まずはお好み焼きを焼くじゃん?
お好み焼きって作るの簡単で腹持ちがいいのでよく食べる。具はキャベツとか桜エビとか、あればチーズとか餅とか。冷蔵庫や食料庫の残り物を混ぜれば美味しくなるのが良い。
オーソドックスなお好み焼きですわ。
お好み焼き用の粉を使っちゃうのが手軽だよね。ダシとかふくらし粉とかそういう、入れると美味しくなる材料が最初から入ってるから便利なんすよ。薄力粉に色々自分で混ぜて作るのとは、出来上がりのお好み焼きっぽさが違う。
混ぜて焼くだけのイージーさ。
まず豚肉をフライパンに並べて、その上に生地をどばー。弱めの中火で焼いて、適当なとこでひっくり返してまた何分か焼けばいい。火加減は弱めの方が失敗しないのよ。
良いこげ色でしょう。
焼きながらキッチンで缶ビール飲んじゃったりしてね。一人暮らしなら皿に盛らずに焼ながらつまんじゃうのもアリだよ。フライパンから直食いするお好み焼きは美味いぞ!
一応皿に盛付けてみたけどさ。
焼きながらウスターソースをジャバーって掛けちゃうのもアリだけど、今回は皿に移してからおたふくソースを掛けてみた。良い照り出ます。
とりあえずソースは必須。
したらこっからがマヨネーズの出番。まずは細い口からニューッとマヨネーズを出してくのね。
等間隔でしましまにしましょう。
うろこ状にするとなんか可愛い
マヨネーズでしましまを描いたら、それを箸で引っ張りますよ。
箸の先でマヨネーズを横に引っ張ります。
ニューッと引っ張る。
これを下までやると。
こんな感じでうろこ状に。
出来上がり。お洒落っぽく見えます。
マヨネーズを放射状に出して。
箸をで渦巻き状に流します。箸を固定して皿を廻すのがコツ。
青のりとか紅ショウガで見えなくなっちゃうんだけどね。
とまぁ、こんな感じのお好み焼きになるんだけど、これくらいはちょっと気の効いたお好み焼き屋さんならやってくれます。
次のページではラテアートの方向性を目指しつつ、しなくても良い工夫をしてみたいと思います。
ラテアートと言えば葉っぱとハートだ
『ラテアートと言えば』なんて知ったかぶったが、僕のイメージだと大体そうなのだ。シダっぽい葉っぱとハートがラテアートの基本だろう(ネットの画像によると)。
なので、それらをお好み焼きでやってみたいってのは自然な流れに違いない。
マヨネーズをウニュウニュと出した。これがシダの葉っぱみたいになる予定。
このウニュウニュしたマヨネーズを上から下に箸で引っ張ればシダっぽくなるはずである。多分。
失敗したらどうしよう、なんて思いつつエイヤ!っとやってみた。
結果。
まぁまぁ、シダ。
懸命な皆さまにおかれましては、わざと明るめに写真を撮ってカフェ写真っぽくして誤魔化してるのはバレバレだろう。が、まぁまぁシダっぽくなった。
ただ、マヨネーズはそこそこの粘度があるため、ラテアートみたいにしなくてもそのまま絵が描けちゃう気がしなくもない。ラテアートっぽくするのは一工夫必要っぽい。
我ながら、えらいフワフワした文章だな。
サラマヨで再チャレンジ
マヨネーズそのままだとラテアートっぽくならないので酢と油を足してサラサラにしたサラマヨを使う事にした。
サラマヨを作った。
新しいお好み焼きを焼いて(さっきのは妻が美味しく食べました)、ソースでベースを作る。
豚肉のせいで中央にクラックが出来ている。心配。
流れた。
流石サラマヨだぜ!豚肉クラックとか、ソースの微妙な凹凸によって流れてしまった。あーあ、と思いながらもとりあえずマヨアートをやってみる。
結果は。
ハートのつもり。
ハートっていうか、霊魂?なんだろう、この涅槃っぽさ。しかもよく見ればにじんじゃってる。
ハートがにじんだ。
いや、にじんでるって事はあれだろう、19世紀のフランスで台頭した芸術の潮流、ぼやっとした筆致が特徴の、そう、印象派である。
マヨアートがまさに芸術の域に達したのだ(これまで何度も言ってますが言い切ることが大切です)。
サラマヨ、いけるかも?と思ってシダとハートに再チャレンジしみていた。これで3回目なのだから上手くなってるに違いない。
はいこの程度ー。
漂う彼岸っぽさ。エクトプラズムか。
なんすかね、これ。でもこれはお好み焼きであるので、なんなら紅ショウガと青のりを掛けてしまえば見えなくなるのだ。一件落着(してない)。
普通にお好み焼きである。
ここで若者は悩むのだ。
アートが判らなくなった。芸術ってなんなんだろう。売れる作品を作るのが芸術なのか、自分のリビドーに従って自己表現をするのが芸術なのだろうか。画商の言いなりになる?それとも、芸術の文脈に沿った正しい作品を作るのが芸術なのだろうか。
判らなくなってきたので模写することにした。悩んだ時はパクれ(出来るだけバレないように)。
次のページではマヨアートで巨匠の作品を模写します。
猫の野郎・・・
僕が芸術について悩み、頭をかきむしっている後ろで、猫がいびきをかいて寝ていた。そう、猫はいびきをかくのだ。手を伸ばし、僕の枕をベッドにして文字通りグーグーと寝ていた。グーグー寝てても猫である。
本編とはまったく関係無い猫写真。
お好み焼き3枚目
さっきの2枚目は僕が美味しく食べた。これで僕も妻もお腹いっぱいである。が、なおも止まらない芸術欲。そして焼いたお好み焼きは豚肉抜き。
出来るだけ表面がフラットになるように肉抜きとした。
これならマヨアートがやりやすいはずだ。
ソースを出来るだけ平らに広げて。
今問われているのは僕の、基本的な画力だ。
問題は手法でも素材でも道具でもなく、僕の根本的な画力なのかも知れない(気づき)。
もしや!と思ったので巨匠レオナルドの名画を模写してみた。するとどうなったか。
こうなった。
猿リザ。
顔が色々残念である。目が残念だし顎が残念にしゃくれている。なのに胸の谷間だけ妙にクッキリ描けてしまったのが恥ずかしい。
これはオチとしても酷いと思ったので修正してみた。
結果はコチラ。
まぁ、一応認識してくれそうなレベルにはなった気がする。
写真を小さくして、ガウスぼかし(2.0)をかけると更に良くなった。
ほら、モナなんとかでしょう。
これをFaceBookに投稿してみたところ、結構みんな「いいね!」してくれたし、上手いと言ってくれた。SNSの9割は優しさで出来ている。SNSに浸っていると牙が失われてしまう気がするのでほどほどとしたい。
なお、このモナなんとかはむしろ逆さから見た方がそれっぽく見えました。皆様におかれましても、絵の出来がいまいちだった場合は逆さから写真を撮ると上手に見えるかも知れません。
結構それっぽく見える。雑な部分がぼけたからだ。
今回の結論は、『下手な絵は逆さから写真を撮れ、または、ぼかせ』だ。「あー、君は絵が下手だから抽象画でも描いてなさい」に並ぶダイナミックなアドバイスだろう。満足だ。
ムンクのアレもやってみたが、あんまりな出来に僕が叫びそうになった。この記事を読んだ人がお好み焼きを食べたくなったのなら、僕はそれで満足です。
絵を描けばアートなのだろう
ラテアートがアートを名乗れるのなら、お好み焼きに絵を描いても芸術だし、メイド喫茶のケチャップ萌え萌えキュンも芸術だし、僕のモナなんとかも芸術に違いない。
現代、芸術はコモデティ化したのだ(と、それらしい事を書いて終わる)。