特集 2015年12月30日

ヘボコン総集編2015~デザヘボコン/北九州編

ウッディなカフェのテーブルで、安定のゴミ感
ウッディなカフェのテーブルで、安定のゴミ感
技術力の低い人限定ロボコン(通称ヘボコン)。ロボットを作る技術のない人たちが、自作の「自称・ロボット」を持ち寄り、無理やりロボット相撲をする。意識と人間力の低さがウリのイベントである。

というわけでこの記事は昨日の前編にひきつづき、2015年ヘボコン総集編の第二弾。今年開催したイベントのうち、掲題の2本を振り返らせていただきます!
インターネットユーザー。電子工作でオリジナルの処刑器具を作ったり、辺境の国の変な音楽を集めたりしています。「技術力の低い人限定ロボコン(通称:ヘボコン)」主催者。1980年岐阜県生まれ。

前の記事:ヘボコン総集編2015~山口/富山編

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デザヘボコン
東京デザインウィークというイベント内で開催した特別編。正式名称は「技術力とデザイン力の低い人限定ロボコン(通称:デザヘボコン)」である。

日程が10/24と31の2週に分かれたため、16体ずつ2回のトーナメントを開催。そして大会において最も名誉ある賞とされる「技術力の最も低かった人賞」が、今回に限り「グッドヘボイン賞」と改名された。

ちなみに東京デザインウィークはデザインをテーマにした展示イベントで、我々ヘボコンも展示を行った。
「ロボット展」のテントにブースを構え、過去の出場ロボットたちがずらりと並んだ。
「ロボット展」のテントにブースを構え、過去の出場ロボットたちがずらりと並んだ。
イベントのテーマが「デザイン」で、展示エリアが「ロボット展」。二重にアウェイな状況の下、活躍したロボットたちを紹介していこう。

これが俺たちの「デザイン」だ

ヘボコンのロボットはその完成度の低さからしばしば「ゴミ」と称されるが、ついに自他ともに認める真のゴミが登場した。
繁華街のゴミ捨て場ロボ(チームメガネ)
繁華街のゴミ捨て場ロボ(チームメガネ)
繁華街のゴミ捨て場をモチーフにしたという、他に類を見ないコンセプトのロボット。
ところどころ破れたビニール袋。中には食品パッケージのゴミや、生ごみに見立てたした食品サンプルも入っている。初めて見る「ゴミが前進する」光景は、予想以上に脳に混乱をもたらした。

さらにこのロボ、衝撃の必殺技を持っている。動画でご覧いただこう。
対戦相手は黄金比のパッケージでデザイン性を高めた「ゴールデンビスコロボ」(爲房新太朗)
リモコン操作で、ゴミ袋に空いた穴からネズミが飛び出すのである。
とにかく派手&びっくりするのだが、狙いを定めることができないので、必殺技と言いつつ試合展開にはほぼ影響しないのだった。そのうえラジコンが混戦し、対戦相手に操作を乗っ取られたことすらあった!

アートへの挑戦

次にご紹介するのは、アートに挑戦状をたたきつけたといっても過言ではない、このロボット。
メディアアート(あさよ)
メディアアート(あさよ)
前面(写真右)のスタンドには「調整中」と書かれた札がセットしてあり、体当たりで相手にこの札を貼り付け、調整中状態にしてしまう。

コンピュータやハードウェアを使ったアート作品を見に行くと、展示中に動かなくなって調整中になっている光景がよくある。そういった文脈を踏まえたうえでの必殺技。業界ジョークというべきか、メディアアートへの挑戦状というべきか、いずれにせよデザヘボコンならではの作品であった。

ヘボコンで生き別れの兄弟が出会った

ロボ闘犬(すずえり)
ロボ闘犬(すずえり)
犬型ロボットだが、特筆すべきはそのバックグラウンド。
生き別れの兄弟とSNSの力により再会。その後、改造手術を受け、頭部の磁石でお互い引きあうようになったのだ。
手前がその兄弟
手前がその兄弟
こういった勝手なストーリーはヘボコンの出場機によくある演出なのだが、実はこの2体に限ってはただの演出ではなく、本当にSNSで出会ったのだ。
出会いの現場
出会いの現場
エントリーが間に合わなかったまいまいさん(兄の作者)が、それでも諦めきれず出場予定のないままロボットを製作。Facebookのヘボコングループに写真をアップしたところ、ちょうど似たロボットをつくっていたすずえりさん(弟の作者)がそれを発見し、SNS上で兄弟の契りが交わされた、という経緯である。

そんな兄弟が力を合わせて戦う。攻撃方法としては2人の磁石で磁場を作って戦うらしい(これはただの設定)。
対戦相手はコードアームズ「魔王」(TDHR)
試合開始後3秒ほどで弟が勝手に転倒し、敗退。ストーリー紹介が長かった割には一瞬で片のついた試合だった。

しかし、ここで兄の動きに注目してもう一度動画を見てみてほしい。コントロール機能がないにもかかわらず、自らの意志で倒れた弟の元に駆け寄っていく兄。偶然だろうけど、そこには確かな兄弟愛を感じざるを得ない。

ヘボコンちょっといい話、である。

ヘボの真髄

犬(たけぞう)
犬(たけぞう)
「ロボット名は、犬です」といった瞬間に「犬!?」と客席から驚きの声が漏れる。
造形から操作方法、攻撃方法まですべてが衝撃的だった。あまりのことに戸惑う司会、どう反応していいかわからないでいるお客さんまで、場の雰囲気もコミで、動画でご覧いただこう。
後半、対戦相手はカエル1号(胡桃木)
あとできいたところによると、足部分の輪ゴムは、輪ゴムを編んでタイヤを作ろうとしていた形跡なのだそうだ。胴にはどこにもつながっていない単三電池が貼ってある。

聞けば聞くほど味の出てくるロボット。個人的には、今大会でもっともヘボコンの神髄を感じたロボットであった。
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