

獲れたてのオオグソクムシを食べに焼津までいってきました。

横浜中華街にある水族館で、おそらく世界初となるオオグソクムシの試食会が開催されるという、どうかしている感のあるニュースがネット上を駆け巡った。
あのダンゴムシの親分みたいな深海生物の試食会に、果たして人は集まるのだろうか。そしてそれはどんな味がするのだろうか。
さらにそこから、やっぱり獲れたてを食べないとダメだろうという話になり、静岡県の焼津から漁船に乗って、獲れたてのオオグソクムシを食べてきた。
あのダンゴムシの親分みたいな深海生物の試食会に、果たして人は集まるのだろうか。そしてそれはどんな味がするのだろうか。
さらにそこから、やっぱり獲れたてを食べないとダメだろうという話になり、静岡県の焼津から漁船に乗って、獲れたてのオオグソクムシを食べてきた。

趣味は食材採取とそれを使った冒険スペクタクル料理。週に一度はなにかを捕まえて食べるようにしている。最近は製麺機を使った麺作りが趣味。
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行列ができるオオグソクムシ試食会
オオグソクムシの試食会が行われたのは、横浜中華街にあるヨコハマおもしろ水族館。試食会の予告ツイートが話題を呼び、Yahoo!ニュースなどにも取り上げられたので、気にはなった方も多いだろう。
オオグソクムシといえば、静岡県焼津市の深海魚専門漁師の長谷川さんの船に興味本位で乗せていただいた際に、じっくりと見たことがあるのだが(こちらの記事)、今回の企画は水族館の名誉館長に就任した長谷川さんが主役のイベントだった。やはり。
どんな味なのかは気にはなるけれど、わざわざ食べなくてもいいのではと思われがちな深海生物の試食会に、一体どれだけの人が集まるのだろうか。
オオグソクムシといえば、静岡県焼津市の深海魚専門漁師の長谷川さんの船に興味本位で乗せていただいた際に、じっくりと見たことがあるのだが(こちらの記事)、今回の企画は水族館の名誉館長に就任した長谷川さんが主役のイベントだった。やはり。
どんな味なのかは気にはなるけれど、わざわざ食べなくてもいいのではと思われがちな深海生物の試食会に、一体どれだけの人が集まるのだろうか。


強引な甘栗の販売に注意だそうです。中華街怖ーい。

試食会の定員は一日100人。そんなに集まるのかという気もするのだが、念のためにと朝早く家を出て、9時半に現地へと到着すると、なんとすでに行列ができていた。イベントは11時からなのに。
ちなみに長谷川さんの息子の一孝さんにこの行列をメールで伝えたら、渋滞にはまっていて、まだ到着していなかった。
この日試食できるのは、深海鮫とオオグソクムシの2種類。別にバツゲームではない。どちらか食べたい方を選ばなければいけないのだが、どうやら前の方に並んでいる人のほとんどは、オオグソクムシ狙いのようだ。
ちなみに長谷川さんの息子の一孝さんにこの行列をメールで伝えたら、渋滞にはまっていて、まだ到着していなかった。
この日試食できるのは、深海鮫とオオグソクムシの2種類。別にバツゲームではない。どちらか食べたい方を選ばなければいけないのだが、どうやら前の方に並んでいる人のほとんどは、オオグソクムシ狙いのようだ。


開館以来最大の来園者数だったそうです。行列はまだまだ伸びました。


1番乗りは、埼玉からやってきた女性2人組。朝7時半から並んでいるそうです。もちろんオオグソクムシ狙いで、「甲殻類だからエビっぽい味では?」とのこと。


二番手グループは知り合いだった。「丸くて美味しそう!」「見た目からエビっぽいのでは?」「いや形からマダガスカルゴキブリに近い味と予想しています」だそうだ。その味知らない。


さすがは中華街、待ちながら食べた肉まんがおいしかったです。

深海鮫 or オオグソクムシ
ようやく開園の時間となると、飛行機の機内食を「Fish or Meat?」と聞かれるような感じで、「深海鮫ですか?オオグソクムシですか?」と質問された。「Shark or Bug」である。
今後の人生で決してされることはないであろう質問だ。どんな二択だ。深海鮫は自分で料理して食べたことがあるので(おいしい)、私はオオグソクムシを選択。
今後の人生で決してされることはないであろう質問だ。どんな二択だ。深海鮫は自分で料理して食べたことがあるので(おいしい)、私はオオグソクムシを選択。


オオグソクムシばかりが注文されていく。

イベント開始の時刻まで、しばらく水族館の中を見学。長谷川さんが名誉館長をやっているだけあって、深海生物コーナーが充実しており、オオグソクムシのタッチプールが常設されていた。これからこれを試食するのかと思うと感慨深い展示である。
ちなみに鳥羽水族館で6年に渡って断食をしていたのは海外に住むダイオウグソクムシという種類で、今日試食するのは駿河湾のオオグソクムシ。ラグビーボールとゴルフボールくらい大きさが違う。
ちなみに鳥羽水族館で6年に渡って断食をしていたのは海外に住むダイオウグソクムシという種類で、今日試食するのは駿河湾のオオグソクムシ。ラグビーボールとゴルフボールくらい大きさが違う。


タコ焼きと一緒に展示されていたタコ。全体的にこういうノリの水族館です。


でた、オオグソクムシ。


水槽の中から見られて迫力満点。


やはりダンゴムシやフナムシの仲間だそうだ。ウソでもいいからエビやシャコの仲間だといってくれ。危険が迫ると口から臭いにおいを出すとか書いてあるぞ。


生きたオオグソクムシと触れ合えるタッチプール。


殻がものすごく硬い。グソクムシは漢字だと愚息虫ではなく具足虫。甲冑のことである。


独特の張りがある腹側。シャコっぽいと言えなくもない

興味がある人だけ動画でどうぞ。

大盛り上がりの深海鮫解体ショー
試食会は長谷川さん親子による「深海鮫の解体ショー&トークショー」の一環として行われる。マグロではなく深海鮫の解体ショーが、果たしてショーとして成立するのか、他人事ながら若干心配である。
ちょっと早めに会場へと入ると、渋滞を抜けてどうにか到着した一孝さんが、居残り勉強をする小学生のように、机の上でパソコンと格闘していた。がんばって!
ちょっと早めに会場へと入ると、渋滞を抜けてどうにか到着した一孝さんが、居残り勉強をする小学生のように、机の上でパソコンと格闘していた。がんばって!


小学校をモチーフにした水族館らしいです。

試食会の効果もあってか、イベントは立ち見はもちろん、通路にも人が溢れるほどの盛況っぷりだった。世の中が深海魚ブームというのは、どうやら本当の事らしい。
勝手に心配していた深海鮫の解体ショーも、営業慣れしている感がすごい長谷川さんのトーク力もあって、大盛り上がりをみせた。本当は漁師じゃなくて実演販売の人なのかもしれない。
若干暴走気味の長谷川さんと、それを冷静に抑える一孝さんのコントラストが素敵だった。
勝手に心配していた深海鮫の解体ショーも、営業慣れしている感がすごい長谷川さんのトーク力もあって、大盛り上がりをみせた。本当は漁師じゃなくて実演販売の人なのかもしれない。
若干暴走気味の長谷川さんと、それを冷静に抑える一孝さんのコントラストが素敵だった。


さかなクンが来るわけでもないのに超満員となった会場。


白いハチマキの長谷川さんと、白いメガネの一孝さん。


まばたきをすることでおなじみの深海鮫、ユメザメ。


半解凍状態なので、本物の深海鮫なのに解体用模型みたいでかっこいい。

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