特集 2015年9月8日

ラーメン5杯を食べる練習

結果的には6杯食べました!
結果的には6杯食べました!
9月のシルバーウィークに富山へ取材に行くことにした。取材では5杯のラーメンを食べ回ることになっている。しかし、いくら太っているからと言って、1日でラーメン5杯なんて食べたことがない。食べられるのか心配になったので、練習をしてきた。
1988年神奈川県生まれ。普通の会社員です。運だけで何とか生きてきました。好きな言葉は「半熟卵はトッピングしますか?」です。もちろんトッピングします。(動画インタビュー)

前の記事:ポイで海をすくいに行く


それぞれの移動時間通りにラーメンを食べる

多分、時間を置かないで食えば何とか食べられる気がする。しかし、時間をあけて食べるとキツイ。昔、友人とヤクルトを100本飲もうとしたときに「ふたをあける時間さえなければいける」という結論になった。
結果的には30本ぐらいだった気がする。

あれから、我々は(体重的に)成長したのだ。なんとか5杯を食べきろうと思う。


旅行には深夜バスで行く。到着は朝の6:40だ。その時間に起きようと思ったが、全然だめだった。
目覚めたら8:20頃。練習にコーチがいたら、完全に怒られていた。
目覚めたら8:20頃。練習にコーチがいたら、完全に怒られていた。
早くも2時間遅れてのスタートだ。ここから、巻き返していこうと思う。
スケジュールを書いてきた。この時間通りにラーメンを食べていく夢のような練習。
スケジュールを書いてきた。この時間通りにラーメンを食べていく夢のような練習。
最後にすしと書いたが、最近、お腹がへると「すし食べたいな」と考えてしまうくらい体が求めている。こうして原稿を書いているときにも脳内では、原稿が5、寿司が4、焼き肉が1の割合でうまそうな画像が再生される。
おめでたいことがあれば、食べたいのだがそんなイベントがやってこない。富山はすしがおいしいらしいので、絶対に食べたいと思う。すしを迎えに行く気持ちで行って来よう。

そんなことより、今日はラーメンだ。スタート地点は地元でも大きい街、藤沢にした。
最初は歩いて1時間か、車だと15分で着く場所に行く。極限までお腹を減らせるために1時間歩くことにした。
最初は歩いて1時間か、車だと15分で着く場所に行く。極限までお腹を減らせるために1時間歩くことにした。
時刻は10:30。練習が始まった。
知っている道も旅行気分で歩くと「こんな古い建物あったのか」と新たな気づきが出てくる。
知っている道も旅行気分で歩くと「こんな古い建物あったのか」と新たな気づきが出てくる。
道路沿いにバスタブがあった。本当の露天風呂。
道路沿いにバスタブがあった。本当の露天風呂。
普段なら、1時間はかからない道を遠回りしながら歩く。なんとなく見ていた風景もこうやって見ると面白いが、なにせ1時間歩くのだ。汗が止まらない。カバはピンク色の汗をかくらしいが、もし自分がカバだったら、顔中がピンクになるぐらい汗が止まらない。止まらないのはロマンティックだけで十分だ。
この1時間だけでハンカチがびっしょりになるとは思わなかった。汗っかきなもので。
この1時間だけでハンカチがびっしょりになるとは思わなかった。汗っかきなもので。
1時間歩き、ようやく着いたのは、隣の駅。
ちょうど1時間くらい。
ちょうど1時間くらい。

第一ラーメン「コンビニコロッケとみそつけ麺」

本来なら30分で着くらしい。2倍の時間をかける優雅な散歩。
本来なら30分で着くらしい。2倍の時間をかける優雅な散歩。
最初のメモを見ると食べるものが、「コロッケ、ラーメン」と書いてある。ラーメンの前にコロッケを食うという、高カロリー好きな人たちには興奮をするメニューだ。
コンビニのコロッケを買ったが、思っていた以上においしくて驚く。
コンビニのコロッケを買ったが、思っていた以上においしくて驚く。
「肉屋のコロッケがうまい」、「お惣菜屋さんのコロッケが大人気」とよく聞くが、ここの辺りになかったので、コンビニのコロッケを購入した。
たまに食べるが、やはりおいしい。「こんなに手軽なのにおいしく作ってくれてありがとうございます」と感謝したくなる味だ。感謝味。

コロッケもうまいが、ラーメンも食う。ここにくる途中にあったので、そこで食べることにした。
メニューは全て手書き。並んでおり、かなりの人気店。
メニューは全て手書き。並んでおり、かなりの人気店。
他の人はつけ麺を頼んでいる。どうやら、つけ麺がうまいらしい。よし、みそつけ麺を頼もう。
みそつけ麺。チャーシューが分厚くて、味もしっかりついている。スープにつけて食べたら、2倍はうまい。
みそつけ麺。チャーシューが分厚くて、味もしっかりついている。スープにつけて食べたら、2倍はうまい。
自家製の麺で白っぽい特徴の太麺。魚介とみそが合わさったスープがおいしく、すぐに食べてしまった。
ここまで食べて、腹4分目くらい。
次は25分歩いて、電車9分、そして、6分歩く。
次は25分歩いて、電車9分、そして、6分歩く。
食べ終わり、次へと向かう。本当の旅行なら次に行くべきお店が決まっているが、今回は練習なので、決めていなかった。何も考えていないが、次の駅へと向かうことにした。
時間は12:16になりました。ここから25分歩く。
時間は12:16になりました。ここから25分歩く。

デスクワーク殺しの坂が登場

こういう道、冒険をしている感じがして良い。思わず、「歩くの大好き~」と歌ってしまう。
こういう道、冒険をしている感じがして良い。思わず、「歩くの大好き~」と歌ってしまう。
お腹も少し満たされ、鼻歌も歌いながら歩いて行く。そういえば、この辺りは昔、海だったときいたことがある。大昔の話であるが、高台が多いのはそのせいかもしれない。そんなことを思っていたときだった。
あいつが出てきたのは…。
終わりの見えない坂。今つけた通称「デスクワーク殺しの坂」。
終わりの見えない坂。今つけた通称「デスクワーク殺しの坂」。
だたでさえ、坂は嫌なのに、先が見えない坂なんて、気持ち的には富士登山と同じだ。富士山に登ったことないけど。
登り終えた時に飲んだ水が今年の中で一番おいしかった水だと思う。
登り終えた時に飲んだ水が今年の中で一番おいしかった水だと思う。

第2ラーメン「塩ラーメン」と長所は「消化能力」

40分近くかかってしまったが、
40分近くかかってしまったが、
次の駅に到着。ここから、電車で9分のとこに行く。だいたい、どこくらいになるのかと考えた結果、
次の駅に到着。ここから、電車で9分のとこに行く。だいたい、どこくらいになるのかと考えた結果、
戻ってきた。
戻ってきた。
藤沢に戻ってきた。今まで1時間半歩いた道のりが電車だと10分もかからない。しかも、電車には「座れる」という特徴がある。我々は電車の設計者をたたえるべきである。電車が作られた日は休みにしよう。

そして、6分歩いてラーメンを食べた。
2杯目は塩ラーメン。さっぱりとしながらも深い味わいがおいしい。
2杯目は塩ラーメン。さっぱりとしながらも深い味わいがおいしい。
塩ラーメンは上品な味だと聞いたことがあるが、それを表現した味。食べ進めるうちにお腹が9.5分目になった。1杯目を食べた直後は、余裕があり、「逆に少しお腹が減っているかもしれない」とも思ったが、時間があいたからなのか、お腹にたまってきた。
そして、お腹がいっぱいになると、人間は眠くなるのである。旅行は心に余裕を持ち、無理は禁物だ。練習も行うだけでなく、休憩をしなければ体がもたない。体力を回復させるべきなのである。
マンガ喫茶で寝る。人は眠くなったとき無理やり理由をつけて寝るのだと思った。
マンガ喫茶で寝る。人は眠くなったとき無理やり理由をつけて寝るのだと思った。
起きたらカレーを食いたくてしょうがなかった。
起きたらカレーを食いたくてしょうがなかった。
自分でも驚いたのだが、起きたらお腹が減っているのだ。消化能力が高いのかもしれない。今度誰かに消化能力が高いことを自慢しよう。

お茶を飲む

次は20分歩いてお茶を飲む
次は20分歩いてお茶を飲む
しまむらとサカゼン、ダイソーのうろついて20分を終えた。
しまむらとサカゼン、ダイソーのうろついて20分を終えた。
旅行先では変わったお茶があるかもしれないが、ここは地元なのでカフェオレにした。
旅行先では変わったお茶があるかもしれないが、ここは地元なのでカフェオレにした。
今度は25分歩いて、電車と徒歩。
今度は25分歩いて、電車と徒歩。
次は歩くで25分、電車で21分、歩いて10分の場所に行く。このメモを開いたときに、影ができたので影絵でキツネを作った。キツネうどんを食べたいと少し思った。
藤沢駅から歩くことに。写真は豚の手のものまねをしている写真です。
藤沢駅から歩くことに。写真は豚の手のものまねをしている写真です。
足が痛いわけではないが、全体的に辛そうな写真が撮れたので歩いた証拠に載せておきます。
足が痛いわけではないが、全体的に辛そうな写真が撮れたので歩いた証拠に載せておきます。

第3ラーメン「革命の半ラーメン」

30分後、お昼に来た駅にまた着いた。
30分後、お昼に来た駅にまた着いた。
電車で20分の駅に到着。
電車で20分の駅に到着。
18時ごろ、外はもう暗くなっている。秋を感じる。
18時ごろ、外はもう暗くなっている。秋を感じる。
うろうろしていると、そば屋があった。麺類なのでそばでもいいが、練習なのでラーメンを探す。
うろうろしていると、そば屋があった。麺類なのでそばでもいいが、練習なのでラーメンを探す。
途中で「ラーメン屋ない!」と思って引き返したら、駅前にあった。ちょうど10分
途中で「ラーメン屋ない!」と思って引き返したら、駅前にあった。ちょうど10分
ここで脳内に革命が起きた。「半ラーメン」の存在を思い出したのだ。本来ならチャーハンと半ラーメンのようにちょっと足りない時に食べるが、これをメインにできないだろうか。
もし、本番でもできるのなら、その時のために練習する必要がある。
3杯目。革命の半ラーメン。到着した半ラーメン。昔ながらのしょうゆラーメンで時々食べたくなるうまさだ。普通の大きさでも食べたい。
3杯目。革命の半ラーメン。到着した半ラーメン。昔ながらのしょうゆラーメンで時々食べたくなるうまさだ。普通の大きさでも食べたい。
さすが、半ラーメン。5口で食べ終わった。少し食べたりないが、後2杯あるので、これぐらいでちょうどいいかもしれない。

そして、20分歩いて、電車に乗って最後の場所へ。

第4ラーメン「皿うどん」と体の異変

1時間弱かけて、新宿へ。練習でいうところの遠征である。
1時間弱かけて、新宿へ。練習でいうところの遠征である。
新宿に着いて、しばらく歩くと体の異変に気づいた。おならが止まらない。こんなに食べたのは始めてだからなのか、歩くたびに出てしまうのだ。
周りの人も気づいているかもしれない。でも、もしかしたら、新しい楽器が演奏されていると思っている可能性もある。後者であることを願いながら歩く。
(おならが出ていると)母さん、東京は怖いところです。
(おならが出ていると)母さん、東京は怖いところです。
新宿はラーメン激戦区だ。うまいラーメン屋だらけである。あそこにもここにもラーメンがあるので、どうしようか迷うが、歩いて5分のところで食べなければならない。そうして、見つけたのが、ここの店だ。
心打たれる「小さめサイズ」の文字
心打たれる「小さめサイズ」の文字
出てきたのは皿うどん。あんかけラーメンとしてカウントした。
出てきたのは皿うどん。あんかけラーメンとしてカウントした。
色んなお店があるが、小さめサイズという単語が目に入った。ここしかない。ただ、野菜が山盛りだったのはびっくりした。こんなにあるのか。
これぐらいなら余裕で食べられる。後3杯はいける!(小さ目なら)
これぐらいなら余裕で食べられる。後3杯はいける!(小さ目なら)
皿うどんはいつだってうまい。お酒を飲んだ帰り、腹が減ったとき、お腹を満たしてくれる。これ以上満たされてどうするのかという疑問はあるが、腹いっぱいだって満たしてくれるのだ。

第5ラーメン「締めの天一」と自主練で二郎

5杯目。天下一品のこってりを普通サイズで。
5杯目。天下一品のこってりを普通サイズで。
最後は、どうしても食べたいラーメンを食べた。天一のラーメンだ。ドロドロのスープが麺に絡みついて、食べるほどにスープが減っていく。好きな人にはたまらない独特のにおいがおいしい。自分でも不思議なのだが、腹いっぱいでもかかわらず、食べきることができた。
おいしゅうございました。
おいしゅうございました。
全部で5杯。ノルマが達成した。しかし、、欲のリミッターが外れたのか、食欲がここで増した。
家に帰るときに駅を降りて、あるラーメンを食べることにした。
自主練で食べた二郎風まぜぞば。
自主練で食べた二郎風まぜぞば。
むしょうに食いたくなって途中で降りて食べたのが上のラーメンだ。乗っている具材をレンゲと箸で混ぜて食べる。まるで野生に戻ったかのように食べ始め、気づいたら、腹がすごく膨れていた。
ノルマが終わったのに自主練をするなんて、意識高い。ただ、この日、絶対に体重計乗りたくないなと思った。

練習終了。おつかれさまでした

今回の練習で気づいたことは以下のことだ

・半ラーメンができるなら絶対にしろ
・たくさん食うと食欲が異常に増す
・あまり体を動かすと満腹になりやすくなるのでタクシーかバスがあれば使う
・寝るとお腹が空くので積極的に寝たほうがいい
・食べすぎるとおならが止まらない体質

5つの点を踏まえて今度取材に行くかもしれないし、行かないかもしれない。
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