きっかけは歴史上の人物模写
そもそものきっかけは、2~3年前にやっていた「歴史上の人物の模写」だ。どんなものかざっくり紹介したい。
全部教科書に出てくる歴史上の人物。14人で飽きてやめた (写真はイベントで展示したときの)
こういうのをいっぱいつくってを繋げてパッチワークみたいにしたくて、地味に作りためてたのだが、14人作ったところで飽きてしまった。
この中でも編みやすい人と編みにくい人が居て、聖徳太子なんか何度編んでもまったく似てくれず困ったが、豊臣秀吉やザビエルは編みやすかった。
似てくれない
濃い顔は編みやすい
そして気に入ったものをTシャツにプリントしてイベントで販売までしようとしたが、まるで売れず……。
まだうちに在庫がある
中でも福沢諭吉は量産しやすい。なぜか似せやすく、工程も比較的少ない(ヒゲや帽子も不要、色変えの手間も少ない)からだ。
目の入れ方次第で人相変わるよ! の例
目をカッッと……
量産しているうちにふと「これ顔のまわりを編んで一万円札に出来ないだろうか」と思い始めた。
顔のまわりにこういうの編めば一万円札になってくれるはず!
前置きが長くなってしまったが、こんなきっかけで編み始めたのが今回の一万円だ。
サイズでかめ札をつくる
最初、今まで編んでた顔を利用して紙幣を編もうと思ってたが、それじゃダメだ。でかすぎる。
この顔に合わせて作ったら膝かけサイズになってしまう!
そこで、出来る限り小さいサイズの顔を編もうとしてみたが、これ以上小さいのはちょっと厳しい。
しまった、酔っ払いっぽくなってしまった! (福沢さんをこんなにしてしまってどうもすみません悪気はないんです)
つぎに衣類を着てもらう。この遠くを見てるかのような表情がよくない気もするがこのまま進めよう
ところで紙幣って、結構複雑な着色がされている。一万円札の場合、ベージュの土台にうっすら青とピンクのグラデーション? のような色。(本物の細部を掲載できないので手持ちの紙幣を見てください。)
この微妙な色を手持ちの毛糸でどこまで表現できるんだろう。
手持ちの毛糸でなんとかなればいいと思う
薄ピンクと薄い水色のグラデーションに編みたかったが、あざやかすぎないか、これ。まあいいか。
パステルなグラデーション紙幣土台
これにパーツを乗せて、縫いつけていく。パーツが乗れば、それっぽくなる……はず!
そういや福沢諭吉の服も手持ちの色では表現しきれずカラーにした
なぜかハワイアン
途中でふと思った。妙にハワイアンな雰囲気出てないか。
柄がなぜか浮かれてきた
現物で使われてる配色と一番近い色で、なんとなく模様を似せて描いたらこうなった。なんか妙に浮かれてる。
左のほうにあるサーフボードのような模様のせいだろうか。ほんとの一万円札をもとに刺繍してるのに、模様が妙にかわいく見える。
どんどん浮かれてくる
これ忠実に再現しようとしなくても、なんとなく複雑な模様を乗せておけば紙幣っぽさが出るんじゃないか。
さりげなくなにか違うものを混ぜてみよう。
こんな微生物みたいなの居るぐらいだし
ゾウリムシいても馴染みそう
そう思ってゾウリムシやヘビを入れてみたら、どこか熱帯のジャングルに迷い込んだ人みたいになってしまった……。
どこに迷い込んだんだ…… という図柄
なぜかトロピカルになってきたところで、とりあえず完成としよう!
できた!!
使い道を考える
さて、これの使い道をなんパターンか考えてみたが、
案1)おとりに使う
無駄にぬか喜びさせたい場合の作戦
「そんなのに引っかかるやつあるか」と思われるかもしれないが、私はさっきどこかに置き忘れたメガネを探し求めて裸眼でウロウロしてたところ、(視力0.04ぐらいのド近眼です)
なんと本物の紙幣に見えたのだ、一瞬。
ほら、これだとちょっと遠くから見れば紙幣に見えなくもない(裸眼の視界を再現)
案2)手品に使う
「財布から出した一万円札が……
おっきくなっちゃった!」というアレだ。上手い人がやればきっといい感じにできることだろう。(が、そんなグッズいくらでも売ってる)
大きくなってなぜかニットに!
案3)セーターの柄にする
ためしにセーターに乗せてみたところ、意外としっくりきた気がしてるがどうか。
セーターとニット紙幣にスナップボタンを付け、洗濯時には外して洗えるようにし、着るときには装着できるようにしようかと本気で考えてる。
いや、けどこんなん着てたら通りすがりの人に振り返られるか……
せっかくちゃんと作ったんだからいい感じに使いたいという思いがあるので、しばらく部屋に飾っておいて、それからどうするか考えてみようと思う。
紙幣の模写に懲りた
紙幣の編み模写、やってみたはいいが、刺繍の分量が多くて修行のようだった。もう当分はいいや……と思ってるが、忘れたころにまたやるかもしれない。