「バター」と「浅漬け」を作りたい
振動を利用してどんな料理ができそうだろう? と考えてまず思い付いたのが「生クリームを振りまくってできるバター」(※ホイップクリームは更に泡立てるとバターになる)。あとは浅漬けなんかもできそう。
そこで大体同じ重さの生クリームとキュウリを用意する。たまたまキュウリ2本分が生クリーム(パック込み)とまったく同じ重さだった。
バターにするときは、動物性で乳化剤・安定剤が入ってない、乳脂肪分高めのものを選ぶ
自分の誕生日と同じ「218」という数値に縁起のよさを若干感じる
つぎにこれにどうやって振動を与えるか考えてみよう。考えられるのはこの二択。
・身体に食品をくくりつける
・フラフープに容器を取り付けて食品を入れる
どちらにしようか迷ったが、前者だと「振動が弱すぎて、バターにならない気がする」との助言もあったので後者にしようか。フラフープの両端に、粘着強めのテープで容器をきっちりとくくりつけた。
フラフープの両端を同じぐらいの重さにしたほうがバランス取れるんじゃないかという適当な予想
これだと重くてまわせるかどうかちょっと心配でもあったが、事前に水を入れてテストしてみたら何となくいけそう。
それぞれの容器に材料を入れる。
生クリームはペットボトルに
もう一方の振っても液漏れしない容器にはキュウリと浅漬けの素を入れる
ここでふと気付いた。しまった……浅漬けの素の重さのことを全然考えてなかった……。
うっかりしすぎてた
重いのでキュウリを半分ぐらい抜き取る……
まわしてみたら、フラフープが重い
ハッキリ言ってフラフープについてはそこそこできる自信がある。最初のころは15分続けるのも苦労し、筋肉痛にもなり、15分経つのがすごく長かった。けど最近はそんなことはまったくなく15分ぐらいは落とさず軽くできる。1時間でもいけると思う。
それでも生クリームとキュウリを装着したフラフープは重くてきつかった。
重さのせいで、たびたびフラフープの連結部分が外れる。いつもは力いっぱい引きぬこうとしてもなかなか外れないのに。(上の動画でも最後外れた。)
引っこ抜くのが大変なのによく外れる
とにかく落ちそうになっても根性で続けないと、いつまで経っても終わる気がしない。執念深く続けようとした動画を見たら身体がぐらんぐらんになってた。
ぐらんぐらんなのにしつこく続いてる動画はこちら。
浅漬け、10分で撤退
執念のフラフープを続けること10分。浅漬けのはそこそこ浸かってくれた。もうキュウリなんてさっさと外して少しでも身軽になりたい!
「重い!」と言いつつ実は更に抜き取ってたので最初よりもだいぶ減ったが完成とする
生クリームだけだと軽い……!!
だいぶ軽くなった(ような気がする)ので、重さのバランスなんてそんなに考えなくてもいいんじゃないか!? と試してみたら、いや……全然そんなことなかった。
なんとか身体でバランス取ろうとするも
すぐ落ちる
生クリーム200gでこんなにバランス傾くとは。片方だけ重たくなってよく分かったのだが、フラフープって、重たい部分が身体に触れると速度が上がるものらしい。
重さのバランスの差がありすぎると、軽い部分が身体に触れてるあいだに速度が落ち過ぎて、すぐに落ちてしまう。
生クリームが固まらない問題
ひとまずキュウリを戻し、重さのバランスを整えて続けてみたが、生クリームがなかなか固まらない。
この日は3月にしては暖かくて、気温も20度近かったので「暖かすぎて固まらないんじゃ……」という話になったり
ペットボトルに保冷剤をつけるが
気がついたら5メートルぐらい離れたところに飛ばされてた
あとは「容器に対して、クリームの量が多いのでは」という説も浮上。通常のやり方で生クリームを泡立てる場合も、量が少なめのほうが早く済む。
すこしトロッとしてきた生クリームを半分、キュウリが入ってた容器に移す
これで重さも均等だし、最初からこうすればよかった……。
これで両端に100gずつ(+容器)。かなり軽く感じる! ここから3分程度で角が立つほど固まった。
近づいてきたか……!?
まわし続けること40分。(まわした時間のおおよその合計で、容器移し替え等の時間は含んでません。)
なんとなくゴールは近い気がする。脳内でサライが聴こえてきた。
ゴールが見えてきたおかげで公園で遊ぶ子供たちに手を振る余裕も
ラストスパーーーー……ト
冷やしてやり直す
結局、公園ではバターになることはなかった。もうちょっと頑張ればいけたかもしれない。
やっぱり暖かすぎるせいでもありそうなので、自宅に持ち帰って軽く冷やしてから今度は室内でおこなう。
逆光のせいで暗い。なぜかダンサーっぽく見える
まわすこと10分。片方の容器が「チャポン…!!」と音を立てた。
明らかになにかが起きた。
バターだ!!!
生クリームがバターとホエー(乳清)に分離した。けどもう片方はまだクリームのまま。
もうしばらくまわし続けること5分、もうひとつの容器のほうも音を立ててバターになった。この時間差は一体なんだったんだろう。
2つの容器から取り出したバター
食べてみると、クリームっぽいのに紛れもなくバターだ! 今までのバターってなんだったんだ……と思えるぐらい美味しい。言いすぎのような気もするけど言いすぎじゃなくて、これはまた作りたい!(フラフープじゃない方法で。)
美味しかったが、塩分のなさが物足りなくて少し塩を混ぜた。
その後バターを食べたいがために、いつもよりもよくパンを買った
フラフープでバターを作るためのまとめ
今回の実験、フラフープをまわしてる時間を合計するとおよそ1時間かかったが、多分本来はここまでかからないんじゃないかと思う。
コツや手順をまとめよう。
(1)ついでに余計なものを作ろうとしない
欲を出すべからず
(2)生クリームは出来るだけ分割して容器に入れる。
これ以上分けると少なすぎる気もするので、100gずつがいい気がする。
(3)なるべく薄着で!!(厚着だとフラフープはまわしにくいです。これは軽いフラフープのときも。)
(4)腕はなるべく高めに上げて(容器が激突すると痛い)
ここまで上げると疲れるので適度に上げよう
そのほうが疲労も軽減されるし、日にも焼けないし、いいと思う
この条件で、コツさえ抑えれば多分30分ぐらいでできるんじゃないか。
もう一度試してみよう!! と思ったが……
いつの間にかできてたアザとその後きた筋肉痛でそれどころじゃなかった。
アザはキュウリが重かったときに容器が足に激突したときのもの(だと思う)なので、生クリームだけで軽ければこうはならないはず(……と言いきっていいものか)。
痛い思いをしてでもバターを生み出したい人にはオススメです。
……と言っておこう。
養成ギプスか
この翌週、フラフープがウソのように軽く感じるようになってた。なんと呼吸をするかのような軽さ! 軽い。軽すぎる。あっという間に15分が経った。
……というのは1日だけで、その後すっかり元通りに。あの軽さをまた味わってみたいので、今後もたまに重いフラフープをやってみてもいいかもしれない。