特集 2016年4月13日

餃子に羽根を「生やして」みた

天国はここにあった。
天国はここにあった。
薄い食べ物が好きなので、もちろん「羽根付き餃子」は大好きだ。普段人前では憚られるような、ああいう「バリ」的なものを堂々と食べられるのもうれしい。

だが「羽根」というなら、こうしてもいいのではないだろうか。翼の生えた餃子、爆誕である。
1970年群馬県生まれ。工作をしがちなため、各種素材や工具や作品で家が手狭になってきた。一生手狭なんだろう。出したものを片付けないからでもある。性格も雑だ。もう一生こうなんだろう。(動画インタビュー)

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自由への翼、それを「型」に嵌めて作る行為

先日いただいた名店の餃子も、美しい羽根が生えていた。家で焼くときも、できれば羽根は生やしたいほうだ。無くてももちろんかまわないが、あったらうれしいのが餃子ウィングだ。
薄モノ好きには、楽しさ倍増。
薄モノ好きには、楽しさ倍増。
今回、そのウィングを文字通り「Wing=羽根」にしたい。

まずは餃子を買ってこよう。近所の餃子居酒屋のお持ち帰り用生餃子と、冷凍餃子でわざわざ「羽根付き」とうたってあるものなど、ここぞとばかりにいろいろと買ってみた。失敗を考慮し、たくさん買っておかねば・・・というわけで合計70個近く手に入れた。
仕事と思えばなお嬉し。
仕事と思えばなお嬉し。
まず普通に羽根を生やす。そして晩のおかずになる。
まず普通に羽根を生やす。そして晩のおかずになる。
ま、まあ最初はサンプルとしてだ。普通に羽根付きで作ってみた。美味しゅうございました。

さて、餃子に天使のような「羽根」を生やすにはどうすればいいだろうか。そうだ、目玉焼きをハート型にできる型とかあるから、あの方式でやればいいのでは。

本当は柔軟なシリコーン型を作れれば、フライパンにぴったり沿って中身が型の外に漏れにくそうだが・・・まあここは、アルミ板か何かを曲げて簡単に作ることにしよう、そうしよう。

ところで、フライパンの底の径が23cmしかないため、この羽根は「1個」のための羽根となる。1個1個に羽根をあつらえる、何て贅沢なオートクチュールだ。
餃子1個の縦横を採寸するのは初めてだ。
餃子1個の縦横を採寸するのは初めてだ。
ほら、翼を広げると餃子1個にしか対応できないぞ。
ほら、翼を広げると餃子1個にしか対応できないぞ。
アルミ板0.4mm厚を2cmの幅に切る。
アルミ板0.4mm厚を2cmの幅に切る。
軽くヤスリがけ。
軽くヤスリがけ。
ラフに合わせて曲げていく。皆さんは軍手使ってね!
ラフに合わせて曲げていく。皆さんは軍手使ってね!
底面ができるだけ平らになるように調整。
底面ができるだけ平らになるように調整。
こういう型を作るのはさぞ難しいだろうと、作り始めるまでは非常に憂鬱だった。だが、薄い板を使えば手でも楽に曲げられたし、つなぎ目は溶接とかじゃなくクリップ留めで十分だったりして、いろいろなポイントを簡略化できた。

とにかく羽根が形になれば、という観点で作った羽根型が、これだ。
型作りは、このレベルでよければけっこう簡単だった。あとカッティングボードが汚すぎてすみません。
型作りは、このレベルでよければけっこう簡単だった。あとカッティングボードが汚すぎてすみません。
2種類の羽根の意味は、最後のページで。

全て金属からできているクリップが、ちょうど2組、家にあってよかった。なかったらゼムクリップで留めるところだった。文具か。

(作っといて早速で何だが、今思えばこれ、「アルミホイル」でも良かったかも・・・)

さあ、型はできた。あとは焼くだけだ!焼く「だけ」だ!

片栗粉VS小麦粉の戦い

結論から言うと、型、よほどシリコーンで作りたかったわ。なにぶん、自作の簡易金属型なんてこんなものである。

とにかく、工程はこうだ。フライパンを熱し、少量の油を落として、型の中央に餃子を置く。
永き眠り(冷凍)より目覚めつつある若き獅子(餃子)が居たり。
永き眠り(冷凍)より目覚めつつある若き獅子(餃子)が居たり。
うちは普段、羽根は片栗粉で作るので、ここでもまずは片栗粉を水で溶いて注いでみる。
もうすでに型より駄々漏れの様子。
もうすでに型より駄々漏れの様子。
ちょうどいい鍋蓋で、型を押さえるようにして少し待つ。
ちょうどいい鍋蓋で、型を押さえるようにして少し待つ。
あー。
あー。
そうなるかー。普段はフライパン一面に適当にぶちまけるので気にならないが、型枠の中にきっちり入れて綺麗に作ろうと思うと、細部がけっこううまくいかないものである。泡ではじかれた部分に穴が開いていたり、型枠の中に入りすぎてブヨブヨな仕上がりになったり。

それと、この場合「片栗粉」には難点があることもわかった。
綺麗にできた、と思って型から外そうとすると、型枠にくっついてて・・・。
綺麗にできた、と思って型から外そうとすると、型枠にくっついてて・・・。
外したらバリバリに壊れた。
外したらバリバリに壊れた。
片栗粉は、「パリッと」仕上がる分、柔軟性に欠けるらしい。その点、小麦粉ならば「もっちり」がプラスされるので、この場合は小麦粉のほうがいいかもしれないな。
ということで小麦粉に路線変更したとたんにドバー。
ということで小麦粉に路線変更したとたんにドバー。
ほとんど型、意味ないなこれ。
ほとんど型、意味ないなこれ。
あとでこうやってバリを取ること必須の型枠となった。
あとでこうやってバリを取ること必須の型枠となった。
たまに薄すぎて本人不在に(フライパンに置き去り)。
たまに薄すぎて本人不在に(フライパンに置き去り)。
小麦粉にムラがあったか。何度か試すうち、適正な質と量をなんとなく見極めることに成功。
うん、この粘りなら。こんな感じで水分を飛ばしていけば・・・。
うん、この粘りなら。こんな感じで水分を飛ばしていけば・・・。
この後も、フライパンから持ち上げるとか型から外すとかの工程はあったが、写真撮る余裕がなかったので、次ページでいきなり完成だ!

餃子神話

ついに彼らは羽根を得た。自由という翼広げ、 駆けてゆけ!
電柱に頭ぶつけたときピヨピヨ飛んでる奴だ。
電柱に頭ぶつけたときピヨピヨ飛んでる奴だ。
昔餃子のイカロスは 水で溶いた粉の羽根 背中にしょって飛び立った。
昔餃子のイカロスは 水で溶いた粉の羽根 背中にしょって飛び立った。
本来は焼き面を上にして並べるので、そーっとひっくり返してみた。冷ませば、焼きたての時よりしっかりした羽根になっていた。実に頼もしい。

ここで、もうひとつ作っておいた型を使ってみたい。
市販のイカスミソースを少量、小麦粉水に溶かします。
市販のイカスミソースを少量、小麦粉水に溶かします。
異世界より生まれ来し闇の眷属・・・みたいな調理中の様子。
異世界より生まれ来し闇の眷属・・・みたいな調理中の様子。
天使と悪魔の一騎打ちが皿の上に展開、よく見りゃ餃子。
天使と悪魔の一騎打ちが皿の上に展開、よく見りゃ餃子。
そして餃子界、「餃界」へと帰っていく・・・。
そして餃子界、「餃界」へと帰っていく・・・。
悪魔風の羽根にしてみたが、違いをおわかりいただけたであろうか。イカスミソース入りだからか、薄く崩れやすく難渋した。悪魔はもろい。

最後は羽根からパリパリと美味しくいただき、みんな飛べない餃子に返った。

とりあえず満足だ。羽根らしきものを彼らに与えることができた。ゼウス気分である。

フライパンの大きさから1個づつ調製することとなったが、ひとつひとつ餃子に羽根を付けて飛ばしてやってるみたいで、実に平和な食卓となった。
Woo、翼の折れた餃子!
Woo、翼の折れた餃子!

【仕事の告知】

私個人の告知をさせていただきます。

通販大手のフェリシモさんのところにて「ユーモア 妄想商品化道場」というコーナーが4月からできました。

http://info.felissimo.co.jp/youmore/dojo/

毎月、お題に沿って商品アイデアを競っていきます。
一般参加も募ってますので(得票によっては商品化もあり)ぜひチェックしてみていただければ。

ちなみに今回私が出したアイデアも「羽根」思いっきり生やしてました。
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