特集 2016年6月13日

清龍酒造の蔵元見学はパラダイス

酒蔵見学ツアーの概念を変える、予想以上のパラダイスでした。
酒蔵見学ツアーの概念を変える、予想以上のパラダイスでした。
埼玉県蓮田市に清龍酒造という酒蔵があり、そこの蔵元見学ツアーがすごいらしい。

訪れたある人は酒好きのパラダイスだったと空を見上げ、またある人は埼玉の竜宮城でしたと手を合わせる。

そんなにすごいならと行ってみたところ、これが想像以上のパラダイス蔵元だったのだ。うー、マンボ!
趣味は食材採取とそれを使った冒険スペクタクル料理。週に一度はなにかを捕まえて食べるようにしている。最近は製麺機を使った麺作りが趣味。(動画インタビュー)

前の記事:60円の稲庭うどんはペペロンチーノ味だった

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系列の居酒屋にだけ出している蔵元、清龍酒造

清龍酒造という蔵元はちょっと特殊な経営スタイルで、醸造した日本酒や米焼酎を都内に10店舗ある直営酒場だけに卸しているらしい。

ならばと酒蔵見学へ行く前に、まずは居酒屋清龍へといってみた。
池袋本店は全295席の酒場ビル。午後2時からやっていて素敵。
池袋本店は全295席の酒場ビル。午後2時からやっていて素敵。
さすがは酒造会社の直営だけあって、升酒が180円からと超リーズナブル。220円のコーラよりも安い。1000円もあればグデングデンになれそうだ。

ちょっとしたつまみや刺身もうまく、せっかくだからと贅沢に飲み食いしたのだが、一人3000円を超えることはなかった。
今後の飲み会は、もうずっとここでいい気がする。
今後の飲み会は、もうずっとここでいい気がする。
さて私が清龍の存在を知ったのは、清龍酒造の蔵元見学ツアーに感動しすぎて、ついつい作ってしまったファンブック(ここで買えます)。

友人の漫画家さん達が出しているのだが、ブログとかSNSを通り越して、清龍の同人誌を作ってしまったのだ。
お酒の話なので大人向けだがエロではないよ。詳しくはうどん会のブログにて。
お酒の話なので大人向けだがエロではないよ。詳しくはうどん会のブログにて。
その話を聞いて、「そこまでかよ!」と思ったのだが、ファンブックを読んでみると、「そこまでなのか!」と驚いた。
うどん会発行の清龍ファンブックより。こんな蔵元見学ツアーってあるのか。
うどん会発行の清龍ファンブックより。こんな蔵元見学ツアーってあるのか。
なるほど、これはいかねばならないだろう。

蔵元見学ツアーへ行ってみよう

清龍の蔵元見学は完全予約制で、毎週土曜日は2500円の蔵元見学コース。私が今回申し込んだのがこちらで、有料だがお酒以外に料理がしっかりとついてくる。

そして日曜日は料理がさらに豪華になって、見学を省いた3000円の蔵元おすすめコースとなる。蔵元なのに蔵を見学させないという謎のコースは、リピーターが多すぎて予約がとりにくいために追加されたコースだとか。

リピーターってなんだ。酒蔵って何度も見学するものなのかと不思議に思ったのだが、帰る頃にはそりゃ何度でも来たくなるさと納得することになる。
とりあえずハイチオールCでも飲んでおこうか。
とりあえずハイチオールCでも飲んでおこうか。
駅でタクシーを待つ間、同行者にファンブックを読ませる。自分が描いた本のように誇らしい。
駅でタクシーを待つ間、同行者にファンブックを読ませる。自分が描いた本のように誇らしい。
タクシーの運転手さんによると、蓮田で清龍の蔵元見学ツアーを知らない人はおらず、試飲は6合くらい出てくるらしい。6合といったら1リットル以上。なんだそれ、飲み放題で飲むよりより多いぞ。

酒蔵で飲む出来立ての酒は足がヒクヒクする程うまく、飲み過ぎて吐いちゃうお客さんも多いので、帰りは是非バスで帰ってくれとの言葉で送り出された。

私の適量は1時間に一合。飲めなくはないが強くもないのですぐに眠くなる。どうにか程々を守って楽しもうと思う。
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試飲は6合以上出るらしい

この日のツアー参加者は女性客が4割近く、見学ありのコースでもリピーターが約半分と多かった。

蔵元の見学は30分ほどで、そのあとは食事して、歌って、踊って、最低6合は出すお酒を楽しんでくださいとのこと。

そうか、6合って最低量なのか。
慶応元年(1865年)創業の清龍酒造。
慶応元年(1865年)創業の清龍酒造。
裏にはすごい量のタンク。これが全部酒なのかー。
裏にはすごい量のタンク。これが全部酒なのかー。

もちろん出された酒を全部を飲む必要はないので、特に初参加の人は自分のペースを守ってくださいと念を押される。

はい、ペースを守ります。家に着くまでが大人の遠足です。
参加者の平均年齢は……25歳くらいですかね。
参加者の平均年齢は……25歳くらいですかね。

社長が案内する酒蔵見学

案内してくれる岩崎社長のしゃべりは軽快でおもしろく、あえて見学ありを申し込むリピーターの気持ちがちょっとわかった。

次の日が二日酔いで辛いので、みんなが土曜日に来たがるという説もあるが。
「我々はみなさんの体調は少しも考えません!4時には帰っていただき、くれぐれも救急車を呼ぶことのないように!」と岩崎社長。
「我々はみなさんの体調は少しも考えません!4時には帰っていただき、くれぐれも救急車を呼ぶことのないように!」と岩崎社長。
見学はまずはお酒の神様である松尾の神様にお参りをして、麹菌や酵母菌の働きなどの説明を受けつつ、日本酒ができる工程をお勉強。

酒の作り方なんて知っているよという人も、社長の練りに練られたトークを聞くために、こっちのコースから体験するといいかもしれない。系統はちょっと違うが、ジャパネットたかたのわかりやすさと綾小路きみまろの適当さを兼ね備えている気がする。
まずは仕込み蔵へ。なんだか農協の団体ツアーみたいで楽しい。
まずは仕込み蔵へ。なんだか農協の団体ツアーみたいで楽しい。
二礼二拍手一礼で松尾の神様に御挨拶。
二礼二拍手一礼で松尾の神様に御挨拶。
貯蔵庫への入り口では、麹の天敵である納豆を食べてきた人がいないかのチェックがあるけれど、麹室にまで入る訳ではないので問題なし。

聞いてみただけ、というやつだ。
「今朝、納豆を食べてきた方はいませんか!いたら手を上げてください!」
「今朝、納豆を食べてきた方はいませんか!いたら手を上げてください!」
そして社長から、「納豆ってさぞかし美味しいんでしょうね~」と、自分は一生食べられない恨み言を一節。

あ、これってファンブックで読んだやつだ!定番ギャグが見られて嬉しいぜ!
うどん会発行の清龍ファンブックより。これこれ、これが見たかったんだ!
うどん会発行の清龍ファンブックより。これこれ、これが見たかったんだ!
なぜか背筋が伸びるような感覚のある、ひんやりとした酒の貯蔵庫。
なぜか背筋が伸びるような感覚のある、ひんやりとした酒の貯蔵庫。
「蒸した米に麹菌をつけた米麹です。これをよく噛んで6時間待つと甘酒ができます。飲みこまないでください!」
「蒸した米に麹菌をつけた米麹です。これをよく噛んで6時間待つと甘酒ができます。飲みこまないでください!」
「さらに口を開けて2週間も待っていれば、蔵に住む酵母菌の力でアルコールができますよ!」
「さらに口を開けて2週間も待っていれば、蔵に住む酵母菌の力でアルコールができますよ!」
ただ知識で覚えるのではなく、これから飲む日本酒がどんなものか、体験を通じて学んでいく。もちろん清龍酒造が米麹を口で噛んで作っている訳ではないのだが。

糖分をアルコールにする酵母菌は、度数が20度になると己が生み出したアルコールに殺菌されてしまうそうだ。へー。
しぼりたての新酒を試飲させていただく。
しぼりたての新酒を試飲させていただく。
冬から春に絞ったばかりの酒が新酒、夏を越えればひやおろし、1年経つと古酒、2年経てば古古酒、三年以降は長期熟成酒と呼ぶそうです。へー。
なるほど、しぼりたての新酒は足がヒクヒクするほどうまい!
なるほど、しぼりたての新酒は足がヒクヒクするほどうまい!
そんなこんなで蔵元を一周して見学は終了。一般的な酒蔵見学だと、あとはちょっと試飲してお土産を買うという流れだが、ここからが清龍酒造は大きく違うのだった。
「馬でここまで来たお客様は、飲み放題、食べ放題ですよ。3年前に3名様がいらっしゃいました!」
「馬でここまで来たお客様は、飲み放題、食べ放題ですよ。3年前に3名様がいらっしゃいました!」
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これが清龍酒造の試飲会だ!

試飲会(と呼んでいいのか謎だが)がおこなわれるのは、敷地内にある清水亭という休憩所なのだが、入ると2階からギター、サックス、キーボードによる生演奏が聞こえてきて驚く。

あの漫画で読んだパラダイスは、現実に存在したのだ!
試飲会というよりも完全に宴会ですね。
試飲会というよりも完全に宴会ですね。
4皿の料理、6種類のつまみ、7種類のお酒、さらに乾杯用のビールまで。
4皿の料理、6種類のつまみ、7種類のお酒、さらに乾杯用のビールまで。
日本酒の蔵元だけどサッポロビールで乾杯。居酒屋を経営しているだけあって懐が深いな。
日本酒の蔵元だけどサッポロビールで乾杯。居酒屋を経営しているだけあって懐が深いな。
生演奏ありの飲み会、気持ちいいなあ。
生演奏ありの飲み会、気持ちいいなあ。
ヴォーカルは魅惑のハイトーンボイス、越山元貴さん。ちょういい声。
ヴォーカルは魅惑のハイトーンボイス、越山元貴さん。ちょういい声。
従業員をバンドメンバーのように紹介する社長。これはきっとディナーショーなのだな。まだ昼間だけど。
従業員をバンドメンバーのように紹介する社長。これはきっとディナーショーなのだな。まだ昼間だけど。
試飲という量じゃないですね。
試飲という量じゃないですね。
なんだろう、この熱烈な接待は。ここが特別な場である感がすごい。

せっかくなので私が試飲した感想を短くまとめてみた。

●大吟醸:リンゴジュース!
●本醸造:懐かしい酒!
●純米原酒:すげー濃い!
●自信作:華やか!
●金印:親しみやすい!
●本格米焼酎:ひゃっほう!
●季節のお酒:フルーティー!

全部が美味しい!そして飲みきれない!
「リンゴジュース!」「ほんとだ、リンゴジュースだ!」と同行者。確かにリンゴジュースっぽいのだが、油断すると倒れるアルコール17%のリンゴジュース(日本酒)だ。
「リンゴジュース!」「ほんとだ、リンゴジュースだ!」と同行者。確かにリンゴジュースっぽいのだが、油断すると倒れるアルコール17%のリンゴジュース(日本酒)だ。
最初に注がれているだけで、もう3合あるらしい。写真は四合瓶じゃなくて一升瓶だよ。
最初に注がれているだけで、もう3合あるらしい。写真は四合瓶じゃなくて一升瓶だよ。
そして注がれるままに飲んでいると、この辺までいくことになるとか。ほぼ一升、試されるぜ自制心!
そして注がれるままに飲んでいると、この辺までいくことになるとか。ほぼ一升、試されるぜ自制心!
もう飲めないとなったら、このカードを出せばOK。誰だ、さやかって。
もう飲めないとなったら、このカードを出せばOK。誰だ、さやかって。
「今日来ていただいた方には、居酒屋清龍で升酒1杯サービスの会員証、Aカードがもらえます!」「うぉー!(歓声)」
「今日来ていただいた方には、居酒屋清龍で升酒1杯サービスの会員証、Aカードがもらえます!」「うぉー!(歓声)」
「さらに一年以上経ってからまたきていただければ、このSカードに交換します!有効期限は400年!毎日使えば2600万円分もお得です!」「うおぉぉーー!(大歓声)」
「さらに一年以上経ってからまたきていただければ、このSカードに交換します!有効期限は400年!毎日使えば2600万円分もお得です!」「うおぉぉーー!(大歓声)」
ちなみにAカードの有効期限は無制限らしい。

でもやっぱり欲しいよね、Sカード。

次々に注がれていく酒

宴会がスタートしてしばらくすると、新しい酒が登場する。そこで飲み干したグラスを差し出して、これをテヘヘといただく。

以下、延々これの繰り返し。どの酒も飲んでみたくなるこの状況で、どこで己にストップを掛けるかの修行である。
大吟醸をマイナス16度で凍らせた凍結酒!飲みやすくて危険!
大吟醸をマイナス16度で凍らせた凍結酒!飲みやすくて危険!
「寝てません?」「まだ寝てません!」
「寝てません?」「まだ寝てません!」
うまい料理とうまい酒だけがあるだけで十分なのだが、この会ではそこにエンターテインメント性が全力疾走で加わってくる。

サービスが濃い、純米酒よりも濃い。
従業員さんが歌い上げる『月の法善寺横丁』にあわせて板前さんが登場!
従業員さんが歌い上げる『月の法善寺横丁』にあわせて板前さんが登場!
そしてカンパチの解体ショー!お寿司の振る舞い!ここは埼玉の竜宮城なのか!
そしてカンパチの解体ショー!お寿司の振る舞い!ここは埼玉の竜宮城なのか!
カンパチの寿司、うまい!お椀付きなのが優しい!
カンパチの寿司、うまい!お椀付きなのが優しい!
さらに日本酒のカクテルが次々と運ばれてくる!これがまた飲みやすい!
さらに日本酒のカクテルが次々と運ばれてくる!これがまた飲みやすい!
「ここまでで5合です。皆さん、決して無理はしないでください!まだまだお酒は注ぎますが!」
「ここまでで5合です。皆さん、決して無理はしないでください!まだまだお酒は注ぎますが!」
生演奏で聴く『ダンシングクイーン』→『ワンダフルワールド』→『情熱大陸』。サックスがかっこいいなー。
生演奏で聴く『ダンシングクイーン』→『ワンダフルワールド』→『情熱大陸』。サックスがかっこいいなー。
情熱大陸(ドキュメンタリー番組)のテーマソングが生演奏されたとき、もしかしたら社長は情熱大陸に出たいのではと思ったが、きっと向いているのはアウトデラックス。
「日本酒を蒸留して最初に出てくる70度の米焼酎です!」
「日本酒を蒸留して最初に出てくる70度の米焼酎です!」
「〇×△□!!!!!」
「〇×△□!!!!!」
「これ、お嫁にいけなくなるやつだ!」
「これ、お嫁にいけなくなるやつだ!」
びっくりして目が落ちそうになった。
びっくりして目が落ちそうになった。
魅惑のハイトーンボイスは、『時の流れに身をまかせ』→『初恋(村下孝蔵)』→『空も飛べるはず』→『さくら(独唱)』というナイスなセットリスト。
魅惑のハイトーンボイスは、『時の流れに身をまかせ』→『初恋(村下孝蔵)』→『空も飛べるはず』→『さくら(独唱)』というナイスなセットリスト。
「もう7合を越えました!決して無理はしないでください!宿泊施設はありません!」
「もう7合を越えました!決して無理はしないでください!宿泊施設はありません!」
「でも飲んでいただきたいお酒はまだあります!純米の大吟醸はいかがでしょうか!」
「でも飲んでいただきたいお酒はまだあります!純米の大吟醸はいかがでしょうか!」
社長のおもてなし精神がすごい。もう飲み過ぎて、帰りに荷物となるお酒を買っていこうという気にならない逆マーケティング商法。

とにかくお酒の3倍を目安に水を飲む。水は大事。トイレはちょっと遠い場所にあり、そこまでちゃんと歩いていけるかでセルフチェック。

なんだか地面がフワフワしているがまだ大丈夫だと思う。
追加のハイチオールC、略して『追いチオール』をいっておくか。俺はまだ飲めるはず。
追加のハイチオールC、略して『追いチオール』をいっておくか。俺はまだ飲めるはず。
うーん、でもやっぱりストップします。
うーん、でもやっぱりストップします。
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歌って踊るインド映画みたいなエンディング

そんなこんなの大宴会が2時間以上続いたところで、スタッフからボンボンが配られた。

リピーターであろう人たちが、慣れた動きで席を立つ。

そうか、宴の本番はここからだったのか。
フラッシュモブのように突然配られるボンボン。
フラッシュモブのように突然配られるボンボン。
エアバンドの『女々しくて』を生演奏って新しいな。
エアバンドの『女々しくて』を生演奏って新しいな。
「寝てる?」「いや、寝てないですよ」
「寝てる?」「いや、寝てないですよ」
さらには誕生日が今月の参加者を集めての誕生会まで!
さらには誕生日が今月の参加者を集めての誕生会まで!
『酒造り祝い唄』からの『恋するフォーチュンクッキー』。
『酒造り祝い唄』からの『恋するフォーチュンクッキー』。
最後はオリジナルソングの『明日への乾杯』。なんだこの一体感は。
最後はオリジナルソングの『明日への乾杯』。なんだこの一体感は。
ダイジェストの動画です。改めてみるとすごいなーこれ。
すごい、すごすぎる、十万石饅頭。

じゃなくて清龍酒造。

こうして一人も酔いつぶれることなく、この日の大宴会は幕を閉じたのであった。しっかりと楽しんだ上でちゃんと自制できるお客さんあっての会なんだろうな。

なぜこんな蔵元見学ツアーなんですか

4時を少々超えて宴が終了した後、顔を洗ってから社長にインタビューをしてみた。
土日におこなわれる蔵元見学会の案内が休日の息抜き方法だという岩崎社長。それは仕事じゃないんですか。
土日におこなわれる蔵元見学会の案内が休日の息抜き方法だという岩崎社長。それは仕事じゃないんですか。
――まず会社の歴史を教えてください。

「清龍酒造の創業は慶応元年(1865年)、150以上の歴史を誇る蔵元ですが、酒を酒屋に卸すだけの蔵では大手に負けてしまうと、60年前に業務形態を大きく変えて生産量を大幅に減らし、直接販売のみにしました」

――清龍のお酒は酒屋で買えないんですか。

「販売店での小売りをしていないので、清龍のお酒を販売しているのは、蔵元の売店での直売、通販、そして居酒屋清龍だけです。当時は酒蔵が居酒屋を経営するなんて下品だとの声もありましたが、おかげさまで10店舗にまで増えました」
宴会中、社長もスタッフも楽しそうだったのが印象的でした。
宴会中、社長もスタッフも楽しそうだったのが印象的でした。
――清龍酒造の蔵元見学は、なんでこのスタイルなんですか?

「居酒屋清龍のお客様が清龍酒造のお酒を気に入って、この蓮田まで買いに来ていただけるようになると、せっかくだから酒蔵を見てみたいとなる。じゃあ見学ツアーを用意しよう。でも見学だけだと申し訳ないから食事も用意しようとおにぎりを出す。いやもっと美味しいものを食べてもらおう。ならば音楽も必要だと、徐々にこのスタイルとなりました」

――社長のサービス精神からこうなったんですね。こういうノリの飲み会、久しぶりで楽しかったです。

「私が学生の頃はいつもこんな感じでしたよ。みんなで騒いで楽しんでっていうのが、私の性に合った飲み方なんです。楽しい酔っ払いを作りたいだけ。お酒の楽しさを追求するための登り口はいっぱいありますが、ここはその一つ。ただ、やっぱり飲み過ぎてしまう人もいますので、今回から一升瓶のグラフを導入しました」
「寝てますか?」「いや、寝てません……」
「寝てますか?」「いや、寝てません……」
――客としては嬉しいんですが、さすがにお酒を出し過ぎじゃないですか。

「こういう酒もあるんだよと、ついつい飲ませたくなってしまうので。でももったいないとは思いません。オギャーと生まれて死ぬまでに、何人の人と触れ合い、楽しめるか。お客さんがいつかお亡くなりになる時に、あの社長はおもしろかったな~と思い出してくれたら最高ですね」
埼玉の竜宮城、お土産は玉手箱ではなくて酒粕10キロでした。
埼玉の竜宮城、お土産は玉手箱ではなくて酒粕10キロでした。
清龍酒造株式会社
埼玉県蓮田市閏戸659-3

見学ツアーの内容がこうなので、体質や性格によって向き不向きがはっきりと分かれると思う。ケーキバイキングによくあるサンドイッチのような逃げ道はなく、ノンアルコール飲料は水のみ。お酒の苦手な人や、静かに飲みたい人には向かないだろう。

ファンブックができるくらいだから、すごいだろうなとは思ったけれど、予想以上にすごかった。ぜひこのスタイルのままで、突っ走ってほしいと思う。

お酒を無理に勧めることはないし、多少残しても怒られることはないので、ちゃんと家まで帰ることができました。
ちょっと予約がとりにくいかもしれませんが、11月になれば収容人数が増えるそうです。
ちょっと予約がとりにくいかもしれませんが、11月になれば収容人数が増えるそうです。
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