかじめ準備した背景にパネルっぽい画像を置いて、
あらかじめ準備した背景にパネルっぽい画像を置いて、
イラストを置いて、切り出した顔を配置したら、出来上がり!
イラストを置いて、切り出した顔を配置したら、出来上がり!
では実際に出来上がった顔ハメ写真をご覧ください。
2秒くらいで出来上がる。
2秒くらいで出来上がる。
どうだろう、なかなか顔ハメ写真っぽくないだろうか。

これで顔ハメ写真業界に革命を起こしたい。ビッグビジネスチャンス、ブルーオーシャンである。

得られる顔ハメのノウハウ

無事にビジネスチャンスをものにしたが、ここまでに数々の試行錯誤を要した。

まず背景の選定である。顔ハメパネルのさらに後ろの背景のことだ。
今回は「顔ハメ写真の背景っぽい画像」がランダムに選ばれるようになっている。なんだそれは。

「顔ハメパネル」などで画像検索するとわかりやすいのだが、パネルはザ・観光地!といった場所だけに置かれているわけではない。
どこかわからない店の前や駐車場、公民館の中といった特徴がこれといって特にないようなところに置かれていることも多いのだ。
これは新宿の携帯アクセサリーのお店にあった顔ハメパネル。その後ろの背景は地味だ。
これは新宿の携帯アクセサリーのお店にあった顔ハメパネル。その後ろの背景は地味だ。
さらにパネル自体も難しい。かなり自由なのだ。
沼津にあった顔ハメパネル。顔の穴が空いているのは、タコ!魚!
沼津にあった顔ハメパネル。顔の穴が空いているのは、タコ!魚!
ピコ太郎パネルとは違って、人ですらない場合がある。

これはどうしたものか…と悩んだが、それっぽいイラストをある程度用意して、無理やりランダムに配置してみたら意外とそれらしく見えた。
自由さが功を奏したのだ。
文脈がわからない顔ハメ写真として、ローストビーフ丼のイラストを出現するようにしてみた。意外とアリに思えてくるから不思議だ。
文脈がわからない顔ハメ写真として、ローストビーフ丼のイラストを出現するようにしてみた。意外とアリに思えてくるから不思議だ。
そして顔を切り出すのも難しい。
普通ならデジカメの顔認識や、プリクラの顔を盛る機能のように、顔の部分を見つけて切り出すのが考えられそうな手だ。

だがこれは難しい。マスクをした人には使えるかわからないぞ。

しかし僕らにはこれがあったのである。
顔ハメパネルである。
顔ハメパネルである。
パネルの顔の周りにQRコードのような画像を置いて、その位置から大体の顔の場所を探すようにしてみた。
ここを結んだ真ん中に顔があるのだ。
ここを結んだ真ん中に顔があるのだ。
「顔をハメる」という制約から一転、大勝利である。
!
パネルを持ったら正面を向いてくれるので撮りやすいし、
パネルを持ったら正面を向いてくれるので撮りやすいし、
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顔のすぐ横に手をやっても大丈夫だ。
顔のすぐ横に手をやっても大丈夫だ。
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会社の先輩を撮影したところ、ものすごくしっくり来た。ファラオと融合している。
会社の先輩を撮影したところ、ものすごくしっくり来た。ファラオと融合している。
何より端から見た姿がおかしくていい。
周囲の目線を気にせず撮ることを考えすぎて、実際の顔ハメパネルよりも目立つ姿になったのではという思いもよぎったが、気にしないでおこう。

デコりたい、顔ハメを

せっかく作った顔ハメ写真、データにとどまらず実際に形に残したい。
東急ハンズをうろついたら、写真をデコレーションするシールが売っていた。
女子がやる感じのやつである。
女子がやる感じのやつである。
早速紙に印刷してデコってみた。
顔ハメの思い出。
顔ハメの思い出。
適当にシールを貼るだけで旅行の思い出感が出た。
「WE'RE HERE」の矢印が指し示す先がローストビーフ丼なのはやりすぎかもしれない。
これは要素が多すぎてやりすぎだ。
これは要素が多すぎてやりすぎだ。
貼っているうちに結構楽しくなってきてしまった。
こちらはデコレーションでニューヨークを装っているが、全くそんなことはない。

だが、これで顔ハメっぽい写真を生み出せることがわかった。
アルバムまるごと1冊を行ったことのない場所の顔ハメ写真集を作りたい。

世界に自動顔ハメを広めたい

パネルから顔を出すことで、顔ハメしたぞ!という気持ちにさせつつしっかり画像を作るものが出来て大満足である。バーチャル顔ハメ写真だ。

色んな人に体験してもらったが、顔ハメファンですという方がそれなりにいた。
なんと海外で顔ハメ写真を撮った人までいたのには驚いた。

海外にも顔ハメ市場があるのだ。これはもう大儲けである。
今回はこのシステムを作って終わり、になってしまっているので、顔ハメパネルとセットで販売して億万長者になりたい。
パネルに顔の大きさの穴を空けるのに定規がなく、ケーブルで長さを測る図。
パネルに顔の大きさの穴を空けるのに定規がなく、ケーブルで長さを測る図。

また頭の悪いメカ発表会があります

去年お台場で頭の悪さが炸裂したイベント、「頭の悪いメカ発表会」が渋谷のカルカルに場所を移して帰ってきます。
今回のテーマは「金儲け」。自動顔ハメ写真以外の金儲けの方法を発明していきますので是非お越しください。

イベント概要

fabcross × デイリーポータルZ presents
頭の悪いメカ 発表会
協賛:東急ハンズ

3/25(土) 11:00 OPEN 12:00 START
東京カルチャーカルチャー
チケットはこちら→カルカルイベントページ
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