アマツバメの巣を採るのは命がけ
アマツバメの巣は海岸近くの断崖絶壁に作られるため、その採取はどんなベテランでも毎回が命がけの作業となる。
一歩でも足を滑らせたらあの世行き。だがスズメの巣には、己の命を懸けてでも採るべき価値があるのだろう。
このような岸壁に巣をつくるらしい。写真は佐渡島だけど。
俺も一度はツバメの巣を採りたい!
だが懸垂が一回もできない腕前の私がチャレンジしたところで、巣に辿りつく前に滑り落ちるのが関の山だろう。
絶対無理!
そこで気分だけでもいいから、ツバメの巣の採取体験をしてみたいと思う。
春雨でいいんじゃないだろうか
本物のツバメの巣というものを今までに見たことも食べたこともないのだが、きっと白くて繊維状の巣なのだろう。
ということは、見た目だけでいえば春雨とほぼ同じではなかろうか。きっとビーフンでも可。
この時点でほぼツバメの巣なのではなかろうか。
買ってきたツバメの巣、いや春雨をグシャグシャっと丸めて、これはツバメの巣だと思い込む。
実物の大きさがよくわからないのだが、このくらいでどうだろうか。
うん、それっぽい気がしてきた。いや、これは完璧だ。
ウズラの卵を乗せようかとも思ったが、現地では保護のためヒナが巣立ったあとに採取するらしいので乗せない。
岩壁にセットすればパーフェクト
この手作りしたツバメの巣を、断崖絶壁に見えなくもない適当な岩壁に置けば、それはもうツバメの巣にしか見えない。
このまま帰ったら、数日後には「こんなところにアナツバメの巣が!」と新聞沙汰だろう。
適当な岩壁に春雨の巣をセット。
下からのアングルで撮れば、ほらツバメの巣だ。ちなみに地上から1.5メートルくらい。
なんだか気分が盛り上がってきた。
さらに断崖っぽいところに巣を設置し、小芝居を楽しんでみようかな。
地上15メートルの断崖絶壁に作られたツバメの巣(実際は目線の高さ)。
命綱も付けないで己の力で崖を登っていく(足が地面に着いてるけどね)。
ファイト―!イッパーツ!(左手で自撮りなう)
幻の食材、ツバメの巣をゲットやー!
と思ったら落ちた―!
だめだ、どうしても最後は落ちるイメージをしてしまう。
やっぱりどう考えても危ないので、ツバメの巣の採取はやめておこうと思う。
命がけで採ってきたツバメの巣は、春雨の味がしました。