諸説あります
この「秋ナスは嫁に食わすな」には美味しいから嫁に食わすのはもったいないという嫁イビリ説と、体を冷やすなどの理由から食べるのは良くないという嫁思いやり説があります。
要するに、ナス料理を色々食いながらあーだ、こーだ言う飲み会です。
どちらの説が正しいかは諸説あり、あまりハッキリしていません。
実際のところ、嫁の立場である方々はこれに対してどう思っているのか。何名か秘密裏に集まっていただきご意見を伺いました。
秘密裏に嫁集合。写真は目線を隠すととても怪しくなる。
それぞれの嫁歴は様々。各種ナスを実際に食べてもらいつつ話を聞いていきます。
実際は全くもって秘密裏ではなく、単なる
店でのナス飲み会ですけどね。
ナスにも色々ある
まずは本日食べていただくナスの紹介。全部で10種類用意した。
中長ナス。関東辺りでは一般的。
まずは、中長ナス。関東あたりでナスと言えばだいたいこれ。
長ナス。西の方でわりと多い。
続いて長ナス。東北の一部や九州などでよく栽培されています。
丸小ナス。東北方面に多い。
赤ナス。熊本名産。
賀茂ナス。京野菜。
次が賀茂ナス。京都北区上賀茂で古くから作られてきた丸ナス。かなり大きく重いです。
米ナス。アメリカのブラックビューティを日本で品種改良。
次が米ナス。名前の由来はアメリカにあった品種を改良したものなので、アメリカの米だそうです。
水ナス。大阪発祥。
続いて水ナス。アクが少なく生食出来る品種。大阪府の泉州地域で主に栽培されています。
ゼブラナス。縞模様が特徴的。
次がゼブラナス。イタリアのナスでカプリスやフェアリーテイルなどの品種があり、これはカプリス。米ナスぐらいの大きさ。
白ナス。元々こういう色のナス。
続いて白ナス。元からこういう色のナス。皮はよく見るナスよりも固め。
緑ナス。こちらも元々こういう色のナス。
続いて緑ナス。こういう色のナスを白ナス、または青ナスと呼ぶ地域もあります。皮はやや硬いが、この長緑ナスは白ナスほどではありません。
では、これらのナスを使った料理を食べながら嫁の方々の話を聞いていきましょう。
そもそもどっち派?
ナス宴会・・いや、ナス座談会の開始はナス乾杯で。
最初の質問は、どちらが正しいという事は置いておいて、「秋ナスを嫁に食わすな」は、優しさ対応なのか嫁イビリ対応なのか、嫁としてどちらだと(どちらであるべき)と思いますか?というもの。
最初のナス料理。小ナス、中長ナスを使ったやたら漬け。ナスやキュウリなど好みのものを「やたらに」漬ける山形の郷土料理。
この質問には「優しさだと思いたい」「もちろん、体が冷えてしまうから!」と、冷えを気にする嫁目線の意見が優勢。
蒸しナスと赤オクラの梅タレ漬け。皮を剥いて蒸した中長ナスと刻んだ赤オクラを、梅干しを使ったタレに漬けこんだもの。
しかし、「嫁イビリかな、と思っています。それほど美味しい!」というご意見もありました。
確かに美味しいですが、次世代では美味しいから嫁に「食わすな」ではなく、「嫁と食おう」だといいよなと思うところです。優しさナスではなくアリの方向で。
どれが一番好き?
続いて焼きナスのディップ。焼いたナスとニンニク、ブラックオリーブ、アンチョビなどを混ぜた物。パンやクラッカーに塗って食べる。
次に今日のナスの中で一番好みのナスを聞いてみました。どのナスというよりも、料理としてこのナスというご意見になりました。
焼きゼブラナスの鰹節醤油がけ。フライパンで焼いたゼブラナスに鰹節と醤油と黒胡椒をかけただけ。
人気が高かったのはゼブラナス。皮は固めですが、焼くと中がトロリと柔らかく甘くなるので人気が高い。
同じく白ナスも人気。こちらも加熱することでゼブラナスと同様に中が柔らかく甘くなります。嫁は外しっかり、中はトロリと甘めがお好きな模様。
焼き白ナスの鰹節醤油がけ。調理法はゼブラナスと同じ。
他にも、赤ナス、長ナスなどの大型系ナスを推す声も。こちらは炒めて香味野菜をかけた料理に。嫁は大き目、熱く、スパイシーもお好みのようです。
炒めナスの香味野菜がけ。赤ナス使用。オリーブオイルで炒めたナスに、ミョウガ、青シソ、小ネギなど香味野菜をたっぷり乗せ、醤油をかけて七味唐辛子をふる。
更に、好きなナスを使った料理も聞いたところ、マーボナス、ナスとミョウガの味噌汁、ナス味噌炒め、揚げ浸しなど定番料理の他、ラタトゥユといった洋物メニューも。
それぞれの嫁の食生活が垣間見られます。
マーボナス。長ナス使用。
思い出はありますか?
続いて、ナスに関して何か思い出があるか聞いてみました。多いのは母の手料理に対する思い出。
母の手料理のナスは、大きく切り過ぎていて火の通りが悪いことがあり、昆虫の餌か!と思った。母の出身の地方では甘い練り味噌が有名で冷蔵庫に常備されていて、ナスを焼いたときはそれをかけて食べていたなど。
賀茂ナスの田楽。ナスは味噌や油によく合う。
他には、ナスを使った料理をした際に不味かったのでその料理は二度と作らないと決めているといったトラウマ。
子供の頃、親戚が庭で栽培していた賀茂ナスが大きくなっていたからよかれと思い収穫したら、まだヘタが青く賀茂ナスとしては小さく未成熟で落胆されたとか。
嫁のナスの思い出は美味しい思い出よりも悲しい感じの思い出多めです。
最後に何か言いたいことは?
最後にナスに対して何かあれば一言と聞いてみました。
水ナスの玉ねぎソースかけ。水ナスはわさび醤油もいいが、酸味の効いた洋風のソースにも合う。
嫁1「美肌にいいと聞いたことがあるのだけど本当?」
やはり美容気になりますか。ナスの紫色はナスニンと呼ばれるポリフェノールの一種で、抗酸化力があるから何かして何かするかも。
嫁2「オタンコナスとかボケナスとかはナスなんですかね?茄子が可哀想ですね。」
オタンコナスもボケナスも、小さいとか色の悪いみたいなナスに例えての話なので、例えられた人が可哀そうなのかも。
嫁3「いろいろな料理法で食べられるお前いいやつだな。」
焼き、揚げ、炒め、蒸し、煮る。ナスは色々美味しいですよね。
嫁4「特にナス」
ですよねー。単に野菜ですからねー。
秋ナスは美味しい
ということで、嫁の方々に色々ナスについて聞かせてもらいました。特に参考にする点は無いですが、嫁のいる方は心の隅にでも留めておいてもらえればと思います。
ナスはトマトと同じぐらい様々な色、形の物が売られています。近所のスーパーレベルでも中長、小ナス、長ナス、米ナスなど揃います。都内のデパートの野菜売り場ならもっとあります。
時々、ナスは焼くか揚げるぐらいしか料理法が分からないという方がいます。そんな事はありません。色々な料理に使ってみてください。役に立ついい奴です。嫁にも食わせてあげてください。喜びます。
秘密座談会風の写真を撮ろうと色々試してこんな映像も撮影してみた。目線を隠すと怪しいさが増すね。