
集まれ、手酌ファン
お酌 VS 手酌。聞くや否やほとばしる思いが、世のお酒好きたちにはあるのではないか。
どう思いますか、とひとたび聞いてしまえば
「手酌って、なんだか寂しくない?」「いや、気楽でいいものだよ」「楽といえばお酌って手軽なコミュニケーション法でしょう」「そんなことないよ、お酌抜きでも会話ははずむし」「そもそもお酌の歴史はだね…」「お酌の強要問題ってのもあってさね…」
なんてなふうに会話は徐々にヒートアップ、最後のほうまでくるとセクハラパワハラ的なお話にもなってこりゃパンドラの箱的なもん開けちゃいましたかねってな事態になりかねない(誰かが言ったことじゃなく、全部私の妄想ではあるのですが)。
今日は、そういう難しい飲み会ではないことをまずはお知らせしておきたい。
どう思いますか、とひとたび聞いてしまえば
「手酌って、なんだか寂しくない?」「いや、気楽でいいものだよ」「楽といえばお酌って手軽なコミュニケーション法でしょう」「そんなことないよ、お酌抜きでも会話ははずむし」「そもそもお酌の歴史はだね…」「お酌の強要問題ってのもあってさね…」
なんてなふうに会話は徐々にヒートアップ、最後のほうまでくるとセクハラパワハラ的なお話にもなってこりゃパンドラの箱的なもん開けちゃいましたかねってな事態になりかねない(誰かが言ったことじゃなく、全部私の妄想ではあるのですが)。
今日は、そういう難しい飲み会ではないことをまずはお知らせしておきたい。


「手酌好きな方、いませんか?」と当サイト関係者に声をかけたら一瞬でメンバーが大勢集まった


向かって右側にはお酌・手酌どっちでもない派(こちらも当サイト関係者)が座り、立会人として見守る


「はい、全員手酌で注ぎ終わりましたか~」「では、かんぱーい」

宴会で「手酌限定」にしたらどうなるかを調べたい
口では手酌が大好き、といっているが、では実際本当にお酌禁止の手酌限定にしたら宴会はどんな雰囲気になるだろう。それを調べるのが今回の「手酌会」なのだ。
調査にあたり手酌会メンバーにはルールを3つ守ってもらった。
その1.お酒は自分で頼み、手酌で摂取する
調査にあたり手酌会メンバーにはルールを3つ守ってもらった。
その1.お酒は自分で頼み、手酌で摂取する


最初のビールも1人1本体勢

さらに手酌を存分に楽しむためお酒だけではなく料理にもこんなルールを設定した。
その2.食べたいものは自分で頼み、基本的に一人で食べる
そう、お酒も料理も自分で頼んでひとりじめ! というルールだ。
その2.食べたいものは自分で頼み、基本的に一人で食べる
そう、お酒も料理も自分で頼んでひとりじめ! というルールだ。


おつまみ選びがいつも以上に真剣になり、かつみんな楽しそうだ

なお、料理に関しては1人でまるまる1皿だと食べきれない・飽きるという事態が起こったためこのあとルールの追加を行った。後ほどお伝えしたい。
さらにもう一つ、これもある意味、「手酌」でいこう。
その3.醤油などの調味料も自分で注ぐ
さらにもう一つ、これもある意味、「手酌」でいこう。
その3.醤油などの調味料も自分で注ぐ


醤油もお酌禁止でお願いします!「えっ!」

すべてを手酌にしてこその、手酌会である。
以上、基本的にお酒も料理も「シェア」しない、徹底的にお隣の飲食に気をつかわない、という考え方をもとにしたルールだ。
以上、基本的にお酒も料理も「シェア」しない、徹底的にお隣の飲食に気をつかわない、という考え方をもとにしたルールだ。


ちなみに、立会人には以上のルールは適用しない


立会人たちがお酌をする間も、手酌会メンバーは手酌である。このコントラストが宴会になにをもたらすのか

それぞれの、手酌ストーリー
この3つのルールで、さてどんな宴会になったのか。見ていこう。
ひごろ手酌を旨としているメンバーだけに最初からかなり生き生きとした様子である。各々が粛々と飲み、そして追加オーダーをキメていく。
ひごろ手酌を旨としているメンバーだけに最初からかなり生き生きとした様子である。各々が粛々と飲み、そして追加オーダーをキメていく。


残量の有無をメンバー各々が確認

上の写真の右、今回のコラボ企画をともに運営しているトークライブハウス・東京カルチャーカルチャー店長の横山メンバーは高知県出身。
地元では量を飲む人が多いので、注がれるままに飲んでいいるとかなり飲みすぎてしまう。ペースを自分で管理したいということから根っからの手酌一派である。
地元では量を飲む人が多いので、注がれるままに飲んでいいるとかなり飲みすぎてしまう。ペースを自分で管理したいということから根っからの手酌一派である。


そうなんだよ


こういうのがいいんだよ

なんの違和感もなく会話しつつ手酌がすすんでいた。おお、まさに手酌会メンバー。
横山メンバーとまったく逆の見方で手酌一派に名を連ねたのが当サイトライターの馬場メンバーだ。
横山メンバーとまったく逆の見方で手酌一派に名を連ねたのが当サイトライターの馬場メンバーだ。


いいねいいね(中央が馬場メンバー)

飲むペースが早いので注がれるのを待っているといつまで経っても飲めないのがまどろっこしい、のだそうで、この日は次々勝手にオーダーして絶好調である(“勝手に”というのは今日はほめ言葉です)。
さらに当サイト運営のニフティからやってきた無類のお酒&食べ物好きである阿部メンバーは「お酌に気をつかうことなく、会話、お酒、つまみに集中したいんです!」と、瓶ビールからグラスへの美しい3度注ぎを披露。
さらに当サイト運営のニフティからやってきた無類のお酒&食べ物好きである阿部メンバーは「お酌に気をつかうことなく、会話、お酒、つまみに集中したいんです!」と、瓶ビールからグラスへの美しい3度注ぎを披露。


美しき泡!

確かにこれは手酌でなければできることじゃない。
ライターの斎藤メンバーは以前職場の風習で宴会ではかなりきっちりお酌をしていたそうだ。
ライターの斎藤メンバーは以前職場の風習で宴会ではかなりきっちりお酌をしていたそうだ。


のびのびと手酌、斎藤メンバー

宴会中、延々お酌に奔走したこともままあったらしく、なるほど「もうお酌はかんべんしてくれろ」という気持ちになるのも分かる。
手酌派を名乗る理由がメンバー各人それぞれなのが興味深い。
手酌派を名乗る理由がメンバー各人それぞれなのが興味深い。


ちゃんと盛り上がってる!

手酌でむしろうまれる信頼感
今回は「参加者の半数が手酌で飲んでいると、宴会っぽい雰囲気ではなくなってしまうのでは」というのが一番のチェックポイントとしてあったのだが、意外にも全体にまとまりがあった。
ニフティの信藤メンバーが、手酌派である理由として「すでにお酒を一緒に飲む間柄なのに、今さら気を遣いあうのも逆に他人行儀な感じがしてしまう」と挙げていた。
なるほど、むしろ手酌が許されることで信頼感が伝わっているのかもしれない。
ニフティの信藤メンバーが、手酌派である理由として「すでにお酒を一緒に飲む間柄なのに、今さら気を遣いあうのも逆に他人行儀な感じがしてしまう」と挙げていた。
なるほど、むしろ手酌が許されることで信頼感が伝わっているのかもしれない。


笑顔がとまらない信藤メンバー

……ということで、お酒の追加手段を手酌に限定しても宴会はいたって通常運行であった。


すきをついてトラップをしかける立会人(左からニフティ 橋田、ライター西村)だったが、ルールは最後まで守られた

当サイトのウェブマスターである林メンバー(写真右)は途中「家にいるみたいだ」とも。
確かに手酌会は自宅で飲む気楽さを宴会にもって出た感がある。
もしかすると、ルールその2「食べたいものは自分で頼み、基本的に一人で食べる」が、さらに家っぽさを加速させるのではないか。
どうなったか、見ていこう。
確かに手酌会は自宅で飲む気楽さを宴会にもって出た感がある。
もしかすると、ルールその2「食べたいものは自分で頼み、基本的に一人で食べる」が、さらに家っぽさを加速させるのではないか。
どうなったか、見ていこう。




いったん広告です
おつまみに個人の自由を!
手酌が宴会で思った以上に違和感がなかったのはお伝えしたとおりだ。今回宴席をいつもと一味違うものにしたのは圧倒的に料理の方だった。
メンバーには最初の一杯のほか、各々好きな料理を一品ずつオーダーしてもらったのだが、結果、こうなった。
メンバーには最初の一杯のほか、各々好きな料理を一品ずつオーダーしてもらったのだが、結果、こうなった。


法事か

偶然にも刺身3点盛り合わせを頼んだ林メンバーと信藤メンバーがこれまた偶然隣の席だったため、この一帯のみが一気に法事の後の会食(もしくは社員旅行の旅館の食事)のような雰囲気に。
そうか、こうなるのか。
そうか、こうなるのか。

焼き鳥問題、レモン問題でもうもめない
とはいえ、他のメンバーは刺身ではなく各々が好きなものを頼んでいる。続いてやってきたのは横山メンバーの串盛り。


うむ

このタイミングに合わせ、立会人3名が別途頼んでいた3人前の串盛りもテーブルに運ばれたのだが…


橋田立会人が串からはずしはじめると…


「あっ、串からはずしてるぞ」

「あっ、串からはずしてるぞ」「ほんとだ、はずしてる」「はずしてる~」と手酌会メンバーからあいついで茶化されたのだった。


「言われた~~っ」

これを横目にまるまる一皿焼き鳥を自分専用にオーダーした横山メンバーは「おれは串から食べるもんね」と得意げである。


斎藤メンバーが頼んだのは、チキンの香草パン粉焼き

続いてやってきたのは、斎藤メンバーが頼んだチキンの香草パン粉焼き。これに斎藤メンバー、誰に何も断ることなくしずかにレモンを回しかけた。
そう、宴会で言われがちな「焼き鳥串からはずす問題」や「レモン絞る問題」が手酌会では問題にならないのだ。
今日のルール設定ならば、串から肉をはずすのもはずさないのも、添えられたレモンを絞るのも絞らないのも、すべてが個人に許されている。
そう、宴会で言われがちな「焼き鳥串からはずす問題」や「レモン絞る問題」が手酌会では問題にならないのだ。
今日のルール設定ならば、串から肉をはずすのもはずさないのも、添えられたレモンを絞るのも絞らないのも、すべてが個人に許されている。


誰にも切り分けることなくかぶりつく。宴会という地でかつて許されることのなかった自由

立会人として、手酌会のメンバーの人たち、心底楽しんでるな…と羨ましく思ったのがこの瞬間であった。

「取り分け」からの解放
自由な料理のセレクト&独り占めルールは、料理の取り分けからもメンバーを完全に解放した格好となった。
特にサラダや小鉢といった、どう分けるのかどれくらいずつ食べていいのかという料理に迷うすきを与えない。
特にサラダや小鉢といった、どう分けるのかどれくらいずつ食べていいのかという料理に迷うすきを与えない。


なぜなら、今日は一皿全部自分で食べるから


ちまちま分けていた小鉢も今日は堂々とオーダーできる

「外国には取り分けないのが普通って国も多いですもんね」
とうっかりマジレスしそうになるが、一人ひとりが自分の料理を注文する宴会、というのもこれまたアリな雰囲気が充満したのであった。
とうっかりマジレスしそうになるが、一人ひとりが自分の料理を注文する宴会、というのもこれまたアリな雰囲気が充満したのであった。

「シェア」ではなく「トレード」である
ただ、お酌禁止が宴会の最後まで完遂されたのとは違い、料理の取り分け禁止は後半ゆるみが出た。


(……あれ、いいな……)

そう、人が食べてるやつがちょっとうらやましくなってきちゃった、のである!
阿部メンバーは後日「あの人の肴ちょっと頂きたい…と思ったときは、正直、料理をシェアしあっている立会人の方々がとてもうらやましかったです」と当時の心情を白状してくれた。
結果的に後半は手酌会メンバーにも「トレード」と「振る舞い」という追加の緩和ルールを適用したのだった。
阿部メンバーは後日「あの人の肴ちょっと頂きたい…と思ったときは、正直、料理をシェアしあっている立会人の方々がとてもうらやましかったです」と当時の心情を白状してくれた。
結果的に後半は手酌会メンバーにも「トレード」と「振る舞い」という追加の緩和ルールを適用したのだった。


きっかけは、ニンニク

「トレード」のきっかけは、林メンバーによる馬場メンバーへの「その貝の蒸し焼き、汁のなかのニンニクひとかけでいいのでくれませんか。そうだ、おれの皿から好きなのひとつ取っていいんで」という声。
林メンバーによると、この行為は「シェア」ではなく「トレード」なのでありだろうという主張。立会人3名全員の賛成のもと許可となった。
ニンニクへの執着がおつまみ鎖国を開国へと導いた。
林メンバーによると、この行為は「シェア」ではなく「トレード」なのでありだろうという主張。立会人3名全員の賛成のもと許可となった。
ニンニクへの執着がおつまみ鎖国を開国へと導いた。


林メンバーは「われわれは貿易をしているのだ」と主張(そろそろ酔っ払ってきています)

また「振る舞い」は、単純に食べきれなくなった料理を他のメンバーへ解放するもの。
モツ煮込みを頼んだ馬場メンバーが、思いも寄らぬ量の多さにこの法案を提案、全会一致で可決したものだ。
モツ煮込みを頼んだ馬場メンバーが、思いも寄らぬ量の多さにこの法案を提案、全会一致で可決したものだ。


値段からは考えられない、鍋いっぱいという量できた

このようにおいしいモツ煮が人々に解放されたこともあり最後まで手酌会は盛況のまま散会したのであった。
完全に「めでたし、めでたし」であった。
完全に「めでたし、めでたし」であった。


「振る舞い」法案の可決により、立会人3人で独占していた船盛りも解放された


めでたしめでたし




迷いをルールで断ち切った会

「手酌限定!」、「料理は独り占めで!」
今回のようにばしっとルールで決まると、あとはお酌しようかどうか、料理をどうわけるか、迷うことなくのんびり飲めてのんびり食べられることが分かった。
「手酌貧乏」とはいうが、楽ちんなのはやっぱり魅力なのである。
われわれは大人だ。お酌の魅力ももちろん分かってはいる。でも、気が置けない間柄ならこんな飲み会もいいんじゃないか。手酌会のメンバーはみんな楽しそうでうらやましかったです。
今回のようにばしっとルールで決まると、あとはお酌しようかどうか、料理をどうわけるか、迷うことなくのんびり飲めてのんびり食べられることが分かった。
「手酌貧乏」とはいうが、楽ちんなのはやっぱり魅力なのである。
われわれは大人だ。お酌の魅力ももちろん分かってはいる。でも、気が置けない間柄ならこんな飲み会もいいんじゃないか。手酌会のメンバーはみんな楽しそうでうらやましかったです。


無事に写真の撮影も終了したあとは、立会人3人もみんなほっとして手酌してた






