どこまでヨーグルト化はできるか
種菌と乳があれば、ヨーグルトは自宅でつくれるもの。
例えば、牛乳で満たした風呂釜に菌を培養しておけば、ヨーグルトの風呂をつくることだって可能……なんでしょうか。やらないけど。
まずは手始めに、オーソドックスなプレーンヨーグルトからつくってみます。
常温でもつくれるらしいけど、文明(ヨーグルトメーカー)に頼ります!
(1)まず、てきとうな牛乳とヨーグルトを用意。
(2)牛乳をちょっと減らして、熱消毒したスプーンでヨーグルトを入れて…… (スプーン3~4杯くらい?)
(3)わっしゃわっしゃとよく混ぜて……
(4)ヨーグルトメーカーの中へかくまいます。
できてる!
さっそく食べてみましょう。
おっ。市販と比べて明らかにちがうなーとおもったのが舌触りです。
絹豆腐(市販)と木綿豆腐(自宅)くらいの差はある気がする。
だからといって自宅培養の方が不味いってことではないのだけど、なんとなく……そうだな、野生っぽいのかもしれない!
と。そんな感想を抱いたところで、ここから先は
どんどんといろんな製品で試してみます。
1. カフェラテ
コーヒーの苦みと、ヨーグルトの酸味が不協和音を起こしている!
発酵をさせすぎてしまったのか?という懸念もあるのだけど……
2口目はなかなか進みません。
2.マミー
固まらないかなーとは思いつつも、結果を自分の目で見てみたかったという、そんな気持ちの成れの果てだけど、飲んでみたら意外と美味い!
双方の菌たちが、掛け算をしあって新しい酸味を呼び寄せてきている感じがします。
3.いちご牛乳
こちらも、あんまり固まらない!
ですが発酵したことによって、いちご牛乳のふわーっとした甘みの一部が消え、酸味優勢になったこの感じはなかなかです。
4.豆乳・さくら味
あまずっぱい!
「あまずっぱい」という表現はピンクを想起させるけれど、やっぱりピンクと酸味って相性いんじゃ。
デフォルトの「豆乳・さくら味」よりも、さらにさくらに寄り添っているような気がします。
5.アーモンド飲料
くさった豆腐……??
いや、くさった豆腐はまだ食べたことがなかったけど、たぶんきっとこんな感じなんじゃ……?
めくるめく悲しみが怒濤のごとく押し寄せてきます。
ところで。突然ですがひとつ、大事な発見をしました。
失敗作は、練乳をいれるとだいたい紛れます!
カロリーやら糖分やらをばっしばしと加算している感は満載なんですけど、これによってあらゆる失敗を多少はカバーが可能!
と、心強い味方を手に入れたところでさて。更に実験をつづけます。
6.生クリーム
美味い!
牛の乳が混入しているという事実を、においで、食感でめちゃめちゃ主張をしてきます。これはたまりません。
こんなに贅沢していいの?と、不安になるくらいに。
ちなみに。生クリームが発酵したらサワークリームになっちゃう?と懸念をしていたのだけどそうでもなかった。
7.ココナッツミルク
夏の衣替え初日の青少年を彷彿とさせるさわやかさです。においが良い!
ヨーグルトとして食べるのもいいんですが、隠し味などに使ってみるのもよさそうな気がします。
8.コーヒーにいれるフレッシュミルク
率直に言うと「体にわるそう!」
きらいじゃない味。でも、素直に口には出来ない味。
だったらなぜ、これをつくろうとおもったのか?と自問自答を繰り広げたいところですが……もう、なんていうかそう、好奇心に負けたのです。
思いのほか、どの製品よりもしっかりと固まりましたが。
生クリームの黄金比率はどこ?
どうやら、生クリームが最強という事実がわかってきました。
けれど生クリームって割高よね?
そんな思いに胸がざわざわとしてしまうくらいには庶民です。
入れる液体の全部を生クリームにしなくってもいいんじゃないだろうか?
試してみましょう。
4種類の配合でつくってみました。①がいちばん、生クリーム濃度が高い。
うーん…… あんまり……
違いがわかる女ではなかったせいなのかもしれないのですが、
たいして変わらないようにおもいます。
まあ、濃度がいちばん高いのが美味しいっちゃ美味しいけど……
微差!!
結論
食べ切りたい!
この一週間で、どれだけの乳酸菌を摂取したのだろう?
数字はイマイチ苦手なので、ふと考えたら気が遠くなってきてしまったのだけど、そんなことはどうでもいい。ヨーグルトを育てる生活はなかなかに楽しかった気がしています。
それにしても……腐らないうちにどうにか全部食べ切りたい。