葛西臨海公園にやってきました
家から一番近い砂浜といえば葛西臨海公園。人工渚があり、若者や家族連れの楽しそうな声が響く。夏だねぇ。楽しそうだねぇ。
天気予報は雨だったけど、なんとか曇りでとどまっている。
砂浜全体を使って枯山水をしようものなら大顰蹙は確実だし、そんな体力勝負の遊びもしたくない。こぢんまりと、目立たないように静かに遊びたい。
100円ショップでお盆、フォーク、タッパを買ってきた。
これで枯山水を楽しむ所存。
タッパに砂を入れ、平らにならす。左右に振ったりトントン叩いたりすれば平らになるのだ。ゴミなどを取り除いて、いざフォークを入れた。
この中で枯山水を楽しみたい。
たぶんフォークで綺麗な紋様を描けるはずである。
ん?
DPZあるある。『やってみたら全然うまくいかない』パターン。
ダメだ。フォークが通ったあとには枯山水っぽい紋様は出ず、多少砂に凹凸が出来た程度。枯れでも山水でもない、ただの砂遊び。
思うに、砂質の問題なのである。さっきタッパに入れた砂はフォークの歯のサイズに対して粒が大きすぎたのだ。
だったら、と思って波打ち際にある細かい砂を使ってみることにした。
波打ち際は明らかに砂質が違うのだ。
ノウハウその1『細かい砂を使え』
効果は覿面であった。細かい砂をタッパに入れてフォークを入れてみたら、まぁまぁそこそこに紋様を書けた。
枯山水っぽいの作れそう。
ノウハウその2『砂は浅めが良い』
細かくてサラサラってのがビーチコーミング枯山水においては重要なのであった。そして、広めのお盆に薄く砂を敷くのも重要だった。タッパにたくさんの砂を入れるより綺麗な紋様が出る。
お盆に浅めに砂を敷きましょう。
ノウハウその3『フォークは軽く持つ』
フォークを強く持つと柔らかい線が書けないので、あくまで軽く。手で軽く支えるような軽さを持つのが肝要である。
フォークは持つのではなく手で支える程度。
ノウハウその4『貝殻や石、ゴミを拾う』
砂に線を書くとこまでは出来た。さて、枯山水と言えばなんか良い感じの岩とかオブジェである。そういうのは砂浜に落ちてるのを拾って使うとソレっぽいだろう。
って事で拾ってきた。
意外にゴミは少ない。もしかしてゴミ拾いしてるかしら。
石とか貝殻、小さめの流木なんかを拾ってきた。ペットボトルの蓋など、小さめのゴミも落ちてたので拾ってみた。ビーチコーミングって普通に楽しいですね。
色々拾ってきたよ。
材料とノウハウは揃った。ではこれらを使ってビーチコーミング枯山水をやってみたい。あらたな芸術の扉を開くのだ(と、大きいことを言ってみる)。
移動して枯山水を作る
ところで、枯山水を作るって書くのが面倒なので、「枯山水を作る」って意味として「枯れる」と書きたい。
落ち着いて枯れられそうな岩のテーブルがあったので道具を並べてレッツ枯山水。
頑張ります。
ノウハウその5『砂を平らにならす』
100円で買ってきたお盆に砂を広げ、平らにした。お盆を静かに左右に振ったり上下にトントンと叩いたりすれば平らになる。
ただし、左右に振りすぎると真ん中が厚くなり、左右の砂が薄くなる。これを防ぐ為には、最初に左右の砂を厚めにしてからお盆を振ると良い。
どうでもいいノウハウがどんどん溜まっていきますな。
砂を平らにするノウハウ。
ここにフォークを走らせ、水の流れっぽい紋様を書いてみると、こうなった。
まぁまぁ、枯れてる。
ものすごい適当にやったんだけど、初めてにしてはなかなかの出来なんじゃないだろうか。
ここにさっき拾ってきた色々を並べてみると、こんな感じになった。
あれ、意外にお洒落っぽいぞ。
思いの外おしゃれな感じになりうろたえている。ゴミが入ってる辺りが消費社会への皮肉になってたりしないだろうか。匂い立つ現代アート臭。
次は、先にものを並べて枯れてみることにした。
あれ、なんか既にお洒落。
砂の上に石や流木を並べたら、そのままでもお洒落に見えてしまった。海岸を切り取ったような箱庭感。
そして聞えてくる青春の喧噪である。
ノウハウその6『心を乱すな』
ここ、葛西臨海公園では夏休みで暇な高校生とか大学生が楽しそうに遊んでいる。月曜の昼間からお酒を飲んで楽しそうだ。
若い男女、公園で青春の一コマ。僕には無縁だった世界である。トレンディドラマ見てるみたいな気持ちだ。
高校生当時の僕と来たら、夏休みじゅうずっと冷房が効いた電算棟でプログラミングをしていた。当時に戻れるなら是非外に連れ出してやりたい。こんな青春だってあるんだと教えてやりたい。
若いっていいですね(棒読み)。
そんな、乱れた心が見事お盆の上に投影された。震える紋様、雑なレイアウト。なんだ、この駄作は(ビーチコーミング枯山水における善し悪しがわかってきた)。
ザ・駄作。
こういうの、嫌いじゃない。
いつしか、「えー、これからカラオケ行こうよー」とか「なにあの鳥、ちょう可愛いー」みたいな声も聞えなくなった。彼らはそこにいるが僕が集中しているから聞えないのだ。
一人、集中して枯れる。
そして出来たこの作品(作品とか言っちゃったよ)。
真ん中の白いのが僕のメタファーである。四隅にあるのが青春な彼ら。えー!ちっとも集中出来てない!枯山水には見事に僕の孤独が投影されていた!作ってる時は無心だったが、出来上がって愕然とした。
題名「ぼっち」。
青春グループを見ていると、一人の人気がある男の子や女の子に集まる複数の異性、という構図が見えてきた。若い子ってストレートに弱肉強食である。
そんな様子が枯山水に投影された。
これ、最初に思ってたより楽しい遊びだぞ。
題名「勢力図」。
絵も描ける
一通り投影された僕のインナーワールド。飽きてたので絵を描いたりしてみた。
下の枯山水は、そう、当サイトのマスコットキャラであるZくんだ。
かわいい。
イギリスの国旗とかも。別にイギリスファンってわけでもないけど。
さて、ここからは完全に余談である
ビーチコーミング枯山水で書ける文章はこのくらいで、でもちょっと物足りないので余談を書く。
ザバスのプロテインで、大豆タンパクを使った『ザバス ウェイトダウン』ってのがある。一度買って飲んだけど味が好きじゃないのでやめた。
右側がザバス ウェイトダウンです。
これ、粉が異様にサラサラしているのだ。僕はこれ以上に細かくてサラサラのパウダーを知らない。
こんな見た目。ヨーグルトフレーバーなので爽やかな香りがする。
これをさっきから使っているお盆にぶちまけ、そして平らにならした。
お盆にぶちまける。
何をやっていて、この先どうなるのだろう?って思ってると思うが、正直大した話ではない。気にせず流し読みして欲しい。
平らになりました。
さて、ここでまた枯山水をしようって話ではない。ここにクエン酸の粒を落とすのだ。どうなるか?爆発などはしないので安心して欲しい。
クエン酸の粒を散らす。
細かいパウダーのプロテインにクエン酸の粒を落とすと、月面っぽいクレーターが出来るのだ。
以前僕は
『クレーター!大好きだ!』という記事を書いた。あれから5年。ついに家のなかでクレーターっぽいものを作る事に成功した。
月面っぽい写真その1。
月面っぽい写真その2。
5年越しのクレーター成功が嬉しくて書いてしまったが、枯山水とは全く関係無い。そこはもうすぐ終わる夏と青春な彼らに免じてご容赦いただきたい。
おしまい。
楽しいぞ、ビーチコーミング枯山水
本当の枯山水は敷居が高いが、こういう箱庭的な枯山水ならお手軽である。精神分析されちゃいそうだが、100円ショップなどでお盆をゲットして是非チャレンジして欲しい。
なお、お盆の縁は2cmくらいあった方が良いと思います。じゃないと砂がこぼれるので大変です。