手に入れた自由
将棋の駒を自分で作れる世界があったとは知らなかった。何も書かれていないまっさらな駒は、それだけでも“良い物感”が出ている。買ってよかった。
こんな趣味があったとは。
駒の大きさとサイズごとの数はいわゆる将棋と同じ構成。
つまり、書道のようにかっこよく字を書いたり、彫刻刀で彫ったりして将棋の駒を作るのが本来の使い方らしい。が、私はせっかくだから普通の将棋にはない自由部門でいきたいと思う。
駒の大きさとサイズごとの数はいわゆる将棋と同じ構成。
昔何度か、良さげなノートを買った時などに
「これを素敵な一冊にしよう!」
と思ったことがあったが、久しぶりにその時と同様のワクワク感を覚えた。
しかしノートが素敵だったのは白紙だった最初の時だけ。書けば書くほどダメなノートになっていったパターンも自分の場合多い…というか全部そうだったので、今回はそうならないよう注意したい。
何も書く前が一番良かった…なんてことになりませんように。。
メニューみたいな駒
さて、どんな駒を作ろうか?
と思って、習字の心得はないがまずは筆ペンを買ってきた。
餃子、餃子、餃子と試し書きした紙をテーブルの上に置いておいたら…
メニューじゃないんだぞ!
小4の娘が勝手に「チャーハン」「ラーメン」「ちゃんぽん」「皿うどん」と書き足しやがった!メニューじゃないんだぞ。
でも、面白いからこれ全部駒にしてやろう。
字が滲む…。
というわけで最初に書いたのがこれ。
が、筆ペンが水性だからだろうか。
字が滲んでしまった。
本物の将棋の駒は漆(うるし)で書くと聞いたことがある。
漆?それって自分のような素人でも扱えるの?
と思って調べてみたが、「インクが漆の筆ペン」みたいなものは存在せず、やはりちょっと敷居が高そうだ。
う~ん、これは思っていたクオリティとぜんぜん違う…。(がっかり記事の予感に怯える)
さて、どうしたものか?
と、しばしネットサーフィンをしていると、
「水転写シール」でやったとレビューに書いてる人がいた。ほほう。
どんなもんか知らんけど、とにかくそれを買ってやってみることにした。
まさかのタトゥーシール購入。
水転写シールのすごさ
水転写シールを買いに行ったら、「タトゥーシール」と書いてあった。そうか、今までまったくノーマークだったが、タトゥー風シールってこういうのだったのか。
文字を反転して印刷。
最近のはすごいね。
シールを買ったら、ソフトはダウンロードにより無料で、それを使えば簡単にタトゥーシール用の印刷データ(=文字を反転させる)が作れた。
印刷したものに粘着シートを貼ってから、カッターで駒のカタチに切り抜く。
粘着シートを剥がして…
駒にペタッと貼る。
水を含んだティッシュなどで濡らすと透けてきて…
こすってるうちにペロっと紙が剥がれる。
できた!
ご覧の通り、水転写シールを使ったら、筆ペンで手書きしようとしていた時とは比べ物にならないくらいハイクオリティなものができた。まるで売り物のようだ。そして餃子!
予想以上にハイクオリティで嬉しい。
なぜ「餃子」?
ところでなぜ餃子を作ったかというと、
「王将」と並ぶと「餃子の王将」になると思ったからだ。
が、私が持ってるのは一文字しか書いてない「一字彫」という駒だったので、「餃子王」になってしまった。。
「餃子王に俺はなる!」
ちなみに「餃子」の反対側は「皮」にしてみた。
「皮」が敵陣に入ると…
ひっくり返って「餃子」になる。というのはどうかね?
クオリティの差が歴然。。
しかし、それにしてもタトゥーシールの威力がすごい。
今まで、あまりタトゥーシールに良いイメージを持ってなかったが、こんなに手軽にプリンターで印刷したものを貼れるんだったら、今後いろいろウケ狙いに使えそうだな、、と見直した。
なるほど。これがタトゥーシールか。
後手6九 肉。
将棋の駒にするとどんな字もサマになる気がする。
定食屋のメニューみたいな駒、作った。
意外とかわいい…。
駒を投げて何を食べるか決めたらどうだろう?
カレーが出たので、
カレー食う。
今日はカレーと皿うどんか。
銅。
並んでてもわりと違和感ない。
ちょっとした間違い探し。ってくらい馴染んでる。
ちところがこれ、現代の将棋のルーツと言われている「
大将棋」「
中将棋」には実際に銅将があったそうだ。(他にも動物駒がいっぱいあり、これも面白そう)
チェスも将棋の駒でしたい
チェスには「クイーン」がいるので将棋にも。
「女王」。
チェスもできる。
ハンディキャップ戦で、駒落ちの代わりにこれを相手だけアリにするのもいいかもしれない。
「ふ」。
弱いと見せかけて…
実は地雷。
地雷は動けないが、これを踏んだ相手の駒もゲームから取り除かれるとかにしたら、将棋にブラフ要素が加わり新たな面白さが出るのではないだろうか。
軍人将棋が懐かしい。
王を取られてもOK
1ページ目でラーメンとかチャーハンとか書いていた娘に、
「どんな駒があったらいいと思う?」
と聞いてみた。すると、
「自分があったらいい。」
とのこと。王は取られてもかまわない、と。
なるほど、それはなかなか面白いかもしれない。
というわけで、子供らの名前の駒を作ってやった。
王が攻めていく。アホだ…。
まとめ
・駒作り楽しい。
・筆ペンは水性なので木だと滲む。
・水転写シールすごい。
・漆や彫りも難しそうだがそのうちやってみたい。
・世の中いろんな趣味があるもんだ。