特集 2014年2月23日

土壁を食べるほどの困窮他、ウソの泣ける話

ウソの泣ける話募集、たくさんのひどいウソが集いました
ウソの泣ける話募集、たくさんのひどいウソが集いました
泣きたい。もっと泣ける話が読みたい。

でも『本当にあったちょっといい話』くらいじゃ物足りない。『本当はなくて、ちょっとどころかモリモリに盛った話』じゃないと泣けない。

倫理や真実はどうでもいい。ウソでもいいから泣ける話をが読みたい。それはまるで感動のポルノ、ウソの泣ける話の投稿があつまりました。
動画を作ったり明日のアーというコントの舞台をしたりもします。プープーテレビにも登場。2006年より参加。(動画インタビュー)

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> 個人サイト Twitter(@ohkitashigeto) 明日のアー

感動話はだいたいウソなのでひどくても大丈夫です

でも考えてみればぜんぶそうです。『火垂るの墓』も『ニュー・シネマ・パラダイス』もウソの泣ける話です。

原作者の野坂昭如さんは、娘の宿題に(作者はどのような気持ちでこの火垂るの墓を書いたか?)出てきたといってましたよ。そして氏は「〆切に追われて仕方なく」と答えたそう。ですよね~。

さてみなさんのウソ泣け話です。いや~、もう、泣きました。でっちあげの不幸につぐ不幸。みなさん相当な悪人ですよ。あ、でもいいんですよ、ウソだから。

そんな5本です。どうぞ。
「土壁を食べるほど…」

本当はそこそこの家庭で育ったんですけど、泣けるんで聞いてください。

子供のころ、うちの家はお金がなくて毎日の食事にも困っていました。育ち盛りの私たちがたべているのを横目に母は何も食べていないことがよくありました。

「お母ちゃん、さっきお腹いっぱいたべてきてん」

そんなこと言う母が何もたべてなかったことは私たちにもわかりました。しかし食べてというと母が怒るんです。

ある日などは「いいんよ、急に食べたなってんよ」とその辺で引き抜いてきた雑草の根を食べていました。またとある日は「おいしそうやと思ってたんよ」と家の土壁を削りむりやり口に押し込んでは水を飲んでおりました。

(……お母ちゃんが悪いんやない、貧乏が悪いんや。みんなでここから抜け出すんや。)工事現場のパイロンにかじりついた母を見て、私たち兄妹は泣きながらそんなことを思いました。

by ポイント5
泣きたいがためにお母さんにパイロンをくわせる業の深さ。いいんですよ、ウソなんだから。お母さんに無機物いっぱい食べてもらいましょう。そして親孝行、これからたくさんしましょう、ううっ……
「あの有名商品の開発秘話…」

まったくのいいがかりでしかないんですが、商品にもこういう逸話があったら泣けるなと思いまして。

私は製薬会社に勤めていまして、そこでは毎週のように被験者の方が来て新薬の実験が行われていました。実は私はそのうちの一人の女性と恋をしていました。

しかし実験に事故があり、彼女の心臓に異変が。もう今にも死ぬかという大事故になったんです。

彼女は息もたえだえに「あなたには残りの人生がある。私のことは忘れてね」と言いました。僕はもう泣きながら言いました。

「ぜったいに君のことは忘れない……だからぼくは作るよ。君を忘れるような薬をいつか作るよ。ひどいだろう。でも僕はひどい男になるよ。ここに君がいたことを全部忘れるようなものを作るよ」

そうしてできたのが『トイレその後に』です。

by 織田裕二
ウウッ……どうりでよく効くはずです、ウワ~ン!
「親友が事故に遭い…」

ウソの話なんですが聞いてください。あれはまだ僕が中学校に入学したばかりのころの話です。

当時の僕は人見知りが強く、2学期になってもなかなかクラスに馴染めませんでした。 でも唯一、そんな僕に屈託なく話しかけてくれるクラスメイトの男の子がいました。

彼はいつもクラスの中心にいる人気者でしたが、僕みたいな日陰者にも分け隔てなく話しかけてくれ、休み時間になると僕の席まで来て、一人で本を読んでいる僕に
「面白そうだね!」「なんていう本?」「俺にも教えてよ」
と本当に楽しそうに話しかけてくれました。 僕は彼と話す時間が大好きでした。

でもある日、彼は通学途中に交通事故に遭い、帰らぬ人となりました。 はじめてできた友達を失ったという事実を受け入れられなかった僕は、無理だとわかりながらも
「神様お願いします、彼を生き返らせてください」
と泣きながら何度も何度も祈りました。

次の日、奇跡が起こり彼は無傷の姿で生き返りました。

言ってみるものだ、と強く思いました。

by 花池
彼が事故にあったところで一泣き、そして生き返ったところで一泣き。最後にもうかった感じがしてもう一泣きで三回泣きました、は~、お得、うう……。
「まさかのホームラン」

ベーブ・ルースにまつわるウソの話なんですがきいてください。

メジャーリーグで毎年のようにホームラン王だったベーブはとある病気の少年とひとつの約束をします。

それは今日の試合でもしベーブがホームランを打ったら少年は手術を受けるという約束。

ですがたいへんです。その年のベーブはスランプに陥っていてまだホームランを打ててなかったのです。心が弱っていたベーブは薬物にたより、その件でマフィアからはゆすられていました。そのうえ家にサイドブレーキをかけ忘れたトラックが突っ込んできて全壊。運転手は逃げました。ストレスで胃を痛めたベーブは病院に行きます。腫瘍が見つかりました。「がんです。手術を受けないと大変なことになります」と医者から言われました。

それでもベーブは逆境の中、球場に向かいます。2アウト満塁で最後の打席。がんばれベーブ、がんばれベーブ。

出ました、ホームラン。少年とベーブは仲良く並んで手術を受けました。

by ホームランボーイ日田
手術台の近さにベーブと少年の心の距離がよくあらわれています。お医者さんの忙しさも2倍ですよね、それでたぶんどっちかは死ぬんですよね。ああ、泣けるなあ。
「あなたがあの有名な…」

ウソなんですが、この前とても心あたたまることがあったのでお伝えします。

うちの街には片側5車線の名物道路があります。当然渡るのも一苦労なんですが、なんとおばあさんが横断歩道を渡ってる途中に信号が赤になってしまったんです。

クラクションが鳴らされ、動き出す車。ちょうど真ん中あたりでおばあさんは立ち往生してしまいます。

どうしたらいいの!?そう思った瞬間、私の横にいたあごひげの長いおじいさんが杖をふりかざしました。するとなんていうことでしょう、車がピタッと止まり、道路が割れて、そこに道ができたんです。

信じられない、あなたは誰!? 思わずつぶやいた私におじいさんは微笑んで教えてくれました。

……えっ、あなたが、あのモーゼ!?

by 御鼻水チャー子先生
は~、泣きました。モーゼ、生きていたんですねモーゼが生きていてほんとうによかった。こういう有名人の逸話系、弱いですね~

投稿をひきつづき募集しています

さて今週も投稿を募集します。短くてもいけそうなので今週から300字以内にします。はみ出してもいいけどね。

・ウソの泣ける話を募集
・できれば300字以内
・ウソだとわかるような書き出しで

前回の投稿募集の回で「ふくらはぎを~♪ もみなさい~♪ ふくらはぎを~♪ もみなさい~♪」と書いたところ、「送る気がうせた」というご意見をいただきました。

投稿は減りましたが、その分私のふくらはぎは血行がよくなってしまいまして。あちらを立てればこちらが立たぬといいますか。いたしかゆしですね。

ということで今週ももんでま~す♪ それ、フンフンフンフンフン♪ それ~っ!!フンフンフンフンフン♪(もんでます)
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