特集 2014年8月15日

本当のいたちごっこがしたい

イタチのマネをするのがイタチごっこである。
イタチのマネをするのがイタチごっこである。
「いたちごっこ」という言葉をよく聞くが、あれはイタチのことをよく知らずに使っていないだろうか。

それではイタチに対して失礼である。

いたちごっこをする前に、イタチの生態について調べてみた。
行く先々で「うちの会社にはいないタイプだよね」と言われるが、本人はそんなこともないと思っている。愛知県出身。むかない安藤。(動画インタビュー)

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> 個人サイト むかない安藤 Twitter

気安くごっこにするな

「ハッカーとセキュリティソフトは常にいたちごっこ」「危険ドラッグは規制とのいたちごっこである」など、みんな気安く使う「いたちごっこ」だが、まず問いたい、イタチのことをどれだけ知っているのか、と。

イタチ。

体が長い茶色い動物、くらいの認識ではなかろうか。言われてみたら意外と知らない。

今回は正確にいたちごっこを理解するため、動物園でイタチを観察するところから始めようと思う。
というわけでやってきました井之頭自然文化園。
というわけでやってきました井之頭自然文化園。
最近この園にやってきたシロフクロウ。可愛い。でもアップにしすぎた。
最近この園にやってきたシロフクロウ。可愛い。でもアップにしすぎた。
この動物園にはテンというイタチ科の動物がいる。

それは厳密にはイタチではないのでは、という人がいるかもしれないが、そもそも我々がいま求めているのはイタチのごっこであり、テンそのものがイタチ科に属している以上、これはすでにごっこと言えるのである。

単にイタチを飼っている動物園が近くになかったから、という事情もある。
テポドンみたいな名前だな。
テポドンみたいな名前だな。
井之頭自然文化園には本園と分園とがあって分園の方が水辺の生き物なのでイタチそっちかと思って探してみたが実際には本園だった。戻る途中、それはカワウソだな、と思った。それくらいの認識なのだ、我々のイタチは(後で知ったことだがカワウソもイタチ科らしいです)。

それではさっそく登場していただきましょう、イタチ科代表ホンドテンです。
どうぞ!
どうぞ!
ど、、
ど、、
「いないときは金網に登っていることがあります」と書かれていた。いないけど。
「いないときは金網に登っていることがあります」と書かれていた。いないけど。
…。
…。
いない。

園内の係りの人に聞くと、テンは夜行性のため、夕方以降に姿を見せることが多いのだとか。それまでは巣で寝ているらしいよ。

僕以外にも「テンいない!」と騒いでいた小学生がいたが、すぐに飽きてゾウを見に行ってしまった。

アナグマならいた

というわけでテンはいったんおいておいて、別のイタチ科の動物を探すことにしよう。たまたま隣のブースがやはりイタチ科の動物だった。
クマって名乗ってる割にイタチなのかおまえ。
クマって名乗ってる割にイタチなのかおまえ。
イタチはイタチ科という仲間をもっているくらいなので、動物分類上はある一定数のイタチが存在するのだろう。調べてみるとスカンクもカワウソもラッコもイタチ科だった。言われてみれば、である。昨今、アイドルもイタチっぽい顔した人が多いだろう。流行りなのだ。

ところでどうだ、アナグマは。
いる。
いる。
テンと違って見えるところで寝ていた。隅っことか木のウロみたいな狭いところが好きなようだ。
いるけどすごい寝てる。
いるけどすごい寝てる。
やはりイタチの仲間である、夜行性なので昼間はガン寝だ。ぴくりとも動かない。
寝すぎだぞ。
寝すぎだぞ。
もっと長いしっぽを振りながら素早く走り回ったり、木々の間を飛び移ったりしているのかと思っていた。この記事ではそれを頑張ってまねするつもりでいたのだ。なんというボケつぶし、夜行性っていってもこの動物園5時に閉まるだろうが。

これではいたちごっこ、寝るまねして終わりだな、と思っていた矢先である。近くにいた子どもがにわかに色めきだった。

「テンいたよ!」

マジか!起きたのか、テン。まだ昼の3時なのに。

とにかくイタチらしいイタチを見るチャンスである。子どもたちの指さす方へと走った。
子どもの「いたよ!」につられて走る大人。
子どもの「いたよ!」につられて走る大人。
「あそこあそこ」「どこどこ(おれ)」
「あそこあそこ」「どこどこ(おれ)」
あ。
あ。
いた!
いた!
イメージ通りのイタチである。
イメージ通りのイタチである。
テンはブースの一番端の方に丸まって寝ていた。おそらく最初からそこで寝ていたのだと思うが気づかなかったのだ。

子どもたちが騒いだからだろうか、きょろきょろと落ち着きなく首を振っては周りの状況を確かめていた。ちょっとした音にも素早く反応して顔をむける様子は繊細で臆病、そんな印象である。それにしてもかわいい。

リアルイタチごっこ

それでは最後に僕の見た事実を元にしたイタチごっこをお届けしたい。

まずイタチは夜まで寝ている。どちらかというとフィールドの隅の方で丸まって寝ていることが多いようだった。
野生のは穴に入って寝るらしいよ。
野生のは穴に入って寝るらしいよ。
夜行性なので夜になるとねぐらを出て食べ物を探しに行く。
夜になって出かける僕を妻が無言で撮影してくれました。
夜になって出かける僕を妻が無言で撮影してくれました。
イタチは小柄ながら非常に凶暴な肉食獣で、小型の鳥類や自分よりも大きなニワトリやウサギなども単独で捕食する(ウィキペディアより)のだとか。

その動作は素早く木にも登る。
人の暮らす市街地にも生息しているのだとか。臆病で動きは非常に素早い。
人の暮らす市街地にも生息しているのだとか。臆病で動きは非常に素早い。
本拠地となる穴に加えて、外出先には休息用の穴を持っている。
本拠地となる穴に加えて、外出先には休息用の穴を持っている。
満足した。
イタチは群れを作らずに単独行動をする。
イタチは群れを作らずに単独行動をする。
以上、イタチごっこでした。

まとめ

ウィキペディアを見ると「いたちごっこ」というのは「いたちごっこ」「ねずみごっこ」といいながら相手の手の甲を順につねっていく子どもの遊びであると書かれている。その遊びに終わりがないことから「いたちごっこ」の語源になったということだ。

いたちの真似をしているうちに面白くなっちゃってきりがなくなる、という意味ではなかったのだ。すんだことなのでどちらでもいいが。
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