条件は「極寒」だけ
豆まきをする節分は、ちょうど真冬の行事である。だから寒い地域にいるならそれはチャンス! 寒さを利用して鬼になればいいのである。
マイナス20度の帯広に来ています。昼はダイヤモンドダストが見られるような地域。
濡れたタオルを振り回すと
すぐにカチコチ! 長ネギ、いや金棒に使える。
タオルを濡らして回してみると2分でカチコチに凍ってしまった。マイナス20度の寒さはどれほどのものなのかを調べるためにやったものだが、ちょうど金棒として使えそうだ。どうせなら黄色のタオルにすれば良かった。
そしてここからが本番である。ツノにあたる部分の髪をつまみ、水で濡らして凍るのを待てば鬼のいっちょうあがりである。
角を生やしたい部分に水をかける。このとき、髪をねじって尖らせるのがポイント
あとは、走って、
走って、
走って、
走って、(下に垂らした方が良いと分かりこの姿勢に変更)
5分で鬼のツノの完成です!
髪を濡らしたあとは、とにかく走り回る。走ることで冷たい風をあてて、一気に凍らせるという作戦だ。それに止まっていると体も凍ってしまいそうなのでそれを防ぐ効果もある。
タオルとツララが金棒がわりにしてできあがり。・・・でもこの鬼、全然怖くない!
怖いかは別
鬼になれたのは良いが、残念ながら怖さがあんまり感じられなかった。なんというか色々と不憫な気持ちにさせられる鬼である。寒さに固まってしまった表情のせいだろうか? 間抜けな形になってしまった前髪のせいだろうか? どう怖く見せられるかは今後の課題だ。
しかしながら、水をかけてたった5分でツノができるのは画期的である。金棒入れて7分。クックパットに載せたいくらい簡単だ。
濡らしてないところもだんだん凍っていく
影は完全に鬼!
北海道流に落花生で豆まき
ちなみに北海道の節分では大豆ではなくて殻つき落花生を投げるそうだ。理由を聞いたら、後で拾ってキレイな状態で食べられるから。なるほど合理的だ。(なお他の県でも一部そうしてる所があるようです)
コンビニのツマミコーナーで手に入ったので一足早いが豆まきをやった。
「え、こんな私に豆投げます? あなた本物の鬼?」
きゃー。寒い上、なにもしてないのに可哀想な鬼。
落花生を当てられたのは初めてだったが、大豆よりもソフトな当たりで鬼的にはありがたかった。面積があるので空気抵抗で飛んでくる勢いが弱いのだろう。これなら寒さにこわ張っている顔に当てられても痛くはない。
テンションが高まりしばらく豆まきに興じていたが、近くに停められていた車が動き出しヘッドライトを当てられた所で我に帰り終了した。
ちゃんと落花生を拾う環境にやさしい鬼。あとで美味しくいただきました。
と、こんな感じで北海道で鬼になるのは簡単だということが分かった。ただし寒さが辛いけど。氷点下になる地域にお住まいの方は風邪に気をつけながらやってみてください。
鬼も内に入りたい
やりながら思い知ったが、雪国の鬼役はとてもつらい。だって酔いも一瞬でさめるほどの寒さなのだ。できれば「鬼は外」しないであげて欲しい。