特集 2015年8月29日

餃子の王将の王将らしさをもっと引き出す皿

これが本当の「餃子の王将」だ!
これが本当の「餃子の王将」だ!
餃子の王将が好きでよく食べている。餃子がおいしいのは間違いない。さすがは「餃子の王将」だ。

でも「王将」ってなんだ?「餃子」はわかるけど、どの辺りが「王将」なのか? 疑問は膨らむばかりだ。
1987年兵庫生まれ。会社員のかたわら、むだなものを作る活動をしています。難しい名字のせいで、家族が偽名で飲食店の予約をするのが悩みです。(動画インタビュー

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「王将」部分について考える

近所の餃子の王将で昼ご飯を食べる。いやーうまいうまい。

店内はお客さんであふれかえっている。すごい人気だ。この人気が将棋で表したら王将なんですよ、ということかもしれない。
天津飯と餃子。頼んだ後から「あ、甘酢あんが苦手なんだった…」と思い出した。
天津飯と餃子。頼んだ後から「あ、甘酢あんが苦手なんだった…」と思い出した。
でも、将棋の王将って人気だろうか。どちらかと言うと飛車や角の方が人気なように感じる。うーむ、謎は深まるばかりだ。

謎は解けないままなので、暑さに任せて餃子を持ち帰りにすることにした。
王将の符丁で言う、「コーテルイーナーホ(餃子持ち帰り1人前)」だ。
王将の符丁で言う、「コーテルイーナーホ(餃子持ち帰り1人前)」だ。
買ってきた餃子のサイズを測って、厚紙にトレースしていく。餃子の型紙だ。
餃子を計測するという謎の作業
餃子を計測するという謎の作業
ぴったり重なる型紙ができた
ぴったり重なる型紙ができた
型紙を量産していく
型紙を量産していく
30個分の型紙ができた。これを並べて王将の文字を作ってみる。
あっ、結構王将っぽい。
あっ、結構王将っぽい。
この形のまま餃子専用のお皿を作ったら、王将の王将らしさが引き出せるのではないか。輪郭は将棋の駒の形にしよう。

しかし予想を遙かに越えて大きい。王将の餃子ってこんなにひとつひとつが大きかったのか。これは(主に置き場所の面で)大変だぞ…と思いながら出かける。
餃子の王将の餃子に王将らしさを加えて完全体にするのだ。

ここまでで「餃子」と15回、「王将」と17回書いた。連発しすぎて皆さんゲシュタルト崩壊してはないだろうか。僕はもうずっと崩壊してます。

いよいよ作り始める

東急ハンズで板を買う。画角に収まらなかった。
東急ハンズで板を買う。画角に収まらなかった。
45cm×60cmの板を買ってきた。大きい。

まずはこれを将棋の駒の形にしていく。
頑張って切る
頑張って切る
小さいのこぎりで板を切るのは大変だった(そしてこの日は右手が使い物にならなくなる)。
夜に切ったので、隣人が不審に思わないか心配になりながらの作業になった。隣人が王将の形に板を切っているなんてある意味ホラーである。

次に型紙を板に並べて写し取り、彫刻刀で彫っていく。
彫刻刀なんて小学生ぶりに使うので何だか楽しい。
彫刻刀なんて小学生ぶりに使うので何だか楽しい。
確か記憶では小学生の時の僕は彫刻刀と指とが触れ合って血を流していたような気がするが、そんな記憶にはお構いなく楽しい。ザ・夏休みの工作だ。

終わったらニスを塗ろう。食器用のニスなんてあるのかと思ったが、食品衛生法対応のニスというものがあるらしい。これは安心だ。
なんでもあるんですね。現代。
なんでもあるんですね。現代。
ニスを塗っていく。これも中学生ぶりだ。
つや消しニスを買ってしまったため、塗れたんだかわからず不安になった。次回は色付きのものを買いたい。
ニスを塗っているふりで撮ってみたら怪しい職人みたいになってしまった。
ニスを塗っているふりで撮ってみたら怪しい職人みたいになってしまった。

いよいよ餃子を載せてみる

餃子を置くスペースを数えてみると22個もあった。王将の餃子は1皿で6個なので、1人で食べるのは大変だ。
なので友人の家に押し掛けることにした。
友人夫婦の家に突然の王将
友人夫婦の家に突然の王将
開口一番デカい!と言われた。うん、それは僕も思ってる。バスで来るときすごい邪魔になったし。
テーブルに置くと王将だ!と言われた。うん、それは僕も思ってる。予想以上に王将。

早速買ってきた餃子を皿に並べていく。できた画像をご覧いただこう。
王将だ!!
王将だ!!
ななめから見ても王将だ!!
ななめから見ても王将だ!!
すごい。これこそが「餃子の王将」だ。
この圧倒的な存在感はなんだ。厚紙で実験したときはこの感じはなかったぞ。これが本物の威力なのか。
この迫力!
この迫力!
この皿、見た目だけではなく実は機能性も兼ね備えている。なんと餃子のタレ入れにもなるのである。
ひとつ食べる必要があるが
ひとつ食べる必要があるが
このタレ入れがものすごく使いやすい。既に餃子の形になっているから、ぴったりタレを付けることができる。
これが専用設計の強みだ。
これが専用設計の強みだ。

「○○の王将」を作ってみる

餃子で大満足したが、他の食材でもできるかもしれないのでやってみることにした。

まずは「刺身の王将」である。
醤油を注ぐ職人が生まれる
醤油を注ぐ職人が生まれる
できた!
できた!
刺身の王将、なんだかとてもカラフルだ。意外と王将と読むことができる。
餃子と比べると醤油はちょっと付けづらい
餃子と比べると醤油はちょっと付けづらい
次は「ゴーダの王将」だ。声に出して読むと意外と音が近いので試してみてください。
薄切りして並べてみた
薄切りして並べてみた
ゴシック体だ。ボールドの。
読みやすいが、ゴーダチーズは一度に全部食べるとかなり胸焼けする量なので気を付けないといけない。

最後にチョコアイスとパイナップルで「デザートの王将」をやってみた。
ぎりぎり王将と読める。餃子コースの締めにふさわしい。
「将」がちょっとあやしいが遠くから見ればなんとか
「将」がちょっとあやしいが遠くから見ればなんとか
「締めにふさわしい」などと書いたが、実際はアイスがどんどん溶けるので一番最初に急いで撮った。

色々試したが、やはり餃子が一番しっくりくる。今後餃子を食べるときは積極的に使っていきたい。毎回22個載せないといけないけど。

ものすごい満足感

想像以上に満足できた。皆で「王将だ!これは王将だ!」などと言いながら餃子を食べるのは謎の盛り上がりがあり楽しかった。さらに餃子の王将が好きになった気がする。

並べてみると、普段お店で食べるよりも一つ一つが大きく感じられて驚いた。何事もやってみないとわからないものだ。

個人的にはニスを塗ったおかげで油汚れがサッと落とせて驚いた。ニスすごい。

これからも使い続けたいと思うし、皆さんもぜひ作ってみてこの迫力を感じてほしいと思います。
洗い物をするときに邪魔になるのが欠点
洗い物をするときに邪魔になるのが欠点
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