特集 2015年6月5日

国民総出の水かけバトルロイヤル!タイのお祭り・ソンクラーンが楽しすぎて来年も行く

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私とソンクラーンの出会いは、2004年に放映されていた「ワールドダウンタウン」という深夜番組だった。世界のニュースをお届けするという体で、実際はほぼ東南アジア(といってもほとんどタイかフィリピンなのだけど)から現地の人間も絡みつつおふざけレポートをお送りするという、ダウンタウンがMC(いじられ役?)の番組。

で、その「ソンクラーン」が何かというと、例年4月13日から15日に渡ってタイで開催されるお祭りのことである(正確にはタイ正月に伴うお祭り)。でも、ここで紹介するからには、もちろん普通のお祭りなどではないッ! 水を掛け合うのである。海とかプールとかではなく、タイという国全域で。

ただし、厳格なルールがひとつだけある、それは……「絶対に怒ってはいけません」。
1984年大阪生まれ。2011~2019年までベトナムでダチョウに乗ったりドリアンを装備してました。今は沖永良部島という島にひきこもってます。(動画インタビュー

前の記事:タイはお坊さんを尊敬しすぎて超精巧なフィギュアまである

> 個人サイト AbebeTV おきのえらぶ島移住録 べとまる

ソンクラーンの成り立ちと現状

さて、いい加減に、「ソンクラーン」が何かというと、例年4月13日から15日に渡ってタイで開催されるお祭りのことである(正確にはタイ正月に伴うお祭り)。でも、ここで紹介するからには、もちろん普通のお祭りなどではないッ!

水を掛け合うのである。海とかプールとかではなく、タイという国全域で。
ただし、厳格なルールがひとつだけある、それは…「絶対に怒ってはいけません」

元は「家族が一堂に集まって仏像や年配者を水で清める」という風習だったのだが、いつからかそれがお祭り好きのタイ人の気質もあって水かけ合戦になり、そこへさらに観光大国としての性質も合わさって、例年ソンクラーンの時期には世界中から水鉄砲を抱えた猛者どもが集まってくるようになった。

ワールドダウンタウンではそのソンクラーンの様子が紹介され、当時海外など行ったこともなかった私は「世界にはクレイジーな祭りがあるもんだなぁ」くらいに思っていたのだ、が。それから7年の時が経った2011年、お近くのベトナムへ移住することに。あ、ソンクラーン、行けるやーん。行くやーん。

撮影方法はどうしよう、そうだFPS(First Person Shooting Game)っぽくしよう

今回、ソンクラーンの様子を撮影するに当たって撮影方法を少し凝らしてみた。
アクションカメラ(GoPro)を水鉄砲に取り付けみた。
アクションカメラ(GoPro)を水鉄砲に取り付けみた。
そもそも防水加工のカメラはこれ一台しか持っていなかったし、水鉄砲を撃ちつつ撮影もするという器用な真似はやりづらい。何より、写真!思いのほかシックリ来ているではないか!まるでFPS(First Person Shooting Game)みたいだ、戦争ゲームみたいなやつね。

試しに動画を撮ってみよう!
風呂場でテスト。
いいじゃん!…いいじゃんいいじゃん…!!

生粋の大阪人の私に関東弁を使わせるほどのしっくり感である!
場所こそ風呂場なので緊張感はないが、これを屋外でやるときっといけるぞ!

という訳で…いざ戦地!タイ・バンコクへ

ホーチミンからバンコクまでは、空路で片道一時間ちょっとだ。大阪から東京へ新幹線で行くよりも近い。これは、前回公開した「リアル坊主フィギュア」で言った?
夜、宿泊先のゲストハウスのベッドに転がり込む。
夜、宿泊先のゲストハウスのベッドに転がり込む。
23時も回っていたので、お店は軒並み閉まっており、コンビニで買ったおにぎりを口へ放り込む。まるで空腹を満たすためだけのレーション、気分は完全に戦場に送り込まれた新米兵士そのものである。
そういえば、空港で両替した時に防水ケースを渡された。
そういえば、空港で両替した時に防水ケースを渡された。
これはあれか、ソンクラーン中は濡れるから貴重品はこの中に入れろということか。漫画の表現のはずである、何か大ごとの前触れの「ゴゴゴゴ…」という音が聴こえてきた。オノマトペー!!

滞在初日! まずは偵察

翌朝を迎えた。今日は、本番で効率よく活動するため偵察のみ。コンビニへ行く。
こんもりと積まれた水鉄砲、ああああ銃器は子供の手の届かないところに置きましょう!
こんもりと積まれた水鉄砲、ああああ銃器は子供の手の届かないところに置きましょう!
そういえば、さっきの女の子も着てたけど、アロハ~なシャツがよく売られていた。
そういえば、さっきの女の子も着てたけど、アロハ~なシャツがよく売られていた。
ソンクラーンは当然アロハシャツだよね!否応もないよね!と言わんばかり!知らないです。
ソンクラーンは当然アロハシャツだよね!否応もないよね!と言わんばかり!知らないです。
外をしばらく歩いていると、やはりというか、ソンクラーンだからこそあるのだろうというものを見つけた。
カンカン照りのはずなのにところどころにある水たまり。
カンカン照りのはずなのにところどころにある水たまり。
これはもう、戦地における血だまりのようなものだと思っていいだろう…震え上がるぜ。
コンビニに限らず、路上の至るところで水鉄砲が売られていた。ああああ銃器は子供もういいや。
コンビニに限らず、路上の至るところで水鉄砲が売られていた。ああああ銃器は子供もういいや。
関係ないけど、綺麗に四本足を折り畳み遠慮がちに眠る犬がいた。
関係ないけど、綺麗に四本足を折り畳み遠慮がちに眠る犬がいた。
観光船に乗り込み、激戦区のひとつ、カオサン通りへ向かう。
観光船に乗り込み、激戦区のひとつ、カオサン通りへ向かう。
バックパッカー経験者ならカオサン通りはご存知のことだろう、タイ最大のバックパッカー通りだ。「全てのバックパッカーはカオサンに始まりカオサンに終わる」という言葉はかの有名なバックパッカー、オズ・ウィリアムスが言った言葉だが、それは人物も含めて今しがた私が考えた妄想だ。

ちなみに、観光船と書いたけど、別にここで観光船に乗るつもりなどなかった。観光大国であるタイは、もうとにかく外国人は観光用の移動手段に誘導されるのだ。ちくしょうめ、でも200円もしないから別にいいけど。皆さんもタイにお金を落としてあげてくださっタイ。無理矢理だぜ。

そんなこんなで20分ちょっと経てばカオサン通りから最寄りの船着場に到着。
ほら、左端の男性、水鉄砲持ってるでしょ?そんなことよりタトゥー怖いね。
ほら、左端の男性、水鉄砲持ってるでしょ?そんなことよりタトゥー怖いね。
船着場から5分ほど歩く、ここでご覧になってほしい。
船着場から5分ほど歩く、ここでご覧になってほしい。
バスに白い汚れが付いている。絶倫者がストリーキング中に付けた精液ではない、灰である。
バスに白い汚れが付いている。絶倫者がストリーキング中に付けた精液ではない、灰である。
ソンクラーンは水かけ祭りではあるが、何故か時に灰だったり灰混じりの水が掛けられる。公共機関だからセーフなんて決まりはない、警察や軍人やお坊さんを除いたあまねく人間は被害を避けられないのだ。
誰もいない通りにも、激戦の痕跡が。
誰もいない通りにも、激戦の痕跡が。
こうして戦場の空気に身を浸していると、
こうして戦場の空気に身を浸していると、
段々とソンクラーンというものが分かって来た。
段々とソンクラーンというものが分かって来た。
これ、あれだ、「ゲリラ兵の潜む市街戦」そのものだ。いや体験したことないけど、多分そうだ。何処から誰が襲ってくるか分からない、子供も、大人も、おねーさんも、善良な市民かと思いきやバリバリバリ!っと面の皮を破り水鉄砲を放ってくる。緊張感半端ねーぜ!

カオサン通りにほど近い大通りへ。
ここまで来ると発砲行為もナチュラルだ、むしろ「君何で撃たないの?ん?」っていうノリ。
ここまで来ると発砲行為もナチュラルだ、むしろ「君何で撃たないの?ん?」っていうノリ。
この場にいること自体が参戦の意思表明なのだろう。
この場にいること自体が参戦の意思表明なのだろう。
補給用の水が大量に売られ、そんなお店が大量に並んでいる。そりゃそうだ、飲料水ですらないタダ同然の水がこの期間だけは売れるんだ。並ぶわ。
路肩で売られる大量の水・水・水…。
路肩で売られる大量の水・水・水…。
中には氷が大量に入った冷水も売られている、これで撃たれるとヒヤッとする訳だ。
中には氷が大量に入った冷水も売られている、これで撃たれるとヒヤッとする訳だ。
コーラも?…いやまさかねぇ。
コーラも?…いやまさかねぇ。
あの向こうがカオサン通りで、血(水)で血(水)を洗う戦地展開の真っ最中らしい。
あの向こうがカオサン通りで、血(水)で血(水)を洗う戦地展開の真っ最中らしい。
と、今日の偵察はここまで。

これ以上深入りしてカメラを濡らしてしまっては身も蓋もない。戦場カメラマンは引き際が肝心なのだ、そうでなければ待つものは死(カメラの故障)のみである。明日はいよいよ、戦争だー!
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滞在二日目!一戦目・カオサン通りへ

いよいよ今日は戦場デビュー!である。何をするにしても現地に精通している人が一緒にいる方がいい。

という訳で、友人から紹介してもらった友人の友人と合流する。
タイ人の母親と日本人の父親を両親に持つ、池田さんだ。
タイ人の母親と日本人の父親を両親に持つ、池田さんだ。
池田さん「はじめまして」
ネルソン「はじめまして、それはいいけど…」
ネルソン「すごく…!」
ネルソン「すごく…!」
ネルソン「すごくキティが好きなんだね…!!」
ネルソン「すごくキティが好きなんだね…!!」
池田さん「はい、彼女が好きで、その影響で僕も」

戦地へ赴く前に、そこそこの撮れ高(テレビ業界で放送に使える映像素材のこと)が確保できたかもしれない。ちなみに白いモヤが掛かっているのは池田さんから発するエクトプラズムではなく、防水用にジップロックに包んで撮ったからです。でもこの写真で無能だということがよく分かったのですぐに外した。
カメラを取り出すと池田さんはアラレちゃんの帽子を被っていた、「今日は気を抜けないな」と思った。
カメラを取り出すと池田さんはアラレちゃんの帽子を被っていた、「今日は気を抜けないな」と思った。
再び、昨日の偵察で行ったカオサン通りへ向かう。
警察の護送車らしい車が停まっていたが、
警察の護送車らしい車が停まっていたが、
汚されっぷりに遠慮がない。
汚されっぷりに遠慮がない。
私がサイコメトラーなら触れた瞬間に「税金泥棒!」という声がたくさん聴こえてきそうだ。タイ語だから分かんないけど。
さぁ、いよいよ、昨日はあえて避けたカオサン通りへ突入します。
さぁ、いよいよ、昨日はあえて避けたカオサン通りへ突入します。
地元テレビ局も来ている。
地元テレビ局も来ている。
ビニール袋、被るよね。でもそれだけで大丈夫?
ビニール袋、被るよね。でもそれだけで大丈夫?

参戦! 欧米人が集うカオサン通り!

おーいるいる!
おーいるいる!
血に飢えた狼どもが!
血に飢えた狼どもが!
という訳で私も戦闘装備完了だー!
という訳で私も戦闘装備完了だー!
ここからはFPS(何度も言うけど、First Person Shooting Game)視点の動画でお届けします。戦場らしいBGMが全く思いつかなかったので(むしろ無音で殺伐としているか?)、ゲームの戦闘曲っぽいものを当ててみました。
以降に画像を切り出しますが、動画を観た方が臨場感あるヨ。
いきなりアップで失礼します。
いきなりアップで失礼します。
カオサン通りを練り歩ーく。
カオサン通りを練り歩ーく。
通りすがりの善良な市民かと思いきや…
通りすがりの善良な市民かと思いきや…
いきなり銃撃!
いきなり銃撃!
撃ち返すが逃げられてしまった。
撃ち返すが逃げられてしまった。
ロシア人っぽい(先入観)お姉ちゃんに銃撃だー!
ロシア人っぽい(先入観)お姉ちゃんに銃撃だー!
わっ、撃ち返して来た!
わっ、撃ち返して来た!
やべ、追い掛けた来た!怖い…体格の良さが怖い!!
やべ、追い掛けた来た!怖い…体格の良さが怖い!!
配分を間違えるとすぐに空になります、激戦区では5~15バーツ程度(18~54円)で補給が出来る。
配分を間違えるとすぐに空になります、激戦区では5~15バーツ程度(18~54円)で補給が出来る。
さて、再開…とっ!?
さて、再開…とっ!?
のっ!
のっ!
ばぁー!!
ばぁー!!
息つく暇も、
息つく暇も、
全くねぇーーー!!
全くねぇーーー!!
ネルソン「いやーおもしろいね!でも思ったより人は少ないな、まだ早いのかな」
池田さん「シーロム通りという通りは、現地のタイ人で賑わっていますよ」
ネルソン「んじゃそこに行こう!」
電車移動中に見かけたお姉さん、ガッツリ水鉄砲を抱えながら本を読んでいる。
電車移動中に見かけたお姉さん、ガッツリ水鉄砲を抱えながら本を読んでいる。
在住者と思われる欧米人のお兄さんの足元にも。この溶け込みようは何だ!
在住者と思われる欧米人のお兄さんの足元にも。この溶け込みようは何だ!

参戦!現地のタイ人が集うシーロム通り!

シーロム通りに到着すると、ものすごい数の人で溢れ返っていた。
うわー…!
うわー…!
すごくね!これすごくね!?
すごくね!これすごくね!?
聴こえないはずの銃声音が聴こえてきそうである。
聴こえないはずの銃声音が聴こえてきそうである。
駅の出口付近で、防水ケースを売る商売人たち。
駅の出口付近で、防水ケースを売る商売人たち。
あ、ピースされちゃったよ。
あ、ピースされちゃったよ。
ネルソン「よし…行こう!」
池田さん「行きましょう!」

例によってFPS(FPSとはFirst Per(略))風動画です。
またもやアップで失礼します。
またもやアップで失礼します。
なんだおっさん、指差しやがって!ポケモントレーナー気取りか!
なんだおっさん、指差しやがって!ポケモントレーナー気取りか!
バス!(発砲音)
バス!(発砲音)
バス!(発砲音)
バス!(発砲音)
段々と女子供に容赦がなくなってくる自分が(あとになって)怖い。
段々と女子供に容赦がなくなってくる自分が(あとになって)怖い。
おぉ…何だ!何だコレは!?
おぉ…何だ!何だコレは!?
昔よくやった、タイムクライシスというガンシューティングゲームを思い出す。
昔よくやった、タイムクライシスというガンシューティングゲームを思い出す。
ソンクラーンは国全体のお祭り、企業が宣伝を兼ねて放水しまくっているらしい。中学高校の頃、しょっちゅうゲーセンでガンシューティングをやっていた根暗少年だった私。まさにそれで夢の中に出てくるまで見たゲーム画面が、今まさに目の前に!!序盤~中盤で出てくるマシンガンをぶっ放すタイプのボスのようだ!!
撃ち返っ…ぶるああああぁぁ!!
撃ち返っ…ぶるああああぁぁ!!
現実は甘くねええええぇぇ!!(一機消滅)
現実は甘くねええええぇぇ!!(一機消滅)
補給しよう。
補給しよう。
なんかもう、ただただ楽しい。
なんかもう、ただただ楽しい。
ソンクラーン、あまねく地上の民は死ぬまでに一度は行くべきだ。
「もしかして…オイラを撃つの?」という表情の少年。撃たないよ。
「もしかして…オイラを撃つの?」という表情の少年。撃たないよ。
老若男女、国籍も超えて、「撃つの?」「撃たないの?」「撃つなら撃つよ?」というアイコンタクトがとっても楽しい。この日だけは共通言語なんて要らないんや!
って、おめーが撃つのかよ!!
って、おめーが撃つのかよ!!
でもごめんそりゃこっちだって撃ち返すよね!!
でもごめんそりゃこっちだって撃ち返すよね!!
少年「一機消滅!!」
少年「一機消滅!!」
ここは強烈、わざわざスプリンクラーを常設している。
ここは強烈、わざわざスプリンクラーを常設している。
映画「プライベート・ライアン」のオープニングの如く、銃撃(水)が飛び交っているのだ…しかも空から。
スッカリとグッショリ濡れてしまった。
スッカリとグッショリ濡れてしまった。

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ネルソン「いやー、ビショビショだわ!」
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池田さん「僕もビショビショです!」
ネルソン「いやなんでちょっと立ち方かっこつけてんだ」
!
池田さん「そんなこと言って…ネルソンさんは自ら水を被ってたじゃないですか?」
ネルソン「えっ」
ネルソン、不正を働く決定的シーン。
ネルソン、不正を働く決定的シーン。
ネルソン「ちょっと、撮ってんじゃないよ!」
池田さん「ちょっと、撮ってんじゃないよ!」
ネルソン「え、何なの、ここでその返しは何なの!?」

ちなみにこの水かけ祭り、激戦区とは言えど主要の通りに限ったことではない。冒頭で言ったはずだ、タイ王国全域のお祭りだと。
こんな感じで歩道から撃って来たり、
こんな感じで歩道から撃って来たり、
こんな感じで車上から狙って来たり、
こんな感じで車上から狙って来たり、
こんな感じで、
こんな感じで、
わざわざ灰を塗りたくりに来る。
わざわざ灰を塗りたくりに来る。
このおっさんは若い子に触りたいだけとちゃうんか、という疑念は消えない。
文字通り、もう「滅茶苦茶」だ。
文字通り、もう「滅茶苦茶」だ。
このあと池田さんと別れ、夜は単独行動に。バンコク市内のソンクラーンの戦場は、カオサン通りとシーロム通り、そして夜のRCA通りで主要三拠点となる。夜というのは、この地域周辺にはクラブが立ち並び、毎年踊り狂って水被ってお祭り騒ぎ!になるらしいのだ。
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参戦!パーティーピープルが夜通し集うRCA通り!

そのRCA通りへの途中、再びシーロム通りを駅から見下ろすとどえらいことになっていた。
何だ…。
何だ…。
何だこの、魑魅魍魎どもの宴は…。
何だこの、魑魅魍魎どもの宴は…。
ハッ!…そうか、しまった!この時間がシーロム通りのブンブンタイム(造語)だったのかー!!
ハッ!…そうか、しまった!この時間がシーロム通りのブンブンタイム(造語)だったのかー!!
しかし、今の私に、二箇所を撮る時間はない…。後ろ髪を引かれる思いで、未見のRCA通りへ向かう。後ろ髪を…引かれる思いで……ちくしょう!
駅構内には、足裏の水気を払うためシートが敷かれていた。
駅構内には、足裏の水気を払うためシートが敷かれていた。
屋外はいくらでも濡れてもいいが、ソンクラーンと言えども屋内にそのノリを持ち込むことは禁止とされている。仕事にならなくなっちゃうからね。駅構内で水鉄砲を撃っていた中国人の若者が、駅員さんに注意されていた。
RCA通りに最寄りの、「ラマ9世」駅から歩く。
RCA通りに最寄りの、「ラマ9世」駅から歩く。
うぅむ、ラストステージ感あるわ。
うぅむ、ラストステージ感あるわ。
さて、血…もとい、水の匂いが漂ってまいりました。
さて、血…もとい、水の匂いが漂ってまいりました。
はい、もちろんここからFPSです。
歩く若者たちも、ファッショナブルでセンシティブな服装だ。誤用なので真似しないように。
歩く若者たちも、ファッショナブルでセンシティブな服装だ。誤用なので真似しないように。
はい早速どーん!
はい早速どーん!
どーん!

どーん!

どーん!
…あれ?
…あれ?
誰も、撃ってこない…。

そもそも、水鉄砲を持っている子もそんなにいない…。

分かったぞ!きみたつ!きみたつわぁー!!
ただ、これらのクラブイベントに来ているだけなんだな。
ただ、これらのクラブイベントに来ているだけなんだな。
いや、もしかしたら、この先のクラブイベント内ではもっと水かけお祭り状態になっていたのかもしれない。しかし、どうやって入ればいいのか、そもそもお金もなかった、もっと正直に言えば一人じゃ心細かったので…。
素直に帰ることにしました、ぼくのソンクラーンはこれにて終了。よくやった方だよ。
素直に帰ることにしました、ぼくのソンクラーンはこれにて終了。よくやった方だよ。

こうしてソンクラーンは、三日間の行程を全て終えた。
こうしてソンクラーンは、三日間の行程を全て終えた。
洪水状態になったバンコクの風景を、粛々と復旧する公務員風の皆さん。
洪水状態になったバンコクの風景を、粛々と復旧する公務員風の皆さん。
無礼講はこれで全て終わり、明日からタイはいつもと同じ日常に戻ります。
無礼講はこれで全て終わり、明日からタイはいつもと同じ日常に戻ります。
翌日に同じ場所に行くと、まるで昨日までのことが嘘のように形跡は消えていた。
翌日に同じ場所に行くと、まるで昨日までのことが嘘のように形跡は消えていた。

来年参加したい人へ、ソンクラーンを楽しむための心得

・水鉄砲を持ったら覚悟を決めろ、水が入ってなくとも撃ってくる。
・カオサン通り、シーロム通り、夜のRCA通り(クラブイベント敷地内)が激戦区、楽しみたいなら必ずここへ。
・逆に、この激戦区を濡れずに通ることは不可能。バイクでもトゥクトゥクでもなくタクシーに乗り込もう。
・激戦区以外で撃つと時にはヒンシュクを買うことも。屋内では絶対厳禁、水鉄砲持ち込みでは入れない施設もある。
・怒っちゃいけないとは言っても、そのつもりがない人に撃つとたまにキレられる。タイ人からもキレられる。
・一番怖い存在は子供。遠慮がない、やつらはスマホをいじっていても撃ってくる。
・水鉄砲や水を売る業者も危険、やつらは商売のために盛り上げようと撃ってくる。
・誰かと行こう。RCA通りでは寂しすぎて死ぬかと思いました。
駅の改札のカード挿入口にはタオルでフタがされていた。そっか、壊れるもんね!
駅の改札のカード挿入口にはタオルでフタがされていた。そっか、壊れるもんね!
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