特集 2016年8月18日

ラフォーレのタイムセールの呼び込みが100デシベル

タイムセールでーす!
タイムセールでーす!
ショッピングモールで買い物をしていたら、突然女性の声が響いた。なんだなんだ。

そう、タイムセールだ。

「タイムセールでーす!」と元気良く呼び込みをしているのを、レディースのお店でたまに見かける。
僕が服を買う店にはない、興味深い文化だ。
しかしどこのお店でも女性店員がすごく元気だ。
こうなると、どこのタイムセールが元気なのか知りたくなるのが世の常である。
1987年兵庫生まれ。会社員のかたわら、むだなものを作る活動をしています。難しい名字のせいで、家族が偽名で飲食店の予約をするのが悩みです。(動画インタビュー

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タイムセール、それは珍しい存在

最初に書いてしまうが、タイムセールを探しに行ったものの全然遭遇出来なかった。

これは焦った。
全く知らなかったが、タイムセールはバーゲンの際にさらに安く販売するために行われるものらしい。
さらに大体どこも夕方ごろにタイムセールをするので、1日で複数の場所を回れないのだ。
遭遇したらラッキー、のタイムセールに狙って出会うのは困難を極めた。少なくとも僕は。
新宿のミロード、ルミネエストに行ったが遭遇せず・・・。
新宿のミロード、ルミネエストに行ったが遭遇せず・・・。
しかしどうにか2つの場所でタイムセールに出会うことが出来た。
渋谷の109と、原宿のラフォーレである。

渋谷109はアメ横と同じくらいの呼び込み力

両方ともこれまでの人生で全く縁のない場所だが大丈夫なのだろうか。
まずは渋谷の109である。
ドーンと109。
ドーンと109。
学割セールをやるくらい、女子中高大生であふれている。
そして、入り口すぐのお店がタイムセールをやっていた。
しかしその様子を撮影するのは憚られる。
せっかくなのでその様子を再現してみると、こんな感じでした。
タイムセールでーす!
タイムセールでーす!
まさにザ・タイムセールといった塩梅である。
呼び込みはどのくらい元気なのだろうか。iPhoneアプリで計測してみた。
赤い枠で囲んだところが「タイムセールでーす!」と言っているところである。
赤い枠で囲んだところが「タイムセールでーす!」と言っているところである。
最大で97デシベル、ざっくり波形を見た感じでいうと呼び込みをしているときの平均は85デシベルくらいだろうか。

アプリでの計測なので、いまいち測定が合っているのかわかりづらい。
比較対象として、上野のアメ横でも計測してみた。
呼び込みといえば!という僕のイメージがアメ横でした。
呼び込みといえば!という僕のイメージがアメ横でした。
スポーツ用品店の前で計測してみた。
スポーツ用品店の前で計測してみた。
若い男の子店員が「Tシャツが安くなってます!」とか頑張って言っていた気がする。
波形が上がっているところが呼び込みをしているところだ。
渋谷109は大体ここと同じくらいの声の大きさと思っていいだろう。結構な元気さのイメージが伝わっただろうか。

ラフォーレ原宿がとにかくすごい

次は原宿のラフォーレだ。
ここはとにかくバーゲンがすごいと聞いていた。タイムセールがすごいよとも。
実際に行ってみると、果たしてその通りというか、圧巻だったのである。
まず入る前に人がすごい!
まず入る前に人がすごい!
ラフォーレに入ろうとしたところ、無限に人がいる。
ちょうどラフォーレ グランバザールというすごそうなセール中だったようだ。
外で既にセールをやっている!
外で既にセールをやっている!
そもそも建物に入る前に既にセールをやっている。戦いはもう始まっているのだ。これは期待が持てそうだ。

中に入る。もうセールの嵐であった。寄せては返す大セール小セールである。
そしてついにタイムセールに遭遇した。
また店内の撮影は遠慮したので、どのくらいすごいかはグラフを見ていただきたい。
最大100デシベルである。
最大100デシベルである。
なんと100が出た。平均も90デシベルを超えているとみていいだろう。
波形しか載せていないのでイマイチ伝わっているか不安だが、僕は高い数値が出て興奮した。
しかも先ほどと比べて波形に休憩の部分がない。アベレージ90デシベルがどどどっとひっきりなしに押し寄せてくる感じだ。

その雰囲気を作り上げている一因として、タイムセールの呼び込みのバリエーションが色々あるからではと思った。
せっかくなのでこれも再現してお伝えしようと思う。
基本形+メガホン
基本形+メガホン
まずは初歩、メガホンで声を大きくする方法である。これは他のショッピングモールでも見たことがある。
基本形+メガホン+お立ち台
基本形+メガホン+お立ち台
お立ち台が加わる場合もある。背を高くして声がよく通るようにしているのだろう。
これもまだ他の店舗で見たことがあるやつだ。だがこの辺りからオリジナリティが出てくる。
基本形+メガホン+お立ち台+挟み撃ち
基本形+メガホン+お立ち台+挟み撃ち
お店の両端から挟み撃ちで呼び込むパターンもあった。
複数人でやると一気に声量が上がる。数の論理である。

しかし1人でも効果的な呼び込みをしている店員さんもいた。
「急いで~!」とも言っていた。
「急いで~!」とも言っていた。
「まずは早く店に入れ」という、もはや指示である。
入らなくちゃ!という気分になるかもしれない。強烈なメッセージングだ。
!
最も元気だったのは3人で声を合わせるパターンであった。
たぶん実際はずっと声を出さないといけないだろうし大変なんだろうけど、これが一番文化祭的であり楽しそうだった。

そう、この雰囲気はなんだろうなと思ったら、文化祭なのである。
隣の店に負けないように声を張り上げて呼び込みをするあの感じだ。
これはラフォーレという地域の祭りなのだ。女子はこの祭りで鍛えられているのねという思いである。

戦場だった

イチマルキューにラフォーレ。今後の人生で行くことがあるのだろうかというツートップに行ってしまった気がする。
だからこそ、普段は体験出来ない文化に触れた気がしてすごく興味深かった。
知っている人にとっては当たり前かもしれないが、僕にとっては衝撃的だった。

あとシルバニアファミリーは何でもかわいく再現出来てしまえるので大変良かった。
○%オフ、の数字を手書きで増やしたりするとより本物っぽさが出る気がする。
ただ想像以上に高いのが難点
ただ想像以上に高いのが難点
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