業務用のプチプチを贅沢に巻く
2年ほど前に買った業務用プチプチ。あまり消費されることなく我が家の押入れを占拠していた。そんなに高いものではないのだが捨てるのはもったいない。でも邪魔。
ということで今回は、残り全部を体に巻いてちょっとしたスタントに挑戦してみることにした。
長い間押入れを占領していたプチプチ
ぜいたくに使用します
広げてみると2~30メートルほどにもなった。長い絨毯のようで、そこだけアカデミー賞受賞会場のようだ。さっそくそれにくるまっていく。
早くも一人ではお手上げの状態に
しかしここはハリウッドではなく、プチプチはレッドカーペットでもないので風ですぐにグチャグチャになってしまった。撮影を頼んでいる友人に手伝って貰いなんとか全て巻くことができた。
いま私の人生で最も安全な状態
同時にサウナ状態でもある。あと、回転しすぎて頭がクラクラしている
すでに想定外が3つ
スタントを始める前のこの時点で想定外のことが3つも起こっていた。
一つは回転により頭がクラクラして気持ち悪いこと、一つはサウナレベルの暑さ(気温30度近く)で気持ち悪いこと、そしてもう一つはくるまってる間にポケットから落ちた小銭が拾えないこと。友人に言ったら取られてしまった。
まだ何もしていないのにこの辛さ。しかしここでやめる訳にはいかない。日陰に移動しまずは前に倒れてみる所から挑戦しよう。
チャレンジ1:前に倒れる
怖いので膝をついてから倒れます。(お察しかと思いますが、今回の記事の挑戦レベルはとても低いです)
よしいくぞ
ハッ!
ウッ
恐怖との戦い
写真で見ると痛そうにはあまり見えないだろう。しかしこの先不安になる程度の衝撃があった。
それに恐怖心だ。頭を守るためにすっぽりとかぶることで前が見えない恐怖。そして身動きがとれず手も出せない恐怖。それらの写真では伝わらない恐怖と戦いだ。
チャレンジ2:後ろに倒れる
せーの
ぐふっ
はやく起こして~!(怒)
グフ痛い
さっきも実はなってたけど、「グフっ」となった。
子供の時、手をつかず布団に倒れるという無駄な挑戦をした経験は誰でもあると思う。そのときの「グフっ」がここにある。
後ろから急に押された時のような、息が一瞬とまるような不快感である。
信じがたいことに、これだけで疲労こんぱい
プチプチは守ってくれるどころか私にたくさんの試練を与えてくる。
全身から吹き出る汗。髪の毛も服もビチョビチョになるほどのひどい暑さと、先ほどのグルグル巻きの回転で頭はボーっとしている。さらに自分一人では起き上がれないことへの苛立ちもわき、とにかく体中がカッカしている。
早くも我慢の限界がきたので一度脱皮して少し涼んでから挑戦を続けた。
チャレンジ3:岩に激突、岩の上を転がる
10メートル前から助走をつけて
岩(大きめの石)に激突。これは全然痛くない
岩の上を転がっても痛くない。プチプチならね
無駄に10メートル以上助走したため、またしても頭がクラクラした。しかし岩に当たったり乗るのは全然痛くない。
プチプチに守られている感じが初めてして嬉しい。写真には写っていないけどこのときの表情は笑顔である。
チャレンジ4:少し高いところから落ちてみる
ちょっとした高さから落ちてみる。大丈夫だろうけど怖い
グフッ
チャレンジ5:階段から落ちる、階段に縦に寝る
ちょうどよい高さの階段から落ちる
グフ無し。階段落ち成功!(笑顔)
階段は頭がクラクラするくらいでなんの痛みもなく、うまくコロコロと転がれた。高いところからただ落ちるより階段の方が衝撃が少ないことが分かった。
ここで「なんだ、たったの4段かよ」という声が聞こえてきそうだがプチプチ無しでは擦り傷やあざ(軽度)や衣服の汚れはまぬがれなかっただろう。しかし私は無傷で服は汚れていない。凄いことなのだ。
こんな体勢でも痛くない
ちなみに「スタント」とは「妙技・離れ技」のことだ。このように大胆な体勢で寝ることもスタントといえなくもないだろう。
ラストチャレンジ
しかし私が階段落ちを無事クリアし満足している一方で、撮影係の友人は腑に落ちない表情だ。見ている側からは私がやってることの凄さがイマイチ伝わっていないようだ。
こうなったら最後に、今までに見たことないようなアクションスタントに挑戦してしめくくりたい。
精一杯のアクションスタント(実際はもっとのろい動き)
壁に当たりにいくスタントだ。
自ら壁にぶち当たりに行くなんて、そんな恐ろしくて意味の無いことは誰もしたくないだろう。だがプチプチを巻いていればできるのだ。壁に当たってもほとんど痛くなかった。
ただ、跳ね返って倒れてしまったのは予定外で、またしてもグフっとなってしまった。スタントはやっぱり危険だ。いくらプチプチをまとっていても素人は真似しない方がいいようだ。
グフっ
プチプチでムチウチ
暑さと回転で頭がボーっとしながらもこの日はプチプチのおかげで怪我することは無かった。
しかし翌朝起きてみると、首をあまり動かすことができなかった。ムチウチというやつだ。首を固定していなかったためかなり負担があったようだ。
せめて手が出ていればより安全だっただろうなと反省した。反省した所で、もう一生やる事はないだろうけど。
※ 気泡緩衝材「プチプチ」は川上産業株式会社の登録商標です。