特集 2014年7月18日

対局時計を買った

これを読めば君も対局時計に詳しくなれる
これを読めば君も対局時計に詳しくなれる
ネットでモノを買う時、レビューにじっくり目を通し吟味するのが通例となった昨今。通販サイトにはたくさんの購入者のレビューが書かれてるし、ブログにはもっと詳しく写真入りで報告してくれる人もいる。またyouTubeを探せば動画で箱を開けるところからレビューされてる商品も少なくない(さすがにそこまでは要らないけど)。

ところが商品によってはほとんどレビューがないジャンルもある。対局時計がそうで、購入にあたり参考になる情報が少なくて困った。コンビニのお菓子とかレビューする暇があったら対局時計をレビューしろよみんな!と思ったりもしたが、ならば購入した自分がすべきではないか、ということでレビューしたいと思う。

(若干宣伝記事みたいですが、シチズンからは1銭ももらってませんのであしからず)
長崎より九州のローカルネタを中心にリポートしてます。1971年生まれ。茨城県つくば市出身。2001年より長崎在住。ベルマークを捨てると罵声を浴びせられるという大変厳しい家庭環境で暮らしています。

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なぜ対局時計?

さて、まずはなぜ突然、対局時計など買おうと思ったかというと、最近家族で囲碁にハマりだしたから。以前からぼちぼちとやってはいたが、「ヒカルの碁」をサンタからもらいブームに火が着いた(世間的なブームは気にしてない)。その中で、対局時計を使うシーンが出てくる。というか公式戦では必ず対局時計を使って打っている。で、 我々も(まだ超初級だが)買ったというわけだ。道具から入るタイプだ。

買った理由として、将棋での経験がある。
将棋も昔よくやってたことがあり、本を何冊か読んで勉強したりもした。が、良い手を打つには何手も先を読むことが必須で、やればやるほど長考化していき、1手に10分位かけることもザラになった。で、だんだん「早く!」とか「遅い!」とか言ったり言われたりするようになるが、かと言って考えなければ不本意な手を打つことになり、そんなこんなで次第に将棋から遠のいていった。
将棋はどんどん長考化し、それが問題となった。(写真はこの記事より)
将棋はどんどん長考化し、それが問題となった。(写真はこの記事より)
しかし対局時計があれば、およその問題がクリアできる。急かしたり急かされることがなくなるし、なによりもフェアだ。またトータル時間がわかるので、少なくともこれくらいまでには決着が着くという目処も立つ(時間無制限だとそれすらわからない)。うん、これから囲碁を本格的にやっていくなら必須アイテムだろう。また1つあれば囲碁に限らず、いろんなことに使えそうだ。
これを買った。シチズンのデジタル対局時計「ザ・名人戦」。
これを買った。シチズンのデジタル対局時計「ザ・名人戦」。

アナログかデジタルか

最初にほしいと思ったのは丸い時計が2コ並んだアナログの対局時計。アナログのゲームをやるなら時計もアナログの方がデザイン的にいいなと思ったのだが、調べてみると、アナログは「時間切れ方式」だけで「秒読み」ができないという。

「時間切れ方式」とは、持ち時間が切れたら即座に負けになる方式。一方、「秒読み」はテレビの対局などでよく見る持ち時間がなくなると秒読みに入り、規定秒数内で打ち続ける限り何手でも継続できる。

その他、デジタルならチェスで用いられるフィッシャースタイルという方式にも対応しているという。というわけでデジタルを買うことに決定した。
色はこれ一色のみ。外側はプレスチック製で、高級感はないが悪くない。対局時計としてはけっこう以前からある定番品で、現行のDIT-40で3代目となる。
色はこれ一色のみ。外側はプレスチック製で、高級感はないが悪くない。対局時計としてはけっこう以前からある定番品で、現行のDIT-40で3代目となる。

対局時計とは

大雑把に言えば、対局時計はタイマーを2コ並べたものだ。2つあるボタンの一方を叩くと叩いた側のタイマーが止まり、反対側のタイマーがスタートする。というシンプルなモノだ。
喋る! 女性の声でなかなか心地よい。

アプリ版

ちなみに対局時計は、iPhoneアプリでも幾つか出ている。
それを使えば機能的には一見ほとんど同じことが代用できてしまう。が、しかし対局は長丁場なのでバッテリー的な問題がまずある。また使ってる間電話とかメールとか他のことに使えない(使うとグダグダになるだろう)。

というわけで、やはり単機能な対局時計がいい。またボタンを叩く感触が楽しいというのもある。
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秒読みの音声はこんな感じ。 持ち時間=2分、秒読み=20秒、考慮回数=2回と設定してみた例。 持ち時間がなくなると秒読み(20秒)に入り、それも過ぎると1回目の考慮時間(20秒)、それも過ぎると自動的に2回目の考慮時間に入り、それも使い果たしたら終了。

5つのモード

このシチズン・ザ名人戦には、デジタルならではの5つのモードがある。

1) 切れ負け
持ち時間が切れたら即負け、というアナログの対局時計でも用いられてる方式。単純明快で、延長が無いので終了時刻が決まってる大会などでも使いやすい。一方、どんなに劣勢でも相手の残り時間があと僅かなら手数を稼いで時間切れ負けを誘うという悪いこともできてしまうのが難点。

2) 秒読み
テレビ対局でよく見られる方式。持ち時間が切れると秒読みに入る。秒読みも切れると「考慮時間」に入る。考慮時間は回数が決まっていて、それも使い果たしたら負け。

3) フィッシャー式
チェスの名人、ボビー・フィッシャー氏が考案した方式。一手打つ毎に時間が加算される。つまり加算される秒数より早く打てば時間がどんどん増えていく。持ち時間が切れたら負け。フィッシャー氏が書いたチェス本を読んだことがあるが、半分まで進んだら本をひっくり返して逆さまに読むようになっていて、独自性すごいなと思った。

4) カナダ式
持ち時間が切れると延長時間に入る。
延長時間も切れたら負け。延長時間は、規定数打つ毎にリセットされ延長時間の最初の状態に戻る。ネット対局に多い方式とのこと。

5) シャンチー国際
規定手数打つ毎に持ち時間が増える。
3つのステージに分かれている。第1ステージ、第2ステージまでは持ち時間が切れたら即負け。第3ステージでは持ち時間が切れると秒読みに入り、それが切れたら負け。
一見、シャンチー(中国将棋)で用いる方式のようだが、ネットで調べた限りではシャンチーはチェスと同じ方式(フィッシャー式)を用いると書いてあった。やや謎。

秒読み各国語聴き比べ

音声は4ヶ国語に対応している。
それぞれ聴き比べてみるとこんな感じ。

「秒読み開始」を英語でなんと言うかは是非聞いてみてほしい。
英語による秒読み
中国語
韓国語
電子音
電子音がシュール。
タイムアウトが迫ってることを知らせる緊迫感は、「2001年宇宙の旅」の意思を持ったコンピュータを彷彿させるシュールさだ。

ちなみに言語は混ぜて使うこともできる。
例えば片方を日本語、片方を英語にすると、開始時
「よろしくお願いします」「Let's start the game.」と喋る。

片方を日本語、片方をブザーにすると、
「よろしくお願いします」「プッ!」
となり、これまた大変シュールだ。
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使ってみた

さて、実際に使ってみた感想だが、
うちの子供らは脳ミソをほんのちょっとしか使わず、ものすごいスピードで打っていくので正直なところ対局時計は早すぎたかな…という印象。

対局時計のボタンを叩く行為自体は楽しいので、
囲碁+ポカポンゲーム
みたいな感じで楽しんでいる。
爆速…! こんなスピードなら対局時計とか要らない。
持ち時間15分。19路盤で投了とかせず最後まで打ち切って姉7分26秒、弟5分41秒しか使ってない…。(もうちょっと脳ミソ使おうぜ)
持ち時間15分。19路盤で投了とかせず最後まで打ち切って姉7分26秒、弟5分41秒しか使ってない…。(もうちょっと脳ミソ使おうぜ)
この後、娘は子供囲碁教室に通うようになり、今ではハンデなし(互い先)で私と互角か、むしろちょっと私が押されるくらいの勝負をするようになった。(早打ちなのは変わらず)

対局時計でパスタを茹でる

さて、せっかく買った対局時計だが、囲碁では当面必要なさそうだし、他になにか使い途はないだろうか?

まずゲームには全般的に使える。将棋、チェス、オセロ他、二人用のボードゲームにはすべからく使える。

それから企画会議、アイデア出しみたいな場でももしかしたら使えるかもしれない。

が、とりあえず手近にできることとして、
私はパスタを茹でてみた。
パスタ茹でた。
なにごともやってみるもんだなぁ…と思ったのは、カウントダウンがあるためキッチンタイマーよりも茹で上がりへのクライマックス感が高く、心の準備ができることだ。
対局時計で作ったペペロンチーノ。
対局時計で作ったペペロンチーノ。
できればタイマーが2コ付いてることを唐揚げの2度揚げ等に活かせないだろうか…?と考えたのだが、どうすればいいかちょっと思いつかなかった。

目覚ましとしての対局時計

目覚まし時計としてはどうだろうか?
6時間後にセット。
6時間後にセット。
これもやってみてわかったことは、
まず「バッチリ起きられる」ということ。
人の声で「30秒」とか聞こえると起きる。

それと、99時間59秒までセットでき、こんなに長時間の設定ができるタイマーってなかなか無いことにも気付いた。
どれを叩けばいいかわからなくさせる効果も。
どれを叩けばいいかわからなくさせる効果も。

というわけで、世の中のいろいろな問題点は対局時計で解決できそうだということがわかった。

以上、対局時計・ザ・名人戦のレビューでした。
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