特集 2015年12月25日

日本のクリスマス発祥の地に行く

日本のクリスマスは山口から始まったのです
日本のクリスマスは山口から始まったのです
クリスマスである。街を歩けばクリスマスツリーにイルミネーション、お店に入ればクリスマスソング、テレビをつければサンタの格好をした男女が入り乱れている。実にハッピーメリークリスマスである。

もともとクリスマスは海外のものだけれど、日本のクリスマス発祥の地というものがある。そこで日本のクリスマスは始まったのだ。どんな街なのか、ぜひ行ってみようと思う。
1985年福岡生まれ。思い立ったが吉日で行動しています。地味なファッションと言われることが多いので、派手なメガネを買おうと思っています。(動画インタビュー)

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クリスマス市に行く

近年、地元の名物や観光地を冠にした地名が流行っている。香川県の「うどん県」や、大分県の「おんせん県」などは記憶に新しいだろう。そして、この時期だけ、「クリスマス市」になる街もあるのだ。
クリスマスですね!
クリスマスですね!
一般的に日本のクリスマスは明治時代に始まったと言われている。しかし、実はそれより300年以上前に日本のクリスマスは始まっていた。時代的には室町時代ということになる。日本のクリスマスも歴史が古いのだ。
クリスマスは山口で始まりました!
クリスマスは山口で始まりました!
そして、山口市がクリスマス市になりました!
そして、山口市がクリスマス市になりました!

山口でメリークリスマス

日本のクリスマス発祥の地は「山口市」。1552年に山口で降誕祭(クリスマス)をしたのが、日本のクリスマスの始まりだ。山口なのだ。福岡の子分みたいなイメージがあったけれど、山口こそが日本のクリスマスなのだ。
山口の街並み
山口の街並み
当時の山口は守護として大内氏が納め、京都をはじめ、朝鮮半島や中国から文化や学問、宗教などを取り入れ、西国一の経済発展と文化あふれる街だった。そこにザビエルが来て、クリスマスという運びになったらしい。
向かって左があのフランシスコ・ザビエル!
向かって左があのフランシスコ・ザビエル!
教科書で一度は見たことがあり、一度見ると忘れることができない、あのザビエルが山口市に来ていたのだ。そして、降誕祭(クリスマス)を行う。当時の京都は戦などで大変なことになっていたらしく、それじゃあ山口で、ということになったそうだ。
記念樹がありました!
記念樹がありました!
日本のクリスマスが山口と認められたことを記念する記念樹です!
日本のクリスマスが山口と認められたことを記念する記念樹です!

クリスマス市の見所

ザビエルが訪れた山口市には、瑠璃光寺五重塔という国宝がある。1442年にできたので、おそらくザビエル一行も見たことだろう。「おぉヒフティタワー」と言ったと思う。50ではなく五重だけど。
ザビエルも見たと思われる五重塔
ザビエルも見たと思われる五重塔
うぐいす張りの石畳もある。ここを歩くと反響して音がなる仕組みだ。考えられて作ったのではなく、結果、こうなったらしい。ザビエル一行も「おぉホーホケキョ」と言ったはずだ。実際はホーホケキョという音はしないけれど。
ザビエル一行も楽しんだと思われるうぐいす張り
ザビエル一行も楽しんだと思われるうぐいす張り
また「バリそば」というご当地グルメもある。第二次世界大戦後に作られたものなので、ザビエル一行は食べていないと思われるが、もはや勢いで「食べた」と言いたい。絶対に食べてないけど。
バリそばを食べられる春来軒
バリそばを食べられる春来軒
太めの揚げた中華麺に具沢山のスープがかかっている
太めの揚げた中華麺に具沢山のスープがかかっている
美味しい!
美味しい!

クリスマス市とは

山口市でクリスマスを祝った記録が残されていることから、2006年にザビエル生誕地「スペイン・ナバラ州」から、発祥の地として認定書をもらった。数年前からはクリスマス市として、いろいろなイベントを行っているそうだ。
ザビエルが来たことを記念して建てられた「サビエル記念聖堂」
ザビエルが来たことを記念して建てられた「サビエル記念聖堂」
あちこちでイルミネーションがあったりもする。ただクリスマス発祥の地としての認知度は低い。地元の方に聞いたら、「山口は宣伝が下手」「クリスマスって時期が短い、年中できない」などと話していた。
1000円で売っている「日クリバッチ」
1000円で売っている「日クリバッチ」
上記のピンズをつけて特定のお店に行くと特別なサービスを受けられるのだけれど、うどん麺を5玉プレゼントなど、絶妙にクリスマス関係ないのがたまらない。協賛店がおそらく3店しかないのも、少し惜しい。
日中は普通だけど、
日中は普通だけど、
夜はイルミネーションが綺麗!
夜はイルミネーションが綺麗!
やっぱり日中は普通だけど
やっぱり日中は普通だけど
夜は綺麗
夜は綺麗
あとイベントがない日はイルミネーションがメインとなるので、日中に訪れてもクリスマス感がないのも難しいところだ。街としても、クリスマスより維新を押している気がした。クリスマスより維新。山口らしくていい。
こののぼりがあちこちにあった!
こののぼりがあちこちにあった!

隣がユダという魅力

山口駅のクリスマスを感じさせない硬派な感じは、日本全体でクリスマスが浮かれている現代ではむしろ好感が持てる感じだった。維新の男たちの硬派を受け継いでいるのではないだろうか。
クリスマス市にある山口駅の硬派な感じ
クリスマス市にある山口駅の硬派な感じ
そんな山口駅の隣駅が「湯田温泉駅」である。ユダだ。ユダはキリストの弟子で、キリストを裏切った人だ。クリスマス発祥の地にユダがある。これを人は運命と呼ぶのだと思う。
でも、ユダは祝ってる!
でも、ユダは祝ってる!
これが!
これが!
山口駅は硬派な感じだったけれど、湯田温泉駅は、駅にある大きな狐が首にイルミネーションをつけて、クリスマスを祝うムードだった。山口市ではユダもクリスマスを祝うのだ。裏切らないのだ。
山口駅周辺より、ユダの方がイルミネーションじゃないけど輝いていた
山口駅周辺より、ユダの方がイルミネーションじゃないけど輝いていた

クリスマスに行こう

ザビエル一行が日本に来たのは1549年で、山口でクリスマスを祝ったのが1552年。3年ほど間が空くが、山口以前にクリスマスを祝ったという記録はない。山口がよっぽど素晴らしかったのだろう。今は活気が失われている感じがするが、今後はわからない。もう一年中がクリスマスということにしたらいいのではないだろうか。
メリークリスマス!
メリークリスマス!
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