特集 2016年6月16日

イルカがその辺で跳ねている街に行く

潜水艦がその辺にいる街でもあります!
潜水艦がその辺にいる街でもあります!
イルカという生き物がいる。水族館などで人気の生き物だ。イルカと泳ぐツアーなども存在する。誰もがイルカが好きなのだ。しかし、イルカはなかなか見ることができない。だからこそ、水族館でも人気なのだろう。

ただ、イルカがその辺で跳ねている街もあるのだ。海岸線を走っていると、イルカが跳ねる。それも市街地から遠くない。その辺の海なのだ。ぜひ、それを見てみたいと思う。
1985年福岡生まれ。思い立ったが吉日で行動しています。地味なファッションと言われることが多いので、派手なメガネを買おうと思っています。(動画インタビュー)

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> 個人サイト Web独り者 彼女がいる風の地主恵亮

思い出の美化

思い出の美化というものがある。子供の頃の出来事が、時間と共に美しく輝き出す現象だ。自分の中では美化された思い出が、本当と思い込むことになるので、美化されたことに気がつかない。それが思い出の美化だ。
小学校の頃の思い出とかが美化されがちです!
小学校の頃の思い出とかが美化されがちです!
思い出の美化は自分には起こらないと思いがちだ。特に私は全てをキチンと記憶しようと思っている。毎日が輝いているので、思い出を輝かせる必要もないのだ。だから、私に限っては思い出の美化が起きない。そういう人間なのだ。
今回はイルカの話です!
今回はイルカの話です!
そんな私の的確な思い出に「イルカがその辺で跳ねている」というものがある。それは小学生時代を過ごした鹿児島の思い出で、鹿児島市内に住んでいたけれど、その辺でイルカが跳ねていたのだ。ぜひ、その光景をまた見に行きたいと思う。
ということで、鹿児島に来ました!
ということで、鹿児島に来ました!

イルカを探す

小学生時代を過ごした鹿児島にやってきた。卒業してからは一度も鹿児島市内に行っていないので、15年以上ぶりの鹿児島ということになる。ビンビンにイルカの気配を感じる。早速、海にイルカを見に行こうではないか。その辺で跳ねているのだから。
全然跳ねてないね!
全然跳ねてないね!
静かな海だった。波も穏やかで平和な休日のような海だ。イルカが跳ねていたら、すぐにわかると思う。しかし、私の目に映るのは、桜島と静かな海だけ。私の思い出の中のイルカはどこに行ったのだろうか。
場所を変えるもいないね
場所を変えるもいないね
市街地から近い場所で探したけれど、イルカはいなかった。少し離れたところでも探したけれど、イルカは跳ねない。私の思い出は美化されていたらしい。思い出では、蛇口をひねれば水が出る、と同じくらいイルカが跳ねていたのだけれど、全然跳ねない。
全然いないの!
全然いないの!
鹿児島に向かう飛行機の中では「跳ねすぎたらどうしよう」と考えていた。だって、思い出ではマンモス校の小学生くらい大量にイルカが跳ねていたから。しかし、今や廃校の危機にある。こんなに跳ねて欲しいと思ったことはない。
桜島フェリーからも探しました!
桜島フェリーからも探しました!

潜水艦に会う

私がイルカを見たのは「錦江湾」という場所。U型の便座を想像して欲しい。それが錦江湾で、その中心あたりに桜島がある。片方の便座(大隅半島)と桜島は繋がっているけれど、もう片方(薩摩半島)は桜島と繋がっていないので、フェリーで渡ることになる。
10分くらいの船旅です!
10分くらいの船旅です!
子供の頃もよく乗った。片道160円なので非常に安い。10分くらいの船旅だ。この船からもよくイルカを見た思い出があるから、乗ったのだけれど、全然イルカはいなかった。2日に分けて二往復もしたけれど、イルカはいなかった。全然いないのだ。
代わりに、
代わりに、
潜水艦がいた
潜水艦がいた
桜島から薩摩半島を見ていると、潜水艦がいた。錦江湾では海中をよく潜水艦が走っていて、たまにこのように浮上しているらしい。黒いなめらかなフォルム。実に美しく感じる。一度見たら忘れない気がする。
かっこいいよね!
かっこいいよね!
ただ、私の記憶に一切潜水艦はない。地元の方の話では、よく見るね、とのことだった。イルカはいないけれど、「潜水艦がその辺にいる街」なのかもしれない。記憶の置き換えが起きたのかもしれない。イルカを潜水艦と勘違いして美しい思い出にしたのだ。
イルカは相変わらずいない
イルカは相変わらずいない

イルカの見えるレストラン

びっくりするくらいイルカはいなかった。クレジットカードなくした、くらいのテンションで探しているのに、全然見つからない。「その辺で」をあきらめて、大隅半島にも足を伸ばした。ちなみに鹿児島の中心は「薩摩半島」だ。
道の駅に来ました!
道の駅に来ました!
ここにレストランがあるのです!
ここにレストランがあるのです!
その辺にいないので、大隅半島の垂水にある道の駅にやってきた。ここのレストランが「イルカの見えるレストラン」なのだ。書いてあるので間違いない。食事をしながら、海を眺めた。養殖をしている魚の餌を狙いイルカが来るそうだ。
食べながら探す!
食べながら探す!
こんなにイルカを見たいと思ったことがあるだろうか。だって、水族館に行けばいつでも見れるのだ。写真は順番をバラバラに使っているけれど、私の服装が一緒だけれど、実はもう3日も探しているのだ。そして、私はこのオレンジのTシャツを20枚も持っているのだ。
でも、全然いないね!
でも、全然いないね!

運だそうです

地元の方に話を聞いて回った。海で釣りをする人、レストランにいる人、海辺で働く人など。そしてわかったことがある。「運」と。皆口を揃えて、「運がよければ見ることができる」とのこと。運なのだ。
私は運がないようです(根占からのフェリーにて。酔った)
私は運がないようです(根占からのフェリーにて。酔った)
父にも電話をした。鹿児島には4年間住んでいて、父は仕事の関係で、海岸線を車でよく走っていた。きっと時代なのだ。今は跳ねないけれど、当時は跳ねていたのだ。ただ父は言った。「2回かな、イルカ見たの」。やってしまった、思い出を美化しちゃった、俺。
4年で2回を3日間で、
4年で2回を3日間で、
見れるはずがないよね!(雨もすごかった、あきらかに運がない)
見れるはずがないよね!(雨もすごかった、あきらかに運がない)

イルカを見る

イルカは運だ。車を運転していたら跳ねていた、釣りをしていたら跳ねていた、という話は聞けた。やっぱり跳ねてはいるけれど、東京の朝の山手線の混雑のように毎日ではないのだ。完全に運なのだ。
でも、見れるとのことです!
でも、見れるとのことです!
話を聞いたら「いおワールドかごしま水族館」で見ることができるそうだ。錦江湾で跳ねているイルカは無料で見ることができる。そして、この水族館でも無料で見ることができるそうだ。私が鹿児島にいた頃はなかった気がする。
いました!
いました!
イルカ!
イルカ!
跳ねてるね!
跳ねてるね!
イルカ水路というものがあり、自由に泳いだり、トレーニングしたりしているそうだ。何よりも無料というのが嬉しい。錦江湾に直結しているので、もはやその辺で跳ねていると言ってもいいのではないだろうか。
橋の向こうは錦江湾
橋の向こうは錦江湾

イルカはいるか

2、3回跳ねているところを見て、いつも跳ねていた、と私は思い出を美化してしまったのだろう。ただ水族館の水路でイルカは見れた。それでなんの問題があるのだ。だって、思い出は輝いているのだから。今も私の思い出のイルカは、夏の蟻の行列くらい大量に跳ねている。いつだって思い出は美しい。
本当は見たかったけど!
本当は見たかったけど!
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