特集 2016年1月3日

二日酔いのグルメ

二日酔いライターが執筆
二日酔いの弱った身体に何を入れるか
飲み過ぎは辛い。辛いけど何度も繰り返してしまう。

あれはアルコールの常習性だけではなく、二日酔いで食べるごはんの旨さもその原因ではないかと思っている。
飲んでるとき(楽しい)→二日酔い(辛い)→二日酔いごはん(楽しい)
と2勝1敗なのだ。

我々はこれまで酒についてさんざん取り上げてきたが、今回は酒アフター、二日酔いグルメに正面から向き合ってみたい。
インターネットにラブとコメディを振りまく、たのしいよみものサイトです。

前の記事:ザ・うまい魚 ~寿司、クエ、高級ホテル、驚異のサクサク~

> 個人サイト デイリーポータルZ

ライターが全員むくんでる

原稿を依頼したのは当サイトのなかでも二日酔いのベテランばかり。実際に二日酔いになって書いてもらった。全員顔がむくんでいる!

正月に飲み過ぎたあなたにぴったりの情報がここに!

興味のあるページから見ていってもいいし。このページのいちばん下の[次へ]で順に見ていくこともできるぞ。
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二日酔いには白湯とラムネ
(尾張由晃)

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二日酔いの際に食べたらうまい物シリーズ、私がオススメするのは白湯とラムネだ。白湯は中華の白湯スープ(パイタンスープ)ではなく、白湯(さゆ)。ただ単に水を沸かしたものである。

その白湯とラムネを一緒に食べるのがとても良い。そのことについてのオススメと、簡単にサイコーの白湯を作る方法をお伝えしたく思う。

白湯の優しさよ

飲み過ぎた翌朝に訪れる約束された頭痛、気持ち悪さ。しかし、体は水分を、何かを欲している。その際に冷たい水などを飲むと飲み下す際にゴイーンと頭が痛くなるし、なんならすぐにお腹も痛くなる。

実際に二日酔いの際のお写真です。ご査収ください。
実際に二日酔いの際のお写真です。ご査収ください。
そんな時でも白湯は優しい。口に、体にスッと入ってくる。ただ水を沸かしただけ、ただそれだけなのにベストコンディションの白湯はトロッとした口当たりで甘く感じる。
水の温度が100℃を超えた。理科で習った法則を超えた。
水の温度が100℃を超えた。理科で習った法則を超えた。
ただ沸かしただけのもの。だからこそ温度の影響が大きい。今回はベストコンディションを捕まえようと温度を計ってみることにした。

ラムネはポカリスエットだし、白湯は58℃以下52℃くらいまで

白湯と一緒に食べるもののオススメ筆頭はラムネである(次点は塩昆布)。
ラムネといえば森永のラムネか、クッピーラムネの二択。
ラムネといえば森永のラムネか、クッピーラムネの二択。
昔っからラムネは好きだったのだけれど、ラムネは二日酔いに効果があると聞いて思い返してみると、確かにラムネをオツマミで出してくれる店では二日酔いのダメージが軽かった(無いわけではない)。
全然見えませんが、87℃位を表示していますよ。
全然見えませんが、87℃位を表示していますよ。
この二日酔い対策の二大巨塔を一緒に摂取してサイコーの二日酔いライフを過ごそう。白湯のベストコンディション及び、白湯とラムネの一番相性の良い温度を調べるために、温度を計りながらラムネをかじり白湯を飲んでいく。
初めのうちは熱くて飲めたもんじゃねぇ。
初めのうちは熱くて飲めたもんじゃねぇ。
その様子をまとめたのが下記の表である。「白湯さ」は白湯としてのコンディションで、ラムネ味は白湯と一緒にラムネを摂取した際の感想である。
お湯の温度白湯さラムネ味
85℃熱い。飲めたもんじゃねぇ。熱くてよくわからない。
75℃まだまだ熱い。すすらないと飲めない。あっ、これ飲んだことある気がする。
65℃普通に飲めるが舌に刺激がある。ホットポカリスエットだ!
55℃トロッとして優しい!白湯だ!優しいポカリスエットだ!
45℃お風呂のお湯を飲んでるみたい。夏、部屋に置きっぱなしにしてたポカリスエットだ!
35℃冷めた温かい飲み物。すべてぼんやりしている。
25℃常温の水だ。ラムネの味を水が流していく。
計器で温度を計りながら飲んでいくと見えてきた。白湯の温度と、ラムネの隠された姿である。

白湯の白湯としての旬はごくわずか

水が沸騰した状態から温度が下がるごとに一口ずつ飲んでいく。コップに移した時点で85℃位だったのだけれど、それでも熱くて全然飲めない。

お茶などなら熱くてすするしか出来ない状態でも、それで香りが広がったりするので楽しめるのだけれど熱湯はただの熱いだけでただの危険である。
キーポイントは60℃
キーポイントは60℃
冷めていくにつれて飲みやすくなっていくのだけれど、劇的な変化が起きたのは60℃。それまでは熱さが刺激として伝わって、舌がビリッとしたのが60℃を下回ると急にトロッとした。

刺激は無く、優しく温かく包まれるような感覚。染み渡る、酔っ払って水分を欲している体に染み渡って、包まれていく。これだ、これが白湯だ…。と一瞬でわかるよ。
45℃まで来ちゃうと白湯ではなくなっていく。
45℃まで来ちゃうと白湯ではなくなっていく。
60℃を下回ると白湯感が出て、58℃くらいからは完全に白湯。温かい力強さもありながらどこまでも優しい。すべてをゆだね、一体になりたい感じ。

そこから更に温度が下がるにつれて力強さが失われ、優しさが優柔不断さのように感じられていく。甘い生活は52℃くらいまでで、そこから少し下がるとまさにぬるま湯。惰性で付き合っているカップルの様である。

40℃台に入ると、お風呂のお湯の味になっていて生活感が出てきてしまう。そこから先はもうただ冷たさが増すばかりである。
ちなみに、冬の水道から出したばっかりの水は17℃でした。
ちなみに、冬の水道から出したばっかりの水は17℃でした。
付き合いたての激情からバランスが取れた安定期に倦怠期そしてその後まで男女のすべてを表す白湯。白湯とは世界のことである。

そして固形ポカリスエットであったラムネ

世界のような白湯と共にラムネを一緒に食べると、甘くすっぱいラムネが白湯の優しさに包まれた。すると薄ぼんやりと現れるポカリスエット。

えっ、と思って再度食べてもやっぱり薄いポカリスエット。ならば、と一辺に食べるラムネの個数を増やしてみると脳内に現れるあの青い模様のロゴ。
森永のラムネには顔が書かれたものも入っている。41粒中7粒だった。結構高確率。
森永のラムネには顔が書かれたものも入っている。41粒中7粒だった。結構高確率。
ラムネが二日酔いに聞くと聞いていたけれども、ポカリスエットという水分補給や二日酔いに効く代表例みたいなものが現れるとは。

調べてみると、ポカリスエットはブドウ糖とクエン酸+各種のものでできているらしい。そして、ラムネの成分はブドウ糖とクエン酸…。ラムネって、固形ポカリスエットだったのか…。
ベスト白湯感がある55℃くらいがラムネとの相性も良かった。
ベスト白湯感がある55℃くらいがラムネとの相性も良かった。
固形ポカリスエットであれば合わせる飲み物の温度は自由で、ポカリスエットを温めた時のようなモッタリした強い甘さを感じることなく、ラムネの個数で甘さなどを調節できる。

逆にラムネばかり食べて、くあぁ~~っって喉がなった時に白湯で助ける、というような使い方もできる。効果的に水分補給したいけれど冷たいものは体が冷える冬にはベストかもしれない。

白湯とラムネ、これはすごい組み合わせですよ…。ぜひ…。

おまけ 簡単にサイコーの白湯を作る方法

ほら、サイコーでしょう、白湯サイコーでしょう。飲みたいでしょうが旬の短い白湯に二の足を踏むかもしれない。白湯は温度管理が非常にシビア。

しかし、温度を計る方法を手に入れたので、自分のためにも簡単にサイコーの白湯の作り方を確立しました。
デイリーポータルでよく出てくる、温めてるレンジの中を撮ったぼんやりした写真
デイリーポータルでよく出てくる、温めてるレンジの中を撮ったぼんやりした写真
方法は非常に簡単、水道からジャーっと200ml(だいたいコップ一杯)をコップに入れて、500ワットの電子レンジで1分40秒加熱します。
ベストコンディションを長く、楽しく。
ベストコンディションを長く、楽しく。
加熱が終わったらばすぐに保温力の高いうつわに移します(移す際に温度が下がるので、移し替えずすぐに飲む場合は加熱を1分30秒にしてください)。それだけ。それだけで体に染み込みあたたまるサイコーの白湯が出来上がります。

これを使ってみなさま、サイコーの二日酔いライフをお過ごしいただければと思います。アディオス!
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リンガーハットの麺なしちゃんぽん
(林雄司)

しょっちゅう二日酔いになっているので、そうでないときに食べたものでも「これ二日酔いのとき食べたらたまらんだろうな」と思うことがある。
二日酔いのシミュレーションができるのだ。

これまでそう思ったのは、博多うどん、コムタンクッパ、明石焼き…など。どれも負けず劣らずだしが効いているものばかり。

もしかしたら僕は二日酔い明けにだしがきいたものが食べたいばかりに酔っ払っているのかもしれない。あながち間違っていない気がする。

今回もだしの効いたものをおいしく食べたい。

はい準備OKです!

どこに出しても恥ずかしくない二日酔いである。もうすでに身体がしあがっている。
コンタクトを入れる気力もありませんでした
コンタクトを入れる気力もありませんでした
ちなみにこの日の前に飲んでいるときに撮った写真がこれである。
このときは1杯で切り上げるつもりでいた
このときは1杯で切り上げるつもりでいた
会社の懇親会で飲み過ぎた。懇親会は魔物である。立ちっぱなしだから酔いが回らないが、あるところでホワイトアウトが突然やってくる。

そしてこの写真からわかるのは、翌日も僕が同じセーターを着ていることである(つまり酔っぱらって帰ってそのまま寝てまた出てきた)。

ちなみに飲み会で編集部 安藤は社長のメガネを外していた
ちなみに飲み会で編集部 安藤は社長のメガネを外していた
無礼講を履き違える社員の典型みたいな写真である。ことし、編集部から安藤が消えていたら懲戒になったなと思って欲しい。

満を持しての二日酔いグルメはここに

安藤を失うのは痛手だが、それはさておき二日酔いのときにうまいめしである。僕が今回推したいのはこの店だ。
夢のように輝くこの店
夢のように輝くこの店
店の写真が夜なのは夕方まで気持ち悪かったからだ。そんな二日酔いへのアンセムはこれである。
ただのちゃんぽんではない。
ただのちゃんぽんではない。
リンガーハットの麺ぬきちゃんぽん。野菜たっぷりスープという名前で提供されている。
野菜の旨みのみ
野菜の旨みのみ
ちゃんぽんの麺はうまい。うまいのだが二日酔いのときにはちょっと重いのだ。重いというか、めんどくさい。汁だけでいい。
そんなときにこの野菜たっぷりスープだ。本当は糖質制限ダイエットをしている人のためのものらしい。

大阪には肉うどんのうどん抜き、肉吸いというメニューがある(11年前に僕が食べて記事にしている

11年前から変わったことは二日酔いで肉を食べるともたれるようになったことである。30代前半のように酒と(豚)バラの日々ではない。

出汁がキマっていく

回想シーンは終わってふたたび2015年である。44歳の僕は野菜スープを食べている。
甘いと旨いとしょっぱいが1:7:1ぐらいの比率のスープ(のこりの1は謎)。もやしがうまい。キャベツもいい。かまぼこもスが入っていて沁みる。そこにクタクタの玉ねぎも来た。
食べてるうちに視点がミクロになってちゃんぽんの中にいるようだ。
スポンジ状になっている脳と身体に沁みてゆく
スポンジ状になっている脳と身体に沁みてゆく
そして野菜スープがあつあつだ。ちょっと冷めたかなと思っても、野菜をほじくり返すとまた湯気がもやーんと出てくる。
二日酔いのときの冷水は罠である。つい口あたりが良いので飲んでしまうが、そのあとに一気に気持ち悪くなる。優しい声につられて振り向いたら石にされる系だ。温かいものに限る。

出汁トリップ中
だしトリップ中

炭水化物の魅力

出汁で元気になってくると炭水化物が恋しくなってくる。しかしいまさら麺は追加できない。そこでこのソリューションである。
チャーハン追加。ちょうどいいチャーハン
チャーハン追加。ちょうどいいチャーハン
レンゲに少しチャーハンが残っていたのにうっかりスープをすくってしまった(ことにして食べる)
レンゲに少しチャーハンが残っていたのにうっかりスープをすくってしまった(ことにして食べる)
わざとである。わざとだけどたまたまこうしたことにして食べる。中島みゆきの歌にも切符をわざと燃やしたことにしてというフレーズがあったな、などと二日酔いの頭でとりとめのないことを考える。

ちゃんぽんスープにチャーハン。味のハードリカーである。こんなことしていいのだろうか。後ろめたい気持ちがまたうまさを引き立てる。

締めは胃薬で!

野菜スープとチャーハンのスイッチバックですっかり復活してきた。指先に血が巡ってきた気がする。
シャッポ脱ぎましたわみたいなポーズとってた
シャッポ脱ぎましたわみたいなポーズとってた
もう冷水も飲めるぐらいに復活してきた。リンガーハットのビール290円というメニューを見てこんど来ようとか思うぐらいに復活している(恐るべき学習能力のなさ!)。

こんな二日酔いの締めを飾る食事のフィナーレはこれである。
いまさらの胃薬
いまさらの胃薬
念のために
念のために
二日酔いのときの肉がもたれると書いたが、最近では肉でなくても1人前食べるともたれる。今回もチャーハンを半チャーハンにしておけばよかったのだが、脳だけは食べたいのでフルチャーハンを頼んでしまった。

そういう心と身体のアンバランス(思春期みたいでときめくね!)が招く胃もたれ対策での胃薬だ。

2勝0敗にしたい

飲み会楽しい・二日酔い辛い・二日酔いあけのごはんうまいの2勝1敗である。

まんなかの「二日酔い辛い」がないと2勝0敗になるので、負けを減らしていきたいと思う。飲まないという選択肢はないのかとよく妻に言われるが、ない。
ちゃんぽんにはドレッシングがついてる。液体に液体をかけるのがおもしろい。
ちゃんぽんにはドレッシングがついてる。液体に液体をかけるのがおもしろい。
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酔胃(よい)バカ日誌
(乙幡啓子)

酒は好きだが、そこそこ飲める割に決して強くはないので、しょっちゅう二日酔いになる。

アルコールを分解しきれず迎える翌日。まとめてみたが、我ながらひどい食事だ。世間にさらすのは大変お恥ずかしいのだが、マジな話である。

昭和の胃袋が出現

さあ、まずは二日酔いにならなければ始まらない。つらい仕事だが頑張って働かねばならぬ。
牡蠣と蕪のバター焼と、赤のフルボトル。ああ、仕事って大変だな。
牡蠣と蕪のバター焼と、赤のフルボトル。ああ、仕事って大変だな。
おなじみの感じで目覚める。これはもしや・・・奴が、残ってる、のか?
おなじみの感じで目覚める。これはもしや・・・奴が、残ってる、のか?
あの頃(9時間前)の、まだ幸せだった頃のわたし。
あの頃(9時間前)の、まだ幸せだった頃のわたし。
「酒臭い 朝が来た ヌボーッな 朝だ」(ラジオ体操の替え歌で)

私のファーストチョイスは、定番のこれである。朝一ではあるがこれで行く。
レジェンド・メン
レジェンド・メン
とにかく二日酔いになったら汁物ばかり欲しくなる。朝起きた瞬間からだ。若い頃だったら、まあしょうがねーなー、そんなもんかなとも思えるが、まさか結婚して40過ぎてからも こうだとは思わなんだよ。

具はナシで。こういうときは素ラーメンが一番である。
といいつつ、左の白い液体。
といいつつ、左の白い液体。
丼に投入だ。豆乳じゃなくて牛乳だけど。
丼に投入だ。豆乳じゃなくて牛乳だけど。
昔、「セイシュンの食卓」という貧乏アレンジ料理ネタの本があった。学生時代に読んでいたのだが、その中にこの「ミルクラーメン」があったのだ。優しい味になるので、酒の次の日には最高だ。ダメな自分をどこまでも受け入れてくれるかのような。
ピントが合わなかったが、こうやって、2本3本くっついたままの麺からちまちま食べるのがまたサイコー。
ピントが合わなかったが、こうやって、2本3本くっついたままの麺からちまちま食べるのがまたサイコー。
「2本3本くっついたままの麺からちまちま食べるのがまたサイコー」。

日頃思ってはいても口にできない、しょうもないミクロなグルメポイントをここに書く行為、なかなかこれは、恥ずかしいぞ。
ヒュルルルルー・・・(二日酔いの擬音)。
ヒュルルルルー・・・(二日酔いの擬音)。
汁物という範疇には、飲料も入る。だいたい口にするのはこんな感じだ(というより酔った帰りに寄ったコンビニで無意識に買ってるのがこれ)。
ヨーグルト飲料と、果汁100%ジュース。とにかく翌日も、飲む!
ヨーグルト飲料と、果汁100%ジュース。とにかく翌日も、飲む!
ビヨンビヨンビヨヨーン(二日酔いの擬音2パターン目)。
ビヨンビヨンビヨヨーン(二日酔いの擬音2パターン目)。
そして飲み会は続く。まあ自分のせいなんだけどネ。
そして飲み会は続く。まあ自分のせいなんだけどネ。
ところで普段は割とヘルシーなものを摂るよう心がけて料理している。健康とダイエットのためね。

だが、がっちりと飲み会が入ってしまうと、もうダメだ。積み上げてきたものが崩れ去る。平成27年の胃が、昭和のそれにタイムスリップだ。さようなら健康な日々、こんにちは自堕落な私。しかしこれ幸いとばかりに「せっかくだからジャンク寄りのものを摂るぞー!」という元気な心の声も聞こえてくる。

さて次はまたまた汁物だ。しかし今度はまた違う欲求が生じている。
  はい来た、10分どん兵衛。
はい来た、10分どん兵衛。
添付の七味を入れまして。
添付の七味を入れまして。
所蔵の七味を追加する。ハァ追加する。
所蔵の七味を追加する。ハァ追加する。
これこれ、これよ~。「赤いどん兵衛」である。
これこれ、これよ~。「赤いどん兵衛」である。
汁物の次は「辛い物」だ。とにかく辛いものを!という欲求が加速していく。そうでないと、とにかくこの胃が収まらん。

メーカーがせっかく液体つゆにまでして、ダシを効かせたカップうどんを開発したのに、二日酔いにかかれば七味ドバーだ。
さすがに辛すぎた!
さすがに辛すぎた!
さて辛い物といえば、そう、カレーである。とうとうご飯物登場である。こういう日はなぜかとてもお腹が空く。体の勘違いで空くのだろうが、とにかく何か入れたい。辛い物!ご飯物!(胃からのコールが止まない)
なのにチョイスがこれ。ボンカレー甘口に、甘いハヤシ。
なのにチョイスがこれ。ボンカレー甘口に、甘いハヤシ。
カレーが食べたい、でもなぜか二日酔いの日の定番は、ククレやボンカレーなどの、普段めったに食べない甘口なのである。このあたりの矛盾が、いかにもバカ胃っぽい。

ハヤシは昔あった「ククレハヤシ」なら即決なのだが、もうあの安い味のハヤシは売ってないんだよな。あれ好きだったのに。
長考に入る。
長考に入る。
…やっぱりここはボンカレー甘口にしよう。普段は本格派のカレーが好きなんだが、なんでかこういう日に限ってコレが好きなんだ。
でも今見てもやっぱり美味そうだ。写真見ただけで味が口の中に再生される。
でも今見てもやっぱり美味そうだ。写真見ただけで味が口の中に再生される。
二日酔いの日の食事は、まあだいたいこんな感じで終わる。不健康な局面ではいっそ不健康に徹すると、それが返って良いような気がして(根拠ナシ)こうなる。

70、80になってもこんなだったらどうしよう。その前に飲めなくなるのが先だよな。それもまた、寂しいことであります。

余裕があれば、インスタントの「カレーうどん」も追加で。これ相当昔から好きな、心の味だ。インスタントの「たぬきうどん」も安い味で好きだったが、アレももうないんだよな。
余裕があれば、インスタントの「カレーうどん」も追加で。これ相当昔から好きな、心の味だ。インスタントの「たぬきうどん」も安い味で好きだったが、アレももうないんだよな。
合間の水が美味い!結局「水」が最強かもしれない、と思ったり。
合間の水が美味い!結局「水」が最強かもしれない、と思ったり。
ジャンクな一日ですみません。あまり有効な情報をお伝えできずすみません。ザ・庶民な、昭和の舌の記憶ですみません。二日酔いの朝は全てのものに、すみません。

でも本人はこのジャンクリレーが大好きであります。さて明日からは玄米小豆粥にいたします。
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激辛と優しさどっちを選ぶ
(住正徳)

二日酔いの時に食べたらうまいもの。僕の中でその答えは2つある。攻めのメニューと守りのメニューだ。
二日酔いの具合によって、そのどちらかを食べ分けている。

今回の記事を書くにあたり、実際に二日酔いになるところから始めたいと思う。攻めと守り、僕はどちらのメニューを選択することになるのか。見守っていただきたい。

二日酔いにはコレ!
二日酔いにはコレ!

激辛 or 優しさ

二日酔いの時に食べる「攻め」のメニューは、陳麻家の麻婆豆腐だ。今から8年ほど前、五反田に事務所を構えていた時からハマっている麻婆豆腐で、今でも週1のペースで食べている。あっ、週1で食べていると言っても、その全てが二日酔いの時の食事ではない。健康な時でも十分美味しい麻婆豆腐なのだ。
陳麻家の激辛麻婆豆腐
陳麻家の激辛麻婆豆腐
二日酔いで気持ち悪い時に激辛の麻婆豆腐。想像しただけでも具合が悪くなってしまいそうだが、なぜか二日酔いの時に食べたくなってしまう。激辛の麻婆豆腐に激辛の一味と中国山椒をたっぷりかけて一気に胃袋に流し込む。二日酔いで弱った胃袋に更なる刺激を与えるショック療法である。

もっと、僕の胃袋をいじめて欲しい。

僕の中のマゾヒスティックな部分が二日酔いによって目覚めるのかもしれない。「攻めのメニュー」と紹介したが、ある意味「攻められメニュー」とも言える。

一方、二日酔いの時に食べる「守り」のメニューは、ロイヤルホストのオニオングラタンスープである。
ロイヤルホストのオニオングラタンスープ
ロイヤルホストのオニオングラタンスープ
もうこれ以上、僕の胃袋をいじめないでください。

僕の中の弱気で甘えん坊な部分が顔を出すと、ロイヤルホストのオニオングラタンスープの優しさに包まれたくなるのだ。

二日酔いの時に食べたくなる「攻め」と「守り」のメニュー。その時の気分でどちらかを選んでいるが、いずれのメニューも「味が濃い」という部分では共通している。

二日酔いになる

二日酔いで攻めるか守るか。それは二日酔いになってみないと分からない。二日酔いになるためには、たくさんお酒を飲む必要がある。季節はちょうど忘年会シーズンだ。お仕事相手との酒席の機会に恵まれている。二日酔いのチャンス期間である。

15年ほどお世話になっている会社の広報室長さんとサシ飲みのタイミングが巡ってきたので、ここで二日酔いを狙う。
いつもお世話になっている広報室長の山田さん
いつもお世話になっている広報室長の山田さん
山田さんは週5でお酒を飲んでいるという。ウイークデーは毎日、終電近くまで飲むというから酒豪と呼んでも差し支えないと思う。細身の外見からは想像できないが、本当にお酒をよく飲む。

この日、山田さんが選んだお店は鰻屋さんだった。
渋谷の鰻屋さんで鰻の串焼きコースを
渋谷の鰻屋さんで鰻の串焼きコースを
男2人で鰻屋さんでサシ飲み。入り口の看板には「精力絶倫」と書いてある。
効能は「精力絶倫」
効能は「精力絶倫」
お店のチョイスに山田さんの特別な意図はない。渋谷の店を色々と飲み歩いた結果、この鰻屋さんが味と価格のバランスが優れたお店なのだという。もちろん、お酒もうまい。

山田さんは野菜の串を含むAコースを、僕は鰻の串焼きのみのBコースを注文した。
Bコース、最初の4串
Bコース、最初の4串
うなぎをこういう形で食べるのは初めてだったが、どれもお酒が進む美味しさである。二日酔いにならないといけない。そんな義務感を忘れ、うなぎとお酒を楽しむ時間が進む。
濃いめの緑茶ハイが進む
濃いめの緑茶ハイが進む
山田さんに二日酔いについて聞いてみた。毎日飲んでる山田さんは二日酔いしないのか?

「僕は家が遠いから、毎日遅くても23時半にはお酒を飲み終わって電車に乗ってるんですよ。電車に揺られて1時間半、そこで大体お酒が抜けるんです。だから、二日酔いにはならない」

お酒を飲んだ後、1時間半も電車に乗るなんて僕には考えられない。

「あと、嫌いな人とは絶対に飲まない。それも二日酔いにならない秘訣です」

確かに嫌な人と飲む酒は悪酔いを引き起こす。

閉店まで
閉店まで
飲んだ
飲んだ
飲み過ぎ!と怒られているような気分になるオブジェ
飲み過ぎ!と怒られているような気分になるオブジェ
山田さんと会話が弾みお酒も進み、この日は生ビールジョッキ2杯、濃いめの緑茶ハイ7杯という酒量をもってお開きとなった。

帰り道、フワフワしたものを見ると引き寄せられるくらい、十分に酔った。
フワフワしたものに
フワフワしたものに
引き寄せられる
引き寄せられる
帰宅後、念のため家にあった竹鶴を飲み干した。これで二日酔いは確実だろう。
家にあった竹鶴を飲み干して寝た
家にあった竹鶴を飲み干して寝た

攻めるか守るか

翌朝、しっかりと二日酔いで朝を迎えることができた。倦怠感を伴う胸焼けと頭痛のフルスペックである。特に頭がガンガン痛いのは、最後の竹鶴が余計だったことを物語っている。

さぁ、今の僕はどんな気分だ?
攻める? 守る?

ベッドの中で僕が出した答えは、「守る」であった。今日は激辛麻婆豆腐に手を出す気分ではない。

身支度を整えて近所のロイヤルホストに向かった。
近所のロイヤルホストへ
近所のロイヤルホストへ
国道沿いにあるこのロイヤルホストには、10代の頃からちょくちょく来ている。お店の入り口に近い場所に7台ほどの駐車スペースがあり、その奥には広い駐車場が広がっている。
入り口に近い駐車スペース
入り口に近い駐車スペース
奥の広い駐車場
奥の広い駐車場
僕が19才の頃、友人の鎌田くんの運転でここに来たことがある。
入り口に近い方の駐車スペースに1台だけ空きがあり、鎌田くんはそこに車を入れようとした。しかし、まだ免許を取って日が浅かった鎌田くんは、うまく車庫入れすることができない。6、7回やり直しているうちに僕は気付いてしまった。店内にいるお客さんたちが全員、ガラス越しにこちらの様子をうかがっているのだ。
ガラス越しに一部始終を見られていた
ガラス越しに一部始終を見られていた
僕は鎌田くんに「みんな見てるぞ」と教えてあげた。

下手な車庫入れを見られていたことを知った鎌田くん。彼は車をそこに停めることを諦めて、逃げるようにして国道へと戻っていった。のちに友人たちの間で「ロイホ車庫入れ失敗逃走事件」と呼ばれたエピソードである。

今となれば、奥の広い駐車場に停め直せばよかったのに、と思うが、彼の若い自尊心がそれを許さなかったのだろう。その事件以来、鎌田くんがこのロイヤルホストを避けていたことを思い出す。

そのロイヤルホストに、今日は娘と二人で来た。
二日酔いを抱えて娘と
二日酔いを抱えて娘と
娘は二日酔いではないが、オニオングラタンスープが大好きなのだ。僕が食べに行くことを聞いてついて来た。

二日酔いを優しさで包み込むスープ

ロイヤルホストのメニューを開くと、1ページ目の左上に「ロイヤルのオニオングラタンスープ」が載っている。
そのことからも、このオニオングラタンスープがロイヤルホストにとって重要なメニューであることが分かる。また、ロイヤルホストは自分のことをロイヤルと呼ぶことも分かった。
メニューの一番最初にオニオングラタンスープ
メニューの一番最初にオニオングラタンスープ
また、このスープの補足情報として、以下のような記述もある。
マリリン・モンローが注文した
マリリン・モンローが注文した
1954年にマリリン・モンローが来日した際に、このオニオングラタンスープを注文したのだという。その時、マリリン・モンローも二日酔いだったのだろうか。

早速オニオングラタンスープを2つ注文した。

スープを待つ間、僕は驚くべき事実を発見をした。それはメニューのパンケーキのページにあった。
驚くべき事実
驚くべき事実
1ページ目の一番最初に載っていたロイヤルのオニオングラタンスープが、パンケーキの頁で再び掲載されていたのだ。マリリン・モンローのくだりもそのまま載っている。ロイヤルさんの推し具合がひしひしと伝わってくる。

ロイヤルさん、早く僕の二日酔いを癒してください。

どーん
どーん
ロイヤルのオニオングラタンスープ参上
ロイヤルのオニオングラタンスープ参上
来たロイヤル!

これが、僕がオススメする二日酔いの時に食べたい(守りの)メニューの1つである。

娘と2人、オニオングラタンスープをすする。
ロイヤルのオニオングラタンスープが
ロイヤルのオニオングラタンスープが
五臓六腑にしみわたる
五臓六腑にしみわたる
コンソメ風味の向こうにオニオンの甘みがしっかりとある。これが二日酔いで守りたい時に飲みたいスープなのだ。
完食
完食
二日酔いでもしっかりと完食できるボリューム感もいい感じである。

ありがとう、いいスープです。(太田胃散風に)


オニオングラタンスープを飲み干し、隣の娘を見ると次の食事に取り掛かっていた。
娘は肉に
娘は肉に
アンガスサーロインステーキ!

そうか、娘は二日酔いではないし、育ち盛りでもあるのだ。

今回、僕が守りの気持ちだったのでロイヤルのオニオングラタンスープを紹介したが、攻める陳麻_家の麻婆豆腐も二日酔いで食べたい一品である。ロイヤルと合わせてご検討いただければ幸いである。
肉は美味しかったかい?
肉は美味しかったかい?
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