特集 2016年2月5日

動物にモテている自分を演出したい

違和感を探せ
違和感を探せ
動物にモテたい。

鳥は飼っていて扱いがわかるから割とモテる(と思っている)。

猫は人に慣れている子なら近寄れる。

犬は……小学生の頃近所に住んでた友達が下校中に噛まれて以来ちょっと苦手だからいいや。

動物に好かれる人っていうのは、無条件に優しい良い人な気がしてしまう。
生まれも育ちも横浜。大人げない大人を目指し、日夜くだらないことを考えています。ちぷたそ名義でも活動しています。(動画インタビュー

前の記事:新宿屋上の神社巡り


とにかく、動物にモテてみたい。

強引だがそんな気持ちから「動物にモテている風のカチューシャ」を作ることにした。これで明日からの私のあだ名は「動物モテ大臣」で間違いなしだろう。関係ないけど小学生ってあだなに「大臣」ってつけたがるよね。

動物にモテよう

理想としてはブレーメンの音楽隊みたいな、そして絵本のようなイメージで肩にリスが乗っていたりするような。とにかく現実にメルヘンという名のスパイスを取り入れたかった。

動物が我先にと、積み重なるぐらいモテたい……というところで思いついたのはハトだ。

近年は公園などの公共の場所でもハトに餌をやってはいけない場所も多いが、ハトにパンくずを与えるとそれこそ積み重なってくる勢いで寄ってきた記憶がある。最後にハトにエサをやったのは何年前になるか覚えていないが、今やったら承認欲求が満たされるんじゃないだろうか。
動物(ハト)にモテている人イメージ図
動物(ハト)にモテている人イメージ図
こういうものが欲しいと思い、描き起こしたのがこのイラストだ。不器用な工作で「あの人ハトにモテてる!」と思われるグッズを作りたい。

身近な動物No.1ハト

個人的にはやはり身近な動物No.1はハトではないかと思う。だって、街歩いててハトって見かけない日、無いし。

改めて考えると、普通に暮らしていてハトを見かけない日がほとんどないってすごいことなのではないだろうか。この世界におけるハト占有率、どれだけ高いんだろう。
日常のハト占有率(自分調べ)
日常のハト占有率(自分調べ)
自分の狭い世界のハト占有率はどれだけなのだろうと思って作ったのがこちらのグラフだ。グラフの数値は適当なので真に受けないでほしいと思う。あまりの日常のハト占有率の高さに、空気中にも微量のハトが含まれているのではないかと疑ってしまいそうだ。

バカなこと言ってないでカチューシャの製作に入ります。

カチューシャ製作

カチューシャ製作にあたり、改めてハトという動物を見返す。

ねこを街中で見かけるとつい写真を撮ってしまうという人(特に女性)は多いと思うが、自分にとってはハトもつい写真を撮ってしまう存在なのだ。
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ハトのどこがいいって、常にびっくりしている顔なのがいいと思う。
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あと、製作するためにハトが群れている写真を見返していたら、何羽かこちらに目線をくれているハトがいてなんだか微笑ましかった。ハトは人間には興味持ってないと思っていたので、意外な一面を見てしまった気分だ。
都市部で生活している動物とはいえハトは野生動物。目がとても厳しい。
都市部で生活している動物とはいえハトは野生動物。目がとても厳しい。
ひたすらハトを切り抜いた。こうして切り抜かれたハトを集め、カチューシャ用のデータを作っていく。
図柄は2種類用意しました
図柄は2種類用意しました
反転したもののデータも作って厚めの印刷用紙に印刷する。一方の面には厚紙を貼って強度を出した。裏表一対のものを貼り合わせて組む。そして出来上がったものに100円ショップで買ったカチューシャを通せば……。
「動物(ハト)にモテるカチューシャ」が完成した。
「動物(ハト)にモテるカチューシャ」が完成した。
装着してみました
装着してみました
思いのほか装着感は悪くない。見慣れた自分ちに現れる、ハトという異質な存在感が楽しいではないか。

これでいつでもどこでもハトにモテることができる。嬉しい。

これを持って外に行くことにする。生き物じゃないから移動も余裕なのが嬉しいところ。

公園に来た

心の目で見てください。それっぽく見えてくるはずです。
心の目で見てください。それっぽく見えてくるはずです。
ちょっと自信無さげな文になってしまっているのは、カメラで確認した段階だとバッチリだと思ったのだが、実際記事を書き始めた途端に自分の心の中で疑問が生まれてしまったため。

ここで私が「バッチリだ」と思った写真を見ていただきましょう。
白い部分が看板になじみ、良い感じの動物モテ感を演出
白い部分が看板になじみ、良い感じの動物モテ感を演出
……だと思っているのだが、実際のところどうなんだ。正直のところ、記事のため何度も何度も写真を見返すうちにわからなくなってきてしまったのだ。

ちなみにこの日はカチューシャ化するために使ったハトの写真を撮った公園に凱旋してきたが、公園にはハトが一羽もいなかった。カチューシャ化したハトの本人と会えることを楽しみにしていたから残念だ。ハトの落し物はたくさん落ちていたので時間帯がよくなかったのかもしれない。
ほろっほー、ボーボーと鳴く声が聞こえてきそう
ほろっほー、ボーボーと鳴く声が聞こえてきそう
カチューシャは頭にするだけではなく足に取り付けることも可能。むしろそちらの方が写真で見て自然な仕上がりになる。

エサも持ってないのにモテてるみたいな図に。公園内にハトがいないので、余計に自分一人にハトが集中してる感で人気者度アップ。
カチューシャとハトは接着していないので、こんな遊び方もできる
カチューシャとハトは接着していないので、こんな遊び方もできる
バッグを放置したら持っていた豆がこぼれ、ハトの餌食に……! というシチュエーションだ。
これはコートのフードに住みつかれた人です
これはコートのフードに住みつかれた人です
これはハトじゃない
これはハトじゃない
これはハトじゃなくて「落慶(らくぎょう)」というものらしい。寺院などの完成を意味する言葉で、お寺版の「定礎」みたいなものなんだとTwitterで教えていただいた。

どんどんいきます

Q. この写真でハトはどこにいるでしょう 難易度★★★☆☆
Q. この写真でハトはどこにいるでしょう 難易度★★★☆☆
A.  ハト、歩道橋の上にいる人の頭の上にいました
A. ハト、歩道橋の上にいる人の頭の上にいました
おすもうさんの髪型のでっぱりはハトではないかと疑う人
おすもうさんの髪型のでっぱりはハトではないかと疑う人
ハトにモテながらバスの時間を確認する人
ハトにモテながらバスの時間を確認する人
ハトの導きにより、バスはやめて電車に乗ることにしました
ハトの導きにより、バスはやめて電車に乗ることにしました
ホーム上にはハトは見かけない
ホーム上にはハトは見かけない
ホームのハトにエサをやらないでくださいだってー。ホームにハト全然いないじゃんウケル~!(イメージです)
ホームのハトにエサをやらないでくださいだってー。ホームにハト全然いないじゃんウケル~!(イメージです)
帰ろう。帰ってルマンド食べよう。
帰ろう。帰ってルマンド食べよう。
チョイスした動物のせいか、写真で見ると恐ろしく風景に馴染んでるように見える。だが、実際は強烈な違和感を放っているようで、いろんな人にじろじろ見られるし何度も心が折れそうになった。でも東京の人たちは、何も触れずにそっとしておいてくれる……。優しいんだか冷たいんだか、ハトには人の心がわからない。

動物にモテるどころか、人間の気持ちがわからなくなった。

……私は、動物にモテることができたのでしょうか。

この方法でなら、ネコアレルギーの人もネコに近づけるし、鳥類嫌いな人だってハトに近づくことができる。フンもしないし鳴かないニオイのないつくりものの動物は私を拒絶することもしないし、永遠にその姿をとどめていることができる。

ある意味究極の愛の形なのかもしれない。

そんなわけで、この後他の動物をモチーフに量産してみた。カチューシャと動物は接着していないため、気分やTPOに合わせて動物の使い分けをすることが可能になった。TPOに合わせた動物の使い分けってなんだ。
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