パンツをかぶるのが常識の時代
主人公がパンツをかぶって活躍する「変態仮面」という漫画がある。映画化もされ、人気があるのを見ると、いまや世間はパンツをかぶる事に抵抗がなくなってきているのが分かる。
しかし、さすがに外でパンツをかぶっている人はいない。外でパンツをかぶる事はまだまだ現実的でないからだ。
日暮里に下着の激安ショップがあると聞き、パンツをたくさん買ってきた。
しかし中には、外でパンツをかぶりたいと願っている人もいるだろう。
バレずにパンツをかぶる方法は無いだろうか。その答えが「帽子にしてしまう」ことである。
かぶることが前提である帽子にしてしまえばいい。万が一通報されても、帽子ですと言い逃れることができる。
パンツは大きく分けて3種類
メンズライクなスポーツ系。
キュート系
セクシー系。
適当にみつくろって買ってきた女性用パンツ。以上のように大きく3タイプに分けられることがわかった。
せっかくなのでそれぞれのパンツに合う帽子をつくりたい。
これからの季節にピッタリ! パンツサンバイザー
日差しがしっかり避けられるようになっている。そして涼しげ。
後ろは首まで日除け対策ができる仕様。
まずはスポーツタイプのパンツをつかってつくったパンツサンバイザーである。
作り方はとても簡単だ。
100円ショップでも手に入るサンパイザーに、パンツの下部分を切ったものをかぶせ縫い付けただけである。
下から覗けばどういう構造になっているのかお分かりいただけるだろう。
下から覗くとパンツらしさが確認できる。
パンツサンバイザーの特徴は、なんといっても蒸れることなくパンツをかぶれるところだ。
後頭部が多少見慣れないつくりになっているけど、これがまた日除けになる。日中スポーツをやる人や農作業するような人には嬉しい機能だ。
つくりやすさ ★★★★☆
パンツらしさ ★★☆☆☆
日除け、蒸れ対策 ★★★★★
外でかぶってみる
実際に人が多くいる公園でかぶってみたが、誰もこれがパンツでできていると思っていない様子だった。成功である。
まったく違和感がない。
堂々とパンツをかぶれる開放感。
しっかり顔にかぶりたい上級者向けに、マジックテープを縫い付けて着脱可能にしたものもつくった。サバイバルゲームに使えそうだ。
パッチワーク風パンツ帽子
次はキュート系パンツを3枚つかった力作だ。
ゴールデンウィークの貴重な休みの中、縫い物が上手な友人に家に来てもらい手伝ってもらった。
1日がかりでつくったパンツ帽子。
前から見ると少しエレガント。光沢のある素材とフリルが活かされている。
こちらはサンバイザーパンツのように簡単にはいかない。
まず、パンツを3枚も使うのだから設計が大変だ。パンツの柄の組み合わせを吟味し、パンツの布をどれだけ無駄なく使えるか頭をひねらせる。
友人のアドバイスにより厚紙で型を作り、そのとおりに布をカットして縫い合わせていった。
後ろ。一見バラバラのようだが、花柄で統一感を演出。
今回はいらなくなった帽子にパンツを縫いこんでいったのだけど、これが結構固くて想定以上に時間がかかってしまった。縫い物に慣れていないため指に何度も針を突き刺すハメに。赤いバラに見えるうちいくつかは私の血痕だ(嘘)。
そんな訳で、もしこのパッチワーク風パンツを真似する方がいれば、土台となる帽子は薄手にすることをオススメしたい。
かいま見えるパンツらしさ。
こだわりはギャザー
一番こだわったところはツバである。本来はお尻にあたる部分の布を全て使用。外周を帽子に合わせるとどうしても布が余ってしまうところ、友人のアドバイスによりギャザーをつくることにした。
一段とオシャレさが増した。
外でかぶってみるとこちらも案外、自然だ。
隣の幼稚園生が作ったと思われる鯉のぼりにもマッチ。
同じアートを感じる。
このパンツ帽子の特徴は、なんといっても可愛らしさだろう。思い切ってパッチワークにすることで、水森亜土ちゃんがかぶっていそうな、アートな世界観が広がったように思う。
また、原宿やディズニーランドなど、ポップでティーン系な場所に行く時に似合いそうだ。
つくりやすさ ★☆☆☆☆
パンツらしさ ★★★☆☆
可愛らしさ ★★★★★
でもこの角度はヤバイかもしれない
角度によっては完全にパンツを想起させてしまうが、頭頂部をジックリ見られさえしなければ問題ない。
そういう意味では背の低い子供にはかぶらせない方がいいかもしれない。
こちらもオプション付き。
パッチワークでかなり時間が取られてしまったので、次は一瞬でできるパンツ帽子にしたい。
乗せるだけ! テンガロンパンツハット
最後に紹介するのは、セクシー系パンツをつかった帽子である。
必要なのは思い切りだけ。
色々と組み合わせた結果、黒の帽子には赤がよく合った。リボンも良いアクセントに。
テーマは大胆
こちらはパッチワーク風パンツ帽子とはうって変わり、完成まで一瞬である。なにせパンツを乗せるだけだからだ。
しかしこれが意外にもマッチしていないだろうか。個性的な華やかさがあるため、普段使いというよりは舞台やパーティなどで使ってほしい。
華やかになるため、いつもの帽子に飽きたらパンツをかぶせるのはアリかも。
また、少し透けているところが繊細であり高級感がある。
セクシーなランジェリーを乗せるとラグジュアリーなパンツ帽子に変わるのだ。実際は帽子が100円、パンツも数百円なのだが、まったくそうは見えない。
つくりやすさ ★★★★★
パンツらしさ ★★★★★
高級感 ★★★★★
横からの角度はやばい。
しかし手がこんでない分、パンツだとバレやすいことが難点である。正面や後ろから見る分にはまだ「個性的なデザイン」でごまかせるが、横からだと100%パンツなのだ。横から見られないよう気を張らないといけない。
これまでとはかぶる時の勇気の度合いが違った。
緊張が走る。が、バレてないようだ。意外と馴染んでる?
思い切って男性グループに近づいてみる。
バレたかどうだかは神のみぞ知る。
パンツらしさを残すべきか、否か
こんな感じで、3種類のパンツ帽子を作ってみた。
最後のテンガロン風パンツハットのようにパンツらしさを前面に出しすぎると恥ずかしいし、かと言ってサンバイザーパンツのように馴染み過ぎるのも物足りないと感じた。
という訳でオススメはパッチワーク風である。誰かに自慢したくなるイチオシのパンツ帽子である。
やっぱり変態だな。
実は3年前にやった企画
実はこの企画、2013年のGWに撮影したものだ。しかしその後、記事として公開していいものか迷っていたら丸3年も経ってしまった。
2013年といえば、ちょうど変態仮面が映画化されたときだった。そして2016年の今、変態仮面の続編が上映されている。3年という月日がたっても、パンツをかぶることへの皆の興味は薄れることが無いのだと分かり、思い切って書いてみたのである。
いずれ、パンツを外で堂々とかぶってもおかしくない時代が来るかもしれない。その時が来るまで、このパンツ帽子を参考にしていただければと思う。