特集 2014年3月12日

カニ小屋に行ってきた

カニや魚介を食べる小屋で堪能してきた
カニや魚介を食べる小屋で堪能してきた
島根の松江市に2月だけ、期間限定でカニ小屋ができていた。一ヶ月間、市内でやってた「まつえ食まつり」の企画のひとつのようだ。

カニ小屋は市内に2か所あり、今回は大きいカニ小屋のほうに行ってきた。
カニを食べるための小屋、一体どういうシステムなんだろう。
島根県生まれ。毛糸を自在に操れる人になりたい。地元に戻ったり上京したりを繰り返してるため、一体どこにいるのか分からないと言われることが多い。プログラマーっぽい仕事が本業。(動画インタビュー

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カニ、初心者です

ところで私はカニをそんなにガッツリ食べたことがなかった。なぜなら「カニ、殻から出すのめんどくさい……」という理由で今まで避けてきたのだ。
カニ自体への興味も薄く、子供のころ試しに食べてみたカニ味噌があまり美味しくなかったという思い出もある。
殻から出してもらえば食ってやるよ! というスタンスで今まできた。貴族か。
殻から出してもらえば食ってやるよ! というスタンスで今まできた。貴族か。
だが最近、何十年振りにカニ味噌を食べてみたところ、

え、これ酒のつまみとして最高級なんじゃないか!? と気付いた。

今までカニ味噌を避けてきた自分を後ろからスパーンとひっぱたいてやりたい気分になった。
自分で殻から出しても食べるほどのものだと気付く
自分で殻から出しても食べるほどのものだと気付く
カニの美味しさに気付いたところで、カニ小屋がオープンしたと知り、行ってみることに。

まさか自分の意志でわざわざカニを食べに行く日がこようとは……。
そこそこ交通量がある道路沿い
そこそこ交通量がある道路沿い
店のすぐ裏は小さな港
店のすぐ裏は小さな港
よし、行くか……
よし、行くか……
元は観光の総合案内所の建物なのか
元は観光の総合案内所の建物なのか

フードコートと同じシステム

オープンの17時に予約していたので、まだ人も少なめ。まだ明るいうちからカニを食べつつ酒を飲めると思うとテンションが上がる。
(土日・祝日は昼ごはんぐらいの時間帯にもやっているそうです。)

入って見ると、ああ……小屋っぽい!
一か月限定だけのことあって、手作り感満載だ。
まだ人は少ないけど、入った途端に漂う魚介類の香り
まだ人は少ないけど、入った途端に漂う魚介類の香り
メニューはざっとこんな感じ。

カニ初心者すぎて、松葉と紅ズワイがどれほどどう違うのかすらもよく分かっていない。
そもそもこの価格が安いかどうかもよく分からないのだが、こういうのってデパートで買うか漁港で買うかでも全然違うらしいし、大きさや身の詰まり方によってもピンキリだ。
うーん……こんなもんなのかなぁ。
松葉がに、紅ズワイガニは時価で価格が決まる
松葉がに、紅ズワイガニは時価で価格が決まる
あとは行列に並んで、順番に好きなものを取ってレジまで行って会計。フードコートと同じシステムだ。
欲しい魚介を取っていく
欲しい魚介を取っていく
なにも考えずに取ったサザエが少し小さくて後悔した
なにも考えずに取ったサザエが少し小さくて後悔した
そして、山もりのカニ!

高い松葉ガニの方にしよう! ……と、取りかけたが
おっ、こっちにしよう! ……と思いきや
おっ、こっちにしよう! ……と思いきや
下に生きてるのが居ることに気づいてそっちにしといた。
新鮮なほうがいい
新鮮なほうがいい
会計後、はさみや網を受け取る
会計後、はさみや網を受け取る
アルコール、何にしようか迷う……
アルコール、何にしようか迷う……
好きに使える調味料コーナー
好きに使える調味料コーナー

焼いて食べよう! 松葉、紅ズワイ

まず一番最初に、さっきまで生きてた生ガニが簡単にさばかれた状態でやってきた。生ガニの場合はここまでの下処理をやってもらえる。(通常は客がテーブルに置いてある説明書きを見つつ、自分たちでやる。)
うわーーーーー、カニ味噌!!
うわーーーーー、カニ味噌!!
ほかの食材と一緒に網に乗せて焼く
ほかの食材と一緒に網に乗せて焼く
焼きすぎてカラカラにならないうちに……と松葉のカニ味噌を結構早い段階で食べた。

やばい。美味しい。なんだこれ。
黙々と味噌をつつく
黙々と味噌をつつく
身もたっぷり!
身もたっぷり!
ビールか日本酒どっちにしようか迷ったが、カニが美味しいのでもうどの酒でも美味い。

カニにレモン汁をかけて食べたいなぁと思ったのだが、調味料コーナーを探してもない。店員さんに尋ねてみたが……
え、レモン汁欲しがる人ってそんなに居ないんだろうか
え、レモン汁欲しがる人ってそんなに居ないんだろうか
「あいにく置いてないですが、酢でもいいでしょうか……」と言われてこれを渡された。
ジャーーーン!! 甘酢!!
ジャーーーン!! 甘酢!!
ま、まあ酸っぱいのは変わらないし、意外と合うのかも……
……なんてことはまったくなかった
……なんてことはまったくなかった
松葉ガニも一通り食べ、もう1匹ぐらいいっとこうか! つぎは紅ズワイガニにしてみよう。
今度は生ガニではないので、解体は各自でおこなう。
デロデロデロデロデロデロ……(無駄にgifアニメにしてみた)
デロデロデロデロデロデロ……(無駄にgifアニメにしてみた)
左からじゃがバタ、紅ズワイ、のどぐろ、いか
左からじゃがバタ、紅ズワイ、のどぐろ、いか

ちょっと待てよ……

紅ズワイを口に運んだ後、ふと気付いた。物足りない……。濃厚さというか、食べ応えというか。

1000円以上も上のランクの松葉ガニを食べた直後に紅ズワイを食べたら、そりゃ物足りないのも当然か!
しまった……食べる順番を間違えたか。

事前に安物で舌を慣らしておけば、この紅ズワイもどれほど美味しく感じたことか。
あの松葉がカニカマならば今ごろは……
あの松葉がカニカマならば今ごろは……
別の種類の似たようなものを食べるとき、安いほうを先に食べることで次に食べるものをより美味しく感じさせる作戦を考えたのだが、いや……待てよ。

酒の席ではこうなる可能性もある訳だ。
味とかどうでもよくなるパターン
味とかどうでもよくなるパターン
うーーん。まあこの辺りは個人でコントロールしつつ、安いほうから食べるのをオススメしたい。

カニの殻を使って熱燗

味噌を食べ終わったカニの殻を見ると、ちょっと残っててこのままにしておくのはもったいない。

日本酒を入れて、網の上に乗せて熱燗にしてみよう!
松葉ガニの殻に日本酒を入れてみた
松葉ガニの殻に日本酒を入れてみた
2種類のカニは、カニ味噌の味も全然ちがってた。松葉のほうは濃くて濃厚、紅ズワイのほうは水っぽくて薄め。

両方に日本酒を入れて燗にして、比較してみよう。
飲み比べ! 松葉VS紅ズワイ!
飲み比べ! 松葉VS紅ズワイ!
うおっ、これは……!
うおっ、これは……!
美味しい! どう説明すればいいのか、日本酒にうっすらカニ味噌が溶けて、磯の風味がするものとしか説明できないが、美味しい。
そして日本酒を入れてしまえば、松葉だろうが紅ズワイだろうが、味の違いはよくわからない。

今後の課題

今回気付いたのだが、私はカニ慣れしてないため、カニを食べるのがすごくのろい。

手際も悪いし、身をほじくり出す動作にも迷いがある。
モタモタしている。カニフォークの存在もしばらく忘れてた
モタモタしている。カニフォークの存在もしばらく忘れてた
こんなスキルでカニの食べ放題でも行こうもんなら確実に損をする。

カニとは慣れだ。「甲殻類、殻がジャマでめんどくさい」なんて言ってないで、もっと練習する必要があるな……。そんなことを思いながら、おどんとカニ汁で締めた。
おどんって初めて食べた
おどんって初めて食べた
(※おどん=松江のB級グルメのうどん入りおでん。去年地主さんの記事で紹介されてます。ところで「おどん」のイントネーションって「うどん」と同じなのかと思ってたら、「メロン」と同じだということに最近気付いた……。「うどん」にも「おでん」にも寄ってないのか。え、なんで?)

つぎは違う食べ方を……!

このカニ小屋に行った翌日、テレビで「焼きおにぎりにカニ味噌を乗せて焼くと美味しい」というのを見た。

なんだ、その美味しそうな組み合わせは。もっと早くやってくれていれば……!!
次に行ったときには絶対それをやろう。
帰るころには混んでた店内
帰るころには混んでた店内
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