旅程を考える
まずは行きたいところをメモに書き出す作業をする。
タイトルだけ気合が入ってしまったメモ。
恥ずかしながら、海外の知識と経験がほとんどないのでかっこいいと思う街を4つ書いた。イタリアは2都市行く予定だ。
普通の海外旅行なら、ここからチケット手配などがはじまるだろう。
しかし雰囲気旅行なので、あとはもう外に出て、ただチャンスを待つだけである。
水の都・ベネチアへ
はじめはベネチアを目指して中央線に乗った。ベネチアに行けるかは運頼みだ。
1時間後、ようやくベネチアみ溢れる場所に遭遇する(御茶ノ水)。
ただ、後ろのビルや電線で、どうしても日本だとバレてしまうという問題が発生した。なんとかしなければ。
解決策1:俯瞰をやめてがっつり切りぬく。突然ベネチア度が上がった。
解決策2:なるべく自分をメインにして後ろに少しだけ背景をうつす。 これも海外っぽい。
解決策3:いろんなプライドを捨てて自分撮りをメインにし、余分な背 景を映さない。ベネチアだ。
なるべく日本感を消す&困ったら自分を写すのがポイントのようだ。恥ずかしがらず自分撮りをするのも重要である。
だいぶコツがつかめてきたところで遭遇したタイル壁。これもベネチ アにしてしまおう。
ベネチアだ。
「やっと巨匠の作品に触れられた」みたいな説明がぴったりの写真ができた。急に2000年前からあるタイル造りの壁に見えてかっこいい。
ローマに移動
だいぶ分かってきたところで次はローマに行く。
なんでもない駐車場。ここをローマにするには
こうです。「ここだけハートのタイルがある!」みたいな気分で撮りま した。
タイルもそうだが、建築物を手で触りポーズを決めると「ありがたい建築なんだな」という雰囲気をかもせることがわかる。嬉しそうにするとより旅行感が出る。
その日は他のローマに出会えず、諦めていたところ
後日通ったタイマッサージ屋の前に
限りなく「真実の口」っぽい石像を見つけた。これを
切り抜いたらはい、ローマ2枚目。常にアンテナを張り続けることも 重要である。
パリからすぐニューヨークヘ
イタリア2都市をクリアしたところで、同行していた母親が「教会で写真を撮ればなんでも海外になるのでは」という裏技的なことを言い出した。
さっそく教会(ニコライ堂)で撮る。これは高フランスポイントだ。教会 は国内海外風写真の聖地だといえよう。
「フランス料理屋の国旗の前で撮ればフランスっぽいのでは!?」と撮 影した写真。家に帰って気づいたがこれはイタリアの国旗だ。
だんだん慣れてきて、「ヨーロッパ飽きたね~」「そろそろニューヨーク行きたいわ」「じゃNY(えぬわい)向かうか」とおしゃれな会話がすすんだ。
実際は御茶ノ水~飯田橋をうろついているだけである。
「JAZZ」とかいたネオンサイン前で。はいNYに来ました~。
NY2枚目。東京ドームなので「GIANTS」と書いてあるが、それに気 づかなければNYである。「NYはネオンサイン」と思っている節があ ることがわかった
せっかくなのでFacebookに投稿する
いろいろかっこよく撮れた。せっかくなので投稿してみよう。
投稿した写真。限りなく旅行っぽいコラージュ写真に仕上がってい る。
友達からは「母かわいい!」「親孝行だね」というコメントが寄せられた。こっちは騙しているのに素直に褒められ、罪悪感におそわれる。
しばらくすると「え、これ海外?」という疑いのコメントが届いた。海外旅行好きからは「あえて場所を書かないという裏技の予感」「黄色い電車が通ってるところかな」という特定まであった。
他人になぜわかったかと問うと「その橋秋葉原で見た」とのことだった。バレる人にはバレるようです。
ちなみにinstagramで「#ローマ」をつけて投稿し、検索をかけるとす ごいなじみました。
気分を「海外」に切り替えたらどこでも海外
日本には「イタリアをイメージした街」みたいな作られた海外風タウンもある。しかし一度「海外っぽい場所」を探すと、普段の街も海外風に溢れていた。こまめに捏造していきたい。
「黄色い車」「レンガ」という海外っぽさの前にもかかわらずかっこよ くならなかった写真。