マイ温泉卵を持っていく
高級なお店には温泉卵なんてないと勝手に思っている。高級料理を食いに行って「温泉卵ない! また来ないと!」となってしまう。高級なお店は値段だってかなり高いだろうから、何度も食えるものではないのだ。
備えるために持って行った。
12個を買った。余ったら家で食べるつもりだが、多いかもしれない。
温泉卵を電車の網棚に乗せるが、落ちるのが怖くて何度も位置の確認をする。
歩いているときも気が気でない。
卵を買ったとき、「ちょっとでも何かあったら割れてしまうかも」という恐怖といつも戦っている。人は常に恐怖と戦っているのだ。
そんな恐怖と戦いながら、まずはデパ地下に行ってみた。中は撮影したらダメなので、食べたものと袋だけ紹介。
デパ地下での高級食材
こんな袋のところで買ってきました。ビニール袋にもセレブの風を感じる。
デパ地下には色々な高級食材があるという。近所のスーパーでは見たことない、庶民には買えない食材がたくさんあるらしい。見たことないので伝説の存在かもしれない。
しかし、伝説ではなかった、デパ地下はあったのだ。ただ、写真撮影は禁止だったので、袋と買ってきたものを紹介する。
チーズ。フランスという地名が高級感を漂わせる。
買ってきたのはチーズ。
お金持ちは高級なワインと一緒にそれはそれは高級なチーズを合わせてディナーを過ごす。さぞかし、楽しい時間なのだろう。
多分、半額のレンタルDVDを見ながら、安い発泡酒を飲んでいる我々とは生きる世界が違うのだろうよ!
とろける中身。こぼれそうな感じに「お皿持って来ないと!」と口ずさんでしまう庶民。
これは庶民の口に合わなかった。
卵をかける前に「これは、ダメだ」と思った。高級なものだから、私のような庶民の口に合わなかった。
いや、違うんすよ。こんなにチーズ臭いと思わなかったんです。チーズが襲ってくると思っちゃって、すぐにフタを閉めました。
気を取り直して違うものを
ちゃんとやろう。それが今年の夏の目標だ。
デパ地下でもう一つ買ってきた。寿司だ。スーパーの寿司とは違うデパ地下の寿司だ。
世界よ、これがデパ地下のお寿司だ!
デパ地下の寿司は明らかにスーパーとは違う。「雅」なんて名前が付いちゃっているもの。値段だって高い。
これは寿司だな。新鮮な寿司。完全な寿司。
パック寿司なのに、こんなにいいネタが入っているの? テンションあがっちゃうな。
これだけでも十分おいしいと思う。しかし、もっと美味しくなると方法がある。この寿司に温泉卵をかけるのだ。
長くなりましたが、やりたかったのはこういうことです。
視覚から入るおいしさがあるとすれば、これがそうだと思う。豊かな色ではないが、想像して美味しい。それが実現した瞬間だ。
箸をスーッと卵にいれると
中からトロリと出た。グルメ絶景が出た。
あまりにもよかったのでgifアニメにした。
割れる瞬間をgifアニメにしてみた。中から出てくる黄身にエロスを感じる。
中トロにかかる黄金の液体、黄身。
文句ない旨さ。
ただでさえうまい中トロに黄身がかかることによって、本来持つ甘さが倍増し、うまさも2ランクアップする。これ、普通のパック寿司でやってもうまいと思う。幸せの味だ。
見た目はあれだが、カニだって黄身を吸ってうまくなる。
マグロだけではない。全部がうまく、全部が満点。みんな優等生。
黄身をかけることによって、うまくなることが証明されてしまったが、もっと高級料理にかけてみたい。
フォアグラに黄身を
次に向かったのはフォアグラのあるお店だ。
フォアグラを食べる機会なんて、どうやって生きていけばあるのか。松屋に「フォアグラ定食」が出たら食べる機会だってあるだろうが、今のところない。
どんな味なのか、期待しながらお店に向かった。
牛フィレ肉とフォアグラのロッシーニ。ロッシーニとは作曲家らしいです。
メニュー表には「牛フィレ肉とフォアグラのロッシーニ」というのがあった。調べてみると、ロッシーニとは作曲家のことらしい。音楽で大成功をおさめたが、トリュフを探す豚を育てるために引退したという。
なんだそのエピソード。ごはん大好きなのか。友達になれそうだ。
フォアグラがやってきた。初めまして。
「これが、フォアグラか…」と声が出た。焦げ目ついた姿が食欲を誘う。しかも、下には肉が乗っている。見ただけでわかるうまさがそこには存在した。
facebookで見たような写真が撮れた。
写真をよく見ると、卵を2つ使っているが、「割れちゃった!」と思って、もう1つ使ったから。
フォアグラに黄身をたっぷりと絡めて食べる。
ガッツポーズが出るおいしさ。
ものすごくいいレバーを食べているようなうまさ。フォアグラうまいわ。お金持ちはこんないいもの食べているのか。今度、食べるときは分けてほしいな。
黄身をかけて食べると気づいたことがある。食べ物の甘さが引き立つのだ。変に甘くなるのではなく、食材が持っている本来の甘さを出すような気がする。
ワーワー言っていますがおいしいです。
牛フィレだってそりゃ旨いさ。
ずっとうまくてスゴさを感じる。温泉卵すごくないですか?
フカヒレが来たよ
最後にやってきたのは、フカヒレのお店だ。フカヒレはスープで細い「本当にフカヒレか?」というものなら食べてことがある。
今回はそれではない。姿煮である。
脅威の高さ。
びっくりした。フカヒレってこんな高いのか。メニューを開いて驚きを隠すことができなかった。
見間違えかと思い、一回閉じて、また開いてもこの値段だったので、心がざわついた。
ツバメの巣もあった。
「お前も高いんかい!」と心の中で突っ込んでしまった。
紙幣を燃やして「明るくなっただろう」という成金の人がいる世界に来てしまったのか。
庶民が来るお店ではなかったのかもしれない。ただ、絶対にフカヒレを食べて帰ろう。
メニューが来るときまで「フカヒレ高いな」とずっと思っていました。
フカヒレがやってきたぞ!!
グツグツと音をたて、フカヒレがやってきた。スープの中に沈む高級食材。これがフカヒレか…。
小さいのにオーラがある。
温泉卵を入れた途端、馴染みのある感じになってしまった。
やってきたフカヒレに卵を入れてみた。するとどうだろうか。家で作ったような料理になった。ただ、うまそう。
卵を崩すと、ご飯にかけて食べたらうまそうになった。
初めてフカヒレの姿煮を食べた。感想としては「魚の味がする」。フカヒレって魚なんだな。サメのヒレだとは知っていたけど、魚の味がして驚いた。でも高級な白身魚の味だ。
スープもおいしく、卵と混ざり合って美味です。思わずライスを頼んでしまった。
お腹パンパンです。ごちそうさまでした。
高級料理だって合うのが温泉卵のスゴさ
高級料理にかけてみたが、めちゃくちゃうまかった。
一日でこんなに多くの高級品を食べたの一生の思い出なるだろうな。明日から節約していこうと思います。