特集 2016年10月26日

ユーシンブルーっていうけど、けっこう緑色だぜ

なんか最近はやってるらしいですね、ユーシンブルー。
なんか最近はやってるらしいですね、ユーシンブルー。
神奈川にどかんとそびえる丹沢山塊。神奈川県の北側を大きく覆い、西の端っこは山梨と静岡の県境にも接している。

そんな丹沢のやや西側、丹沢湖の奥に『ユーシン』という場所があり、青い水をたたえるダム湖があるという。
あばよ涙、よろしく勇気、こんにちは松本です。

1976年千葉県鴨川市(内浦)生まれ。システムエンジニアなどやってましたが、2010年にライター兼アプリ作家として自由業化。iPhoneアプリはDIY GPS、速攻乗換案内、立体録音部、Here.info、雨かしら?などを開発しました。著書は「チェーン店B級グルメ メニュー別ガチンコ食べ比べ」「30日間マクドナルド生活」の2冊。買ってくだされ。(動画インタビュー)

前の記事:スーツで涸沢に行くと、色々キツイ

> 個人サイト keiziweb DIY GPS 速攻乗換案内

ユーシンブルーが流行ってるのらしい

僕が初めてユーシンブルーを見たのは1年半前、2015年の3月。西丹沢の山に仲間と登り、檜洞山、蛭ヶ岳、丹沢山、そして宮ヶ瀬と縦走しようとした時だ。

二日目の天気が悪く、不安要素がいくつかあったので途中でコースを変更してユーシン渓谷に降りた(蛭ヶ岳から丹沢山の途中で降りた)。

長い林道をひたすら下ると、青い水を貯めたダムがあった。
玄倉ダム。このときは水がまぁまぁ溜まっていたので、それなりに青かった。
玄倉ダム。このときは水がまぁまぁ溜まっていたので、それなりに青かった。
随分青いな、と思って写真を撮っておいた。あとで、それが『ユーシンブルー』と呼ばれていて、ハイカーに人気があるのだと知った。

ちょうど紅葉シーズンだし、きっと今のユーシンブルーを見たい人もいるだろうと思い、また行くことにした。

新松田からバスで45分

公共交通機関で行くなら小田急線の新松田駅から富士急バスで45分程度。本数が少ないので時間は事前に調べておかなければならない(時刻表はこちら)。

今頃は日が短いので、遅くとも新松田駅9:35に乗りたい。9:35発で玄倉に10:19着。次は2時間後になってしまうのでちょっと厳しい。
玄倉バス停。トイレと雑貨屋さん、近くに駐車場があります。
玄倉バス停。トイレと雑貨屋さん、近くに駐車場があります。
バス停の近くには無料の駐車場があるので自家用車で来る事も可能だが、台数に限りがあるのでそこは注意。路駐などしないように。

また、玄倉林道にはゲートがあり、一般車両は通行禁止となっている。ゲート前に路駐しちゃう人もいるらしいが、落石で車を壊したくないなら玄倉の駐車場に停めるのが無難だ(林道は落石が非常に多い)。
せっかく駐車場があるんだから、ここに停めて歩きましょう。
せっかく駐車場があるんだから、ここに停めて歩きましょう。
バス亭の近くにある玄倉商店。

ソフトドリンクは売ってるが酒類は売ってないのと、カップ麺は売っているがお湯はくれないので自分でお湯を沸かさなければいけない。そして店頭でバーナーを使って沸かすのは禁止だ(八方ふさがり)。
この辺で唯一、食べ物や飲み物を買えるとこ『玄倉商店』。
この辺で唯一、食べ物や飲み物を買えるとこ『玄倉商店』。
また、玄倉商店は観光案内所じゃないのでお店の人にユーシン渓谷についてあれこれ聞いたりしないようにしてほしい(事前に調べて行こうぜ!)。
バス亭の近くにあるトイレ。このあと、公衆トイレは3時間歩いたところにあるユーシンロッジにしかないので済ませておこう。
バス亭の近くにあるトイレ。このあと、公衆トイレは3時間歩いたところにあるユーシンロッジにしかないので済ませておこう。
トイレの先にある丹沢ビジターセンター。なんと閉館していた。ここにベンチがあるので、帰りにちょっと借りてお湯を沸かしてカップ麺を食べた。
トイレの先にある丹沢ビジターセンター。なんと閉館していた。ここにベンチがあるので、帰りにちょっと借りてお湯を沸かしてカップ麺を食べた。

結構大変なんよ

ちなみに、一応のゴールであるユーシンロッジまでは片道9.5km、往復19kmある。

所要時間は約7時間。体力に応じて途中で引き返すようにしよう。玄倉ダムでブルーを堪能して帰るだけなら4時間半で済む。

確かに登山ではないし、舗装路も多いが街の感覚そのままで行っていい場所ではない。
バス亭にある案内板。要は『舐めるな』って書いてある。
バス亭にある案内板。要は『舐めるな』って書いてある。
色々と注意書きがあるが、実際、驚くほど軽装の人も多かった。街じゃないんでね、少しは考えましょうね。
色々と注意書きがあるが、実際、驚くほど軽装の人も多かった。街じゃないんでね、少しは考えましょうね。
あとで地元の人に話を聞いたら、16時過ぎに歩き始める人とか、真っ暗な中明かりもなしで歩いて来る人とか、危ない人が多いそうだ。「関わりたくない」と言っていた。
せめてライト、飲み物、食べ物、歩きやすい靴など、最低限の装備は持ちましょうね。
せめてライト、飲み物、食べ物、歩きやすい靴など、最低限の装備は持ちましょうね。
「ネットで流行ってるの?困ったもんだね」と言ってる人もいた。

話を聞きながら内心『すんません、ネットに載せるつもりで写真撮りに来ました』って思ってた。心苦しいので注意点を長々書いた。

みんな!地元の人に迷惑かけんなよ!
丹沢湖に掛かる玄倉橋。
丹沢湖に掛かる玄倉橋。

準備が出来たら出発

トイレや水の補給をして、準備が出来たら北に向かって進む。すぐに玄倉橋が見えてくるので、左に見送って直進。一般車両通行止めのゲートがある。

もうその辺からは山側は崖になっており落石の危険性はけっこう高い。崖の真下を歩かないとか、危険な場所で休憩しないとか落石の音に注意するとか、基本的なリスク管理は知っていなければいけない。

当たったら死ぬよ。
丹沢湖自体けっこう水が綺麗なので、わざわざ青い水を見にユーシンまで行かなくてもいいような気もする。
丹沢湖自体けっこう水が綺麗なので、わざわざ青い水を見にユーシンまで行かなくてもいいような気もする。
筆者の格好はこんな感じ。装備としては登山と大体同じです(野宿の都合もありますが)。
筆者の格好はこんな感じ。装備としては登山と大体同じです(野宿の都合もありますが)。
玄倉川は堰堤が多く、その近くは水が深いので青く見える場所がけっこうある。
玄倉川は堰堤が多く、その近くは水が深いので青く見える場所がけっこうある。
玄倉川と言えば、1999年に起きた水難事故が思い出される。

18人の子供や男女が大雨の中玄倉川の中州でキャンプをし、最終的に全員が流され、13人が亡くなった(詳しくはコチラ)。

その影響だろうか、各所に増水の危険を知らせる看板が立っていた。
正直、雨が降ってるのに中州でキャンプとか頭おかしいとしか思えないですが。
正直、雨が降ってるのに中州でキャンプとか頭おかしいとしか思えないですが。
こういう中州は増水したら簡単に水の底に沈む。草が生えてないところは普段から水が流れやすいということだ。
こういう中州は増水したら簡単に水の底に沈む。草が生えてないところは普段から水が流れやすいということだ。
玄倉川及びユーシン渓谷はアクセスがいいので都会の感覚で来てしまいがちだが、増水や落石、熊の出没など様々なリスクがあることは知っておきたい。

と、脅かしたところで先に進みます

散々脅かしたが、道は非常に歩きやすい。ほとんどは舗装されており、舗装されていない部分も車が通れる程度の凹凸である。

歩きやすいが、ハイヒールやパンプス、サンダルは適していない(なにせ距離が長い)。せめてスニーカーくらいは履いてこよう。
だいたいこういう道。
だいたいこういう道。
場所によっては直射日光を浴びるので帽子や水も持つように。
場所によっては直射日光を浴びるので帽子や水も持つように。
右は崖、左も崖。道に落ちてる石はみんな上から落ちてきたものである。
右は崖、左も崖。道に落ちてる石はみんな上から落ちてきたものである。
特に危険な場所はこういうトンネル(?)がある。
特に危険な場所はこういうトンネル(?)がある。
大人の頭大の石もわりと落ちており、頭に当たったら即死である。かなりの部分に落石防止のネットが張られているが、ない部分もあるので本当に注意して欲しい。

(こういう事、他のサイトではあんまり書いてないので重ね重ね書いた)
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トンネルが真っ暗

ユーシン渓谷と言えば明かりがないトンネルがあることで有名だ。本当に真っ暗なので絶対にライトが必要になる。
特に長い『新青崩隧道(しんあおざれずいどう)』は途中でカーブしてるので奥が真っ暗。
特に長い『新青崩隧道(しんあおざれずいどう)』は途中でカーブしてるので奥が真っ暗。
スマホにもライトが付いているが、明るさが足らないので別にヘッドランプか懐中電灯を用意して欲しい。
本当に真っ暗である。
本当に真っ暗である。
こういう暗いトンネルを歩く時は、天井におばあちゃんが逆さに張り付いてる様子とか、後ろから肩をトントンとたたかれたら、とか妄想すると大変に怖くて楽しい。
そこそこ長いが反対側が見えているので怖さはイマイチ。ここを抜けると玄倉ダム。
そこそこ長いが反対側が見えているので怖さはイマイチ。ここを抜けると玄倉ダム。
石崩隧道を抜けると、玄倉ダムがある。『ユーシンブルー』を見たいだけならここがゴール。玄倉のバス亭から2時間ちょっとくらいの距離だ。
玄倉ダム。ダムと名乗っているが、定義としては『堰』であり、貯水能力は低い。
玄倉ダム。ダムと名乗っているが、定義としては『堰』であり、貯水能力は低い。
ユーシンブルーの青さは、ほとんどこのダムの貯水量で決まる。水が多ければ青、少なければ青緑になる。

見せ物ではないので貯水量は様々。色も毎回違うので、その違いを楽しんで欲しい。
発電目的のダムで、貯水量が非常に少ない。高さが15mに足りていないので『堰』という事になるらしい。
発電目的のダムで、貯水量が非常に少ない。高さが15mに足りていないので『堰』という事になるらしい。
で、ここに溜まってる水が青いと評判の『ユーシンブルー』だ。
ほら、青いだろう。
ほら、青いだろう。

言っておくが写真はウソをつくぞ

最近は長距離を歩く時は一眼レフを持たないのだが、今回はEOS 5D Mark2というそこそこ良いカメラを持っていった。

だからけっこうキレイに撮れているが、実際に行ってみると『なんだ、この程度か』って感じである。過度な期待はしないでほしい。
満水より5mくらい水位が低い。
満水より5mくらい水位が低い。
水量はその時々まちまちで、少ない時も多い。すると青さもイマイチだったりするし、紅葉や水面のゴミや落ち葉次第ではそんなにキレイに見えないこともあるだろう。
水は透明度が高く、確かにキレイだが、ブルーと言うよりは青緑。ビリジアンっぽい。
水は透明度が高く、確かにキレイだが、ブルーと言うよりは青緑。ビリジアンっぽい。
目立って青く見えるのは玄倉ダムのところくらいで、あとは『ちょっとキレイな渓谷』って感じだ。

実際、ちょっとしゃべった中高年男性「どうですか、これ」って聞いたら苦笑いをしていた。まぁ、そんなもんだ。
キレイはキレイだけど、往復4時間かけて見に来るほどのものかと言われれば、微妙。
キレイはキレイだけど、往復4時間かけて見に来るほどのものかと言われれば、微妙。
最近はユーシンブルーブームのせいで休日にはかなりたくさんの人が訪れるらしいが、そこまでのものかというと、他にもキレイな渓谷や山はたくさんあるので、他に行けばいいのにと思う。
透明な水、周りの緑、藻の色などが合わさってこの色になっているのだろう。
透明な水、周りの緑、藻の色などが合わさってこの色になっているのだろう。
せっかく休日を1日空けたのに4時間半の歩きじゃ物足りないって人はユーシンロッジを越えて熊木ダムまで行って帰ってくるのもいいかもしれない。
素堀りのトンネルなんかもあるが、正直落盤が怖い。
素堀りのトンネルなんかもあるが、正直落盤が怖い。
次のページでは、玄倉ダムの更に先に進みます。
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熊木ダムにもちょっと水が溜まっている

玄倉ダムからユーシンロッジを過ぎて更に1.5kmくらいで熊木ダム。玄倉川のダムでは最も奥にある。玄倉バス亭からの距離は13.5km。往復27kmなので全行程は9時間程度になるだろうか。
ゲートがありダムには近づけない。
ゲートがありダムには近づけない。
ゲートの横から湖面が見える。そこそこキレイだ。
ゲートの横から湖面が見える。そこそこキレイだ。
急な斜面を降りると湖面に近づくことが出来るが、本当に急だし滑ったら谷底に落ちるのでまったくお勧めしない。というか、真似しないで欲しい。
なんですかね、緑が強くて、むしろユーシングリーンですね。
なんですかね、緑が強くて、むしろユーシングリーンですね。
落ち葉などは浮いているが、水底がよく見えるほど透き通っている。
落ち葉などは浮いているが、水底がよく見えるほど透き通っている。
林道の奥をグルッと回り込んで沢を歩いて渡渉もして、ダム湖のほとりにきた。
玄倉ダム同様、熊木ダムもこぢんまりしていて可愛い。
玄倉ダム同様、熊木ダムもこぢんまりしていて可愛い。
やはりグリーンが強いですよね。
やはりグリーンが強いですよね。
湖の水をボトルに入れてみると、非常にキレイなことが判る。不純物がほとんど無いのだ。
飲めそうなほどキレイ。不純物がほとんどないのだ。
飲めそうなほどキレイ。不純物がほとんどないのだ。
この写真、実は水に沈めたiPhoneを撮影している。まるで水が無いようだろう。(という写真にかこつけてついでに宣伝させてもらうと、画面に写ってるのは僕が作ったジオグラフィカというアプリで、山の地図を携帯圏外も見る事が出来て、今回ここまでの案内にも使用している。詳しくはコチラ。)
この写真、実は水に沈めたiPhoneを撮影している。まるで水が無いようだろう。(という写真にかこつけてついでに宣伝させてもらうと、画面に写ってるのは僕が作ったジオグラフィカというアプリで、山の地図を携帯圏外も見る事が出来て、今回ここまでの案内にも使用している。詳しくはコチラ。)

カラーチャートで何色なのか調べてみた

ここにきてようやくタイトルの『けっこう緑色だぜ』に触れる。長い前置きであった。

ユウシンブルーっていうけど、実際何色なんよ?というのを調べに来たのだ。
DICグラフィックスのカラーチャートを持って来たのだが、正直、目で見ても判らん。
DICグラフィックスのカラーチャートを持って来たのだが、正直、目で見ても判らん。
だがしかし。判らないのだ。光の加減や深さで色が違い、場所や見る角度によっても違う。

うーん、C:80、M:10、Y:30、K:30かなぁ?DICコードだとDIC-252かなぁ?なんて思ってみたけど確信が持てない。

そこでアプリですよ。

DICデジタルカラーガイド

最近は便利なもので、DICカラーチャートのアプリがあるのだ。

コチラ

写真の色を調べることが出来て非常に便利である。早速何枚か写真を撮って青く見える部分の色を調べてみた。
写真の任意の点から色を取得し、そのRGBやCMYK、DICコードを知る事が出来る。
写真の任意の点から色を取得し、そのRGBやCMYK、DICコードを知る事が出来る。
明るい部分、暗い部分、青く見える部分など色々な場所の色を採取して調べてみた。
暗い部分も明るい部分も、けっこう緑色が強い。
暗い部分も明るい部分も、けっこう緑色が強い。

ユーシンブルーのDICコードを決定

で、結局ユーシンブルーはどの色なのか?11箇所で採取した水の色を平均してみたところ、RGBで『#2a9297』になった。

これをDICデジタルカラーガイドで調べてみたところ、DIC-F57、DIC-217、DIC-C250などという結果になった。Webカラーだと#009999ってとこだろうか。
これがユーシンブルーだ(2016年10月末現在)。
これがユーシンブルーだ(2016年10月末現在)。
やはり見た目通り結構緑色だった。

さて、これで一仕事終えたので、野宿する(趣味)。

ビバーク適地がいくつかあった

歩きながら平らな場所を探していたが、玄倉川のおくにある『熊木沢出合い』に良さそうな場所があったので、ここで野宿することにした。
平らで草が生えており、たき火の跡やテント設営に使われたとおぼしき石が散乱していた。
平らで草が生えており、たき火の跡やテント設営に使われたとおぼしき石が散乱していた。
丹沢山地はテント泊してはいけないというルールがあるが、河原は比較的自由である。たき火も山火事を起こさないように注意すれば怒られる事は(多分)ない。
荷物を減らす為に簡易テント(ツエルト)にした。きちんと張ればまぁまぁ快適。
荷物を減らす為に簡易テント(ツエルト)にした。きちんと張ればまぁまぁ快適。
ペグもグラウンドシートも持ってこなかったので、すべて石で固定した(ちょっとしたコツがある)。ツエルトは下が閉じられていないので地面が見えているが、マットを敷けば問題無い。

夕飯は焼き肉丼。外で食べる肉は美味い。
タレに漬け込んだ牛肉を冷凍して持ってきた。油とタレが焼ける甘い匂いが河原に漂う。
タレに漬け込んだ牛肉を冷凍して持ってきた。油とタレが焼ける甘い匂いが河原に漂う。

野宿はいい

実のところ、ユーシンブルーを口実に野宿しに来たようなもんである。

ご飯、肉、豚汁、豆もやし。ウイスキーをちびちび飲みつつ、河原で星を見ながらの焼き肉丼は格別である。
テントを軽くした分、食料を持ってきた。
テントを軽くした分、食料を持ってきた。
翌朝、朝ごはんを食べたら撤収。来た時よりも美しく、痕跡を消して出発する。ゴミを残していくなんてのは以ての外であり、すべて持ち帰る。
場所が良かったので快適に眠れました。もちろん水場なんて無いし熊が徘徊してるので、こういう場所での野宿もおすすめ出来ない。
場所が良かったので快適に眠れました。もちろん水場なんて無いし熊が徘徊してるので、こういう場所での野宿もおすすめ出来ない。

ユーシンロッジ

帰り道にユーシンロッジに寄った。

2007年3月まで営業していたらしいが、旧青崩隧道が通行止めになった影響で営業を終了した。

2011年に新青崩隧道が開通して歩行者は来られるようになった現在もそのままになっている。
かつては多くの登山者やハイカーで賑わったそうな。一度くらい泊まれば良かった。
かつては多くの登山者やハイカーで賑わったそうな。一度くらい泊まれば良かった。
昔はここでキャンプファイヤーなどをしたのだろうか。テントを張るのに良さそうだが、ここでのテント泊は禁止です。
昔はここでキャンプファイヤーなどをしたのだろうか。テントを張るのに良さそうだが、ここでのテント泊は禁止です。
営業終了後の現在、一部を避難小屋として解放しており、電気や水が通っている。管理人がたびたび訪れているようだ。
公衆電話がある。
公衆電話がある。

基本的には、緊急用です

玄関のところに張り紙があり、神奈川県と署名されていた。

登山者やハイカーの避難小屋としての利用は認められているが、最初からここに泊まることを目的としての宿泊は禁止となっている。
とにかく緊急用の施設だと強調されている。
とにかく緊急用の施設だと強調されている。
周辺でのたき火やキャンプも禁止されている(河原でのキャンプも本当はグレーな気がしないでもない)。
周辺でのたき火やキャンプも禁止されている(河原でのキャンプも本当はグレーな気がしないでもない)。
次のページでは、中に入ってみます。
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閉館から9年、中はキレイなまま

玄関から見えるホール(食堂?)の中は意外にキレイである。こういう廃墟は数年で荒れるが、きちんと管理されているし荒らす様な人は来られないのかも知れない。
床のキレイさからすると、掃除してるのかも知れない。
床のキレイさからすると、掃除してるのかも知れない。
公衆電話はちゃんと繋がる。携帯はdocomoもauも圏外なのでありがたい。SBは知らない。
公衆電話はちゃんと繋がる。携帯はdocomoもauも圏外なのでありがたい。SBは知らない。
裏手に回ると避難施設部分に入れる。
裏手に回ると避難施設部分に入れる。
厨房。電気は点くし、水も出る。ただし、水は飲用できないと書かれている。おそらく沢水なのだろう。
厨房。電気は点くし、水も出る。ただし、水は飲用できないと書かれている。おそらく沢水なのだろう。
施設内での火器の使用は禁止となっているが、1日目の夕方に寄ったら4人パーティーが豪快におでんを作って食べていた。どう見ても緊急用ではなく、普通に泊まる目的で来た感じだった。

実のところ、山にある『避難小屋』の多くはその名前と違って最初から泊まる目的で来て泊まる人が多い。
2日目に寄ったら単独者の荷物だけ残されていた。どこかに登りに行ったのだろう。
2日目に寄ったら単独者の荷物だけ残されていた。どこかに登りに行ったのだろう。
じゃあ、本当に緊急時にしか人が泊まらないとなると、それはそれで荒れてしまう気がする。通常、こういう避難小屋や施設に泊まった場合は翌朝掃除してから出発する。

誰も泊まらず、誰も掃除しなくなればあっという間に埃とカビの世界になってしまうだろう。

どっちが正解なのかは僕も判らない。
以前は布団があったが、今は無くなっていた。畳は交換したのか、やけにキレイだった。1日目の夕方は4人分の寝袋が敷いてあったが、2日目の朝に寄ったら出発しており空だった。
以前は布団があったが、今は無くなっていた。畳は交換したのか、やけにキレイだった。1日目の夕方は4人分の寝袋が敷いてあったが、2日目の朝に寄ったら出発しており空だった。
紅葉には早かったが、ちいさく秋になっていた。
紅葉には早かったが、ちいさく秋になっていた。
自然との付き合い方は難しい。キレイだからと言って多くの人が行けば観光地化し、モラルが低い人がゴミを捨てたり、様々な事で地元の人に迷惑を掛けるだろう。
林道の両脇にも小さな沢や滝があり、飽きない。
林道の両脇にも小さな沢や滝があり、飽きない。
ユーシンブルーブームを快く思わない人もいて、人が押し寄せるのが憂鬱と言っていた。

せめて、その場所を判った上で行って欲しい。どういう場所で、どういう危険があり、どういう格好で行かなければならないのか。
林道の下を流れる玄倉川の流れを見下ろすのも楽しい。
林道の下を流れる玄倉川の流れを見下ろすのも楽しい。
そこに住んでる人はずっと同じ事を何回も聞かれるのだろう。

「~まで何時間くらいですかね?」
「水はたくさんありますかね」
「なんだ、大して青くないじゃないか」
「ゲートの前に車止められるじゃないか!(多少スペースはあるけどNGです)」

聞く方は1回だけでも、地元の人は何十回も入れててうんざりしているのだ。
淵。沢登りをするのも楽しそうだ。
淵。沢登りをするのも楽しそうだ。
歩くスピードなんて人それぞれだし、水の量なんか知ったこっちゃ無いし、そもそも観光地じゃなくてただの発電用貯水池なのだから、見せ物じゃないんだから青くない時もあるだろう。
来年は沢登りをしにきたいな。
来年は沢登りをしにきたいな。
ユーシンブルーが大したことないのは、誰の責任でもないのだ。
行ってみて大した事がないからと文句を言うのはお門違いだし、第一、実際青くない。

けっこう緑色だ。
実際に見ると、遠くにあるからここまでの迫力はありませんよ。写真に騙されんなよ!
実際に見ると、遠くにあるからここまでの迫力はありませんよ。写真に騙されんなよ!
『また都会からめんどくせー連中が来たわ』って思われないように、地元に敬意を払ってください。そして、お金も使いましょう。

件の玄倉川の水難事故では、多大な負担を地元自治体や住民に強いたわけですから。
スタートから500mくらいの玄倉橋周辺。この辺で十分キレイなので、ここで写真撮れば十分って気もする。
スタートから500mくらいの玄倉橋周辺。この辺で十分キレイなので、ここで写真撮れば十分って気もする。
おしまい!

帰りのバスがなかなか来なくて困った

えらそうな事を書いたが、帰りのバスの時間を調べないで戻ってきたので、1時間半くらい待つことになった。暇だったので、その辺の人にユーシンブルーブームについて話を聞いたのだ。

まぁ、困惑してますよ。
新松田駅の『箱根そば』で食べたチキン竜田そば。
新松田駅の『箱根そば』で食べたチキン竜田そば。

確かに水はキレイですけどね、行くとしてもそんなに期待しないでください。いや、ホントに。作られた観光地じゃないからね。
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